後藤家回、後半戦です! どうぞ!!
その後、僕たちは喜多さんの持ってきた映画を観たり、ツイスターと大富豪というゲームをしたりして、ついつい遊び倒してしまった
颯太「凄く楽しかった……けど!」
喜多「そろそろライブTのデザイン考えないとね。」
颯太「って虹夏さん! またひとりさんが〜!」
虹夏「あ〜、これはたぶん、青春胸キュン映画を観て喰らっちゃったんだろうね〜。」
ひとりさん、青春に関することがかなりトラウマなんだね……
その時、虹夏さんの携帯が鳴った
虹夏「お! リョウからもたくさん意見が来てるよ〜。」
喜多「見せてください!」
リョウさんから届いたメールには、Tシャツの上にカレーの画像が載った写真が添付されていた
これがTシャツ案なのか……?
虹夏「ん? まだある。」
虹夏さんはリョウさんのメールをスライドで確認していく
喜多「今度はお寿司ですね。」
虹夏「意味分かんないんだけど。」
そして最後の動画には、晩飯どっちがいいかな?というテロップが流れてきた
颯太「えぇっ……」
虹夏「自分で考えろ!!」
喜多「カレーがいいです♪っと!」
虹夏「喜多ちゃんも真面目に返さない!」
ひとり「あ、あの……!」
お、ひとりさん戻ってきた!
ひとり「私のデザインも良かったら……」
ひとりさんはスッと立ち上がり、閉じているスケッチブックを開いた
ひとりさんのデザイン案のTシャツは、ゴリゴリのパンクロックって感じのTシャツだった
虹夏「だ、ダッセぇ……」
喜多「中学生男子の服によくある謎フォントだわ……」
颯太「僕もこういうのは好きだけど。これじゃあ衣装に目がいっちゃいそう……」
虹夏「うん、色んな意味で。」
喜多「後藤さん、このファスナーと鎖は何?」
ひとり「ファスナーはピック入れで、鎖はギターストラップにもなります。」
おや? 意外と実用性あり!?
ひとり「じゃ、じゃあこれが採用でよろしいですか? へへへ……」
颯太「あはは……」
虹夏「もしかして私服もこんな感じなの?」
ひとり「いや、服はお母さんが買ってきてくれるので……」
虹夏「へぇ〜。」
ひとり「一度も着たことないけど、好みじゃないから……」
虹夏&喜多「ニヤリ!!」
お、何か虹夏さんと喜多さんから陽キャなオーラを感じる
虹夏「え〜! 見てみたいな〜!!」
喜多「私も、ジャージ以外の後藤さん見てみたいかも!!」
虹夏「お願い、ちょっと着てみてよ!!」
ひとり「えぇっ!?」
喜多「お願い!!」
ひとり「い、良いですけど……」
ひとりさんは2人のオーラに飲み込まれ、着替えることに……
でも、ジャージ以外のひとりさんなんて想像つかないな
やっぱりイメージ変わるのかな……? あ、着替え終わったみたい
虹夏&喜多「こ、これは……!」
ひとりさんが着ているのは制服? めちゃめちゃ似合ってると思う
虹夏&喜多「か、可愛い〜!!」
2人からの評判も良かったっぽい
喜多さんは、そんなひとりさんの写真を撮ってるし
虹夏「そうそう、ぼっちちゃんは可愛いんだよ!」
喜多「普段の感じから忘れるところでしたね!」
ひとり「あ、あの……もういいですか……?」
虹夏「待って! ぼっちちゃん、前髪も上げようよ!」
ひとり「え、いや、大丈夫です……」
虹夏「遠慮しないで〜。」
そして、虹夏さんがひとりさんの前髪に触れた途端、眩い光に包まれた気がした
幻聴だろうか?
ナウ○カで聴いたような音楽が聴こえる気がする……って!? ひとりさんがどんどん萎れていってる!?
喜多「顔を晒された急激なストレスについていけなかったんだわ!!」
そうなの、喜多さん!?
てか何!? 顔を晒されたストレスって!?
虹夏「ぼっちちゃん、死んじゃったの……?」
喜多「新しいギタリスト、探さないとですね……」
颯太「僕がやりましょうか?」
虹夏「うぁぁ!! 急に眩暈が……なんか酸素薄くない……?」
喜多「いやっ!? 私も……」
颯太「ぐっ! 何かが……! 入った……!?」
虹夏「力が……」
颯太「だ、ダメだ……」
喜多「後藤さんの……呪い……だわ……」
僕たちは、暗いひとりさんの部屋で謎の呪いによって倒れてしまった
美知代「皆〜! スイーツ食べない〜?」
直樹「喜多ちゃんが持ってきたデザートを……」
あ、お父さん
お疲れ様です……
美知代&直樹「ええぇ〜〜!!?」
虹夏(いつも明るさだけで乗り越えようとしてごめんなさい……)
喜多(ギター上手くならなくてごめんなさい……可愛過ぎてごめんなさい…)
颯太(ギター上手すぎてごめんなさい……お兄ちゃんのポテト間違って食べちゃってごめんなさい……)
ふたり「あはは! 皆、お姉ちゃんみたい!」
美知代「お、お父さん! 塩とお札!!」
直樹「霊媒師さん呼ぼうか!?」
そんなこんなでこの後、僕たちは意識を取り戻すことが出来た
実はこの時、虹夏さんはリョウさんにあるロインを送っていて……
〜都内のカレー屋〜
リョウ(ん? 虹夏から……本番は1人で頑張ってください……? …何でだよ……)
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〜数日後〜
虹夏「そんなわけで、Tシャツは私の案になりました。」
リョウ「じゃーん。」
颯太「おぉ!」
喜多「素敵です!」
ひとり(なら、虹夏ちゃんが最初からデザインすれば良かったんじゃ……)
虹夏さんが決定したTシャツ案は、黒に結束バンドのロゴが入ったシンプルなものになった
虹夏「ぼっちちゃん、なら、虹夏ちゃんが最初からデザインすれば良かったんじゃ……って言いたげな目だね。」
ひとり(え、エスパー〜!?)
虹夏「ふふん、ぼっちちゃんの考えてること段々と分かってきたよ!」
ひとりさんは恥ずかしそうに、スケッチブックで顔を隠している
図星だったみたいだ
颯太「このTシャツ、シンプルで凄く良いですね!」
喜多「結束感、出てますしね!」
颯太「遂に明後日、皆さんがステージに……!」
喜多「あ、今台風来てるみたいですよ?」
虹夏「ええっ!? 嘘でしょ!?」
リョウ「夏の天気は気まぐれ。」
颯太「そんな……」
ひとり「じゃあライブは……!」
せっかく明日に迫ったライブ
何とか出来ないか……
リョウ「てるてる坊主作る?」
喜多「あ、でも関東には来ないみたいです。」
虹夏「なんだ〜、良かった!」
喜多「本番楽しみです!」
ひとり「あ、あの……」
虹夏「新曲、良い感じだよね〜!」
颯太「じゃあ、練習しましょう!」
ひとり「あの!!」
練習に向かおうとした僕たちを、ひとりさんが大声で呼び止めた
ひとり「ね、念の為にてるてる坊主作りませんか……?」
虹夏「そうだね、念には念をだね!」
颯太「僕、道具持ってきますね!」
てるてる坊主作っておけば、確実に雨は降らないでしょ
大丈夫……だよね……?
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〜ライブ当日〜
ニュースキャスター「台風8号は依然として予想外の進路を取っており……」
え〜……嘘でしょ……?
次回は結束バンド、初ライブです!!