白兎が英雄ホイホイなのは間違っているだろうか?   作:red knight

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ここらで静寂ことアルフィア以下白兎旅団別行動組の様子を書いてみようと思います。


白兎旅団第二陣、戦力集め

とある街………

 

『福沢道場』

 

それは色んな事情を抱えた者達の駆け込み寺………

そして、一部の裏の世界に精通する者からはこう呼ばれてた………

………最後の聖域と………

 

 

 

 

 

オサム「いや~可愛いですね。どうですか?私と心中でも」

ジャンヌ「私は神に仕える身なので丁重にお断りします。」

 

オサム・太宰が福沢道場の食客ジャンヌ・ダルクを口説くがやんわりと断られていた。

 

ザルド「まさかお前がわざわざ俺に会いに来るとはな。」

アル「数少ないあの戦いを生き残った仲だ。私より早くくたばったか確認しに来ただけだ。」

ザルド「相変わらずだな。………でもあいにく呪いは解呪できた。ジャンヌのお陰でな。」

 

元ゼウスファミリア【暴食】ザルド、かつて三大クエストの一つベヒーモス討伐において多大な功績を挙げた第一級冒険者。

しかしその代償として体を蝕む強力な呪いを受けてしまう。

余命いくばくない人生、生きることを諦めかけた彼が最後にたどり着いたのがこの福沢道場だった………

 

ザルド「まさかこの道場の食客にあの呪いを解ける解呪士がいるとは思わなかったがな。」

アル「ふん。お互いしぶとく生き残った訳か。運がいいな。」

ザルド「まぁ何はともあれよく来たな。今日はごちそうだな。スター、美味い飯を頼む。」

スター「やれやれ、私はあくまで冒険者なんだがな………」(´Д`)ハァ…

 

福沢道場の食客の一人、スタージュンがやれやれと肩をすくめながら厨房へ向かう。

 

カエル「しかし………私の専門外である呪いを解くとは中々素晴らしい解呪士みたいだね君は。」

ジャンヌ「ありがとうございます。けど私は解呪士ではなくルーラーですから。」

 

冥土返し(ヘブンキャンセラー)】ことカエル先生がジャンヌの解呪士としての力を称賛していた。

 

ユキチ「お客人、大した出迎えもできず申し訳ないな。」

カエル「いえいえ。」

 

道場の掛け軸の前に座りながらお茶を飲んでいるのは福沢道場の主、ユキチ・福沢。

 

ユキチ「それでザルドについてだが、呪いは解呪された。体力も戻っているし何時でも君達に同行できるだろう。」

カエル「なるほど。それは了承したよ。」

ユキチ「それとは別にお願いしたいことがある。」

アル「聞こうか。」

ユキチ「実はこの道場だが近々たたむことにした。」

 

ユキチから出た言葉は意外なものであった。

 

アル「なぜ?」

ユキチ「近々この街が戦火に飲まれそうになるからだ。」

 

ユキチからの説明ではこの道場がある街の先にある川を挟んだ先にある国は軍事国家だという。

この軍事国家は国境沿いを厳しく監視し隣国に亡命しようとした者を捕えては首都まで連れていき見せしめとして処刑する凶悪な国家元首の納める国だった。

そんな国から逃げようと考える者は後を絶たないが如何せん国境警備が固く中々亡命できずにいた。

そんな亡命者達の現状を憂いたユキチの先祖がそう言った者の匿うためにこの街に道場を開き代々亡命者を無事逃がす事から駆け込み寺として重宝されていたのだ。

ところがユキチの代になってこの軍事国家が大々的に他国に戦争を仕掛けあちこちで戦火が上がっているらしい。

そしてその火は道場のあるこの街にまで及ぼうとしていた。

 

ユキチ「それで君達にこの街の住人達をオラリオの隣国アーネンエルベまで護衛してはもらえないだろうか?」

アル「………それは構わんが、アンタはどうする?」

ユキチ「私はこの街で生まれ育った。ならばこの街と共に灰になるだけだ。」

ジャンヌ「ユキチさん!!」

ザルド「ユキチさん、アンタ………」

ユキチ「皆まで言うな。」

 

そう言って奥に下がるユキチ。

その背中はある覚悟を背負っているように思えた………

 

ザルド「アルフィア、頼みたいことがあるんだ。」

アル「言いたいことは分かる。」

 

 

 

 

 

一週間後………

 

火の手があちこちに上がり住居は無残に破壊されている。

そんな街を我が物顔で歩く兵士たち。

そして兵士たちは福沢道場を囲んで………

 

隊長「大罪人ユキチ・福沢!お前には我が国家にあだなす者達を無償で匿いましてや我が国の仇敵ベルカに亡命させたとして我が国家より正式な逮捕状が出ている!速やかに投降しろ!」

 

道場の扉が開く。

身構える兵士たち。

現れたのは太刀を持ち白無垢を着たユキチ。

 

ユキチ「………」

隊長「武器を捨てろ!さもなくば貴様の命は」

ユキチ「命など何時でもくれてやる。だが………何の罪もないこの街を滅ぼそうとしたお前たちの罪………この太刀で捌いてくれよう。」

 

ユキチが太刀を抜く。

 

隊長「大罪人がぁ!奴を殺せ!」

 

兵士たちが一斉に襲い掛かろうとするが………

 

福音(ゴスペル)

「「「「「うわぁぁぁぁぁ!」」」」」

 

吹き飛ばされる兵士たち………

 

ユキチ「君達は………」

アル「乗り掛かった舟だ。手を貸そう。」

ザルド「アンタには恩義がある。死なせはしない。」

スター「このような下郎にお前みたいな男を死なせるのは許しがたいんでな。」

 

アルフィア、ザルド、スタージュンの三人。

 

オサム「いや~ユキチさん、僕達だけじゃないんだよ。」

カエル「私がいる限り誰も死なせないよ。」

ジャンヌ「我が旗を道しるべに続け!」

 

オサム、【冥土返し(ヘブンキャンセラー)】、ジャンヌが武器を手に取った街の住人達を引き連れて兵士たちを取り囲む。

 

ジャンヌ「聞けこの街の民たちよ!奴らは貴殿らの家を壊し、土地を汚し、街を破壊した!そしてその刃は福沢道場にまで向けられようとしている!それを許さず置くべきか!」

「「「「「「「オオオオオオ!」」」」」」」

 

ジャンヌの演説に住民達が決起する。

あまりの迫力に兵士達は委縮していき………

 

隊長「おっ怖気るな!?数ではまだ我々の方が」

兵士I「大変です!?街の外にアーネンエルベ騎兵軍が!?」

隊長「!?」

 

 

 

 

 

街の外………

 

小高い丘を陣取る騎馬隊の中にあってチャリオットに乗っている一人の大男。そしてその隣には細身で長髪の男性。

 

孔明「王よ、僕達の民はなんと心強い事だろうか。」

イス「そうだな。では行こうか………」

 

大男が右手を挙げる。

 

イス「全軍………突撃!!

「「「「「「「オオオオオオオオオオオオ!!」」」」」」」

 

一斉に丘を下り街へと向かっていく騎馬隊。

その騎馬隊の波は敵兵たちを飲み込んでいく。

 

孔明「第三部隊、右後方に敵魔法部隊がいる。そいつらを叩け!」

イス「第二と第四は周辺の敵戦力を分散し各個撃破せよ!」

 

チャリオットに乗る二人の指示で騎馬隊は街を覆うように広がっていく。

そして本隊はそのまま一直線に突き進み敵を蹴散らしながら街へと突き進んでいく。

 

隊長「なっ!?何故【アーネンエルベの征服王】と【孔明】がここに!?」

 

【アーネンエルベの征服王】………諸国連合国家アーネンエルベの七王の一人にして騎馬戦においては戦場無敗を誇った大騎馬隊を率いる男イスカンダルの異名である。

そして彼の右腕である軍師【孔明】ことロード・エルメロイⅡ世が加わることでイスカンダルの騎馬隊は絶対無敵と称されるほど強大になるのだ。

 

イス「市民の安全が最優先だ!第五部隊は守備陣形!残りは余に続け!」

 

こうして某軍事国家の侵略は一瞬にして瓦解。

ユキチ達に率いられた住民たちに加えイスカンダルの騎馬隊の力により完膚なきまで蹂躙されたのだ。

 

 

 

 

 

戦闘終了後………

 

イスカンダル率いるアーネンエルベ騎兵軍は手慣れた動きで街の復興作業に従事していた。

 

孔明「瓦礫の撤去作業を終えたら住宅の再建に取りかかれ。」

 

【孔明】ことエルメロイⅡ世の指示で兵士たちが住民と協力して瓦礫を撤去していた。

 

ユキチ「恩に着るイスカンダル。」

イス「頭を上げろユキチ。余は長年の友であるお前を失うのは万の軍を失うのと同義だと思ったから行動したまでにすぎん。」

ユキチ「相変わらずだな。」

イス「それで………街が復興したらまた道場を続けるのか?」

ユキチ「………」

イス「なら我が軍に来い。今なら余の権限でお前を軍に戻すこともできる。」

ユキチ「悪いが断る。」

イス「何故だ?」

ユキチ「………道場を畳むと決めた時私は一つ夢を追う事にした。」

イス「夢だと?」

ユキチ「イスカンダル、昔私はオラリオの冒険者になりたいと話したよな。あの時の夢を長い間忘れかけてたが数年前ある少年と出会い彼の夢に向かう姿を見て思い出したんだ。あの時の夢をな。」

 

ユキチが見る先にいるのは………

 

アル「ふぅー久々に暴れたから疲れた。」

カエル「少し疲労が見えるから出発は明日の朝だね。」

オサム「ザルドさん、頑張ってね。」

ザルド「お前も働け。」

スター「うむ。いい出汁が取れた。」

ジャンヌ「皆に神の祝福があらん事を。」

 

アルフィア達を見ながらユキチは軽く笑いながら

 

ユキチ「あの少年に会わなかったら彼らと縁を結ぶことも無かっただろう。」

イス「………そうか、なら余としては何も言うことは無い。だが………」

 

イスカンダルが拳をユキチの前に突き出し

 

イス「困ったことがあれば何時でも余を頼るといい。お前は余が認めた数少ない余の友だからな。」

ユキチ「うむ。」

 

拳を合わせるイスカンダルとユキチ。

 

 

 

 

 

翌朝………

 

アル「では行くぞ。我が妹と義息子がいるオラリオへ。」

 

アルフィアの号令の元ユキチ、スタージュン、ジャンヌを加え白兎旅団第二陣は一路オラリオへと向かうのだった。

 




用語説明

【アーネンエルベ】
オラリオの隣国で七つの小国が一つの国家となった民主国家。
小国の貴族が中心の上院と民衆の中から選ばれた政治家達の上院による連邦議会による国家運営が主体。
ただ七国の各王に独立行動権が与えられており彼らの自己判断で国内の治安維持と諸外国からの侵攻に対する防衛を行っている。
だがラキアと違いむやみに戦争はせずあくまで専守防衛が基本理念である。

【白兎旅団第二陣】
アルフィア、【冥土返し(ヘブンキャンセラー)】ことカエル先生、オサムの三人による白兎旅団の別働隊。
そこに元ゼウスファミリア【暴食】ザルド、元三虎ファミリア副団長スタージュン(トリコ)、救国の聖女ジャンヌ・ダルク(Fate)、元アーネンエルベの軍人ユキチ・福沢(文スト)を加えオラリオに向かっている。

【アーネンエルベの征服王】
アーネンエルベ七皇の一人イスカンダルの二つ名。

【孔明】
アーネンエルベ騎兵軍軍師ロード・エルメロイⅡ世の二つ名。

次回はオラリオで『新人冒険者合同訓練編』となります。

(再アンケート)新人合同訓練にてベルとコンビを組むのは誰?

  • アツシ・中島(文スト)
  • アイズ・ヴァレンシュタイン
  • ベート・ローガ
  • ロエⅡ(ログホラ)
  • ジェロニモ(キン肉マン)
  • ベルシ(とあるシリーズ)
  • シズル(プリコネ)
  • リノ(プリコネ)
  • もしくは全員と
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