カオス転生リスペクト-転生者がロバなんで独自設定に走っても良かですか?-   作:平成ウルトラマン隊員軍団(仮)

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今回は短めの短編です。
今後のプロット変更次第で無かった事になる可能性も高めな番外編になります。


とあるメシア教会での終末準備

 

「白河博士、ネオ・グランゾンの開発は進んでおりますかな?」

「これはこれはルオゾール大司教、私のような下賤な者に声をかけてくだされるとは」

 

 白衣の青年に豪奢な僧服を来たメシア教の僧侶が声をかける。

 

 ルオゾール大司教。

 株式会社ボーダーの面々と同じ転生者としてメシア教徒の家に生まれ、メシア教に女神転生なる異界知識を齎した功績で四大天使から直々に大司教への大抜擢を受けた男である。

 常ならば妄想として切って捨てられるハズの知識は、しかし幼少期から完膚なきまでに洗脳されたメシア教徒が口にした事によって非常に強い真実味を得たのだ。

 

 八十稲葉全洗脳はルオゾール大司教によって齎された女神転生知識に基づき、将来生まれてくる堂島の甥がメシア教にとって大きな障害になると判断されて決行されたものである。

 

 彼は女神転生以外の異界知識も当然持っており、その内の『スーパーロボット大戦シリーズ』という物語群に基づく知識によって目の前の青年・白河愁の優秀さを見抜いて念入りに洗脳、敬虔なるメシア教徒へと変貌させた。

 万が一にも洗脳が解除されないよう愁青年の脳には千を超える数の天使の羽根が埋め込まれており、計算上はこの先数百回生まれ変わろうとも敬遠なメシア教徒にしかならないレベルで魂をメシア教への狂信で汚染出来ている。

 仮に彼がスーパーロボット大戦のシュウ・シラカワのように自由を愛するようになっても、その自由意志によって必ずメシア教を信仰するようになるレベルだ。

 

 ルオゾールはその彼にスーパーロボット大戦世界最強クラスの機動兵器、ネオ・グランゾンを作らせている。

 もちろん技術レベルがスーパーロボット大戦の世界より大幅に劣っているこの世界で完全再現は不可能なので、目指すものは必殺の縮退砲が撃てるだけの砲台だ。

 ただそれだけでも地球を太陽系ごと消し飛ばすには充分な破壊力になる。

 

(既に敬虔なる法の神の信徒を安全な場所に避難させる手はずは整えてある。

 後はネオ・グランゾンの縮退砲で穢らわしい異教の悪魔どもと愚かにもその者共を信仰する異教徒を太陽系ごと消し飛ばし、シュバルツバースから提供された宇宙卵で新たなる太陽系を生み出して法の神と天使様達とメシア教徒だけが生きるあるべき姿の世界を再構築するのだ)

 

 メシア教は今の世界を終わらせて異教徒と異教の神々を根絶やしにする計画を複数進めているのだが、ルオゾールや愁が勧めているのはその内の1つ、縮退砲によって地球ごと何もかもを消し飛ばしてしまうプランだ。

 おぞましい事にシュバルツバースの主であり地球意志を自称している大霊母メムアレフはその目論見を絶賛して全力で協力している。

 現行人類が憎くて憎くてたまらない彼女からすれば、人類を滅ぼす為に一度地球そのものを完全消滅させる事すらコラテラル・ダメージの範囲内らしい。

 

 メムアレフらシュバルツバース運営の協力でシュバルツバース経由で宇宙戦艦が実在する世界にアクセス、それらの世界の進んだ科学技術の導入にも成功。

 太陽系を抹消する魔神ネオ・グランゾンの開発は急速に進んでいる。

 

 とはいえ完成はまだまだ先、どんなに早くとも10年以上かかるのは確実と言った所だ。

 その旨の報告を愁から受けたルオゾールは、だがモノがモノだけに一筋縄ではいかない事を理解して、愁に焦らないように伝える。

 

「不甲斐ない私にそのようなお言葉をかけてくださるとは、なんと寛大な……」

「まあ我々のプランはサブプランのそのまたサブのようなものですし、そこまで気負わなくとも良いですよ。

 こちらの方で進めている三邪神計画は順調ですしね」

 

 そう言ったルオゾールは続けて三邪神計画の展望について軽く話す。

 

「もう間もなく異教の悪魔の中でも一際強力な破壊神シヴァ調和神ヴィシュヌ創造神ブラフマーは悪しき霊に相応しい真の姿を、破壊神サーヴァ・ヴォルクルス調和神ルザムノ・ラスフィトート創造神ギゾース・グラギオスの悍ましい姿を衆目に晒す事になるのです。

 そして悍ましい悪霊の本性をさらけ出した彼等は法の神から一部の悪霊を配下とする権限を下賜された天使マンセマット様の忠実な配下となり、また三身合体により強力な天使カドゥム・ハーカーム様の合体材料ともなるでしょう」

 

 三邪神計画。

 これもまたスーパーロボット大戦シリーズの知識に基づく計画だ。

 

 一部のスーパーロボット大戦世界においてはインド神話の三主神シヴァ・ヴィシュヌ・ブラフマーの正体は三邪神と呼ばれる強力な怨霊とされている。

 かの世界においては破壊神シヴァの真の姿は破壊神サーヴァ・ヴォルクルスであり、調和神ヴィシュヌの真の姿は調和神ルザムノ・ラスフィトートであり、創造神ブラフマーの真の姿は創造神ギゾース・グラギオスなのである。

 三邪神計画とはその情報をこの女神転生世界に適用させてインド神話の三主神を三邪神に貶めて変質させようというものだ。

 そうなれば三邪神がかの世界においてヘブライ神話の天使モチーフの存在である巨人族由来の存在である事と、かつて天使マンセマットが神から一部の悪霊を部下とする権限を与えられた逸話を合わせて、天使達が使役可能なメシア教の戦力にする事が出来る。

 

 また巨人族はたった一人の巨人カドゥム・ハーカームから枝分かれした分身達なので、巨人族の怨霊である三邪神を三身合体させればその合体結果はカドゥム・ハーカームになると予測される。

 カドゥム・ハーカームは「教化」という洗脳に特化した能力を持つ存在なので、大量に合体させれば全人類を「教化」によって残らずメシア教徒にする事も不可能ではないだろう。

 三邪神は大量の分裂体を僅かな欠片から派生させる事が出来る存在なので、一度作れてしまえばいくらでも無限に用意する事が出来る。

 三邪神の物量による地球全土蹂躙もまたメシア教の異教徒殲滅計画の1つだ。

 

「破壊神シヴァの化けの皮を剥がして破壊神サーヴァ・ヴォルクルスに出来たら、一体貴方に預けてみようと思います。

 仮にも破壊神と僭称して中々の信仰を集めていた存在ですから、縮退砲制御やエネルギー供給にきっと役に立つと思いますよ?」

「ありがとうございます」

 

 愁青年はうやうやしくルオゾール大司教に頭を下げた。

 その姿は自信に満ち溢れていたシュウ・シラカワとは全く別のものだ。

 

 ルオゾールは牛の歩みながらも着実に進んでいる数々の異教徒殲滅計画の進捗を見て、人造救世主計画などという法の神を脅かすアンチメシア・アレフ生成の儀式を止めて本当に良かったと実感したのだった。

 

(まあ何にせよ私の担当はサブプラン。

 本命は真女神転生1のクーデターと核を陽動にしてP3のエルゴ研事故を起こして、アイギスにデスの邪魔をさせずにその時点でニュクスを呼び寄せるプランですね。

 これなら万が一失敗してもペルソナ使いが全てメシア教徒である関係で確実にP3バッドエンドで地球を滅ぼす事が出来ます。

 後は一人でも多くの人間をメシア教に入信させて方舟に避難させればよい。

 あと十数年から四半世紀ほどで、世界は異教徒の居ない正常な世界になります。

 ククク……楽しみですねえ)

 

 ひれ伏す愁青年の姿を見ながらルオゾール大司教はメシア教の明るい未来を想像してほくそ笑んだのだった。





えーとルオゾールさんですが、危険物の召喚儀式をしている自覚が全くありません。
もしスパロボ世界が実在してるとしてもシュウがこちらの世界に興味を持つどころかこの世界の存在を知る事さえ無いとたかをくくっていますね。

はてさてシュウが本当にこの世界について未だに知らないのかそうでないのか……
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