仮面ライダー鎧武 エピソードゼロ ~もう一つの世界~   作:エクシ

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前回までのあらすじ

ディショエ国の王 コウタはかつて優しき王として世界に君臨していた。だがある時から非情かつ残酷な性格へと変貌してしまい、国は混乱に陥ってしまった。
そんななかディショエ政府軍のエリートが集まっているユグドラシル隊の隊長兼参謀 ミツザネにコウタは西にいる反乱軍の一つであるバロン軍殲滅の命令を出す。
西のスラムにいたバロン軍リーダーのカイトはミツザネ率いるユグドラシル隊を迎え撃つことにし…。


第2話

ディショエ城から北へ数十キロいったところにクレシマ・H・タカトラが率いる斬月軍の本陣があった。タカトラは本陣から遠くにあるディショエ城をただじっと見ていた。

 

「また昔を懐かしんでいるのかい?タカトラ。」

「リョウマか。新しいドライバーは完成したのか?」

「そうせかさないでくれよ。簡単に作れるようなものではないんだ。」

「俺たちの軍のアーマードライダーは戦極ドライバーを持つ俺しかいないんだ。戦力を大幅に上げるにはドライバーを増やすしかない。もし新しいドライバーが難しいなら当初の予定通り、戦極ドライバーの量産という方向に…」

「タカトラ。新しいドライバーはもうすぐ完成するんだ。もう少し待ってくれ。」

「…わかった。」

 

斬月軍の参謀のセンゴク・D・リョウマにタカトラは言いくるめられてしまった。リョウマは元ディショエ政府軍 ユグドラシル隊の科学者として働いているときからタカトラを黙らせることができる唯一の人間だった。

 

「そういえば戦極ドライバーの情報漏えい先がわかったよ。どうやら政府軍第四隊から漏れていたみたいだ。わが軍からではなかったよ。」

「そうか。全く…奴らは機密情報の意味を分かっているのか。」

「けど漏えいしたことで他の反乱軍も戦極ドライバーを生産することは不可能ではなくなった。ディショエ政府は焦っているだろうね。」

 

リョウマはにんまりと笑った。だがタカトラは素直に喜ぶことは出来なかった。ミツザネがディショエ側にまだいる。反乱軍が戦極ドライバーを生産することはミツザネが危機にさらされることが多くなることを意味していた。

 

「ミツザネ…。無事でいてくれよ。」

 

 

 

 

 

「ふん、なかなかやるな。ユグドラシルも。」

 

漏えいしたデータをバロン軍が入手し、それをもとに制作した戦極ドライバーはきちんと機能していた。バロンはバナスピアーで敵の兵士を軽々と倒していく。少し離れたところでアーマードライダーナックル クルミアームズに変身したザックがユグドラシル隊の兵士を次々と飛ばしていくところが見えた。

 

「ザックのドライバーも機能しているようだな。あいつのドライバーは出力を抑え気味にしているが誰にでも使えるようにしていたはず。金があれば量産化できるんだがな。」

 

バロンは周りの敵を一掃し、あたりを見まわした。ナックルが戦っている方向とは真逆の方向でかなり激しい戦闘が行われている。だがそちらはバロン軍の兵士たちがブドウ龍砲をもったアーマードライダー龍玄に一方的に攻撃されていた。すぐさまバロンは龍玄のほうへ走って行き、攻撃を仕掛けた。

 

「貴様がクレシマ・H・ミツザネだな。」

「クモン・S・カイトか!?アーマードライダーだったのか!」

「貴様らが間抜けだったおかげで戦極ドライバーを作ることができた。おそらくほかのやつらも今頃戦極ドライバーによる戦闘の準備をしているだろうな。いよいよ貴様らディショエ政府も終わりだ。」

「お前らバロン軍は確かコウタさんが変わる前からディショエ政府を攻撃していたな。なぜそんなにディショエ政府を憎む!?」

「オレは別にディショエに興味はない。だが権力を持っているにも関わらず、武力で人を抑えようとしなかった。力を示さなければ強者とは言えん。そんな間抜けは俺が倒す。」

「…今は違うじゃないか。コウタさんは変わった。好戦的になったコウタさんならお前は認めるんじゃないのか?」

 

バロンはそれを聞くと一歩下がり、バナスピアーを下ろした。

 

「そう。やつは自分の貫いてきたものを変えた。それも弱者だ。気に入らん。」

 

そう言うとカッティングブレードを2回下ろし、龍玄にとどめを刺そうとした。だがそれと同時にバロンと龍玄の頭上にチャックのようなものが現れた。そしてそのチャックが開くと中から大量の怪物が出てきた。

 

「なんだ!こいつらは!」

「クモン・カイト!なにをした!?」

「知るか!」

 

2人はお互いを攻撃するよりも怪物を倒すことを優先することにした。ブドウ龍砲によって怪物は吹き飛び、バナスピアーによって怪物は貫かれるのであった。

 

「おいカイト!スラムの方にも化け物が出てきた!ここは引いてスラムを助けるぞ!!」

 

ナックルの声を聞いたバロンは致し方なく撤退していった。背を向けるバロンの後ろ姿を見る暇もなく、龍玄は怪物と戦っていた。だが次の瞬間、世界が凍ったように龍玄を除いて周りは一切動かなくなった。

 

「なんだ?これは…。」

「よう、ブドウのアーマードライダーくん。」

 

向かい側から怪物を避けて男が歩いてくる。

 

「誰だ。あんたは?」

「おれはアラガス。なあ、お前さん、コウタが変わっちまった原因を知りたくはないか?」




読んでいただきありがとうございます。
なるべく早く更新したいなと思っていたので早く更新できてよかったですw

これからあとがきでは裏設定や分かりにくいところを解説していきたいなと考えています。コメントしていただければ説明できるようにしようと思ってるのでよろしくお願いします。

今回は登場人物紹介その1です

コウタ…ディショエの王。優しき王として世界を治めていたが、なぜか性格が一転。世界を好きに支配するようになる。
クモン・S・カイト…反乱軍の一つであるバロン軍のリーダー。ディショエ政府をもともと信用していない。アーマードライダーバロンに変身する。
クレシマ・H・ミツザネ…ディショエ政府軍 ユグドラシル隊の隊長兼参謀。コウタの乳兄弟。コウタの人柄に惹かれていたが、コウタが変わってしまったことに戸惑う。アーマードライダー龍玄として戦闘中、アラガスに出会う。
クレシマ・H・タカトラ…反乱軍の一つである斬月軍のリーダー。ディショエ政府軍 ユグドラシル隊の元隊長。コウタの乳兄弟。優秀だったため、コウタに慕われていた。タカトラもコウタの優しさと強さを認めていたが、コウタの性格の変化によって、コウタを見限り、反乱軍を組織。ミツザネを勧誘するも、失敗している。

ほかの人物も徐々にのせていきますね。
コメント・評価の方、よろしくお願いします
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