Infinitum Exosphere - 無限の成層圏を超えて - 作:一般通行ポーランド空軍士官
俺は今IS学園の講堂にてこれからここに入学する15歳の女学生とともに入学式を受けている。ただし、他の女学生らと違う点としては座っている席が来賓席であるということだが。
とりあえず今は所々しか理解できない─日本語習得に関しては一部が間に合わなかったため─学園長による長ったらしい入学の祝辞を聞くふりをしながら襲いかかる眠気と格闘する。
「大佐、入学式は終わりましたので割り当てられた教室へ移動しましょう」
「そうだな。それにしても初日から授業なんて早すぎやしないか?早漏すぎるだろ……………」
「くふっ……………ですが通常の日本式中等教育にIS関連のカリキュラムを組み込むとこのようになるからでしょうね、このペースの速さに関しては」
祝辞を聞くふりをしながら眠気と格闘していたが、隣のいつもの有翼騎兵用軍服を着用したクリシャによってその眠気との格闘に終止符を打つ。
この教育カリキュラムを組み立てた顔も名前も知らない人物に嫌味を─当然ながらポーランド語によって─言いながら、割り当てられた教室である1年6組へと移動する。
「生徒の皆さん、初めまして!私はデンマーク出身でデンマーク国家代表も務めていた"キルステン・ビルクステッド"です。このクラスの担任を受け持つことになりました、皆さんよろしくお願いしますね!
それじゃあ次はコヴァルスカ先生、自己紹介をお願いしますね!」
「わかりました。私はこのクラスの副担任を務めるポーランド共和国出身の"クリスティナ・ヤドヴィガ・コヴァルスカ"です。昔はポーランド代表候補生序列第1位を拝命していました。よろしくお願いします」
「は〜い!それじゃあ今の時間は
教室に到着したのでドアを開けて教室に入り、割り振られた席に座って少し待つと白を基調としたIS学園の制服を着た女学生に混じり、栗毛のそばかすとメガネが特徴な長身のレディーススーツを着用した恐らくこのクラスの担任であろう女性が入ってくる。
その担任─キルステン・ビルクステッド─は自己紹介をして、クリシャも同じように自己紹介をする。
キルステン女史とクリシャの自己紹介が終わると
少なくとも俺の苗字はシャレ=グルスキであり、始まりのあ行から近いのですぐに俺の順番が来るはずなので女学生らの自己紹介を聞きながら自分の番を待つ。
「あたいは"島津真弓"です。生まれは鹿児島の桜島で、趣味はランニングと素振りです!よろしくおねがいしゃっす!」
「やあ諸君、私はポーランドで発見された2人目の男性操縦者"スタニスワフ・エウゲニウシュ・シャレ=グルスキ"だ。出身はポーランド共和国のマウォポルスカ県、タトラ郡のシャレ=グルィ村。
それで趣味は絵を描くことと乗馬、後は料理と飛行機を乗り回すことだ。そしてポーランド空軍の将校で階級は大佐。何の因果かISを動かしちまって13年ぶりに高校生活を送ることになっちまったがまあ、仲良くやっていこうじゃないか」
さて、自己紹介は続き、俺の前に座っていた短い黒髪の日本人の少女が自己紹介をしたのでそれに続いて立ち上がって被っていた軍帽を脱いでから自己紹介をする。
自己紹介の手応えは良好なようで少なくとも第一印象は良いものになるだろう。そう多いながら席に座って順番を次へ繋ぐ。
それにしてもまさか政府が色々と俺の入学に際して手を回していたとは驚きだな。
それも署名はセイム*1の議長やセナト*2の議長に情報局局長や外務大臣、閣僚評議会議長*3、そして最後に大統領ってな具合で豪華なメンツが揃い踏みという、俺を守るためのものとはいえど恐ろしくなってくるよ。さらにいえば"インテルマリウム"に代表候補生を派遣してる国からも承認を得ていると来た。最高だな、これはもう笑えてくるよ。
「"シャールカ・リブシェ・スヴォボダ"です。ボクはチェコ共和国の代表候補生で、出身はチェコのパルドゥビツェ州パルドゥビツェ市です。ボクの趣味は乗馬と射撃、それから空をISや飛行機で飛ぶことです」
「それじゃあ自己紹介途中で終わらせちゃって申し訳ないんだけど、10分後に1時限目を始めるからそれまでに皆さんの方でどうか自己紹介しておいてくださいね〜。それでは休憩時間にしますね〜!」
さて、どうやらす行はシャールカから始まるようで、シャールカの番が終わると同時にチャイムが鳴る。どうやらSHRの時間が途中で終わってしまい、後は自分たちでやるようにとのことだ。
それじゃあ1時限目の"IS概論"に備えて準備をするか。まず取り出すはIS学園から渡された教科書と、本国で貰ったポーランド語版教科書、そして古き良き紙のノートと鉛筆に消しゴム。これらを机の上に取り出して授業の時間まで待つ。
そうしてただ待つだけかと思っていたが、誰が俺に話しかけに行くかで牽制し合っていた女学生らを割って胸元に黄色のリボンを着けた
「"スタニスワフ・エウゲニウシュ・シャレ=グルスキ"大佐ですね?私は"インテルマリウム"に配属されたポーランド代表候補生の"シルヴィア・ヴェロニカ・スカルスカ"です。これからよろしくお願いいたします」
「ああ、こちらこそよろしく頼むよ。ところで専用機を受け取っているんだよな?時間があったらちょっと一戦交えたいんだが……………」
「わかりました、構いませんよ。それではこれで失礼いたしますね」
これでとりあえずまだ顔合わせをしていない4人のうち1人とは合流できたわけだが、後の3人は一体いつになったらここに到着するんだろうな?それはそうとして黒髪の2年生─つまりはシルヴィア─が俺に堂々と話しかけていったという事実は同様と共に広がったようで、何かしら関係を推測されることとなった。一応変な噂が出ないように訂正はしておいた方がいいだろうか、とは言っても日本語は自己紹介するとかそのくらいしかわからないので難しいんだがな。
「皆さん休憩時間は終わりですよ〜!自分の教室に戻ってくださいね〜」
さて、ビルクステッド教諭が戻ってきたので授業を真面目に受けるとしますかね。
「それではこれから1時限目の授業、IS概論を始めますので教科書の24ページを開いてくださいね〜」
日本語の教科書─つまりIS学園から配布されたもの─とポーランド語版教科書─本国から配布されたもの─の両方を開いて授業を受けていく。どっちにしろ日本語の読みはまともにできるわけじゃないので本国の配慮が身に染みるね。
日本語とポーランド語の両方─ただしポーランド語主体─でノートに重要な点を書き入れたりしながら授業を受けていく。基礎知識等はポーランド本国で学んでいたので、1人目の少年と違って追いつけないということもなく授業は進む。