仮面ライダー鎧武 エピソードゼロ ~もう一つの世界~   作:エクシ

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前回までのあらすじ

バロン軍は三方向に分かれ、敵からなんとか逃げる作戦を実行していた。マリカは北の敵を撃退し、西にいるバロンのもとへ向かった。グリドンは心の中にいるオウレンとリョウジに力を借り、力尽くまで南の敵を倒したのであった。そしてタカトラが城のすぐ傍まで近づいており…。


第21話

タカトラはサクラハリケーンをしまうと城壁をのぼり、城の敷地内に侵入した。「まさかここまで手薄とはな…。バロン軍との戦いに総力戦を仕掛けたか。」タカトラは城にあるいくつかの裏口のなかでも最も使用されていなかったところから内部へと侵入した。内部となればさすがに兵士やほかの者たちもおり、容易には突破できそうになかった。「仕方がないか…。」タカトラは斬月・真へと変身し、そこに一人で行動していた黒影トルーパーの腹にパンチを叩きこみ、気絶させた。その体を誰にもばれずに隠れることが出来る場所まで引きずると、量産型ドライバーとマツボックリロックシードを奪い、それらで黒影トルーパーへと変身した。誰も黒影トルーパーの姿をしたタカトラに気づく者はおらず、王の間のすぐ付近にまで簡単にたどり着くことが出来た。「ここからが問題だ…。」王の間に入るには黒影トルーパーでも一度変身を解除し、部屋の前にいる見張り番の許可が出なければならない。「ばれずに潜入を続けられるのはここまでか…。」黒影トルーパーの姿をしたタカトラは見張り番の前へとたどり着いた。

 

「ここは王の間である。何用か。」

「バロン軍に対する進軍について王に奏上を。」

「ならば名乗り、顔を見せろ。」

「はい…。」

 

黒影トルーパー姿をしたタカトラはマツボックリロックシードのフタを閉じようとした瞬間、すぐに影松の刃とは逆の方を見張り番の腹に突いた。見張り番は怯むも大声をあげ、他の兵士を呼ぶ。

 

「お…王の間に敵だあ!!!」

「…黙ってもらおう!」

 

タカトラは再び影松で見張り番を完全に気絶させた。だがすぐ他の黒影トルーパーたちが到着する。

 

「何者だ!」

「私が用があるのはその中にいるカヅラバ・コンペキ・コウタだ。貴様らに用はない。悪いが…消えてもらう!」

 

量産型戦極ドライバーを取り捨てるとゲネシスドライバーにつけかえ、メロンエナジーロックシードによって斬月・真へと再変身した。黒影トルーパーたちは攻撃を仕掛けるもソニックアローによる斬月・真の攻撃で跳ね返され、手も足も出ない状況であった。

 

「強い…!」

「わかったらさっさと消えろ…!」

 

斬月・真は王の間のドアを蹴破った。そこにはニヤニヤしたコウタと不安そうな顔をするマイが立っていた。

 

「お前…何者だ?」

「俺のことを忘れたのか?コウタ…。」

「…!…タカトラ兄さんか?」

「そうだ。貴様の悪政を正しに来た。今ここでお前を倒す。」

「ハハハ!兄さん!ハハハ!兄さんかあ!フフフ…」

「何がおかしい?」

「ククク…アンタとおれは確かに乳兄弟だ…。でもよ、おれはミッチじゃねえんだ、兄貴面されるとものすごぉ~く腹立つぜ。」

「ミツザネは最後までお前が元に戻ることを信じてた。」

「最後まで?ハハッハ!アイツ死んだのか!ハハハ!」

「…いくぞ。」

 

斬月・真はソニックアローを構えた。

 

「変身」

 

コウタはリンゴのアーマードライダー、つまり鎧武のアンダースーツを黒くした鎧武・闇へと変身した。

 

「あぁ、そうだ。ミッチがおいてったコイツを使ってみるかあ…。」

 

ゲネシスコアを戦極ドライバーに取り付けるとブラックレモンエナジーロックシードを起動させた。ゲネシスコアに取り付け、カッティングブレードをおろすとブラックオレンジアームズが消え、ブラックジンバーアームズへとアームズチェンジした。鎧武・闇は無双セイバーを構え、斬月・真と向かい合う。そして二人は同時に動き出し、射撃を繰り出し合った。だが両者とも当たらず、接近すると今度は斬撃のぶつけ合いが始まる。無双セイバーとソニックアローの刃が当たる音が鳴り響く。「おかしい…。」斬月・真は違和感を感じていた。「なぜ黒影トルーパーたちがコウタの援護をしない…?」確かめる術はなく、鎧武・闇とひたすら斬り合いを続ける。

 

「さすがだなあ!タカトラ!つええ!つえええよお!ヒャハハッハハ!」

 

鎧武・闇は楽しそうに無双セイバーを振り回す。タカトラは夢中になっている鎧武・闇の隙をつき、足で引っかけ転ばせた。そして鎧武・闇の首筋に素早くソニックアローの刃を当てる。

 

「終わりだ。」

 

斬月・真は鎧武・闇にそう告げながらも手を動かさず、辺りに集中していた。「どこだ…どこにいる?コウタを操っている奴が別にいるはずだ…。黒影トルーパーの中か?」斬月・真が油断している間に鎧武・闇は斬月・真のマスクにむけ、無双セイバーの弾丸を打ち込む。

 

「ぐぁ!」

「ははは!あめえよ、タカトラぁ!つーか何をさっきからうろちょろみてるんだ?あ?」

 

斬月・真に弾丸による外傷はなかった。「誰か強そうなやつ…。いや、何か怪しげな行動をしている奴…。」斬月・真は辺りをもう一度見渡した。するとマイと目が合った。「マイ様…。…ん?」マイの右目が赤く光っている。「…まさか…!」斬月・真はマイの方へ走る。

 

「もらったぁ!!」

 

鎧武・闇は飛び掛かりながら無双セイバーを勢いよく振りかざし、斬月・真を斬ろうとする。

 

「邪魔だぁあ!」

 

斬月・真はすぐに振り返ると同時に、鎧武・闇のドライバーをソニックアローによって切り裂いた。鎧武・闇は吹っ飛び、コウタの姿へと戻る。再び斬月・真はマイがいたところを振り返るも、そこにマイはいなかった。

 

「グオオオ!」

 

コウタの叫び声でまた斬月・真はコウタの方を向く。そこには無双セイバーでコウタを刺すマイが立っていた。




やっと黒幕発表ですかねえ。
とはいえあんまフラグ立ててなかったんで後付け感が満載ですが、気にしないでください…。w

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