ちょっと周りと違うところはあるけれど。
広く見ればそう珍しくもない、普通の学生に含まれる。
俺―――【竜胆 広司】は、自分のことをそんな風に考えていた。
物心つく前に両親が亡くなっていて、爺ちゃんと暮らしていたこととか。
小学校の低学年くらいまで、他の人は分からない誰かの『声』が時々聞こえていたこととか。
それが聞こえなくなってからも、なんとなく勘は良かったりすることとか。
少し珍しいかもしれないけれど、ちょっと変わった話題で終わる程度。
ちょっと前までは、そう思っていた。
1:名無しのデビルハンター
ここはガイア連合に後から加入した後発・外様のデビルハンターが、初期からガイア連合にいる上位構成員、いわゆる【幹部】について、色々と語るスレです。
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408:名無しのデビルハンター
>>407 だけどその割にはやばい霊装ポンポン出てくるんだよな
それもやたら気軽に
409:名無しのデビルハンター
幹部「え、異界攻略? ちょっと心配だしお守り代わりにこれ持ってけ」
つ【激強アガシオン弱点無し】
410:名無しのデビルハンター
ひいきが過ぎる・・・
411:名無しのデビルハンター
そもそも超高度な式神連れてる連中だし感覚が麻痺してるのでは?
412:名無しのデビルハンター
人間大サソリロボ連れてたJKとか見たし、人型じゃなければワンチャン販売してくれないかな
413:名無しのデビルハンター
それ特注デモニカ? らしいぞ>サソリロボ
JKがポーズ取って口上述べたら自動装着してた
414:名無しのデビルハンター
>>413 特撮かな?
415:名無しのデビルハンター
あいつら未来に生きてんな
416:名無しのデビルハンター
美少女式神はべらせてて裏山
417:名無しのデビルハンター
プライド捨てて術師として色々教えてほしいわほんとに
他意は無いんです、だから式神さんにらまないで美形が怒るとこわいんです
418:名無しのデビルハンター
>>417 ご褒美では?
419:名無しのデビルハンター
ちょっと「豚め」って言ってくれますか?
420:名無しのデビルハンター
レベル高杉内?
421:名無しのデビルハンター
性癖の高レベルとか要らないから・・・
422:名無しのデビルハンター
>>418 実物はきっついぞ
マスターのコケンに関わるってしょっちゅう小言言われる
423:名無しのデビルハンター
>>422 は?
424:名無しのデビルハンター
>>422 >しょっちゅう小言言われる
>しょっちゅう小言
>しょっちゅう
425:名無しのデビルハンター
なんでそんなに一緒にいるんですかねぇ…>>422
426:名無しのデビルハンター
弟子とか親戚とかか?
優遇されんだし我慢しろよ
427:422
アニキみたいなやつ?が式神持ちで、色々あって同居してる
主人側は気にしてない感じだけど割と気を遣う、新婚宅に居候的な感じで
428:名無しのデビルハンター
>>427 内弟子じゃねーかフツーフツー(古流並感
429:名無しのデビルハンター
>>427 >新婚宅に居候
あっ(察し
430:名無しのデビルハンター
>>427 延々のろけ話されるのはちょっと
431:名無しのデビルハンター
夜の実演もセットだ
432:名無しのデビルハンター
精神修行だと思えば・・・(メソラシ
433:名無しのデビルハンター
>>431 いいじゃん(いいじゃん
434:名無しのデビルハンター
>>433 レベル高すぎんよ
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シャッ というカーテンの音と共に、朝日が容赦なく顔に当たる。
「広司様。起床の時間です」
思わず手で遮りながら、声の主に目をこらす。
一部を赤く染めたような白髪のショートボブ。
均整の取れた顔立ちに、鳶色の瞳。
何度見ても慣れない美女は、しかし、目が合った途端に顔をしかめる。
「目覚めているのなら動いてください」
「はぁい」
渋々ベッドから身を起こし、伸びをしてから。そういえばまだ言ってなかったな、と思い立つ。
「おはよう、梅
一瞬、きょとんとした後。
彼女―――アイツの式神は、軽くため息をついて。
「……おはようございます。もう朝食は出来ています。
遅刻などしては
「へいへい」
―――そう珍しくもない、普通の学生のはずだったのだけれど。
どういう訳か
よく分からない兄貴分みたいなやつが出来て。
すごい美人だけど人間じゃない
たった一年で、そう見かけない、奇妙な生活に陥っていた。
* * * * * * * * * * * * * * *
転機になったのは、入院していた爺ちゃんが亡くなった後。遺骨をお寺に納めに行った時だった。
親戚のいなかった爺ちゃんは、いつの間にか自分の供養をお寺に頼んでいたらしい。
お寺のお坊さんに案内されて、本堂の隣、境内に後から付け足したような納骨堂に入ったとたん、
あの時は本当に混乱した。
自動ドアが開いて3歩進んだら、砂利や岩ばかりで草一つない荒れ地。
蛍光灯の明かりどころか太陽も見当たらない、毒々しい色の雲に覆われた空。
風景画なら『地獄の入口』とか、『賽の河原』とか、そんなタイトルが似合う場所。
しかも遠くには明らかに現代人じゃなさそうな、むしろ日本史の資料で見た【
幸いだったのは、この異界に巻き込まれた時点で覚醒して、対処できるようになったこと。
そして不幸だったのは。
『ふう、やっと出れた……あっ、ども。住職さんッスよね?』
『なっ き、消えた異界から鬼神が!?』
『へ?』
俺の素質が
住職さんやお寺の人に怖がられて、元々異界が出来そうだからと依頼されて来ていたガイア連合の能力者に拘束されて、富士山まで連れていかれたことだった。
まあ、野良悪魔に食われたり、覚醒してもよく分からないままダークサマナー扱いされたり、そんな目に遭わなかったのはラッキーだったんだろうけどさ。
* * * * * * * * * * * * * * *
そういった経緯で、今はガイア連合所属のデビルバスターの一人として、依頼をこなしながらレベルを上げているところで。
今日はそんな依頼の中では珍しい、ガイア連合からの依頼に、梅義姉さんと一緒に参加している。
なんでも、地方組織との交渉の結果新たに派出所を作るところが増えたので、その前段階として地脈の調整が必要らしい。
もちろんそういう重要なところは幹部の人達の仕事だけど、その作業に入る前の『整地』として、予定地の地脈に影響しそうな異変や異界の掃除をした方がスムーズになる。
そこで、幹部の人の体力温存、あるいは工期の短縮のため、ある程度戦力になる人員でローラー作戦がされることになった、と。
ガイア連合から手配されたトラックの、偽装コンテナ内に作られた座席に座りながら、お向かいに座った幹部の人に教えてもらった。
「
その、地脈調整の術師として参加している幹部の人、
最初に山梨支部に連れてこられたときに検査担当だった人の一人で、その後もアイツ含めて縁があるんだけど……変わった人? というか。
向かいの席から金属質な声で話す姿は、ヘビ系ロボット怪獣の骨格というか、メタル化したすごい猫背なドラゴンというか、どう見ても悪魔な
「
「あ、ありがとうございます」
こっちからするとそこそこいい金額だったんだけど、その辺はやっぱり幹部級なんだよな、と思う一方。
『こちらの方が研究に良い』って理由でずっと悪魔に変身したままの変人でもある。
……あとこの人、会うたびにディティール変わってるんだよな。前は会話も念話だったのに、今日は違和感あるけど声出してしゃべってるし。
その辺の得体のしれなさがどうにも苦手で、話しかけられてもちょっと困ってしまう。梅義姉さんはガン無視してるし、乗り合わせてる他の参加者も会話に入ってきてくれない。
斜向かいに座ってる魔女系のお姉さん、トラック来るまでの待ち合わせで『幹部が来るんだったら印象良くしないと』って髪いじってたじゃん。ちょっと頑張って参加してくれよ。あ、目反らした。
「
「アッハイ」
いや無理じゃね? という言葉を飲み込んで。
少しでも気疲れが取れるよう、仮眠させてもらうことにした。
・竜胆 広司(リンドウ コウジ)
ガイア連合所属のデビルシフター。肉弾戦系のステータス、スキル構成の典型的近接アタッカー。
天涯孤独なのだが、現在は後見している黒札、その式神共々同居している。
・水名方 刃(ミナカタ ヤイバ)
ガイア連合黒札、研究メインの準医療班員。偽名。メタリック猫背リザードマン。
知恵の神の系統の悪魔に変身しているらしく、常日頃悪魔のまま研究にいそしんでいる。
・■■
式神、女性型。白髪(一部赤)のショートボブ。
竜胆と同居する形になっているが、主人ではないため割と対応がしょっぱめ。