この年まで生き続けられたことに感謝。
もうその地が何と呼ばれていたのかは知らない。
嘗ての名をも忘れ去られた荒野の上空を数機のヘリが通過する。
「なあ、今更だが本当に俺なんかでよかったのか?」
数機の攻撃ヘリに守られた輸送ヘリの真下には5m以上はある鋼鉄の巨人が吊り下げられている。
太く、厚く、武骨で殺意だけを込められたような見た目のそれは荒野を見下ろしながら戦いの時をただじっと待ち続けていた。
《…何の事だよ?》
「いや、それなりの付き合いのビジネスパートナー殺した俺を雇うって……本人の願いとはいえあんた自身の気持ちはどうなんだ――」
「―――ファットマン」
《あいつが殺された事を恨んじゃいねえさ。ただ、運び屋引退の道を閉ざされちまったのは少し根に持ってるがな》
==========
《作戦内容を再確認するぞ。依頼主はヴェニデ、内容は旧シティ中心部を通過するシリウス補給部隊の排除》
「ここん所こんな依頼ばっかだな、
《だろうな。いつも通り補給部隊には護衛に
作戦区域に到達した輸送ヘリはその腹に抱えた人型兵器、
旧シティと呼ばれた場所には嘗ての大都市としての繁栄は最早見られず、草木に呑み込まれたコンクリートと鉄筋の塊がそこら中に佇んでいるだけだった。
何百年も前、自らが汚染し尽くした絶望に満ちた大地の上でシティを創造し、統治した者達は何を思っていたのだろうか。
答えの見つからない問いを頭の中で反芻していると、彼はある異変に気付く。
「ありゃ、時計が……壊れたか?」
何故か進んだり戻ったりを繰り返す腕時計の秒針を見て首を傾げる。
《もうすぐ降ろすぞ!準備しとけ》
「っと…了解!」
腕時計から目を離し、座席のシートベルトを締める。
輸送ヘリとの連結部のロックが解除され、彼のACは空中に放られた。
体中に駆け巡る浮遊感を感じながら、ブースターを点火し落下速度を抑える。
数秒後に彼の機体は旧シティーの中央通りから少し離れた公園に着陸。
ブースターの巻き起こした粉塵が晴れ、降り立った機体の姿が露になっていく。
そこに佇むは彼の愛機であるシルバーホワイトに塗られた重量四脚型AC、『ホワイト・ピジョン』。
嘗てあらゆる戦場を黒く焼き尽くしたあの『黒い鳥』とは正反対の存在。
――彼の名はエイルズ・オブライエン。
――嘗て、黒い鳥を屠った一羽の白鳩。
アーマードコア6はどんなパーツが出て来るのか楽しみですね。
新しいタイプの脚部とかあったらうれしい。