Infinitum Exosphere - 無限の成層圏を超えて - 作:一般通行ポーランド空軍士官
昨日は副官となった
まあ昔のことを考えるのはここまでにして、今はこの展開して身に纏っているフサリアを動かすことだけを考えるとしよう!
そんなことを考えていると俺と同じくISスーツの上からIS用耐Gスーツを着込んだ長い黒髪の背が低くて胸がデカい女パイロットと暗い茶髪で俺と同じくらいの背丈の男パイロットの2人がやってきた。
「ハ〜ロ〜ウ!君がスタニスワフ・エウゲニウシュ・シャレ=グルスキ空軍大佐だね?ワタシは君の教官兼アグレッサーを勤めるブランカ・オルリンスカ空軍少佐だよ!そしてこっちにいるのが撮影兼教官のイグナツィ・バヤン空軍大尉だよ!」
「初めまして、俺はイグナツィ・バヤン空軍大尉だ。元は戦闘機乗りをやってた。
そしてそこのオルリンスカ少佐は爆撃機乗りで、モスクワや
「そうとも!ポーランド1の爆撃機乗りとはこのワタシ、ブランカ・オルリンスカのことだよ!」
「俺のことはまあ…………大々的に報道されたから知ってるだろうが、スタニスワフ・エウゲニウシュ・シャレ=グルスキ空軍大佐で、戦闘機乗りだ。それで確かあなた方が今回俺の試験に付き合ってくれるって話だよな?」
「その通り、まず最初は地上軌道訓練から始めていくぞ。どのように動かしていくかは知っているよな?」
「勿論、昨日しっかりと頭に叩き込んだよ」
「それじゃあまずは適当に歩いたり走ったり、あるいはステップしてみることから始めてみようか!」
「了解、慣らし運転は先にしておきたかったからありがたいね」
まずは地面を機械の脚で踏み締め、少しずつ歩いていくことから始めていく。機体の動きが少々馴染んできたので少しずつ脚を動かすテンポを上げて速度を緩やかに上げていく。
「いいね、滑り出しは順調そうだ」
「初めてでここまで行けるなら、今日中には飛行訓練への移行もできるかもね!」
気楽な気分で走っている状態から少しずつ脚を出す間隔を空けて速度を落としながらステップを刻み、最後の仕上げに右脚を軸にして一回転。左脚を地面に突き立てて余分に回りすぎないように速度を落としてから2人の教官─階級は俺の方が上ではあるが─の元へ戻る。
「流石"世界一の戦闘機乗り"だ、惚れ惚れしちまうね」
「ちょーっと今からでもワタシと模擬戦してみない?」
「まだ飛行訓練やってないので無理です。と言うか勝手にそんなこと決めたら後で罰則喰らうだろうが…………」
「流石にダメかー……………」
「勝手に決めるのはいかがなものかと思いますよ?オルリンスカ少佐、そこの気性難大佐じゃあるまいに感情で動くのはあまりよろしくない素行だとみられますよ」
「気性難大佐って…………いやまあやらかした事実はあるがその呼び方は些か不本意なんだが…………」
「でしたら自身の行いを振り返ってみたらいかがです?正直これ以外に当てはまらないと思うのですがね」
「………………」
やべぇ、ちょっと軍歴を振り返っただけでなんも反論できねぇ……………正論ぶつけるのは戦時国際法で禁止するべきだと思います、ハーグの国際司法裁判所さんどうかご検討お願いします。
まあ流石にこの場を和やかにするための冗談………であってほしいなぁ…………
「まあそこのバカの戯言は放っておいて飛行訓練に移りましょうか。慣らし運転は完璧なようですし」
「バカって…………ひどくない?ワタシ上官だぞ?」
「乳牛少佐が何をおっしゃるのやら…………」
「オイ、テメェ今なんつった?もっかい言ってみろやぁ!」
「一体なんのことだか、シャレ=グルスキ大佐は何か聞こえましたか?」
「
「はぁー…………!全くアンタら2人揃っていい性格してるねぇ…………!」
「そりゃどうも」
「褒めてない」
「まあこの話は俺にしてみればどうでもいいから適当にポニャトフスキの野郎に投げるとして、だ。飛行訓練を始めたいんだがいつ始めるんだ?」
俺とポニャトフスキの野郎がやるようなじゃれあいをする2人の教官を眺めながらタイムスケジュールを聞き出す。多分この話は深掘りするとかなり面倒くさくなりそうなのでポニャトフスキの野郎の居城にぶん投げておくが。
「ポニャトフスキに一体なんの恨みがあるのさ…………?もしかしてだけどポニャトフスキに
「あいつには1該ペンゲー*5の借りがあるんだ。だからあいつが返済し終わるまでルブリンに帰れとだけ形式上は言い続けるのさ!」
「そうだったのか…………ポニャトフスキとやらに多額の負債があると言うのにむやみやたらと取り立てないだなんて君はなんといいやつなんだ!」
この1該ペンゲーの借り云々はなんかつい口を突いて出た出任せなのに信じ込むとは、なんとも扱いやすい乳牛だ…………!ちょっとでも理性があれば嘘だともわかるはずなんだがそのまま鵜呑みにしてくれるとか面白そうだから訂正しないでおくか。
それにバヤンも何か注意とかするつもりはないようだしな!
「それで、飛行訓練を始めたほうが良いと思うんですけれども…………」
「おっとそうだった!またその話聞かせてね!」
「構わんよ、また時間がある時にでも」
「それじゃあ空を飛んでみよっか!ワタシの後にしっかりとついてきてね!」
「了解、ゆっくりと空に上がるなんてパイロットなりたての頃みたいだな……………」
背中の翼を展開し、ちょっとだけ感慨に浸りながら先に空へ飛び上がった
最初のうちはあまり体勢を水平に保てず、速度も早くはないものだが乳牛少佐の後を追従しながら飛び続けるうちにコツを掴むことに成功する。
「よーし、コツは掴めた。少しずつ速度を上げていってくれないか?」
「はいはーい!しっかりワタシについてきてね〜!」
ふーむ。少しずつ速度が上がり、旋回角度も急なものが増えてきたが今や十分乳牛少佐に追従できている。結局のところ原理が違うだけで空を飛ぶのは変わらないわけだから、これまでのやり方を参考にして操縦していく。
もちろんこの"フサリア"の操縦特性がじゃじゃ馬な訳でもなく素直なのもあってこその物だろうが。
「…………やっぱりワタシとちょっと一戦交えてみない?今でも十分戦えると思うんだよね……………」
「いや武装の特性掴めてないので勘弁してください」
「残念ですが模擬戦を行うのは許可されていません、もし実行した場合は軍事法廷が開廷されますよ」
「な?こうなるから先に根回ししとくんだぞ」
「は〜い!わかりましたシャレ=グルスキせんせ〜!」
「ああもう!大佐は余計なことを教えないでください!それと一旦地上に降りますよ、良いですね!」
「すまんな、ちょっとだけ
模擬戦をしようと乳牛少佐が提案してくるが、流石に情報無さすぎるので拒否以外の選択肢は無い。更にはそこにバヤンが軍事法廷行きになるぞと言ってきたので余計な入れ知恵を乳牛少佐に吹き込む。
それを聞き取ったバヤンが若干怒り気味で降りろと言ってきたので言葉だけの反省をしつつ乳牛少佐と共に着陸する。
「まあ、これだけ動けているからあとは自分で動かしてみてね〜!」
「え、マジで?」
「マジだよ、大マジ!ワタシたちはとりあえず手解きしてこいって言われてきたんだけどここまで動かせるならあとは勝手にやらせても大丈夫だと思うからね!」
「それでは俺らは先に飯食ってきます、大佐は動かすんならどうぞご自由に」
とりあえず着陸したが、テストパイロット二人からはお墨付きを貰って自由に飛ばしても良いとの許可が出たから飯の後で飛ばすことにする。
現在時刻は15時30分なのもあって昼飯*6にするにはちょうど良い時間だしな。
更に付け加えれば今日の昼飯のメニューは確か香味野菜とひき肉のピズィ*7が入ったクルプニック*8に牛肉のカツレツが出てくるから見逃せる物でも無いし!あとはサラダと蕎麦粥だったか。いやぁここの飯が非常に楽しみだな!ここのシェフのレベルが高いことを祈って食堂へ向かうとしよう。