カオス転生リスペクト-転生者がロバなんで独自設定に走っても良かですか?-   作:平成ウルトラマン隊員軍団(仮)

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長らくお待たせしました。
終末編これにて終了です。


先行配信版この世界の終末7(最終決戦B面編)

 

 

 

 そも「クラリオン」とはなんぞや?

 少なくともこの世界の太陽に潜むクラリオンは「コドクノマレビト」に登場するクラリオンとは全くの別物である。

 

 そのクラリオンについて、戦闘中での本人による自己申告やゲッター線らサルファ無限力組合の話によると、どうも下記のような存在らしい。

 

 

 

 元々、クラリオンは何の変哲もないSTMC……無数に存在する母艦級宇宙怪獣の1体でしかなく、あらゆる知的生命体に敵対し滅亡させるという存在理由を全うする為だけの存在に過ぎなかった。

 それが何かの間違い、あるいは運命のイタズラによって他の宇宙怪獣から引き離され、ただ1体で並行世界の宇宙に放り出されてしまう。

 

 その後、取り敢えず手近な恒星に卵を産み付けて繁殖しようと太陽系を訪れたところ、ちょうど同じタイミングで太陽系に飛来してきたニュクスと激突、『死』そのものであるニュクスとモロに接触してしまった事が原因で問答無用で生命活動を停止させられてしまう。

 とはいえ致命傷には程遠い軽傷で無理やり生命活動を停止させられた『だけ』であるクラリオンにはまだ死霊として活動出来るだけの元気があり、なんとか復活出来ないかと太陽に沈んだ自らの亡骸を前に試行錯誤していた所、太陽系の第3惑星地球に滅ぼすべき知的生命体が存在する事を察知。

 その知的生命体、つまり人類を滅ぼさんと地球へと飛来したクラリオンは悪魔という情報生命体と遭遇し、その中にはサマリカームに代表される蘇生術を操る者達も存在する事を知る。

 そこでクラリオンはサマリカームないしそれと同じ力を持った反魂香による復活を目指して策謀を巡らせるが、BETAによる地球占領という結末を固定していた因果律によりその尽くが失敗。

 そうして失敗した無数の策謀の最後で、クラリオンは14代目葛葉ライドウに敗れて滅びたハズだった。

 

 しかし、そう、しかしだ。

 いくら十四代目葛葉ライドウが超絶的な使い手だとしても、クラリオンは本来天体規模の巨体とそれに見合った宇宙怪獣としての生命力と戦闘力を備えた化け物。

 既に死んでいる者に対して瀕死というのも語弊はあるが、クラリオンはライドウが刺したハズのトドメを瀕死までで堪えつつ自らの敗死を演出してやり過ごし、しかし深手を負った事は事実であった為に長い年月をかけて傷を癒やしつつ、何故か協力してきたメシア教の手引きでシュバルツバースで潜伏していた。

 いつか来たる終末において万が一メシア教勢力が地球から叩き出された場合、報復としてクラリオンを復活させて異教徒の星と化した地球を完全に消滅させる為だ。

 

 そうして終末が来てニュートロンジャマーとジオイド弾と拡散波動砲とアースゼロハイヴ・シュバルツバース陥落とセプテントリオン・ゲッター艦隊壊滅によってメシア教徒が地球で絶滅した今、条件が揃ってしまったとしてクラリオンは反魂香を与えられた上で解き放たれ、反魂香を携えて太陽に戻ったクラリオンは自らの遺骸に反魂香を使い復活を遂げたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この時点でボーダー側には「クラリオンが母艦級宇宙怪獣である事」「クラリオンの亡骸が今まで太陽の中で朽ちずに残っていた事」「クラリオンが完全復活した事」しか解らなかったが、彼等の危機感を爆発的に上昇させるには充分過ぎる情報だった。

 ただでさえ凶悪無比な戦闘力を持つ宇宙怪獣の中でも特に巨大で強大な母艦級宇宙怪獣が太陽を繁殖地と定めているのだ。

 仮にクラリオンの本格始動が数年後だったとしても太陽で宇宙怪獣の卵を生み散らかされていたら一巻の終わりである。

 

 その為、なんとしてでも今日の内にクラリオンを討ち取らねばならない。

 

 壊滅したゲッター艦隊へのトドメを刺す役目は既に展開中の部隊に任せつつ、惑星エデンでは急ピッチで後詰艦隊の発進準備が進められていた。

 主だった乗組員はゲッター艦隊との戦闘で倒れベイルアウトして惑星エデンに戻ってきた者達で、その中にはマジンカイザーZEROから降ろされていた久須見悠の姿もあった。

 

「……また母さんにギャン泣きされるんだろうなあ」

「まあちょっと前に死にかけた小学生の息子が太陽に突っ込んでって地球よりデカい宇宙怪獣と戦います、戦死する可能性の方が生還する可能性より凄く高いです、っつわれて物分かりが良い反応する母親ってのも嫌だけどな」

 

 悠の独り言にケイジが答える。

 

「ケイジさん」

「よう悠。

 お母さんは大切にな」

 

 孤児であるケイジが言うその一言は重い。

 しかしだからこそ

 

「でも大切だからこそ、ここで戦わない訳には行きません」

「だな」

 

 そう意気込んで、2人は自分達用の機動兵器ハルバードが積み込まれた強襲揚陸艦に乗り込んで行った。

 

 

 

 

「……まさかここに来てメシア教関係ないこんな大物に来られるとはなあ。

 マルティン・イーラは」

「効くわけないだろう。

 たとえ効いたとしてもクソ天使どもやメシア教徒相手の時みたいな一瞬で丸焼きってのは見込めないぞ」

「……となると、やっぱりジオイド弾か?」

「宇宙怪獣があの手の転送爆弾に対して対策してないってのも考え辛いが」

 

 対クラリオン討伐艦隊に参加する艦船の艦橋では、他の艦との通信を繋げてクラリオンに対してどう戦えば良いのか議論が交わされていた。

 その中には

 

「そのジオイド弾ってのをゲッターとかの手で持って行っちゃダメなのか?」

「いや、アレ結構デカいんだ。

 機動兵器での運搬はかなり厳しいぞ」

 

 飛び入り参加でクラリオン討伐艦隊に参加してきたゲッターロボアークや

 

「ゲッターで小さいならこちらのバグでならどうですか?」

 

 フリーターバグの姿もあった。

 なお本来のフリーターバグのパイロットであるカムイは現在ゲッターロボアークに搭乗しており、フリーターバグに乗っているのはメシア・タイールという少年である。

 

 タイールがフリーターバグを伴ってゲッターロボアークの前に現れた時、ゲッター線に弱い体質のカムイと機体を交換した方が強いのではないか? と言われたが、タイールは機体の交換を拒否。

 

 『ゲッター線に弱い爬虫人類と人間のハーフであるカムイはゲッターロボアークに乗るべきではない』とするなら、最初から神隼人はカムイをアークに乗せてはいない。

 ゲッターロボというマシンを知り尽くした隼人がカムイをアークに乗せると判断したのならそれはゲッター線の導きよりも恐らくは正しいのだと語るタイールは、あくまでもカムイをアークで戦わせる選択をしたのだ。

 

「兄貴!?」

「お前、獏の兄貴なんだろ?

 弟の前で自爆特攻は勘弁してくれよ?」

 

 フリーターバグに乗るメシア・タイールの発言に不穏な予感を感じたゲッターロボアークのパイロットで彼の弟である山岸獏と同じくゲッターロボアークのパイロットである流拓馬が反応する。

 

「大丈夫ですよ、脱出方法のアテならあります。

 それでバグの大きさなら多分大丈夫だと思うんですが」

 

 確かにフリーターバグの大きさはゲッターロボアークや本来のサイズの真ゲッター、そしてボーダーで使用されている機動兵器群よりも遥かに大きい。

 

「ん? ああ、多分イケるな。

 何発か外部からの物理アクセスでタイマーセットして起爆出来るように設定したジオイド弾を用意しよう」

「ありがとうございます」

「それとジオイド弾が決め手にならなかった場合の事も想定しないとな。

 悪魔との接触で意味わからん耐性の塊になっている可能性も考慮せなアカンし、コンマイ語みたいな理屈コネられて相性に関係なく無効化みたいなマネもこの世界じゃ不可能じゃないしな」

 

 その一言に1人の男が反応する。

 かつてクラリオンを討ち漏らした男である十四代目葛葉ライドウである。

 本来ならばもうボーダーに協力する理由はないのだが、かつて討ち漏らした敵によって地球どころか太陽系が消し飛ぼうとしている現状では話が別だ。

 

「それならば俺が斬る。

 俺ならば耐性無視の斬撃を放つ事が出来るからな。

 かつて奴を討ちそこねた責任は取らねばならん」

「分かった、頼りにさせてもらうぞ」

 

 ライドウの言葉に艦隊司令であるこの世界の神隼人が応じる。

 

 ゲッターエンペラーを討ち取ったゲッターロボサーガ世界に近い並行世界のゲッターチームが真聖ラーゼフォンに導かれて姿を消したせいか、この世界出身のゲッターチームやアルファナンバーズのゲッターチームは真聖ラーゼフォンに導かれる事はなく、クラリオン討伐艦隊に編入されていた。

 

 この世界のゲッターチームの搭乗機体の名はアルケオプテリクス。

 アーキオーニスに近いラッシュバードとストレイバードの機能統合機だが同期した2基の次元コンバータの他にゲッター炉心を搭載しており、携行武器としてハルバードとドリルランス、籠手型伸縮式サブアームユニットの内1つを選択して装備する事が出来る。

 これにより近接戦闘においてゲッターロボの各形態に近い戦闘が可能になる他、籠手型サブアームユニットに関しては次元エネルギー制御補助機能を内蔵してライトブレイザーの射程を大幅に伸ばす事が出来る。

 ゲッターロボの変形合体機能を再現出来ずに3機のロボットにしてしまった妥協の産物ながらも、ボーダー自前の戦力としては最強の機動兵器であり、その戦闘力と破壊力は高い。

 

「しかし俺達ばっかり置いてきぼり食らうとはなあ」

「真ゲッターの性能が違いすぎるんだ、仕方が無いだろう。

 それか俺達がゲッターの力を引き出し切れてないだけか」

「確かにあの巨大ゲッターを呑み込んだのは凄かったな」

 

 アルファナンバーズのゲッターチームがゲッターエンペラーを討ち取った真ゲッターの凄まじさに言及していると、ゲッターロボアークの3人が彼等に話しかけてきた。

 

「ふうん、アンタ達が並行世界の神司令や親父かあ。

 それなりに面影はあるけど雰囲気全然違うなあ」

「そりゃ俺達が知っているその2人は結構なオッサンなのに、こっちは俺達と大差ない年格好なんだぞ。

 そりゃ違うだろうよ」

「何にせよクラリオン討伐作戦では行動を共にする友軍なんだ。

 馴れ合おうとは言わないがお互い仲良くやろうぜ」

「ん? お前達は口のあるゲッターのパイロットチームか」

「ああ、ゲッターロボアークというんだ。

 よろしくな」

「……!?」

 

 カムイの顔を見て驚愕の表情を浮かべる真ゲッターのゲッターチーム。

 

「お前……爬虫人類か?

 お前達の世界の爬虫人類ってゲッター線大丈夫なのか?」

「いいや大丈夫じゃないな。

 俺がゲッターに乗れているのはハーフだからと、俺が乗ると機体が出力をセーブしてしまうからだ」

「なに?

 じゃあなんでわざわざお前がゲッターに乗っているんだ?」

「神司令……俺達の世界のアンタに聞いてくれ。

 俺達自身にとっても不可解なんだ」

 

 そう返された隼人は何故だろうと考え込む。

 そこで真ゲッターに同乗している弁慶はアークチームに質問してみた。

 

「そもそもお前達のゲッターはどういうコンセプトで作られた機体なんだ?

 お前達の世界の真ゲッターが強すぎて『真ゲッターの次世代機でもっと強い』って感じじゃ無さそうなんだが」

「神司令は早乙女博士最後の遺産っつってたけど……確か安定性の高さがウリだったハズだ。

 真ゲッターがあまりにもやりたい放題やり尽くした反省と、エネルギー消費の効率化を狙ってそういう設計になったらしいが」

「早乙女博士の……最後の遺産だと?

 亡くなっているのか!?」

 

 並行世界とはいえゲッターロボ開発者である早乙女博士の死を知らされて驚愕するゲッターチーム。

 

「あ、ああ。あーそっちじゃ生きてるのかその人」

 

 翻って生前の早乙女博士と直接会った事がないアークチームの反応は薄い。

 

「こちらでは神司令がその人の後を継いでゲッターロボ開発の第一人者になっているんだ。

 だから俺の兄貴はその神司令がカムイをコイツに乗せた人選にも意味があって、ゲッターロボを知り尽くした司令の判断ならゲッター線の導きよりも正しいハズだ、って言ってるんだが……」

「ふむ……」

「あー……多分こうなんじゃねえかなあ? って仮説で良いなら思い当たる節があるんだが」

 

 そんな議論に『俺達』の1人が割って入る。

 量産モデルのアーキオーニスタイプMで今回のクラリオン討伐に臨むパイロットの1人だ。

 

「ふむ? 仮説でも良いから聞かせてくれないか?」

 

 もっとも今回の疑問の答えに興味があるカムイが「仮説」について尋ねると、『俺達』はそれに応じた。

 

「まずそのゲッターロボアークは確かに真ゲッターよりも制御されて大人しいんだろうけど、大人しいだけの良い子ちゃんゲッターなら噛みつき攻撃なんて武装持ってるハズがないんだ。

 だからソイツの安定稼働を支える制御能力は、本来なら暴れ馬の真ゲッターを踏まえて反省として強化された機能とかエネルギー消費の効率化の為とかって大人しい用途のものじゃないんだと思う」

「ふむ?

 じゃあなんだってんだよ?」

「ゲッターロボアークは真ゲッターと関連して作られた機体だけど後継機って訳でも無ければ真ゲッターと比較して無茶苦茶強い訳でもない。

 少なくとも無印ゲッターロボからゲッターロボG、ゲッターロボGから真ゲッターロボみたいな無体なパワーアップはしていないハズだ。

 そこから考えられる可能性は2つ。

 生前の早乙女博士の技術限界が真ゲッターやアークだった場合と、アークが真ゲッターの外付け制御装置である場合だ」

「外付け……制御装置だと!?」

 

 その一言にアークチームは一斉に息を呑む。

 

「早乙女博士は真ゲッターの開発者だ。

 当然真ゲッターが常識を超えたじゃじゃ馬である事は、ゲッター線からとやかく言われる前から分かっていたハズだ。

 そこで考案されたのがゲッター線制御に特化したマシン、ゲッターロボアークって可能性だ。

 それがもし正しければそのゲッターロボアークのパイロットに人類と爬虫人類のハーフが必要な理由も説明がつく」

「それは!?」

 

 これが石川賢漫画なら今の一言で物語が唐突に終わるだろうな、と『俺達』はドワォの気配を感じながら続ける。

 

「爬虫人類には致命的なゲッター線も人類なら平気、って言うのは裏を返せば爬虫人類の方が人類よりもゲッター線に対して敏感って事だ。

 あくまでも多分だが、お前達の世界の神隼人って男はその敏感さをゲッターロボアークによるゲッター線制御に利用しようと考えたんじゃないか?

 でもだからといって普通の爬虫人類を乗せると死んでしまうので、ある程度耐えられるハーフが選ばれた……んだと思う」

「ふむ? どう思うカムイ?」

「ふん、まるでモルモットだな。

 それか炭鉱のカナリアか。

 だが筋は通っているか?」

 

 そう嘆息するカムイだが、その彼に『俺達』が続ける。

 

「まあゲッターロボがパイロットに対して過酷なマシンなのは他のパイロットにとってもそうだろ?」

「確かに乗り始めた時は訓練でも死ぬかと思ったよな」

「ああ。

 モルモットって言うなら俺達もだよな」

「それに……制御されたエネルギーは制御されていない同量同質のエネルギーより遥かに安全だ。

 多分ゲッター線制御能力を充分活かしている状態のゲッターロボアークなら、ハーフじゃない爬虫人類をコクピットに乗せてもゲッター線で死んでしまうような事は無くなるじゃないかな?」

「ふむ……それが本当なら俺達がアークを使いこなせればカムイの奴も大丈夫と」

「仮に今の話が的を得ていたとするなら、コイツでゲッター線を使いこなすべきは俺、か。

 ふん、良いだろう。ゲッター線の克服は爬虫人類の悲願だ。

 もし今の話が全く的外れだったとしても、コイツでのゲッター線制御、やって見せるさ」

 

 カムイを中心にアークチームが決意を新たにしていると、太陽に突撃するクラリオン討伐艦隊出港の時間がやってきた。

 

「最大限急いで準備したが、それでも野郎が太陽で復活したと思しきあ号標的消滅時から半日以上が経過している。

 太陽にはもう既に大量の卵が産み付けられているハズな上に、クラリオン自身の戦闘力も母艦級宇宙怪獣の強大なものだ。

 しかもクラリオン自前の尖兵も用意されてないはずがない。

 対ゲッター艦隊をも凌ぐ激戦が予想される。

 だがこれは月並みな言い方になるがこの星の、否、この宇宙の明日の為のスクランブルだ!!

 クラリオン討伐艦隊、太陽表面地球から見てもっとも近い地点に向けて出港せよ!!

 必ず勝つぞ!!」

「「「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」」

「「「「「「「「「「応!!」」」」」」」」」」

 

 艦隊司令神隼人の檄を受け、クラリオン討伐艦隊は一斉に太陽目掛けてイマジナリィロードを用いてワープした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして次々とワープアウトしたクラリオン討伐艦隊は搭載した機動兵器群を次々と発艦させていく。

 いくらラプラスウォールで太陽熱に耐えられる目算が立っているとはいえ、戦場であろう太陽の中での発進は現実的ではない、と判断されたからだ。

 

 その一方で太陽の様子を観測していた各艦の観測手達は驚愕の表情を浮かべていた。

 

「これは!?

 太陽内全域が異界化しているとでも言うのか!?」

「反応が異界化した地域そのものだからそうなんじゃねえかな……

 やべぇ、これが母艦級宇宙怪獣の実力かよ……」

「だとしたらマズいぞ。

 異界の中は異界の主の意思である程度時間の流れる速さを制御出来る。

 宇宙怪獣軍団を作りたいであろうクラリオンが異界の主であるなら、太陽の中ではもう数ヶ月経過していても不思議じゃない!!」

 

 その観測手達の報告を受けた隼人は迅速に総員突入の指示を出す。

 太陽全域が異界化している以上、外部からの観測でクラリオンの所在地を特定するのは困難だからだ。

 

 そうして次々とボーダーの戦力が太陽の中に突っ込んで行く中、ラプラスウォールのような太陽熱に対処可能なシステムを積んでいない真ゲッターとゲッターロボアーク、そしてフリーターバグは出遅れていた。

 

「くっそ、てっきり太陽近海で戦闘になると思ってたんだがアテが外れたな」

「で、お前らはここからどうするんだ?

 俺達は真ゲッター3形態の防御力で太陽熱に耐えて、そのダメージを自己修復で回復させる事で辻褄を合わせるつもりなんだが」

 

 真ゲッターに乗る弁慶の言葉に、言葉が詰まる拓馬と獏。

 しかしカムイだけは違った。

 

「二人ともゲッターから何本か配線を出してフリーターバグと接続させるぞ」

「カムイ!?」

「太陽熱をさっきの話に出たゲッター線制御でなんとかする。

 ついては……メシア・タイール、そしてそちらのゲッターチーム。貴様らにも手を貸してもらうぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クラリオン討伐艦隊が足を踏み入れた太陽内部。

 当たり前だがそこは圧倒的な光と熱の地獄だった。

 

 その地獄をものともせず、それどころか「核熱吸収」により糧にする「怪獣 兵隊級宇宙怪獣 レベル55」と「怪獣 上陸艇級宇宙怪獣 レベル75」を無数に従えた「怪獣 巡洋艦級宇宙怪獣 レベル115」による大艦隊がクラリオン討伐艦隊の行く手を阻んでいた。

 その数、主要三種の中では最も少ない巡洋艦級ですら数兆を超え、兵隊級などもはや数を論じるのもバカバカしいくらいだ。

 さらにその大艦隊の中には巡洋艦級よりも強大な混合型宇宙怪獣や合体型宇宙怪獣も凄まじい数で混じっていた。

 

「……敵が7で黒が3ならぬ敵が7で光が3かよ!!

 いきなりコレか!!」

「いくらなんでも繁殖スピードが早くないかコレ!?

 クラリオンが復活したの今日だぞ!?」

「いや……コイツら宇宙怪獣じゃない!!

 悪魔、マグネタイトの塊だ!!

 シュピーゲル現象を利用して作られたイミテーションだよ!!」

 

 その分析結果に他の『俺達』が疑問を呈する。

 

「なんだってそんなもんが!!

 太陽から一歩でも出たらGP0であっという間に枯死すんぞそんなん!!」

『それでも構わぬからだ』

 

 その疑問への返答が脳内に直接聞こえる声でなされる。

 ただ1人、十四代目葛葉ライドウのみが聞いたことがある声だ。

 

「……っ!!

 クラリオンか!!」

『いかにも。

 これなる模造体どもは我が同胞の卵を貴様らがごとき輩から守る防衛戦力。

 ゆえにこの恒星から出られずとも全く問題無いのだ。

 それに模造体の軍勢がこの恒星から出られぬという事も無いぞ?

 お望みとあらば魔界を経由してこれなる軍勢を貴様らの母星に流し込んでくれよう』

「っ!! させるかぁぁぉぁぉぁっ!!

 観測手!! クラリオンの位置情報特定急げ!!

 野郎は本物の宇宙怪獣だからアナライズ表記が他の連中とは違うハズだ!!」

 

 かくしてクラリオン率いる宇宙怪獣艦隊対隼人率いるクラリオン討伐艦隊の、戦力差一万対1、あるいはそれ以上の絶望的な戦闘が開始された。

 あまりにも圧倒的な戦力差にあらゆる覚悟と決意は無常にも踏み潰されて討伐艦隊は猛烈なスピードで削られて行き、『宇宙怪獣 クラリオン レベル205』の位置情報が解る頃には残存戦力は元の二割を切っている有り様だった。

 

「だが、居場所が分かってしまえば!!

 ジオイド弾発射!! 目標クラリオン!!」

『無駄な事だ』

 

 クラリオンの声が『俺達』の耳に届いた瞬間、クラリオンは内側からジオイド弾で吹っ飛ばされ……次の瞬間には何事も無かったかのように復活した。

 

「なん……だと……!?」

『蘇生術とは便利なモノよ。

 この身の何処かに魔界への扉を無数に開き、そこから流れ出る障気を魔界魔法サマリカームとして我が身に放ち続けておけば、何度打ち倒されようと我は無限に立ち直る事が出来る』

 

 クラリオンがそう言い終わる瞬間、ライドウの一太刀によりクラリオンに大きな裂け目が生まれるが、それも一瞬にして修復される。

 クラリオンはサマリカーム以外にもディアラハンも使っているらしく、その身をいくら傷つけられても次の瞬間には何事も無かったかのように元通りになっていた。

 

「くっ!!」

『ふむ、我を仕留めきれぬのならば死なぬ程度に痛めつけて封印とな?

 甘く見られたものよ。

 質量なき霊なる事こそを上位者たる者の条件と見誤っている神や悪魔の類であればいざ知らず、惑星にも匹敵する質量を持つ我が身を貴様ごときがどう封印するつもりだ!!』

 

 クラリオンのその一言を皮切りにおびただしい量の光子魚雷がライドウに殺到する。

 そのうちの数発がライドウの身体をかすめ、ライドウの矮躯は遥か彼方へと吹き飛ばされて行ってしまった。

 

『哀れなもの無様なもの!!

 いかに我が死霊と化して弱り果てていたとはいえ、人の身で我を打ち倒して見せた男も我が一族の真骨頂たる物量さえあればこの程度よ!!』

「クッソ、何か打つ手はないのか何か!!」

 

 クラリオンの嘲笑を聞きながら、アルケオプテリクスを駆るゲッターチームに猛烈な焦りを感じる。

 いつクラリオンがクラリオン討伐艦隊を弄ぶのを止めて地球に模造体の宇宙怪獣艦隊を差し向けてもおかしくないからだ。

 

 その彼等の前で無常にも魔界への扉が開かれ、宇宙怪獣艦隊の第一陣がその扉をくぐろうとしたまさにその時。

 1基のゲッター炉心が太陽の中で炸裂し、太陽はゲッター線の色に染め上げられていった。

 

 いち早くそれによる違和感に気付いたのはクラリオンで、次いでゲッターチームが気付いた。

 

『なんだ? 何が起きた!?』

「この感じは……ゲッター線……ゲッター太陽だと!?」

 

 

 

 戸惑うクラリオンやゲッターチームから遠く離れた戦場の入口とも言える太陽表層付近では、己の腹をえぐったゲッターロボアークを真ゲッターとフリーターバグが支えていた。

 えぐられたゲッターロボアークの腹から取り出されたゲッター炉心が今しがた太陽内部で炸裂して太陽をゲッター太陽に変貌させたのだ。

 

「カムイ、遠未来のメカであるフリーターバグのコンピューターによる補助の具合はどうですか?」

「上々だ、有り難い。

 お陰でとんでもない出力でゲッター炉心をぶん回しているのに、ゲッター線の負担がまるでない!!」

「まさかお前を乗せてる時のアークが本気を出せない理由が、乗せてるコンピューターの単純なマシンスペック不足だったとはなあ」

 

 そう、カムイはゲッターロボアークによるゲッター線制御能力を高める為、彼らから見て未来のマシンであるフリーターバグに搭載された高性能コンピューターの力を借りる事にしたのだ。

 そして見事に目論見通りになり、ゲッターロボアークはゲッター太陽と化した太陽の表層付近で全力全開、否、それすらも遥かに超えた超パワーで稼働しながらも、コクピットにいるカムイをゲッター線で脅かさずに稼働出来ていた。

 ゲッターロボアークは未来基準の高性能コンピューターの演算能力により、かつてないほどのゲッター線制御能力を獲得していたのだ。

 

「神司令もマシンスペック不足でもてあます機体なんてなんで作ったんだか」

「お前らが戦っていたアンドロメダ流国とかいう連中に対抗する為だろ」

「後は……お前達が未来に行く事を見越して、お前達が未来のコンピューターを手に入れてくる事を計算に入れていたかだ。

 実際、アンドロメダ流国って未来から来た奴らと戦っていた訳だから、そっちの世界の隼人が現代のものより高性能な未来のコンピューターを入手出来ると考えていたとしてもおかしくはない」

 

 思い返せば確かにゲッターロボアークは一度未来世界に旅立っており、カムイはフリーターバグというゲッター艦隊には所属していない未来世界のコンピューターを積んだ兵器を手に入れていた。

 ここで仮にカムイがゲッターとの敵対の道を選ばなければ、確かに新早乙女研究所はフリーターバグのコンピューターを入手し、今現在の演算能力をアークに付与する事も可能だったのだ。

 

「ふん、神司令も最初から話しておけってんだよ。

 何をもったいぶってたんだか知らねえが、あの人一言足りてねえ」

「まあお前達に何か言うとそれが回りまわって、って可能性を考えちまったんだろうな」

「まあ良いさ。そんなものは後で司令を一発ぶん殴れば良いだけの話だ。

 それより拓馬、獏、後のことは任せたぞ!」

「ああ、役割分担だ。

 お前はそうやってゲッター線の制御に専念していてくれ」

「暴れるのは俺達の役目だ!!

行くぞ獏!! カムイ、オーダーは!?」

「全力で攻撃してくれ!!

 何せ恒星1つ分のエネルギーだ、持て余すとキツい!!

 全力で放出してくれ!!」

「「了解!!」」

 

 拓馬と声を合わせてカムイに応じた獏は、ゲッターロボアーク、そしてアークのゲッター炉心に寄ってゲッター太陽と化した太陽を通じて太陽内部に潜む敵の所在を余す所なく把握する。

 

「今や太陽そのものがゲッターロボアークの3つ目のゲッター炉心!!

 つまりソコは俺達の、アークの腹の中だ!!

 逃がしゃしねえぞ宇宙怪獣!!

 拓馬!! ロックオン完了だ!!」

「了解だ!! 全員まとめて消し飛ばしてやる!!

 サッッンダァァァァァーーーーーッ、ボンッバァァァァァァーーーーーーーッ!!!」

 

 拓馬がそう叫んだ瞬間ゲッターロボアークから迸った雷撃は一瞬にして太陽内部全域に行き渡り、一発もクラリオン討伐艦隊に誤射する事無く全ての模造体宇宙怪獣及び宇宙怪獣の卵を捉え、クラリオンを除く全てを粉砕した。

 

 絶対的な優位が一瞬にして覆されたクラリオンは、太陽表層にいる3機の機動兵器に気づいて絶句する。

 

『なん……だと!? 我が同胞の卵が!!

 バカな、真ゲッターロボならばいざ知らずゲッターロボアークにこれほどの力はないハズだ!!』

 

 しかしそもそもは本能的に最適解を選択して淡々と知的生命体を殲滅する種族の出であるクラリオンはすくまさま冷静さを取り戻すと、さしあたって脅威となっているゲッターロボアークを破壊せんと亜光速移動でゲッターロボアークら3機を轢き殺しに掛かる。

 それに待ったをかけたのは真ゲッターロボだった。

 

「真ゲッターにゲッター太陽の膨大なゲッターエネルギーの使用権を渡しつつこちらで制御する!!

 神司令達の真ゲッターほどじゃないにしてもかなり無茶な事が出来るハズだ!!」

「了解だ!!

 もう一機の真ゲッターがあれだけの事をやったんだ!!

 お前も同型機として気張れよゲッター!!」

 

 竜馬がそう吠え、真ゲッターがそれに応える。

 ストナーサンシャインを構えた真ゲッターはクラリオンの40%ほどにストナーサンシャインを巨大化させてクラリオンに叩きつけ、亜光速のブチかましを静止させた。

 

「「「おっ!?

おおおっ!! おおおおおおおおおーーーーー!!!

 ゲッターチームを! 舐めんじゃねえぇぇぇぇっ!!」」」

『グッ、グオオオオオオオっ!??!?』

 

 亜光速の突撃による運動エネルギーを唐突にゼロにされたクラリオンはその衝突エネルギーにより深手を負うが、その傷はすぐさま修復される。

 そしてストナーサンシャインとの押し合いで埒が明かなくなったと判断したクラリオンは体内に潜ませていた虎の子である本物の巡洋艦級宇宙怪獣を発進させて真ゲッターに対する側面攻撃をさせようとするが、巡洋艦級宇宙怪獣は発進した瞬間に切り刻まれた。

 

『なっ……この攻撃は!!

 貴様かライドウオオオオっ!!』

「見つけたぞ貴様を討つ手立てをな!」

 

 そう言い放ったライドウはクラリオンを八つ裂きにして一旦殺す。

 無論それだけでは無限サマリカームによってすぐさま復活してしまうのだが、今はストナーサンシャインと押し合いをしている最中である。

 一度死に、そこから復活するタイムラグの間にクラリオンは太陽の中に押し込められて行った。

 

「なあ、今の奴、アンタに切り刻まれても復活して無かったか?」

「ああ、それを封じる為に今現在太陽を掌握しているその機体の力を貸してもらう」

「なに!?

 いやいい、そうしなければ奴の復活を封じられないと言うのであれば、協力させてもらおうか」

「有り難い!! では行くぞ!!

 太陽を覆う彼奴の異界に干渉し、全域を魔封じの領域に変える!!」

 

 一方、太陽の中に叩き返され宇宙怪獣の真骨頂である物量も潰されたクラリオンはこのまま太陽に留まって戦闘を継続することにリスクを感じ、魔界に退避する事を選択した。

 魔界経由で地球に赴きロシュの限界によって地球にて微塵に砕いた後、最寄りの恒星であるアルファ・ケンタウリで改めて軍勢を再編成しようという目論見だ。

 

 だがそれも、ライドウの手により一般的な魔界魔法封じと共に魔界行きのゲート開通も封じられる事で頓挫。

 

 それならばとゲッターチームがいない太陽表層から太陽を脱出して、地球に亜光速タックルを浴びせてからアルファ・ケンタウリに向かうプランも考えたが、太陽内部全域をワープゾーンまみれにされる事でそれも頓挫。

 

 クラリオンは太陽内部に閉じ込められる格好となり、そこにゲッター太陽のゲッター線の使用権を渡された真ゲッターが強襲する。

 

『ゲッター!!

 そのような滅びの力に縋ってまで浅ましくも生き延びたいのか!!!』

「当たり前だこの野郎!!

 こちとら似たような文言聞き飽きてるんだよ!!」

「大体貴様ら宇宙怪獣がそれを言うか!!」

 

 真ゲッターは真ゲッター2形態でクラリオンの内部に掘り進んで潜り込み、真ゲッター1形態に変形すると先程のものより遥かに強力なストナーサンシャインを発生させて内側からクラリオンの肉体を吹き飛ばした。

 

『グオオオオオオオ!!

 何故だ、なにゆえ我が身が再生せぬ!?

 魔法が、サマリカームとディアラハンが使えぬとでも言うのか!!』

 

 そう断末魔を上げながら消え去ろうとするクラリオン。

 しかしそれはかつてライドウに敗れた時と同じく、自らの敗死を演出するフェイクであり、クラリオンは近い内に再起する事を誓って逃げの算段をしていた。

 

 …………が

 

「悪いな、俺達そっちの『俺達』と違ってもう長い事オカルトに関わってるんだわ。

 ライドウからお前を取り逃がした時の顛末も聞かされているのに、網張ってない訳ないだろう!!」

 

 ボロボロの状態の3機のアルケオプテリクスが戦場に現れたかと思えば、敗死を演出して身を隠そうとしていたクラリオンの死霊を見つけ出して攻撃。

 肉体を破壊されて死霊と化していたクラリオンにボーダー特製のマグネタイト吸蔵物質はあまりにも致命的な代物であり、それで出来た装甲を持つアルケオプテリクスのブチかましはクラリオンを完全に消滅させるのに充分な威力を持っていた。

 

「まったく仲間をしこたま殺しまくりやがって……クラリオン討伐確認。

 今回の終末もこれで終わりだ」

 

 ボーダー所属の竜馬がそう言った事で、思わぬ男がそれに応えた。

 

「ああ、終末は終わりだ。

 お陰でようやく私がこの世界に顕現するのを妨害していた因果律も消えてくれたよ」

 

 胡散臭さ全開の声が二組のゲッターチームの耳に届いたかと思えば、そこには黄金に輝く巨大な異形の姿が出現していた。

 

「てめぇ、何もんだ!!」

 

 真ゲッターに乗った竜馬が異形に問いただすと、異形、正しくはそのパイロットから返答があった。

 

「私の名はアドヴェント……

 かつて思い上がりの極みに至り、ケイサル・エフェスと同じように君らアルファナンバーズの並行同位体と敵対して敗れた者さ。

 もっとも顔ぶれは結構違っていたりするのだけれどね」

「なんだと!?

 また下らねえ事でもしでかそうってのか!!」

「生憎だけど、そういう気はかつて『君達』に敗れた時に失せている。

 今の私がやろうとしている事は……この宇宙からのBETAとメシア教徒の殲滅だ」

 

 アドヴェントはそういうと爆弾のようなモノを取り出してビッグバンじみた巨大なエネルギーの炸裂を発生させるが、どういう訳か真ゲッターにもアルケオプテリクスにも傷1つ負わせる事は無かった。

 

「!? なんだ? 今のは??

 いや今の感じ、憶えがある??」

「憶えがあるのも当然だ。

 今のビッグバンはサイフラッシュやサイコブラスターを参考にして、攻撃したい相手にだけ影響を与えるようにしてあるんだ。

 だから君等真人間には一切影響がなく、BETAやそれに与する者、そしてメシア教徒だけをビッグバンの破壊力で消し飛ばす」

 

 そのアドヴェントの一言により、その場にいた6人は絶句する。

 

「ちょっと待て、そんなんあったんならもっと早くに来てくれたって良かったんじゃないのか!??」

「だからそれは無理だったんだよ。

 BETAのコントロール下にある因果律はBETAにとって脅威となる存在を排除し、BETAがいる並行世界に来れないようにしているんだ。

 今しがた君達がクラリオンを討ち取ってくれるまで、私はその因果律に阻まれてこの世界に来ることが出来なかったんだ」

「あー……今のビッグバン爆弾持ってたから特に強く侵入お断りされてたって事か」

「そういう事だ」

 

 そんな話をしていると、真ゲッターの姿が薄くなる。

 

「こ、これは!?」

「終末は終わり全並行世界を消し飛ばそうと目論んでいた法の神も討たれ、その信徒も今のビッグバンで死滅した今、もう君達アルファナンバーズが元の世界に戻る時が来たということだ。

 君達のその力は君達の世界を安んじる事に使えば良い」

 

 真ゲッターはそのアドヴェントの言葉に安心するかのように姿を消した。

 新西暦の世界に戻って行ったのだ。

 

 クラリオン討伐艦隊が生存者をかき集めて太陽から出てきた所、ゲッターロボアークやフリーターバグの姿も消えていた。

 彼らもまた元の世界に戻って行ったということだった。

 

「さて、この世界に来てまだいくらも経っていないが、クラリオンによって縮まった太陽の寿命を修復したら、私もお暇させてもらおう。

 この世界をBETA攻略の足がかりにするつもりだからしばらく滞在はするつもりだが、その間君達のような現地の知的生命体と接触するつもりは無いんでね」

「分かった。

 コチラもあんた相手に事を構えずに済みそうな事にホッとしているよ。

 BETAやメシア教徒の根絶もやってもらった恩もある訳だし、アンタ達の邪魔をするつもりはない」

 

 そんな隼人の返答を聞くと

 

「それじゃあサヨナラだ。

 BETA殲滅とアゾエーヴ討伐の協力感謝するよ」

 

 アドヴェントとその乗機、至高神Zは姿を消した。

 

 

 

 今回の終末においてボーダーが投入した人員の数はおおよそ6千人。

 うち半数以上が戦死あるいは行方不明となるほどの激戦だった。

 こうしてこの世界の終末は終わりを告げたのだった……

 




という訳で終末終了です。

……書いてて思った。
そりゃショタおじも終末回避諦めるわ!!
終末で世界を滅ぼさないようにするには、って自分なりにシミュレートした結果が今回終了の終末編なんですが、いくらなんでもこりゃキツ過ぎる!!

……ちなみに、一応ショタおじであればライドウとクラリオンは討伐可能なつもりで書いてます。
対クラリオンはクラリオン本人に勝てても物量で潰されるでしょうけど。
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