カオス転生リスペクト-転生者がロバなんで独自設定に走っても良かですか?-   作:平成ウルトラマン隊員軍団(仮)

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 割と助っ人頼みな展開になっちゃってますけど、その助っ人がこの世界に来られるのもアースゼロ・ハイヴでの頑張りあって事なんで、見逃していただけると幸いです。

 久保も可能性の光に混じって何処かで戦ってたりしますけど、ちょっと出すタイミング思いつかなかった……


先行配信版 この世界の終末5(ゲッター編)

 

 その異形は唐突に現れた。

 

 潰れた饅頭形の岩を乗せた倒立した円錐のような異形、ステンドグラス用のガラスを手鏡のような配置にしたような何か、ギザギザの装飾を備えた輪、カラフルなトゲを生やした黄色い球体、4つに分割できる貝のようなもの、三つ葉のクローバーから茎部分を取ったような黒い模様を持つ球体が腫瘍のように自身の小型版をはりつけたもの。

 それらのうちいくつかはフィクションに出てくる怪獣のように巨大で、だからといって小さな物が無害そうだとかそんな感じは全くしない。

 

 異形の数は途轍もなく、空が見えず海が覆われ、大地に満ちて街からも溢れ出す。

 

 そしてその全てが全人類に対して機械のような無機質な殺意を向けており、その瞬間どんなに鈍感な者であろうとも誰もがこう思わずにはいられなかった。

 

(あっ、死んだ)

 

 恐怖を覚える間もなく全ての人類の生命が断たれる。

 そうなるハズだったのが、ある瞬間世界に光が満ちて状況が一変する。

 

 拡散波動砲が地球全土を覆い尽くして全ての異形を薙ぎ払ったのだ。

 

「ふぇ? あっ、助かっ」

 

 誰かがそこまで言った所で再度世界に異形が満ちる。

 そして天から降り注ぐ拡散波動砲の光がそれらを薙ぎ払う、そのようなサイクルが際限なく繰り返される。

 

 そんな中で、マジンガーZEROは多くの平行世界で光子力研究所が建設されていた地点で空を見上げていた。

 

「全テハ過日、我ガ敗レシ時ノ如ク……」

 

 そして目を見開いて光子力ビームのような、別のナニカを目から発射し、それらは無数の光と化して空に散らばって行った。

 

「光子ノ光ノ下ニ集エ……

 鋼ノ救世主、スーパーロボットト言ウ可能性ノ光達ヨ……」

 

 

 

 その数十分後。

 異形の再出現が止まってから10分前後が経過した頃の南極上空には何隻かの艦艇の姿があった。

 

「あのシュバルツバースとかいう空間から脱出出来たは良いが、本当に平行世界なんだな」

「空にスペースコロニーが全く無いのに眼下にある惑星が完全に地球ですからね。

 レプリ地球みたいな天体規模の模造品という訳でなければ、世界の方が別物、平行世界だと考えて良いかと」

 

 シュバルツバースから飛び出たラー・カイラムとシュバルツシルト攻略艦隊は外から見てシュバルツバースの上から脱出してきたので、脱出時点で相当な高高度に出現している。

 その為彼等の眼下には丸い地球の姿が見て取れた。

 

 そのお陰で南極のみならず南米南端やオーストラリア南部を視界に収められたアルファナンバーズは自分達が居るのが『自分達の地球とは違う地球』と確認する事が出来た。

 

 一方でシュバルツバース攻略艦隊の面々の表情は険しい。

 

「ゲッター艦隊かぁ……キッツ……」

「コレ地球目掛けて艦首砲型ゲッタービーム一発撃たれたら終わらないか?

 外の連中どうやって防いでたんだ」

 

 そんな事を言っているシュバルツバース攻略艦隊やラー・カイラムの元に非常に強力で長大な射程を持つゲッタービームが飛来する。

 

「しまっ!!」

 

 しかしゲッタービームは彼らに当たる直前にバリアのような物に阻まれて弾き返される。

 

「なんだこのバリア、ゲッター艦のゲッタービーム防げるとか尋常じゃないぞ!?」

 

同様の疑問はラー・カイラムのクルー達も抱き、そしてイルイ・ガンエデンがその質問に答える。

 

「しばらくは大丈夫です。

 今地球はゲッター艦隊という恐ろしい宇宙戦艦群に襲われていますが、調律を司る歌う神と白い機動兵器に率いられた12柱の神に守られていて、戦艦の主砲であるゲッタービームを防ぐことが出来ています」

「ゲッター艦隊?? ゲッタービームだと!?」

「ブライト艦長!!

 今のビームを撃ってきたと思しき巨大な艦艇による艦隊を確認出来たのですが、そいつ等の艦首にゲッターロボの顔がついています!!」

「……は? 何だと!? ゲッターロボの顔??

 スクリーンに出せるか!?」

「はい、今スクリーンに出します」

 

 驚愕しながらも指示を飛ばすブライトにオペレーターが応じる。

 そうしてスクリーンに映し出されたのは、ゲッターロボに似た顔らしきものを備えた宇宙戦艦であり、その口からラー・カイラムが居る方向へゲッタービームを吐き出して来ていた。

 

「た、確かにアレはゲッターロボの顔だな……まだ構想段階で外観予想図しかないハズのゲッター線を使わないタイプのゲッターの顔まであるぞ」

「しかしここまで届くなんて、なんて射程だ。

 敵艦隊がいる宙域からここまでざっと50万キロくらいありますよ?」

 

 だがそのゲッタービームもまた神々のバリアに防がれてしまう。

 

「威力も尋常のものではないようだ。

 下手すりゃコロニーレーザークラスの破壊力があるんじゃないか?」

「そしてそれを防ぎ切る神のバリアか。

 凄まじいな」

「ですがこのままではやがては破綻してしまいます。

 誰かが神々に代わってゲッター艦隊のゲッタービームから地球を守り神々には攻勢に回って頂けなければ、地球はこのまま艦砲射撃を受け続けながら艦載機による殺戮を受ける事になるでしょう。

 そして、神々に代わって地球の守りを担う事が出来るのが私とガンエデン、そして皆さんです」

「何?」

「どういう事なんだイルイ?

 ガンエデンはバラルの園での事があったからまだ分かるけど、俺達にもこのトンデモゲッタービームを防ぐ術なんてあるのか!?」

 

 乗機のコクピットからイルイの話を聞いていたイルイにとって兄のような存在であるアラドという少年が、話に割って入る。

 

「この世界は過去の事例や伝承に基づく『謂れ』や『見立て』が実際に力を持つ世界……

 そして今は光子力の光によってあらゆる可能性における愛するものの為に戦う人々の生き様が再現されています……

 このガンエデンも、そしてあのバラルの園もその1つ……」

 

 イルイがそう言うと大きな光子力エネルギーの塊が小さなエネルギー塊を伴ってラー・カイラムやシュバルツバース攻略艦隊の眼前に出現する。

 

「コイツは!?」

「この形状は!?

 ブライト艦長!! この光子力の塊の形状はバラルの園の形状と一致します!!

 周囲の光子力エネルギーも以前ガンエデンの随伴機として出現した動物型の機体と同じ形状です!!」

「何だと!?」

 

 驚愕するブライト達にイルイが続ける。

 

「月を目指して下さい……

 バラルの園と同じく再現された彼の地で、イージスの守りがあなた方を待っています」

「月、イージス……イージス計画か!?

 となると再現されているのは、マイクロウェーブ送信施設!!」

「バラルの守りとイージスの守り、この世界でならその2つを再現して重ね合わせてより強い守りとする事が出来ます」

「そうして俺達がバリアを肩代わりすれば神様達がフリーハンドを得て打って出られるって訳か」

「守りはこのまま神様達とやらに任せて俺達が敵ゲッターを駆逐するってーのは無しか?」

「無しっすね。

 敵部隊は地球をぐるりと包囲してますんで、一点突破に特化したあなた方だとちょっとカバー出来る範囲を超えると思います」

「ちぃっ」

 

 今度はゲッターチームの流竜馬とシュバルツバース攻略艦隊からの通信が話に入ってくる。

 シュバルツバース攻略艦隊の指摘で竜馬はしぶしぶと引き下がった。

 

「じゃあその神様達の方なら敵艦隊に対抗出来るんだよな?」

「それはまあ、大丈夫だと思います。

 逸話や見立ての力を借りない力づくでこんなバリア張ってるくらいですしし、人格的にもこの世界土着の信用出来ず祈るに値しない神じゃありませんからね。

 無責任な逸話がある双子地神はちょい微妙ですけれど、代わりに信用度が非常に高い調律の神と黄金の龍神がいますから」

 

 そもそもが圧倒的な力を持った真聖ラーゼフォンがスダ・ドアカ12神の力を借りてバリアを張っているらしい事を外に残ってゲッター艦隊と戦っていた『俺達』から聞かされたシュバルツバース攻略艦隊は、バリアを張っている面々にフリーハンドを与えられれば確実にゲッター艦隊に対抗出来ると確信を持って竜馬に答える。

 

「話は分かった。となると我々が目指すべきは月か……

 しかしラー・カイラムの足では」

「あっ、それは俺達の方でイマジナリィロードってワープじみたシステムを実用化してますんで、ソイツにラー・カイラムを巻き込めればほぼ一瞬で月に行けますよ」

 

 ようはスパロボL終盤でストレイバードが披露したスパロボLでのプレイヤー部隊『LOTUS』丸ごとをワープさせた場面を再現させてやれば良いのだ。

 実際、その場面を踏まえた他者を伴ったイマジナリィロード式ワープに関する知見も積み重ねられており、シュバルツバース攻略艦隊に残る艦艇やその艦載機の出力を持ってすればブライト達をダミームーンに送ることは容易い。

 

「……分かった、信用しましょう。

 我々を月まで送って頂きたい」

「了解しました」

 

 ブライトの決断を受けてシュバルツバース攻略艦隊はダミームーンの再現されたマイクロウェーブ送信施設と思しき大型で動かない光子力エネルギー塊が発生した地点に彼等を送る。

 

「悪いな、シュバルツバースなんて地獄から戻って早々こんなんで。

 シュバルツバースでの話は聞いている。

 そこはアルファナンバーズに任せてお前等は戻って補給受けてくれ。

 ゲッター艦隊は消耗した状態で戦える相手じゃない」

「ダミームーンの方はゲッタービーム大丈夫なのか?」

「ああ。

 今んとこ超大型ラプラスウォール発生装置が仕事をしてくれている」

 

 月面につくなりシュバルツバース攻略艦隊はそんな通話をダミームーン司令室と交わす。

 その通信内容の事をブライト達に話すと、彼等も戻って補給してもらった方が良いと言ってシュバルツバース攻略艦隊を帰らせた。

 

 使用している機動兵器こそ高性能だがパイロット能力が彼ら視点では不安を覚える程度だったからだ。

 もっとも、これはスパロボプレイヤー部隊という上澄み中の上澄みの途方もなく高い要求水準に照らし合わせたからそうなったのであり、ボーダーの『俺達』の技量は彼等が戦場で出会ってきた一般兵としては結構な高水準だったのだが。

 

「さてと。

 みんな、分かっているな。

 真ゲッターやダイターンのような大型機やマジンカイザーやネオ・グランゾンのような高出力機、そしてラー・カイラムはイージス計画再現の為に動けなくなる。

 ネオ・グランゾンに関してはシラカワ博士による魔術的な作業が必要だという事情もあるそうだ。

 そしてその隙を狙わない敵なんているハズがない。

 よってここに俺達で防衛線を張る。

 マイクロウェーブ送信施設には指一本触れさせるな!!」

 

 アムロの檄に歴戦のパイロット達が歓声を挙げて持ち場につく。

 その瞬間に途轍もない高性能機揃いの未来ゲッター軍団が強襲を仕掛けてきた。

 

「やっぱりか!!」

 

 そう叫んで応戦するアムロ達の背後でマイクロウェーブが送信施設から放たれ、バラルの園がそれを受けて新たなバリアで地球を覆い尽く。

 

 その瞬間、ガンエデンとマイクロウェーブ送信施設にバリアを肩代わり出来たスダ・ドアカ十二神が解き放たれ四方に散ってゲッター艦隊を打ちのめす。

 スダ・ドアカ・ワールドでは中々出すのが難しい全力を振るって創造神RX−78の号令の下、普段は決してやらないような連携を完璧にこなして、ゲッター艦隊による砲撃を押さえつけながらその数を削っていく。

 

 一方で同じく解き放たれた真聖ラーゼフォンは何処かへと消え去っていた。

 

 ダミームーン司令室に詰めていた『俺達』は状況の把握に努めていた為、そんな神々の活躍をつぶさに観察していた。

 

「やっぱスゲェなスダ・ドアカ十二神……

 事実上たった2機でゲッター艦隊の攻撃を半分以上押さえつけながら蹂躙していた創造神RX−78とマジンガーZEROには流石に負けるんだろうけど、流石はグレートパンクラチオン基準の戦闘力……」

「敵艦隊損耗ペースがさっきまでの5倍近くになってるぞ!

 連中スケールでもやっぱ数が違うとカバー出来る範囲も違う!!」

「しかしさっきまでのバリアも助かったけど、助けてくれたコイツら一体どこから湧いて来たんだ?

 ガンエデンやバラルの園、マイクロウェーブ送信施設もだ」

「真まじんがーZEROダ」

 

 ふと神々やマイクロウェーブ送信施設などの助っ人の出現に対して疑問を抱いた『俺達』にシュバルツバース攻略艦隊の一員として戻って来ていた魔神マジンガーZEROが答える。

 

「真、マジンガーZEROだって?」

「オ前達カラ伝エ聞ク本物ノまじんがーZEROニ纏ワル物語『真まじんがーZERO』、ソノ終焉ニオイテまじんがーZト兜甲児ニ敗レタまじんがーZEROノ敗因。

 ソレガ光子ノ光ノ下ニ集ッタ可能性ノ光、今我々ガ目ニシテイル現象ダ。

 ソレデ倒サレタ本人デアレバ、実際ニ体験シテイルノデ解析ト再現ガ可能ナハズナノダ」

「ああそれか!!

 俺達色々知ってるから『光にしか見えない』ってなってないけど、その可能性の光の1つとしてRX−78やスダ・ドアカ十二神が出現してるのか!!

 じゃあアルファナンバーズもか?」

「いや彼等には実体がある。

 その現象と全く無関係って事はないんだろうけど、どうも御本人様達が普通に来ているみたいだ」

「神々モマタ、コノ現象ヲ利用シテ実際ニコノ世界ニ顕現シテイルヨウダ。

 まいくろうぇーぶ送信施設ノヨウナ再現体デハアルマイ」

「なるほど……

 なんでロボット限定じゃなくて施設も出現してるのかは疑問だけど、まあマジンガーZEROならその程度の応用は効かせられるか」

「しかし文字通りの神頼みとはいえゲッター艦隊相手にここまで有利に戦況が進んでいるの……」

 

 そこまで言った『俺達』は信じ難い光景を目の当たりにして絶句する。

 地球越しにそれよりも遥かに巨大なゲッターロボの姿を見てしまったからだ。

 

 遠い未来に存在するハズの絶対的殺戮者にして3隻のゲッター艦隊旗艦をゲットマシンとして合体させた最強の超巨大ゲッターロボ、ゲッターエンペラー。

 居るはずのないそれがおもむろに腹部から超巨大なゲッタービーム発射口を開いて地球どころか恒星系を丸ごと焼き払える規模のゲッタービームを解き放ち、全ては終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハズだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は? え?

 俺達……生きてる?」

「おいみんなあれを見ろ!!」

 

 その圧倒的な絶望を目の当たりにして死を覚悟したのはマイクロウェーブ送信施設を守って戦っていたアムロ達も同様で、だからこそゲッタービームが放たれても自分達が生きている事に困惑した。

 

 そんな中ジュドーのZZガンダムが指差して他の面々がそれに従い見上げた地球の向こう側には、ゲッター線による光の渦が徐々に人間の口を備えた……

 

「アレって……真ゲッター?」

「いや真ゲッターはゲッターチームはここにいるだろ!?」

「いやでもここって平行世界な訳だし、この世界のゲッターが居たって良いじゃないスか。

 実際敵ゲッターなんて奴等もいるんだし」

「みんな、取り敢えずは目の前の敵に集中しよう。

 俺達はあのゲッタービームで死ななかっただけでまだ戦闘中だ。

 身構えていないとすぐに死ぬぞ!!」

 

 アムロの檄によってジュドー達はすぐに戦闘態勢に戻る。

 

(まったく通りで動きが単調なハズだ。

 巻き込み上等の運用をする無人機や捨て駒運用しても惜しくないパイロット達か!!)

 

 未来ゲッターとの凄まじい性能差がありながらアムロ達が有利に戦えてマイクロウェーブ送信施設に全く被害がなかった理由は、アムロ達の圧倒的な経験値と腕もさる事ながら未来ゲッター側の動きが(アムロ基準で)単調だった為でもある。

 

 よって

 

(いつマトモなパイロットを乗せた機体が襲ってきてもおかしくない!!

 コイツの性能を存分に生かすパイロットになんて来られたらかなり面倒だぞ!!)

 

 そういう危惧を警戒しながらアムロは部隊を指揮しながら戦闘を続けていた。

 

 そんなアムロ達とは対照的に戦場の推移を観察する事が仕事の内のダミームーン司令室の『俺達』は、人間の口を備えた真ゲッター1の姿に素直に驚愕していた。

 

「なあアレって……」

「原作漫画版、ゲッターロボ號ラストバトルのやりたい放題モードの真ゲッターだ!!」

「あのゲッタービームをゲッター線の渦にした自分の身体に巻き込んで飲み込んだ……のか!?

 ゲッターエンペラーの火力を!?」

「そうとしか見えなかったよな……」

 

 真ゲッターはやがてその姿を光の渦からロボット型の光へと整え、鈍重なゲッターエンペラーの腹部に素早く貫手を突き入れる。

 そしてその瞬間、宇宙空間を、否、銀河を震わせるゲッターチームのヴォイスが真ゲッターから放たれた。

 

「「「ストナァァァァァァァァッ、サンッシィィィィャァァァインッッッ!!!!」」」

 

 ゲッターエンペラーの腹部に強引に捻り込まれた真ゲッターの手のひらから光球が発生したかと思うとまたたく間に惑星より巨大なハズのゲッターエンペラーを内側から呑み込んで行き、そして真ゲッターと共に縮小していく。

 その果てに数十メートルの元々の大きさの金属製ロボットの姿になった真ゲッターは、元はゲッターエンペラーを呑み込んだ光球とは思えないほど小さくなった手のひらの上のゲッターエネルギーの塊を握り潰した。

 

「す、スゲェ……

 神司令達、マジでゲッターエンペラーを殺りやがった……」

 

 そのあまりの事態にこの世界では生産されていないハズのゲッターロボアークに乗ったパイロット達は驚愕する。

 

「ああ!?

 なんでそこで俺じゃなくて隼人なんだよ」

「いや親父だっつっても初対面だし、世話になった相手っつったら俺らの場合神司令になるし」

「ちっ、まあいい。それより呆けるなよ。

 こんなゲッターエネルギーでひたすら膨らんでただけの風船みたいな奴なんて、俺達の世界のエンペラーとは比較にもならないくらいに弱っちいんだからな?」

 

 そう言ってゲッターエンペラーを倒した真ゲッターに乗る流竜馬は、アークに乗る我が子・拓馬を諭す。

 

「それにまだ戦闘は終わっていない。

 敵が残っている」

 

 竜馬に続く神隼人の言葉に、アークのパイロットの1人、カムイが応じる。

 

「ええ、まだゲッターエンペラーが破壊されただけでゲッター艦隊がかなりの数残存していますものね」

「いや、確かにそいつらも敵には違いないが、もっとヤバい奴等が2体ほど残っている。

 こんなゲッターエンペラー型のハリボテなんかよりずっとヤバい奴等がな」

 

 その隼人の言葉にゲッターロボアークに乗るアークチームは絶句する。

 

「というかタイールの奴とゲッター線の導きでこんな平行世界に来た理由はそいつ等の片方、究極破壊兵器アゾエーブとそのパイロットをぶっ殺す為だ。

 だがアゾエーブには遠く及ばないにしろ、放置すれば間違いなくこの宇宙が滅びるヤバい奴が太陽の中で復活しようとしてやがる」

「そ、その太陽で復活しようとしている敵っていうのは一体……!?」

「……そいつは今の俺達と同じ平行世界からの来訪者にしてこの宇宙唯一のSTMC……

 改母艦級宇宙怪獣クラリオン!!」

 

 警告の意味も込めて隼人が再びヴォイスで宇宙を震わせた時、役割を同じくするポラリスの下に赴きメシア教とBETAに対する異常な忖度と人類滅殺を止めさせた真聖ラーゼフォンが、地球近海の通常空間に戻って来て残存するゲッター艦隊を雑に掃除する。

 討ち漏らしは多数あれどボーダーでも対処可能な数に減ったゲッター艦隊を残し、真聖ラーゼフォンはアゾエーブと法の神を討てる可能性を秘めた可能性の光達やブライト指揮下の部隊、スダ・ドアカの神々や真ゲッターロボ、そしてボーダー製強襲揚陸艦・レッドスプライト号を法の神が向かった最終決戦場へと導いた。

 

 どこの世界にも属さない場所でありながらあらゆる平行世界のあらゆる場所と隣接している混沌の海の孤島にして、時の観測者たる真聖ラーゼフォンが居を構える時の観測所。

 かつて彼が最後に大切な仲間達と共に戦った戦場にして、『本来の』アゾエーブが破壊された場所。

 

 ボーダーの者であれば『スクコマ2のラストステージ』と呼ぶであろう彼の地へと。

 

「……置いて行かれちまったな……」

 

 そしてゲッターロボアークはその場に取り残された。

 

「取り敢えず残存のゲッター艦隊と戦いながら元々この世界で戦っていた奴等と合流だ。

 ここは司令達の帰りを待つのが上策なんだろうが、やはりクラリオンとやらの放置は出来ん」

「あの時の観測者とかいう奴も、そのつもりで俺達の事を置いて行ったみたいだしな」

 

 真ゲッターが連れて行かれる瞬間、真聖ラーゼフォンから啓示による説明を受けたアークチームは、もう一つの決戦場である太陽に行くため取り敢えずワープ技術を持っていると思しきボーダーと合流すべく飛び立って行ったのだった。

 

 

 





 そういう訳で対法の神はアヤトくん頼みになってしまいました。

 アヤトくんがこの世界に来た時の道を逆に辿ってアヤトくん家を空き巣して、スクコマ2ラストバトルでユキムラがザコ敵を出現させていた原理で完品のアゾエーブを出現させて憑依する。
 それが今回法の神がスクコマ2最終面に向かった動機であり、アヤトくんも法の神に尻尾を出させる為に敢えて黙認、空き巣に向かわせた上でアゾエーブを出現させる前に強襲する腹積もりで動いています。

 ゲッター艦隊そっちのけでポラリスに行ったのも自分に対する足止めであるエンペラーをゲッターチームに押し付けつつ、自分でしか対処出来ないポラリスを分からせて後ろ弾を撃たせないようにする為だったりします。
 さてそこら辺の法の神とアヤトくんの目算はどの程度上手くいき、最終的にはどう決着するのかは最終決戦A面で。
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