カオス転生リスペクト-転生者がロバなんで独自設定に走っても良かですか?-   作:平成ウルトラマン隊員軍団(仮)

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この世界(ロバ転生者の世界)での終末がようやく見えてきましたので、忘れない&エタらない今のうちに書き出しておきます。
今のところ終末編は2話まで書けてます。
(第一話P3編 第二話マブラヴ編前編 第三話マブラヴ編後編 第四話ストレンジジャーニー編 第五話ゲッター編 第六話最終決戦A面編 第七話最終決戦B面編の予定)

後々追加の主人公が発見されたりして一部戦線の展開が変化するかも知れませんが、大方の進行に変更はありません。


先行配信版 この世界の終末1(P3編)

模造天体 ダミームーン 近傍宙域

 

「もう間もなく全世界のニュートロンジャマーが起動します」

「残り1分を切りましたらカウントダウンを開始します」

 

 美しいアニマトリガー達の耳触りの良い声が喧騒の中でも良く通って聞こえる。

 

 ここは模造天体ダミームーンを覆うように作られた超巨大ワープ装置の制御室。

 来るべきニュートロンジャマー起動の瞬間に地球の空にある月とここにある模造天体ダミームーンを入れ替える為、またそうして持って来た本物の月をブラックホールに投棄する為に作られたワープシステムの中枢だ。

 

 本来天体ほど大きな物体のワープは困難にも程があるのだが、近い質量と入れ替える形でならいくらかは難易度が下がる。

 本物の月が失われても潮汐作用に影響が出ないよう、また月が消滅したと騒ぎにならないようにする為のダミーも必要であった為、この超巨大ワープシステムは入れ替え方式のワープを採用している。

 

 この巨大な装置こそがエルゴ研事故、ひいてはP3の案件にペルソナ能力無しで立ち向かう手段としてボーダーが選んだ方法である。

 

 そもそも月などという至近距離にニュクスが居なければニュクスアバターが完成しようがエレボスがどれだけニュクスに手を伸ばそうが、P3で語られた破滅が来るまでの時間は相当長くなる。

 後はその間に人類の知覚範囲外であるブラックホールのシュバルツシルト半径内にまで月を移動させてしまえば、所詮は「人類の」集合的無意識の産物であるエレボスにはどうすることも出来ず、デスの呼び声も結局は集合的無意識に依拠したシャドウの能力である以上シュバルツシルト半径の彼方にいるニュクスには届かなくなる。

 

 ペルソナ能力に関してメシア教徒に対して絶対的なディスアドバンテージがあるボーダーがペルソナ能力必須なP3に対処するには「そもそも事件を起こさせない」という手段が最善だということで、今回の計画に踏み切られた。

 

当初はエルゴ研での事故を防ぐ事でP3発生を防ごうという話だったのだが、その為に突破するべきメシア教の保有戦力が洒落にならず確実な突破が難しい事と、一回事故防止の為に襲撃してしまうとボーダーが敵性勢力としてメシア教に認知されてしまう事、そもそも一回事故発生をボーダーに妨害されても次からはボーダーの妨害を想定した上での2度目3度目の事故発生・ニュクスアバター作成にメシア教が挑戦出来てしまう事などが指摘され、エルゴ研事故発生防止案は放棄された。

 

 その代替として提案されたのがこの月の入れ替え計画である。

 

 必要な労力は気が遠くなりそうな程であったが倍々ゲームで増えていく労働力であるBALLSの存在がそれを可能にした。

 BALLS達の活躍により超巨大なワープシステムが完成したのみならず、このダミームーンを本物の月に見せかけるための偽装さえもが極限にまで達しており、表面における地形すら本物の月と寸分違わぬレベルとなっている。

 

 

「ニュートロンジャマー起動までのカウントダウン開始します」

「第1ワープシーケンス開始します」

「第1ワープ完了から第2ワープ完了までの間は油断するな。

 その間俺達はニュクスの間近にいる事になるんだぞ」

 

 ワープ管制に当たる「俺達」やアニマトリガー達の表情は厳しい。

 

 下手を打てばイタズラにニュクスを起こしただけに終わり、目醒めたニュクスがどれだけやりたい放題するのかにもよるが最悪そのまま宇宙全体すら通り越して宇宙そのものにニュクスによる「死」が齎される可能性があるからだ。

 これは「地球の生命体に死の概念を齎した、目醒めると全生命を打ち消し無にする精神波を放つニュクス」がスーパーロボット大戦Dで存在だけ語られる「滅びの概念そのものであり出現すれば宇宙が滅びる破滅の王」と同一、あるいは非常に近い性質を持つ存在である可能性を危惧しての想定である。

 

 そのニュクスの起動を防ぐべく、敢えてニュクスを起こして全宇宙を滅ぼそうとするメシア教徒や桐条の手が届かないブラックホールにニュクスを封印する。

 その為の作戦でニュクスを起こしてしまえば元も子もないどころの話ではない。

 

 よって本作戦におけるワープは通常のワープよりも遥かに慎重に月を刺激しない事を念頭に置いて行われる。

 特に生体マグネタイトと思念による刺激が不味いと考えられた為、管制室などの有人区画は厳重にマグネタイト吸蔵物質と思念伝達遮断物質で保護されダミームーン=ワープしてきた月の出現予定位置から百万万キロ近くも離されている。

 

 それだけ離れていると通信状況が悪くなりそうな物だが管制室と超巨大ワープシステム間には星間物質がほとんどなく、光学通信による通信状況は非常に良好である。

 またワープシステム内では常設ワープゲートが常に口を開けており、そこを通して遠くまで配線を伸ばしている為、管制室から受け取った命令が一瞬で装置全体に共有され即座に命令を実行することが可能となっている。

 

「第1ワープシーケンス終了。

第1ワープスタンバイ状態に入ります」

「ニュートロンジャマー起動予定時刻まで3、2、1

 起動予定時刻来ました!!」

「よし第1ワープ開始!!」

「第1ワープ開始します」

 

 アニマトリガーの操作と共に巨大なワープシステムが唸りを上げて中のダミームーンの姿が僅かに歪む。

 その直後コンソールを操作して観測機器を動かしていたアニマトリガーが変化を報告する。

 

「観測機器による成分照合、黄昏の羽根の反応あり。

 ダミームーンと本物の月との入れ替えに成功したようです」

 

 その報告に一瞬安堵の空気が流れるがすぐに全員気を引き締め直す。

 

「よし、月面観測機器を降着させた後【網】と【布】をかけろ。

 ダミームーンを練習台にした訓練通りに月を強く刺激しないよう慎重に行け」

「了解」

 

 「俺達」の指示の元アニマトリガー達は慎重に機械を操作して超巨大ワープシステムに用意してあった観測機器を月面に降ろして固定させると、これまた超巨大ワープシステムに用意してある巨大な【布】と【網】を月全体に被せていく。

 そう、「月全体」である。これらはそれだけ巨大な布状物質と網状物質なのだ。

 

 【布】の素材はマグネタイト吸蔵物質と思念伝達遮断物質であり、生物の生体マグネタイトや思念がニュクスを刺激する事を防ぐ目的で使用される。

 あらゆる生命を消去して無にするニュクスの精神波の遮断も期待されているが、そちらはまあ気休め程度だ。

 

 対して【網】は各種耐性が施された恐ろしく巨大な耐性装備であり、氷結・神経・魔力・破魔・呪殺を弱点とするのと引き換えに「重力無効」「核熱無効」「火炎無効」「衝撃無効」「物理無効」「電撃無効」を備えている。

 これらの耐性により地獄のようなブラックホール内部の環境をニュクスにとって「目醒める程ではない刺激」に抑えるのが目的である。

 

 いっそブラックホールによってニュクスを破壊してしまえば良いのでは? と提案された事もあったが、サルファ無限力組合からの情報で

「ニュクスは破壊不能存在でありアゾエーブの破滅の波動やアザトースの目覚めによって三千世界の全てごと消し飛ばす以外では絶対に破壊出来ず、ゲッター艦隊すらアリの如く踏み潰す大邪神ラ・グースさえもニュクスの破壊不能特性の前には無力である」

という絶望的な事実を知ってしまった為、可能な限り刺激せずにブラックホールに投棄し誰も起こしに来れない超重力の地獄で大人しく寝続けてもらう、という現在の方針になっている。

 

 あまりにも強すぎるエネルギーは本来の属性から万能や100%に変更される事もあるが、主体が不死身にも程があるニュクスであればそのような属性変化が起きずブラックホールの超重力も「重力無効」で充分防げるとの判断から、この属性防御網の使用が決定された。

 シュバルツシルト半径の向こうに存在するであろうブラックホールの発生源である超重量天体の地表に落着した際の「衝撃」や他の星間物質とぶつかった際の「物理ダメージ」や断熱圧縮のような「熱ダメージ」、ブラックホール内に渦巻く異常な宇宙線による「核熱ダメージ」ブラックホール内の異常な環境によりプラズマ化した物質による「プラズマダメージ」に関しても同様である。

 またこの【網】が月に付与する耐性とは別に【網】自体や【布】の思念伝達遮断物質を対象とした「重力吸収」をも備えており、経年劣化を吸収によって補い壊れる事が無いようにしている。

 

 そんな作業を進めている間にも他の戦線から「全世界に大量のセプテントリオン出現」やの「シュバルツバース発生、拡大速度が速く1時間以内に南極大陸全土を覆い尽くすペース」やの「核ミサイル約10万発の発射確認」やの「アステロイドベルトの巨大隕石が数千個地球直撃コースの進路をとって急接近中。これらの隕石からセプテントリオンと同じ反応があった事から大量発生したアリオトの仕業と推定される」やのと、終末に相応しい絶望的なニュースが次々と飛び込んでくる。

 北斗七星各本星付近の宙域にゲッター艦隊が屯している事、北斗七星本星の恒星系に所属しているセプテントリオン本体が潜伏していると思しき惑星を対セクター破壊ミサイル「ジオイド弾」で消し飛ばしたところ地球のセプテントリオンが全滅した代わりにゲッター艦隊がワープを辿ってダミームーンに攻めてきたというニュースが舞い込んで来た所で【布】と【網】の作業が終了した。

 

「他の戦線も気になるが俺達の仕事は月の投棄だ。

まずは任された仕事をやり切るぞ!!」

「【布】と【網】被せ終わりました」

「第2ワープシーケンス開始します」

「よし、第2ワープシーケンスが完了し次第第2ワープ開始だ。

 ブラックホールに向かっているサードムーンと入れ替えるぞ」

「了解」

 

 そうして再びワープシーケンスが終了しワープシステムが唸りを上げる。

 すると【布】と【網】で覆われていたハズの月の姿がブレて、丸裸の天体に変化した。

 

「発信機並びに対天体用重力式加速ブースターを確認、サードムーンです」

 

 ダミームーンと同じく月と入れ替える為に用意され、数日前まで対天体用重力式加速ブースターでブラックホールへの加速を続けていたサードムーンというコードネームを与えられている天体だ。

 対天体用重力式加速ブースターは重力系魔法を参考にした重力制御により設置した天体の質量を利用して天体を動かし加速させるブースターである。

 

「サードムーン追従カメラの方でも入れ替え確認出来ました」

「月面観測機器からの不審な観測情報ありません」

 

 アニマトリガー達は次々と第2ワープが正常に終わった事を示す報告を上げる。

 

 他のペルソナラスボス達ならばワープから逃れた上で「俺達」やアニマトリガーを騙す為の欺瞞情報を流すのだろうが、ニュクスならばその辺の狡猾さはない。

 他のペルソナならばラスボスも狡猾な策を巡らせて頭脳戦に参加するものだが、唯一P3だけは人間の敵キャラ達があれやこれやと知恵を巡らせる中、ラスボスたるニュクスはただそこにある破滅そのものとして佇みニュクスアバターに呼ばれてやって来るだけである。

 そんなニュクスにボーダーを騙す欺瞞情報は流せない。

 その為数日前までブラックホールに向かうサードムーンに牽引され今は月を追い掛けている追従カメラや先程設置された月面観測機器は、正確な情報を「俺達」やアニマトリガーに提供し続けている。

 

 そして月はサードムーンが対天体用重力式加速ブースターをふかしてブラックホール目掛けて加速していた事によって発生した運動エネルギーに載ってブラックホールへと突き進む。

 その様子を追従カメラが追い掛け、わざと5秒程のタイムラグ付きで制御室にいる「俺達」やアニマトリガーに映像を伝える。

 タイムラグがあるのはリアルタイム映像だと認知や認識が悪さをしてニュクスに何らかの作用をする恐れが指摘されたからだ。

 

「月、ブラックホール超重力圏内に突入!!」

「これで月の時間の流れと通常空間の時間の流れとの間に齟齬が出るようになったか」

「シュバルツシルト半径内に入るまで油断するな!」

「追従カメラ沈黙!!」

「タイムラグが大きくなりますがブラックホール観測用定点望遠カメラに切り替えます!!」

「月面観測機器沈黙。

 内蔵ワープゲートが消滅しています」

「やはり予測されてた通り、月への重力無効の影響下であっても時間の流れる速度の齟齬はワープゲートにはキツかったか」

 

 それまで月の観測に使用していた追従カメラや月面観測機器がブラックホールの環境によって沈黙すると、「俺達」とアニマトリガー達はブラックホールの重力の影響が薄い範囲内でギリギリまでブラックホールに近づけた位置に予め設置しておいた望遠カメラによる月及びブラックホールの観測に切り替える。

 

 そしてその時が来た。

 

「望遠カメラにて月確認!!

 加速して……シュバルツシルト半径内に到達しました!!」

「スーパーコンピュータによる観測データ精査が終わりました。

 不審なデータは確認されません」

 

 その一言に、今度こそは制御室内に安堵の空気が満たされる。

 これで少なくともP3と同じ経緯での地球滅亡は無くなった。

 同じく打倒不可能なペルソナ2と並んで歴代メガテンシリーズでも最も強大な最強ラスボスの一角の封殺に成功した、その事実による安堵は大きい。

 

 とはいえ安心しきってもいられない。

 

「シュバルツバースはじめ地球に残存している滅亡要因もダミームーンに襲来しているメシア教のゲッター艦隊もどちらも相当にヤバい。

 被害ゼロでミッションを終えられた以上、可及的速やかにこちらから救援を送るぞ!!」

 

 世界を滅ぼさんとする滅亡案件、あまりにも特殊かつ強大な事からボーダーから「光の国案件」と呼ばれているメシア教特記戦力はまだ複数存在するのだから。




……えーとニュクスとラ・グースの力関係ですがラ・グースが「超強いが理論上打倒・抹殺可能だと考えられている存在(でなければ仏の軍団等がラ・グースと戦っているハズがない)」でありラ・グースより格上と考えられている時天空でさえビッグバン「ごとき」で傷付いている描写があるのに対して、ニュクスに関しては記憶違いでなければ「コイツを仕留めるのは何人たりとも絶対ムリ!!不可能!!」とガッツリ設定されていたハズなので、どうしても「ニュクス側の攻撃は通る可能性あるし通ったら勝確だけど多分火力不足」「ラ・グースの攻撃はニュクスを一切傷つけられない」という事になってしまってああなりました。
 まあその不死身っぷりのお陰でブラックホールに叩き落された程度では起きるほどの刺激にすらならない存在と化してしまい、P3という正規の手順無しでは永遠に目醒めなくなってしまったんですが。
 お陰でブラックホールに封印されたこの世界のニュクスに関しては完全に起床不可能となり、恒久的に無害化されてしまいました。

 また、ニュクスとスパロボDの破滅の王の関係ですがこの話では「「破滅の概念」という同種同質の存在の別個体であり、性質はだいたい一緒だが破滅の王の方が圧倒的に強い」「破滅の王の方が強くてもお互い空間支配能力持ちでも突破不可能なレベルの不死身なので、もし仮に戦えばドローにしかならない」としています。
 桐条鴻悦はじめニュクスと関わったP3の悪役達がああも破滅的な理由も、元の人格が残る不完全な感じではあるもののスパロボDのフェリオ・ラドクリフ教授同様ルイーナ化して生きとし生ける者全ての敵と化していたから、となります。
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