ストライクウィッチーズ オルタナティブ アサルトウィッチーズ 作:UNIMITES
幕間を作成しました。
第1話はヨハンです。
幕間 剣装の魔法少女
これは剣装の魔法少女と呼ばれるウィッチが特務統合強襲航空団(アサルトウィッチーズ)に所属したころの話。
ある日の早朝、ヨハン・ゲオルーグ・ハーゲンは日課である剣の素振りを行っていた。
頭部には狼を思わせる耳が生えている。
「はっ!はっ!」
縦に振り下ろし、横に薙ぎ払うように振りぬく。
「……おー」
「ん?ローゼンクロイツか。早いな」
振り返るとそこにはユースティアナの姿があった。
「はい。早起きしてランニングするのが日課なので。ハーゲンさんも自主訓練ですか?」
「ああ、私も早起きして剣を振るのが日課でな」
持っていた剣に視線を落とす。
西洋風の片手直剣。これは自分が最も使い慣れた武器であり、構築した回数も他の道具や武器よりもはるかに多いものだ。
「そうなんですか。剣を扱うウィッチって珍しいですよね」
「そうか?」
「はい。私はハーゲンさんの他には見たことないです」
「……確かに。扶桑のウィッチには扶桑刀を武器にする者もいるらしいが、カールスラント軍人なら私くらいしかいないかもな」
ヨハンは考え込むように顎に手を当てる。
「それもハーゲンさんの魔法で作ったものなんですか?」
「そうだ。私の固有魔法は構築だからな」
「構築?」
構築という聞きなれない言葉に首を傾げた。
「簡単に言えば、物を作り出す能力だ」
彼女の使用する固有魔法、それが「構築」である。
触れた物体の構成材質や構造を解析し、まったく同じ物を魔力で作り出すことが可能だ。
「へー。でもその魔法なら普段使っている銃なんかも作れるんじゃないですか?」
「理論上は可能らしい。昔、試してみたけど作るのが大変だし、精密な部品に100%不具合がでない保証もない。だから私は基本剣しか作らないんだ」
作り出すものには基本的に制限はないものの、複雑なものや構成材質が多いものはヨハンには作り出すことが難しい。
そのため、剣や釣竿、バケツといった比較的簡単なものに限られる。
銃や弾丸のようなものは作り出すことは理論上可能だが、魔力の消費面や安全性を考慮すると実戦で使用するのは現実的ではないのだ。
「そうなんですか。でもいろんなものが作れるのはすごいと思います!私の魔法は身体強化みたいなものなので武器が作れる方が戦闘でも役立つなんじゃないですか?」
「戦闘において役立つか……道具を扱うにも技術が必要だからな。一概にも言えないさ」
そう口にしてヨハンは持っていた剣を魔力に分解する。
魔力に分解された剣は溶けるように霧散した。
「ローゼンクロイツも使ってみないか?剣は銃よりも強し、なんて言葉もあるらしいからな」
「ネウロイに接近するのは少し怖いですね。私、他のウィッチに比べてシールドも弱いみたいなので」
ユースティアナは乾いた笑いを漏らしていた。
「そうなのか。それなら仕方ないか」
「そろそろ朝食の時間ですね。宿舎に戻りましょうか?」
「そうだな」
2人は一緒に食堂へと向かうのだった。
朝食を終えたヨハンはベアトと哨戒任務のため軍の格納庫を訪れていた。
「今日はハーゲンとベアトが担当だったか」
ストライカーユニットWRの整備を行っていた零治が2人を見つめる。
「はい」
「整備お疲れ様です。琴村さん」
ヨハンが一礼する。
「整備は終わっている。2人とも体は大丈夫か?」
「問題ないですよ。哨戒任務、行ってきます」
ヨハンはGrowの注射器を首に当てる。
薬を投与すると同時に狼を思わせる耳が頭部に出現し、ストライカーユニットを装着した。
ベアトも続くようにGrowを投与し、ストライカーユニットを装着する。
2人が飛び立っていくの見送り、零治は再びストライカーユニットの整備を始めていた。
「ハーゲンさん」
「どうしました?」
「実力はありますが、戦闘中は少し先行しがちだと思います」
「私、剣を使ってますからね……でも、私が前に出ることで他のウィッチが少しでも被弾せずに済むならいいと思っているんです」
ヨハンは思い出すように言葉を紡ぐ。
「それじゃあ、あなたが危険になります」
「大丈夫ですよ。ちゃんと自分も守ってます。それに私がやばくなったときは相棒が助けてくれますから」
「相棒?……もしかしてウィリアスさんですか」
「はい。あいつとは付き合いも長いですしね」
「いい戦友関係なんですねお2人とも」
ベアトの言葉に、ヨハンは笑みを浮かべているのだった。
人物紹介(詳細)
・ヨハン・ゲオルーグ・ハーゲン中尉(オリジナル)
性別 : 女性
年齢 : 17歳
身長 : 167cm
体重 : 48kg
生年月日 : 2月19日
魔法力 : 上
使い魔 : 狼(ヴァルガ)
固有魔法 : 構築(物や道具を作り出す魔法。作り出すほかに解析や作成した物質を再び魔力に分解して自身に還元するといった使用も可能)
容姿 : 青色のショートヘアに紫水晶色の瞳を持ち、カールスラント軍服(グレー)を身に着けている。
性格 : 頭に血が上りやすく、少々荒々しい
得意分野 : 剣術
使用ストライカーユニット : ストライカーユニットWR 1号機
パーソナルマーク : 剣を咥えた狼
概要 : 仲間を守ることを第一に考え、ネウロイに真っ先に切り込む戦闘を行う。
12歳で魔法力を得たことでウィッチとなり多くの戦場を体験した。
戦闘技術も高くシールドの防御力も一般的なウィッチに比べて強固である。
しかし頭を使った複雑な戦術は不得意であり、勝負事にも弱い一面を持つ。