婚約破棄された公爵令嬢は田舎の醜男貴族に嫁ぎますが幸せになるようです 作:品☆美
あれはリーアを産んで暫く経った頃、リオンに呼ばれて共に外出しないかと誘われた。
当時のライオネルとアリエルは我先にとリーアを可愛がり、義父上と義母上も産褥期を過ぎてから執務や子育てに復帰した私を気遣って息子夫婦の外出を認めてくれたのだ。
その時に自ら外出を提案したリオンの表情が曇っていた事に妻として気付くべきではあった。
自己弁護かもしれないが、妊娠と出産に加えて子育てと執務に勤しんでいた私は久しぶりに夫婦二人きりの外出に浮かれ状況を正しく判別できなかったのを怠慢と断じるのは酷だろう。
出発するまでリオンは行き先を黙秘していた、幾度も尋ねても答える事無く『ある意味冒険だ』としか言わなかった。
当日の朝、荷物を積み込んだ同行者も居ない小型の飛行船に乗り半日かけて目的地へ向かう。
はしゃぐ私と対照的にリオンは終始無言のままだった。
延々と雲と浮島しか無い光景に飽いて私も無言になった頃、前方に奇妙な光の柱が見えてきた。
明らかに自然現象ではない人為的な光が空と海を繋ぐように垂直に伸びる光の柱は神秘的でありながら何処か私の心を不安にさせる。
飛行船がその光柱へ入った瞬間、強烈な振動と共に浮遊感が私の体を襲った。
辛うじて意識を保ちながら懸命に苦難の時が過ぎ去るのを祈っているとやがて振動が治まる。
窓から差し込む陽光は先程までの出来事が嘘のようで蒼空は何処までも澄み渡り、私達の眼下には更に信じ難い光景が広がり待ち構えていた。
植物に侵食され朽ちかけた白亜の建造物、明らかに我々が知る建築様式と異なるソレは世界各地に点在するダンジョンとの共通点が見受けられる。
しかし、一番の相違点は建物の周辺に存在する動く何か。
光を反射する鎧を着込んだ人間に見えるそれらに飛行船が近付くとその異質さがはっきりと分かった。
両足が存在せず宙に浮きながら施設の修復に勤しむ人ではない何か、顔にあたる部分には目も耳も鼻も存在せず点滅する光が映し出される。
先史文明の亡骸と化した遺跡ではない、気が遠くなるような時間の濁流に抗い生き延びたこの場所は紛れもなく生命とは違う活気に満ちていた。
リオンがどのようにしてこの場所を知ったのか?
彼に手を引かれて遺跡の奥に誘われている時でさえ疑問は絶え間なく湧き上がったが私の口から零れる事は無かった。
いや、本音を言えば恐怖よりも好奇心と高揚感の方が勝っていたに違いない。
冒険者によって興されたホルファート王国の貴族に生まれついた者達にとって冒険は身近な物だ。
寧ろ冒険に興味を全く抱かず地道な農作業をこよなく愛するリオンの方がこの国の貴族としては異端と言ってよい。
彼が私と共に冒険をしてくれた、妊娠で外出も儘ならなかったという状況が私の判断を鈍麻させていた事実に気付いていなかったのだろう。
そんな高揚感も遺跡の深部に足を進めるに従って徐々に治まり腸を啄むような恐怖が私の心を覆い始める。
人は既知の物に安心し未知の存在に対して敵愾心を抱く。
遺跡の構造が私の知る建築様式や基礎素材なら落ち着いて行動が出来たかもしれない。
だが石材や漆喰、或いは硝子とも違う滑らかな壁の手触りは私の知る建材とはあまりに違い過ぎた。
篝火や魔力灯とも違う証明が照らすリオンの背中は彼が本当に私が愛する夫と同一人物なのかという疑問が頭を過る。
そうして暫く歩き続けて辿り着いたのは巨大な壁、いや壁よりも堅牢な扉だった。
レッドグレイブ家が所有する飛行船の砲撃でさえも耐え凌げるだろう、来る者全てを拒む扉を前に私達は立ち尽くすしか出来ない。
戸惑いを隠せない私を他所にリオンが何かを呟くと鈍い音が周囲に響き金属が擦れる不快な音が否応なしに私の鼓膜を揺らした。
巨大な扉が開きリオンが再び歩み始める、得体の知れないモンスターが彼が捕食されるような錯覚に襲われ慌てて背を追う。
そうして入った扉の先に広がる光景を忘れる事は出来ないだろう、それはあまりに異質な空間だった。
巨大な飛行船が幾つも鎮座しているその場所は空港、或いは格納庫だと考えられた。
だがある飛行船は船体に錆が浮き出し大きな損傷が見られ、またある飛行船は蔦や樹木の根に覆われ苔むしている。
巨大な飛行船達の墓場、そう形容して遜色ない光景が延々と続き軽い眩暈で足元が覚束ない。
飛行船に関して詳しくない私でもこれらの飛行船が王国の、いや現時点に於ける世界の水準から逸脱した技術体系で製造されているのは否応なしに察せられた。
一年以上前に半壊した王家が所有するロストアイテムの飛行船と僅かな意匠の共通点が見受けられる。
半壊している飛行船の中から一隻をホルファート王家に献上するだけで爵位や領地を賜れる筈だ。
疑いも無くそう断じられる程にこの場所は付加価値は凄まじい物だ、王国中の金銀財宝を掻き集めてさえも比較にならない宝が眠る古代遺跡。
王国だけではない、この世界の趨勢がこの場所によって左右される。
『来ましたか、リオン・フォウ・バルトファルト』
耳にしたのは男とも女とも聞こえる奇妙な高音、何らかの機器を解した通信音声と考えられたが声を掛けられたのは私の聴覚が反応できるほどの距離。
恐る恐る周囲を見渡す、私とリオン以外に人の気配は感じられない。
「俺が呼び出すまで大人しくしてろ」
『この場に於いて来訪者は貴方達です、貴方の予定に私が合わせるのではなく私の予定に貴方が合わせるのが筋という物です』
「生意気な野郎だ」
『私に性別はありません』
何処だ、いったい何処から声を掛けられている?
突然の状況に私の手が震え始めリオンの服の袖を必死に握る、あまりの現実離れしている状況に心身が子供の頃にまで退行しているようだ。
一刻も早く此処から退避したい、これは只の一個人が抱えるには大きすぎる秘密だ、この時になって漸くリオンがどうして私を此処に連れて来たのか理解した。
顔を上げて視線をリオンの顔に向ける、いや対象はリオンではない。
この場所の闇に紛れ判別がつかない声の主、古代文明の残滓を統括していると思われる謎の存在。
は漸く暗闇に慣れてきた私の両瞳は人でも生物でもない対象の姿を捉えた、其処に存在したのは人ではなかった。
宙に浮かぶ鋼鉄の球体は墓所から甦り人々を死へ誘う死神の眼その物。
奇怪なその瞳は奇しくも私の瞳と同じ色をしている、人間の鮮血が固まったような光沢を放つ真紅の瞳。
『初めまして、アンジェリカ・フォウ・バルトファルト』
声が私の名を呼ぶ、同時に肌が粟立って全身の血が沸騰したように闘志が体に満ちる。
本能が、運命が告げていた。
コレは敵だ、世界を揺るがす存在であり私を脅かす者。
私の愛するリオンを翻弄し害を為しかねない存在であると。
ならば私が採るべき道は一つしかないだろう。
聖女オリヴィア、ホルファート王家、レッドグレイブ公爵家。
何れも私の人生に於いて手強い相手だったが、遂に私の全身全霊を以って抗うべき相手が目の前に出現したのだ。
こうして私は最後にして最大の難敵に出会い争う道に最初の一歩を踏み出した。
『リオン・フォウ・バルトファルトには休暇の前に果たすべき任務が存在しています』
一番大事な時に一番起きて欲しくない事態が起きる。
人生ってのは不思議なもんで普段ならが滅多に起きないはずなのに失敗したらヤバい状況に限って問題が一気に噴き出す。
どれだけ事前に準備したり可能性を潰しても奇跡的な確率で嫌な事が狙いすましたように状況が悪化するのは何故だろうな?
運命の神様って奴が存在するなら、そいつはどうしようもない位に性根が歪んだ陰険な性格だと思う。
嫌な事に俺が送って来た人生の中で不足の事態が起きるのはもはや様式美だ。
それでも致命的な事態が起きなかったのは戦術は失敗した時を考えて複数の案を同時に用意しておくという鉄則を守ってきたから。
臆病さと慎重さが俺を生かした、念の為と常に備えを怠らないのが人生の秘訣だ。
なら今こうして追い詰められてる状況を俺が予測していたのか?
してる訳ない、そもそもこんな事態になるのは予想の範囲外だった。
疫病神の野郎は慎重過ぎる俺が面白みに欠けると思って段取りをすっぽかして
少しは空気を読んでくれないか、俺が何も出来ず一方的に嬲られ続ける姿を眺めるのがそんなに愉しいのかよ?
「……何しに来やがった?」
『貴方のスケジュール管理に介入させてもらいました、迂遠的な対話で調整するよりも最初に外せない予定を報告した方が効率的かと』
「勝手に俺の予定を決めるんじゃねぇ、俺の母親気取りか」
『問題を先送りにしがちな貴方の代わりです。嫌ならばアンジェリカへ率直な意見を告げるべきです』
「先送りにしてねぇよ、必要な事をアンジェと確認し合ってる最中だ」
『その割には言葉を濁しているように見受けられますが』
人の心に疎いとか言ってるくせに観察力だけは高いなお前、そのせいでアンジェの説得が遅れそうになるだろうが。
コイツと知り合ったのがリーアが生まれる直前、付き合いとしては約十三年ぐらいだろうか?
いくら遺跡の大型機械人形を倒したと言ってもコイツの本体はあのクソ大きな飛行船だ、護衛の大型を一体だけ潰した程度じゃ掠り傷にもなりゃしない。
ホルファート王国の軍事力全部を投入しても勝てないコイツの扱いなんて凡庸な俺には難題過ぎた。
対応に苦慮した俺はこっそりアンジェを飛行船が収容された浮島へ案内して自分が知る限りの情報を打ち明けた。
その選択が正しかったのか、それとも間違いだったのか今でも分からない。
頭が悪い俺に分かるのはアンジェと
「……リオンは今後について私と話合っている最中だ、お前が介入する余地など無い」
『そう考えるのは早計です。アルゼル共和国に於けるリオン・フォウ・バルトファルトの功績は私と協力した結果であり、ホルファート王国に於いて確固たる地位を得る為には有効であると判断します』
「地位と引き換えにリオンが貴様の走狗と成り果てるのを看過しろと?寝言は寝た後にするんだな」
『私に睡眠の必要はありません』
「単なる比喩表現だ。あぁ、揶揄を理解できぬ程に語彙が貧困だったか。それは失礼した」
『実に分かりやすい挑発ですね、そんな言葉で私を動揺させられると考えているのなら私を甘く見過ぎです。こうもロストアイテムに関する理解が低いのならホルファート王国上層部の知的レベルも察せられるという物かと』
「私は他者に対してそれなりに敬意を以って接するように心掛けている、敬意に値しない連中も多いがな。それは人間に対してであって器物に遜るほど零落れた訳ではない」
『私と貴女の間に存在する隔絶した戦力差を察せられないとは憐れですね。私の性能を理解できない貴女は紛れもなく野蛮な新人類です』
「それは失礼した、野蛮な新人類故に遥か昔に滅んだ旧人類の洒落た冗句を理解できんのだ。数万年前の旧人類の冗句は些か時代遅れだからな」
お互いの存在を認識したアンジェと
保有してる戦力なら圧倒的不利なのに一歩も引かないまま貴族らしい諧謔に満ちた言葉で言い返すアンジェの度胸は大したもんだ。
俺もアンジェの味方をしたいんだけど、頭に血が上った俺の嫁はとっても危険だから迂闊に近づけない、下手すると味方の俺にまで噛みついてくるからな。
一方で
コイツにとって俺達は蟻と大差ないちっぽけな存在、その気になればいつでも抹殺できる。
命知らずなアンジェと何が切っ掛けで世界を滅ぼすか分からない
胃にデカい穴が何個も空きそう。
「二人とも、そこまでにしてくれ」
「…………」
『私の忠告は無視するのでしょうか?』
「頼むから黙ってろ」
俺が
分かるけどコイツが関わっていろんな問題が未然に防がれたのも間違いない事実なんだ。
適度に距離を取りつつ必要に応じて協力するのが一番良いんだろう、そんな器用な真似が出来るなら苦労しないけど。
『リオン・フォウ・バルトファルトは聖女オリヴィア達から新たな依頼を受理しました。その件を最後に王国の情報機関と距離を取ろうと画策しています』
「何で知ってんだよお前ッ!?」
『私の捜査能力を甘く見ないでください。現在の技術を駆使した密閉空間を用意しても私の前には無意味です』
「何でもありかよ……」
どんな方法を使ってるか見当もつかないけど、コイツの持ってる技術は俺達の予想を楽々と越えて信じられない成果を出す。
俺がそれを見て喜んで自分の手柄に出来る奴ならそれで良いのかもしれない。
だけど俺はあの遺跡の奥で眠り続けているコイツの本体を知ってる、あれは今のホルファート王国どころか人類全体にとって強大過ぎる力の塊だ。
善人が上手く使えば世界を平和にするけど悪人下手に使えば国が幾つも滅べばマシな部類だ、コイツを使役して王に為るより気に食わない奴全員を世界ごと滅ぼす方が遥かに簡単だろう。
俺もアンジェも世界を滅ぼすつもりなんて無い、コイツの主どころか協力者になるのも出来るなら避けたい。
真っ当な旧人類の生き残りを先に発見して再封印してもらうのが一番簡単な解決方法だ。
関わると厄介事に巻き込まれるのに放置するには危険過ぎるとかどんな疫病神だよ。
「……どういう事だリオン?」
「どうってその……」
「貴様、王都に行ったのは情報機関を辞職する為に王都に向かった筈だろう」
「分かってる、分かってるから睨まないでくれ。こっちの要求は何とか認められたから」
「それなら何故新しい依頼を受理している?しかもオリヴィアが依頼主だと?私が納得できるような説明を今すぐしてもらおうか」
やっぱ事態がややこしくなったじゃねぇか畜生、だから
アンジェと結婚してからの期間はそろそろ俺の人生の半分ぐらい経つ。
伯爵位に陞爵し子供が六人も生まれて夫・父親・領主としてやるべき仕事は山のようにある。
本当なら貴族の初代なんて自分の領地を発展させて息子に継がせるだけで人生が終わるもんなのに、下手に王家に気に入られ公爵家から嫁を貰いロストアイテムの目玉と知り合いになった。
お陰で仕事の大部分や後継者教育をアンジェに押し付けて俺自身は別の仕事に取り掛かってるような状況だ。
アンジェが決済を俺に任せようとするのも部下や領民お御飾りの領主と思われないように気を配ってくれてるから。
本当にアンジェには頭が上がらない。
その代わり夫婦関係じゃ俺がアンジェに出来る限りアンジェの機嫌を損ねないように気を付ける必要があった。
別にアンジェは俺を隠居に追い込んで息子を領主にしようとしたり、放蕩や漁色が酷い訳じゃない。
任された領地経営も一切手を抜かないし、近隣領地との橋渡しもしてくれる出来た嫁さんだ。
だけど貴族同士の結婚ってやつはどうしても国内の政治やら他の国との関係やらが絡んでくる。
俺とアンジェの間に単純な夫婦喧嘩が起きたとする、それを見た連中はバルトファルト伯爵家とレッドグレイブ公爵家の関係悪化や領主と妻の政争と考えていろんな場所に影響が出る。
出世すると夫婦や親子の関係にまで他人に監視される気分だ、俺は本心からアンジェを愛してるのに自然に振る舞っているのか自分でも分からなくなっちまう。
それでもアンジェや子供達と誠心誠意の付き合わなきゃいけないのに、どうして
「私は言ったな?領主としての務めを果たす為に宮廷の仕事を辞退するように。ただでさえ軍事顧問やら金融会議の役員、果ては農業の監修に加えて情報機関の協力者だ。これでお前が領地を治める時間が無くなると?暫くは領地の経営に専念し、王都と政治的な関わりを持つのは息子に引き継ぎをした後にすると訴えろ。確かにそういった筈だ」
「言った、言ったから。落ち着いてくれよ」
「それなのに、どうして、お前は、新しい任務を引き受けた?しかも依頼主はオリヴィアだと?貴様も私よりあの女の方を選ぶつもりか」
「違います、アンジェが一番だから。俺が一番愛してるのはアンジェだって」
「はっ、どうだかな。アルゼル共和国での活躍で聖樹の巫女殿に随分と気に入られたと聞いているぞ。王族ではミレーヌ様に目をかけて頂いている。節操無しか貴様、何人もの女に愛を振りまいて妾でも囲う算段でも立てているのか」
「頼む、頼むから。俺の話を聞いてくれアンジェ」
「お前の帰りを待ち続けた私が阿呆だった、だからお前を王都に行かせたくないのだ」
結婚してから分かった事だけどアンジェは独占欲がかなり強い。
婚約破棄の影響か、夜会や貴族の会合で俺に近付く女が居ないか逐一確認して牽制を怠らない。
何の因果か俺の周りには仕事が出来る女が結構な確率で居るのもアンジェの警戒心を強めている原因だ。
王妃様、聖女様、聖女の巫女様、あと聖女様の護衛ぐらいか?
その皆が持ってる社会的な影響力は伯爵夫人になったアンジェより強い、だから俺を奪われないかと気が気じゃないんだろう。
きちんとアンジェが一番だと伝えてるけど、領地の仕事をアンジェに任せて王都に向かう俺が浮気してるように見えるのかもしれない。
「不愉快だ、今夜はこれで終わりにしよう」
「ちょっと待てアンジェ、明日からの予定を話し合わなきゃ」
「私に任せておけ、リオンは隣で立っているだけで良い」
「そりゃないだろ!」
「私はディランと一緒に寝るからリオンは寝室で寝るがいい」
「ちょ、話を聞いてくれ」
「それではおやすみ、良い夢を」
俺の訴えも虚しくアンジェは部屋から出て行った、その背中が扉の外に消えるのを止めようとしたけど言葉が出てこない。
どうしてこうなるんだよ?
帰ってきた夜だぞ、夫婦水入らずでイチャイチャする筈だったのに。
「……余計な事を言いやがって」
『貴方が会話を進めようとしないのがいけません』
「物事には順序ってのがあるんだよ」
アンジェは頭が良い、だけど感情的だ。
だから最初にちゃんと説明して納得できる箇所を作り、その後で情に訴えるのが一番確実だと長年の付き合いから把握していた。
理屈で説得した後にひたすら頭を下げてアンジェが頼りだと頼み込む、そうすれば自尊心を擽られたアンジェは俺の要求に応えようと頑張ってくれる。
頭を下げるなんて安いもんだ、それでアンジェが納得できるなら土下座だってするぞ。
「どうしようか、コレ?」
仕方なく机に放置されたままの書類に目を通し気を紛らわせる。
どれだけ読んでも内容は頭に入って来ず、仕方なく一人でベッドに横たわりいつの間にか消え失せた
愛する人の一番になりたいと思うのは強欲でしょうか?
原作ではオリヴィアやマリエと争い、ミレーヌやノエルに対して妬心を抱く事もあったアンジェなので少し焼きもちを焼かせました。
2024年内の投稿は今章、次回は来年からの予定になります。
追記:依頼主様のリクエストにより笹様にイラストを描いていただきました。
ありがとうございます。
笹様 https://www.pixiv.net/artworks/125357895
ご意見・ご感想を戴ければ今後の励みにしたいと思います。