リアタイ視聴は時間的に無理だったんだもん!!
あぁ、仕事したくない……5000兆円欲しい……
……というかまだ山場すら迎えてないのにまさかの☆10が?!
……うわ……どうしよ……
もう完全に止められないヤツじゃんか〜……
早くもプレッシャーが……
《ワ〜タ〜シ〜が〜、投影されたァッ!!》
雄英高校からの通知として届けられた封書に入っていた、1つのアイテム……スイッチを入れて、現れたのはかの有名なNo.1ヒーロー、オールマイトだ。
……でもゴメンナサイ。
その挨拶は正直言うと、ダサいです……
端末が映し出すホログラフのオールマイトから語られたのは、合格通知の詳細……あの試験はポイント制で、試験中の行動による加算制。例の巨大ロボは0ポイントであったが、あの時の勇敢な男の子のフォロー……そしてその子の落下を阻止した事は救助ポイント加算の判定にされていたらしく、総合で1位という好成績であった。
ただ……私の合格という結果には、少しだけ特別な理由も含まれていたらしい。
オールマイトの言葉を要約すると、私は“無個性”故、必然的に不利な環境だった……だが、私の素の戦闘技術は他の上位合格者らよりも実戦的だと高く評価され、先生等の目に止まった様だ。
雄英高校に“無個性”扱いの私を迎え入れる……というのは前代未聞の事らしいが、成績以外にも様々な点を評価されていたと考えると一応の納得はいく。
いつもの様に、私らしくやっただけなんだけどなぁ……
登校初日……私は受験日と同じく3人に見送られ、レッドガルーダを連れて徒歩で登校する。
もちろん鞄の中や懐には他の子達……ブルーユニコーン、ブラックケルベロス、イエロークラーケンの3体を忍ばせている。
もちろん、合格通知が来た翌日に全プラモンスターをサポートアイテムとして登録したので、使用にも問題ない……ただし、ホワイトガルーダだけは受験前の“ある事件の解決”の時に使ったし、目撃情報からの追跡を警戒してまだ表立って使う訳にはいかない……ある程度ほとぼりが冷めてからになるだろう。ゴメンね?
ふと、前方に見覚えのある2人が見えたので私はガルーダを肩に止まらせ、2人へ近付いて声を掛けた。
「こんにちは、お二人さん。また会いましたね」
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あの時……動けなくなっていた受験者を庇う様に巨大ロボに勇敢に立ち向かった少年──緑谷出久くんと、彼を助けようとしていた少女──麗日お茶子さん。
二人からは「大人っぽい」と評された。褒められているのは分かるけど、個人的にはもう少しフレンドリーに仲良くなりたいかな……大人びている=近寄り難いとは思われたくない。
「操真優希よ、よろしくね」
握手のために右手を出す……スムーズに握手を交わせたが、やはりというか、リングについて聞かれた。
「これは、父さんから貰った物よ。……この力とこの子達で、私は“ヒーロー”になる」
《キュアッ!》
私の言葉尻に合わせる様にレッドガルーダが鳴く。2人ともレッドガルーダに興味津々らしく、麗日さんは目をキラキラさせており、出久くんはブツブツと自分なりの考察を口にしていた……
(何というか……不思議なタイプね、緑谷くん)
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教室に着くと、何故かけっこう騒がしかった室内が一変……一気に静かになった。緑谷くんと麗日さんは気付いてないが、全員の視線が私に集中している……
ヒソヒソ……ヒソヒソ……
何やら小声で何人かが話している……この雰囲気的に、入学試験の事やらがどうやら噂になっている様だ。
“無個性”の人間がヒーロー科に合格したとか……見たこともない方法で試験の巨大ロボを縛り上げたとか。
あぁ、またか……また“無個性”の癖に……と蔑まれている。
……何故、私が無個性なのかって? 神様にでも聞いて。
私自身が無個性である理由なんて知らないし、だからといって“個性”が欲しいとは思ってない……能力者ありきの世界だからといって、無能力者が弱いとは限らないのだから。
「ねぇ、貴女……何処中?」
悪い思考を強制中断して窓の方へと視線をずらしていると、不意に声を掛けられた……思わずそちらを見やるが、気配はするのに至近距離には誰も居らず、不思議な感覚に陥る。
「えっと……そこに居るの?」
気配から何となく察知できた位置へ返事を返すと、問題の気配は急接近……よく見たら雄英高校の制服が形を維持したまま浮いており、誰かが着ている様に気配と連動していた。
「もしかして見えてる……?! 何か新鮮なんだけど!? あたし葉隠 透、ヨロシクね♪」
抱きつかれてしまった……うわ、良い匂い……コレもしかして、TVでよく見るCMのボディソープかな?
「明確には見えてないわ。何となく位置が分かるだけ……あと、公衆の面前でそういう事は自制して。コホン……操真優希よ、ヨロシク」
「ゴメンネ、つい嬉しくって……で、何処中?」
「……ごめんなさい。私、中学は通ってない」
実際は少し違うのだが、小〜中学生の義務教育を受けていないのは事実……
雄英高校とは既にこの件の話は了承を得ており、私は“無個性”故のイジメ問題で不登校であった。という話になっている……
本当は東京に定住するまで、ずっと父さんと旅しながら色々と学んでいただけ。
「……もしかして、地雷だった?」
「そういう事じゃないわ、ただ……私、無個性だから」
「やっぱ地雷じゃん!?」
しまったァァァ!? みたいな雰囲気を出し、大袈裟に服だけの透明少女が悔やむ。なるほど……葉隠さんは個性でそういう見た目なのね、系統によっては強くなれるかも。
「私もご挨拶を……八百万百と申しますわ」
その後ろから、お嬢様的な雰囲気の少女が手を出してくる……拒む理由もなく、私も手を差し出し握手に応じた。
「操真優希よ、“無個性”だけど……よろしく」
近寄り難い雰囲気を何とかすべく、茶目っ気で無個性だと言う部分をちょっぴり強調してみる……
「なんか根に持たれてるぅぅぅ!?」
葉隠さんゴメン……ちょっとしたお茶目だから、本気にしないでね?
その後……男子の方で大声が出た後、担任の相澤教諭が現れ、入学ガイダンスや案内などを独断で切り捨てると、グラウンドへ出るように指示を飛ばした。
勿論生徒達から横暴だの説明しろだのという感じで文句が出たが、相澤教諭のこの一言で全員が黙ってしまった。
「そんな悠長な暇なんぞ無い……
うん、至極ご尤も。ヒーローとは力なき者を守る者……私は父さんから直に教わってるし、覚悟もある。
ヒーローはたとえ孤独でも折れない強い心を持ち、お節介や手出しで以て世界を平和へ導く存在だ……
その為にも私は、誰であろうと悪事は許さないし、救える生命は見捨てない──
私の知るヒーローとは
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そんなこんなでグラウンドに集合した新入生1年A組……
相澤教諭からボールを渡された鳥頭みたいな髪型の少年、爆豪くんが「死ねぇッ!!」と言いながらボールを投げる。
けっこう飛んだらしい……
相澤教諭の説明の後、一部男子から「遠慮無しで個性使えるのかよ、マジで雄英スゲェ!!」と、場違いな声がした……しかしその後……
「……そうか……なら、総合最下位は除籍とする」
この一言に、生徒全員は戦慄……
(今、余計な事言った男子……私がもし最下位になったら許さんッ!!)
私だけは別の意味で焦るのだった──
……どうでしょうか? ちゃんとヒロアカできてる?
優希は魔法こそ結構使えますが、正式な“指輪の魔法使い”としてはまだ覚醒に至ってない為、“変身”用のリングやベルト等は持っていません。
未覚醒である理由はいくつかあるけど、一番大きいのは“魔力の源泉”が不安定な事かな……その詳細は後々語る予定。
次回、個性把握テスト――
果たして優希は総合何位に収まるのか……
乞うご期待!?
続けるべきか否か……
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任せる
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良いよ、別に止めても
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続けろ(無慈悲ボイス)