Infinitum Exosphere - 無限の成層圏を超えて - 作:一般通行ポーランド空軍士官
さて、昨日は3組の代理人になったり、訓練しようと思ったらいきなりオルコット嬢に銃撃されたりと一昨日よりもなんか問題のレベルが上がってる気がした1日だったわけだが………………現状の発生した問題はなんとか解決されたのでとりあえず一息つけるだろうな。と言うかそうであって欲しいんだが。
そんなことを思いながらも今日も教室に入って授業の開始を日本語教本を読みながら待つ。
「それでは、1時限目の授業を始めますね〜」
おっとと、ビルクステッド女史が教壇に立ったので日本語教本はしまっておこう。
こうして授業は始まり、4時限目までの授業を無事なんとか追いつきながら終える。
それじゃあちょっとビルクステッド女史にこの飯盒に入ったボルシチとパンプーシュカ*1を渡しておく。これで実際に俺の料理の腕前を知ってもらうことにしたわけだ。
「ビルクステッド教諭、これこの間頼まれてた俺の手料理です。よければ感想聞かせてくださいね、それじゃ!」
「あら〜、ありがとうございますね〜」
渡すもんは渡したし、俺はバーシアと共に食堂へと向かうことにした。今日は自分で用意したものがあるから食堂の列に並ばないで済むので席だけを探す。
席を探していたところ、黒髪の少年─つまりは"織斑一夏"─が俺らに話しかけてきたので応対する。どうやら少年は俺らと昼を共にしたいようなので、先に俺らの方で席を取っておくことを伝えて背中を押してやると少年は喜んで食券機の列に並ぶ。
「あの、スタニスワフさんですよね?初めまして、俺"織斑一夏"って言います!それで…………隣の人は誰ですか?」
「ん、君が"1人目"の"織斑一夏"か。その通り、俺がポーランド空軍大佐にして2人目の男性IS操縦者のスタニスワフ・エウゲニウシュ・シャレ=グルスキだ。こいつはバルバラ・モツヌィで、俺の従兵だな。
それで、君は俺らに何か用があるんだろ?その用事を教えてくれ」
「えーっとですね、数少ない男同士の親睦を深める為に一緒に食事を摂ろうかなと思いまして……………」
「そうか、悪いが今日の昼飯は自分で作ってきたものがあるんだ。だが俺らは今席を探していたところでな、丁度良いから君は君の分の食事を取ってくると良い」
「あ、ありがとうございます!」
「ほら早く行ってこい、食いっぱぐれちまうぞ」
そうして少年は昼食を受け取りに行ったので俺は空いている4人席を確保して机の上に拡張領域の中から今日の昼食とそれを乗せる皿や食器を広げていく。
今日の昼食はウクライナ的なもので、さっきビルクステッド女史に渡したものと同じ飯盒にボルシチとパンプーシュカを入れ、それ以外にもチキンキーウ*2のタッパーを取り出して皿に並べていると自分の分の昼食を受け取った"織斑一夏"少年が俺を見つけて確保した席にやってきた。
なんか1人長い黒髪をポニーテールにした1年生の日本人少女─"篠ノ之箒"─が増えているが、特に気には留めずにそのままにしておくことにした。まあそこの少年と何かしら関係があるんだろうな。
そうしてポーランド人2人と日本人2人によるちょっとした昼食会は始まる。
俺とバーシアはウクライナ料理だが、少年と少女はいかにも日本的な白米と味噌汁、そして焼いた魚の切り身とおそらく漬物であろう何かに黒くて細長い海藻─ひじき─と野菜や豆の煮物といったものの皿をプレートに乗せている。
「さて、それじゃあこれから第1回党大会を始めるとしよう。まずは自己紹介からだな。
俺はポーランド空軍大佐で2人目の"スタニスワフ・エウゲニウシュ・シャレ=グルスキ"だ。趣味は乗馬と料理、それから絵を描くこともだな。よろしく頼む」
「私はシャレ=グルスキ大佐の従兵をしている"バルバラ・モツヌィ"です。よろしくお願いします」
「お、俺は"織斑一夏"です!えーっと…………趣味は家事とマッサージ………ですかね?よろしくお願いします」
「…………………」
「さて、自己紹介は君で最後だ。君の名前だけでも教えてくれないか?趣味を言うのは君の裁量で良いんだがな、だが名前がわからないと君をどう呼ぶかはわからないんだ。だから名前を教えてくれないかね?」
「…………"篠ノ之箒"だ……………」
「…………そこのお嬢さんに嫌われちまったか?」
「あーいえ、嫌われたわけではないんですよ……………」
「なるほど、ならこれが通常ってわけか」
昼食会を始める前にお互いの名前だけでも知っておいた方が良いだろうと思って俺から自己紹介を始める。次にバーシアが続き、"織斑一夏"少年も趣味と名前を答える。
そうして最後に日本人少女─"篠ノ之箒"─の出番が残ったが、どうにも口を閉じているのでどうにか名前でも教えてくれと説得を試みる。
説得は成功して名前を聞き出すことに成功した。ただし名前を短く言っただけなので嫌われたのかと思ったがどうやらこれが通常らしい。交友関係とか大丈夫か?
自己紹介は終わってお互いに名前が判明しているので後はおしゃべりをするだけだ。そして噂─"織斑一夏"少年が"セシリア・オルコット"嬢とISでクラス代表を賭けて決闘することになったというもの─の中心人物がいたのでその噂をおしゃべりのネタにする。
「まあいい、それで話すネタだが…………君のクラスは1組だろ?」
「え?はい、そうですけど」
「噂になってるぞ、君と英国代表候補生の"セシリア・オルコット"とクラス代表を賭けて決闘するってな。訓練とかは間に合っているのか?」
「あー…………全然ですね……………授業にも追いつけていませんし………………」
「なんてこった重症じゃねえか!まあ最悪授業は後でも良いんだが、今はISの操縦だな。訓練機はどうだ?借りれそうか?」
「予約は2年生や3年生が優先なので取れませんでした……………」
「そうか……………まあ、イメージトレーニングだけはしておけよ。それから体を鍛えるのも忘れずに!
後はスコットランドの企業代表で5組のクラス代表から聞いたんだが、"セシリア・オルコット"は"BT兵器"のビットを使うときは本体が動けないし近接戦が苦手らしい。だからなんとか弾を回避して接近戦に持ち込むのも一つの手だ」
「ほぉー…………すごいですね!そこまで情報を集めてるなんて!」
「良いか少年、敵に勝つには敵の事を何から何まで知っておく必要があるんだ。だが君一人だけでできることには限界がある、だから誰かの手を借りることも重要だぞ。わかったか?」
「はい、わかりました!」
とりあえず少年と話してみた結果、ISの訓練はいまだにできてないし授業には追いつけていないとのことだ。まだ授業はいいとして─本当は良くないが!─ISの訓練ができてないのは非常によろしくなさすぎるのでせめて機体がなくてもできる事を教えておく。
それから忘れずに昨日スコットランド人─"アリソン・ノエル・マクファーレン"─から聞いた"セシリア・オルコット"嬢の弱点も教える。これで少しは少年もうまくやれるだろうかと思いながら。
まあ俺の話はちゃんと聞いてくれてるし、理解もしているようなので時間さえあれば少年はちゃんと時間さえあれば十分授業に追いつくことも可能だろうだとは思うな。
「…………ところでクラス対抗戦で相手するかもしれないのに、俺にアドバイスしてもいいんですか?」
「俺も3組の代理で対抗戦に出るが、そんときは相手になってやるさ。それに、敵が強いってのもこれはこれで楽しめるからな!」
「そうですか…………じゃあその時のためにクラス代表決定戦、勝ってきます!」
「おう!その意気や良し!必ず勝ってこいよ!」
俺のアドバイスに少年は不安になってきたのか問題はないのか聞いてきたが、どうせなら強い敵と戦える方が俺としては楽しめるに負けても経験を積めるので気にはしていない。
そんな俺の言葉が少年の心に響いて火をつけたのか、意気込みを口にする。うんうん、少年は青春してるなぁ!なんだか懐かしくなってくるよ。
「さて、と。とりあえずおしゃべりはここまでにして、一旦飯を食うことに集中しよう。飯は温かいうちに食べるのが一番美味いからな!」
とは言っても食事に手をつけず色々少年と楽しくおしゃべりをしていたが、一旦食事に集中することにした。
流石に冷めて不味くなった飯を食べたいわけじゃないし、それは少年も同じ考えのようで、各々の食事を味わうことに集中する。
そうして各々昼食を食い切った俺らは食器を片付け、自分のクラスへ戻るために少年らと別れる。
「スタニスワフさん、アドバイスありがとうございました!また今度一緒に食事しましょう!」
そんな事を言って手を振りながら少年と少女は1組の教室に戻って行った。
さて、俺も授業に頑張ってついて行きますかね。
ただまあ男同士話をするってのが久しぶりだからついつい俺らだけ盛り上がってバーシアや"篠ノ之箒"嬢を放置してしまったのは申し訳ないので次は彼女らとも話せて盛り上がれる話題を用意した方が良いな。
そんな事を考えながらも5時限目の授業が始まったので、なんとか追いつきながら授業を受けていく。