ストライクウィッチーズ オルタナティブ アサルトウィッチーズ   作:UNIMITES

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どうもUNIMITESです。
幕間を作成しました。
第3話はアビゲイルです。



幕間 雷電の魔法少女

 これは雷電の魔法少女と呼ばれるウィッチが特務統合強襲航空団(アサルトウィッチーズ)に所属したころの話。

 ある日の昼下がり、アビゲイル・ウィリアスは軍の格納庫を訪れていた。

「琴村さーん。僕の銃整備終わってのる?」

「ウィリアスか。終わってはいるがどうした?」

「うん。まあ訓練しようと思ってねー」

 そう口にしてストライカーユニットの隣に置かれた武装ラックに視線を向ける。

「射撃訓練か」

「うん。僕ってヨハンと違って攻撃は銃頼りだからね」

 アビゲイルのいう通り、ヨハンは剣を使った白兵戦を得意としている。

 だが、それは彼女が特異な戦闘を行うためであり、一般的なウィッチは銃火器を使用した射撃戦が主となっているのだ。

「でも、ウィリアスの固有魔法は雷だったか。それだって戦闘向きの魔法じゃないか?」

 零治は思わず質問した。

 先日、アルカ・ネウロイとの戦闘で機動力と高威力の雷を駆使していたのを確認したためである。

「あー、まあそうなんだけど……僕の固有魔法って少し扱いずらいんだよねー」

 銃のマガジンを確認し再び装填する。

「ちょっと見てみます?」

「そうだな。見せてもらおう」

 射撃訓練の準備を行い、2人は並び立っていた。

「最初は射撃訓練しますね」

「……」

 こちらが頷くのを確認するとアビゲイルは「トンプソン短機関銃」を構える。

 指を引き金にかけると、一度息を吐いた。

 再び的に視線を向け引き金を引く。

 発砲音と共に放たれた弾丸は吸い込まれるように十数メートル先の的を撃ち抜いていた。

「問題なさそうだな」

 数回の射撃の後、零治は感心したように撃ち抜かれた的を見つめていた。

 射撃は正確であり、問題もないことは誰が見てもわかるだろう。

「よし。じゃあ、次は魔法のほういこうか。少し離れてて」

「ああ」

 再び的を並べるとアビゲイルは銃を地面に置いた。

 瞼を閉じて魔力を雷へ変換し始める。

 これが固有魔法「雷」である。

 魔力を雷に変換することで、周囲への攻撃や発電を行うことができる魔法なのだ。

「……」

 両手に蒼白い雷が発生し始めると、体中を雷が伝達していくのがこちらからも確認できた。

「はっ!」

「っ!」

 目を見開き右手を的に向けて伸ばすと、雷が放たれる。

 しかし、放たれた雷は的を撃ち抜くのではなく地面を抉るように周囲に放たれていた。

 かろうじて的を1つ破壊していたものの、それ以外には命中していない。

「あららーやっぱねー」

「ウィリアス。お前……」

 思わず顔を覆い隠していた零治もアビゲイルへ険しい視線を向ける。

「これが理由なんだよね。僕の固有魔法は高出力で放つとこんな風に制御できなくなっちゃうんだ。手の周りで使うだけならいいんだけどね」

「そうか。それで」

 アビゲイルは掌に再び雷を発生させる。

 掌上では操作性に問題ないのか安定しているようにも見えた。

「うん」

 雷魔法は出力を調節することで遠近問わず攻撃できる魔法だが、自分が使用するものは操作性に難があり遠距離で使用する場合には雷が広範囲に散ってしまう。

 その結果、威力が低下しまうほか周囲の味方を攻撃してしまう危険性すらある。

 先日の戦闘では零距離でアルカ・ネウロイへと使用することによって問題なく撃墜できていたものの、何度もネウロイに接近するのは現実的ではない。

「うーん。確かにその魔法は少し扱いずらいかもな……解決策はあるのか」

「相棒がいれば結構、正確に放てるみたいなんだよね」

「相棒?」

「うん、ヨハンのこと。ヨハンの剣で補助してくれれば、ひらい、しん?とかいう原理である程度は雷が引っ張られるから狙い通りに飛んでいくんだ。まあ、いつかちゃんと1人で扱えるようになれるようこうして訓練しているんだけどね」

「そうか」

 アビゲイルはどんなことでもできる天才肌なウィッチだと思っていたが、少しだけ違ったようだ。

 他のウィッチたちと同様に日々努力し、自分の力を過信しないそんなウィッチなのだろう。

 そして、突っ走る彼女のブレーキ役でもあり相棒であるヨハンとはいい信頼関係を気づけているようだ。

「どうかしました?」

「いや。ウィリアス、たまに俺にも訓練を見せてくれないか?もしかしたらアドバイスくらいはできるかもしれない」

「本当ですか!?助かりますよ、琴村さん!」

 アビゲイルは期待のまなざしを向け、満面の笑みを浮かべていたのだった。

 




人物紹介(詳細)
・アビゲイル・ウィリアス少尉(オリジナル)
 性別 : 女性
 年齢 : 17歳
 身長 : 151cm
 体重 : 43kg
 生年月日 : 2月22日
 魔法力 : 中
 使い魔 : 猫(ミドリ)
 固有魔法 : 雷(ペリーヌの使用するトネールと分類は同じ魔力を雷に変換する魔法。
しかし、操作性が悪く遠距離での使用に向かないためゼロ距離での攻撃といった使用方法が多い)
 容姿 : 空色のポニーテールに黄玉色の瞳を持ち、リベリオン陸軍軍服(茶)を身に着けている。
 性格 : お調子者、ノリのいいムードメーカー
 得意分野 : 機動戦と射撃、釣り
 使用ストライカーユニット : ストライカーユニットWR 3号機
 パーソナルマーク : 釣竿を持つ猫
 概要 : 高速の機動戦とヒット&アウェイの一撃離脱戦を行う。
 ヨハンと同様に12歳で魔法力を得ており、多くの戦場を体験している。
 戦闘技術も高く、シールドは一般的なウィッチと大差ないが、動体視力による回避能力が群を抜いている。
 しかし一撃の攻撃力は他のウィッチに比べて低いため強固な装甲を持ったネウロイにはジリ貧になる欠点を持っている。
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