とある魔法使いのヒーローアカデミア   作:睦月透火

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さて、テストと聞いて戦慄を覚えたのは私だけではないハズ……

気が向いたので続きます。

※ 投稿した内容の一部が原作からしてもあり得ない事になっていたとご指摘があり、併せてアニメ寄りの内容へと追記修正致しました。




個性把握テスト

 このテストの意味……それは勿論、個性の現状把握だろう。

 然るべき時に“手段”を講じ、それぞれの成長を促しつつ限界を超えさせる為……

 

 雄英高校は“ヒーロー育成”の最高峰──

 

 その組織力と資金力に物をいわせた手厚い体制で、これまで抱えてきた生徒達を屈強なヒーローへと育て上げてきた……

 そこへ無個性ながら外付けの能力を駆使して入学した私は、雄英高校始まって以来の難題だと思われているハズ。

 

(“無個性”の(生徒)をどう鍛えるべきか……先生方にとっても難題よね)

 

──────────

 

担任となった相澤教諭の先導で始まった個性把握テスト……

 

 第1種目、50m走──

 

 ……たかが50mと侮るなかれ。と誰かが言ってた気がする……

 

 地面を凍結させて滑る様に走った男子……スケートかよ。

 驚異的なジャンプ力で駆け抜けたカエルっぽい女子……ジャンプ力=脚力だなぁ。

 両手から爆風生み出してかっ飛ぶ男子……ほぼ飛んでね?

 

 ……更には足に“エンジン”なんて付いてる男子も居た、しかもメチャ速かった……

 

 麗日さんは……7.15秒か。

 対する緑谷くんも、7.02秒。

 

 ……え、私?

 もちろん無個性だからアホみたいな数字出ないケド最下位ジャナイヨ?

 

 

 第2種目、握力──

 

 純粋なパワー勝負……掌にある筋肉を総動員し、全力で握力計を握る。

 

「ふんぎぎぎ……!!」

 

「……41.3kg」

 

 まぁまぁの記録だと思う……

 

 それでも個性持ちの人には全然及ばない……腕が2対ある男子は「540kg?!」と誰かが驚いてたし、八百万さんも個性で“万力”を創り出し、記録「1.2t」とかいうもの凄い数値……っつーか手じゃないから反則じゃないの?!

 

 ……え、個性の創造物だからOK?

 

 なん……ですと……!?

 

 

 第3種目、立ち幅跳び──

 

 ……やっぱ“個性”ってズルいよなぁ……

 立ち幅跳びって助走とかナシのキック力で勝負するもんじゃん?

 

 それなのに爆破マンは連続爆破で空中移動、お腹レーザーくんも反動利用でほぼ同じ……

 絶対に勝てんわ……

 

 ちなみに私は「身体強化」なんて魔法とか使えないので素で勝負するしか無く、記録は平凡に1m弱……このままだと完全に最下位確定じゃね?

 

「意外と……重たい……?」

 

「「「「「……サイテー」」」」」

 

 今、他の女子全員から総ツッコミを受ける“禁句”を言い放った黄色いツンツン頭の男子……後で処す!!

 

 

 第4種目、反復横跳び──

 

 やった人はわかると思うけど、この動作のキモは反復動作……体重移動と瞬発力は必須だし、それを続ける為の持久力も必要。

 

 その辺りは“日頃の訓練”で鍛えてるから「67回」と意外にイケた……のも束の間。小柄な男子が頭の“球体らしき物体”の弾力を利用して叩き出した「802回」という記録は素直に凄まじかった……

 

 ……しかし、あの男子の目線からは強烈な劣情を感じる。なんか怖い……

 

 

 第5種目、ボール投げ──

 

 ……ここで一つ奇妙な事が起きた。

 

 緑谷くんが“個性”を使ってボールを投げようとした瞬間、相澤教諭の眼が紅く輝き、緑谷くんの右腕から発せられていたエネルギーが消失……

 

「……ぇ……ッ?!」

 

 投げられたボールは普通に放物線軌道を描いて地面に落ち、記録「46.0m」となってしまう……

 更に相澤教諭は緑谷くんを、首に掛けていた“布みたいな金属”を用いて引き寄せ、何やら言い含めていた。

 

(相澤教諭の“個性”……確か、「個性を消せるヒーロー」が居るって前に凛子さんから教えて貰ったなぁ……って事は、彼が“抹消ヒーロー「イレイザーヘッド」”か)

 

 彼の“個性”については納得だ……でも、なぜ彼だけに“抹消”を……?

 

 教諭から言葉を掛けられた後、緑谷くんは少しの間ブツブツと呟き、意を決して再びボールを投げる。

 

(……エネルギーが、指先だけに収束して……?!)

 

 その瞬間に私が“視た”のは、緑谷くんの右人差し指だけにエネルギーが収束し、投擲の瞬間爆発。ボールは爆発的な加速で撃ち出され、記録「705.3m」を叩き出したのである。

 

(自傷する程の自己強化系“個性”……やっぱり緑谷くんは自分の“個性”を制御しきれていないのか。それなら要所でしか使わなかった事にも納得するけど……)

 

 緑谷くんの“個性”……しっかりと制御できれば幅広い応用が効く筈だから、是非とも頑張って欲しい。

 

「やっとヒーローらしい記録出たよぉ~♪」

 

 麗日さんは緑谷くんの出した記録に喜んでいるが、爆破マンと眼鏡くんは緑谷くんの違和感に気付いているみたい……そりゃ部分的とはいっても指が損傷している訳だし。

 

 だがその時、偶然にも私は爆破マンの“強烈な思念波”を拾ってしまった……

 

『(何だあのパワーは?! “個性”の発現は4歳までだ、絶対あり得ねぇ!! この前までアイツは“無個性”だった筈……?!)』

 

 この爆破マンの思念……「個性の発現は4歳まで」「緑谷くんはつい最近まで“無個性”だった」という情報が正しいなら、幾つか疑問が湧く。

 

 しかし周囲の状況は、この思考を中断させる事態にまで発展する……

 

「どぉいう事だデク! テメェ……!!」

 

 怒りの形相で緑谷くんに突撃し始めた爆破マン……しかし、相澤教諭が再び首の“金属布”を使って爆破マンを拘束、ついでに“抹消”で“爆破”を消して抵抗できない様にした。

 

「……ったく、何度も“個性”使わすなよ……」

 

 そう言いながら紅く光る相澤教諭の瞳と身に纏うその雰囲気に、私以外の生徒達は揃って慄く……しかし、次の一言で場の空気は更に豹変してしまった。

 

「……俺は【ドライアイ】なんだ!!」

 

 

 ここまでの私の記録は、軒並み最下位または最下位グループ止まり……この記録も奮わなければ、恐らく最下位は確定となる。

 

(……でも、ココで終わる訳には行かない……父さんとの約束……私の夢、私は父さんから受け継いだこの“魔法”(ちから)で、絶対にヒーローになるんだ!!)

 

 そんな強い意思が何かのタガを外したのか、無意識下で私は生まれて初めて“オリジナル魔法”を組み上げ、それを発動させていた……

 

 ──それは、ゲームでおなじみの「身体強化魔法(ブースト)」。

 

 流れる様な投球動作を通じ、私の手から放たれた記録用ボールは緑谷くんの時と同じ様に、一直線にかっ飛んだのである。

 

「……478.0m……!」

 

 相澤教諭が手に持つ端末……それに表示された記録は、私が半年前くらいに受けたボール投げの記録を大幅に塗り替えていた。

 

 その時に測った“47.8m”……純粋に十倍の強化が掛かったとすれば、納得の結果である。

 

 ……が、しかし……このボール投げも、先程の緑谷くんが「705.3m」を叩き出ている事でほぼ完全に埋もれる結果に……

 

──────────

 

(どういう事だ? 操真優希……彼女は“無個性”だと届け出られていたし、本人もそう公言している。だが、今のアレは何だ?! アレは“個性”によるものじゃない……明らかに違う“何か”だ!!)

 

 抹消ヒーロー「イレイザーヘッド」……相澤消太は、優希の記録に驚愕していた。

 

 優希は学園に、直接「私は“無個性”です」と事前に届けていた……勿論、学園側はそれを全職員に把握させている。

 

 だが、先程の記録は“無個性”ならば絶対にあり得ない。

 

 勿論、個性の如何で記録の出ない生徒は居る……しかしそれは“個性”の相性問題など、論理的な説明が行える。だが“この記録”は“無個性”では絶対に出せない……

 

 全人類の8割が“個性”を持つ現代において、“個人が起こせる「超常現象」”はほぼ全て「個性由来の現象」だと結論付けられている。

 

 そして、“個性発動には必ず何らかの兆候がある”とされている……

 

 その為、イレイザーヘッドは“個性”発動の兆候を見逃さない様にしていた。しかし、優希の身体には何も現れず、いきなり超パワーを発動させたのだ。

 

(操真優希……コイツは何かを隠している。調べてみる必要がある様だな)

 

──────────

 

 上体起こし──

 

 いちおう、身体は柔らかい方だけど記録としては普通に留まる。

 

 長座体前屈──

 

 コレも同じく……

 

 そして持久走──

 

 持久力はまたしても八百万さんが1位……なんと“スクーター”を創造してダントツである。勿論、私は素の身体能力で挑まなくてはならない為、最下位ではないものの結果は奮わず……

 

 やはりというか、今回のテストにおける総合最下位は私となってしまったのであった──




■TIPS 魔法「身体強化(ブースト)
魔力による能力強化を施し、対象の身体能力を十倍に強化する。
今回の発動は無意識による荒削りかつ純粋な身体能力の強化なので“能力や技の反動によるダメージ”も純粋に十倍化してしまう。



一部の記録は捏造なので恐らく原作忠実ではありません、あしからず。

あと、優希の最下位ルートは確定事項です。
そりゃ“魔法”がなければ身体能力なんて普通に一般人ですもの……

……さて、ココからどういう展開になるのかな?

優希は無事に学園生活を始められるのか……
応援と感想をよろしくお願いします!!

続けるべきか否か……

  • 任せる
  • 良いよ、別に止めても
  • 続けろ(無慈悲ボイス)
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