ストライクウィッチーズ オルタナティブ アサルトウィッチーズ   作:UNIMITES

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どうもUNIMITESです。
投降、遅くなり申し訳ございません。
思ったより執筆に時間がかかってしまいました。。。
サトゥルヌス祭(ルミナスウィッチーズとアサルトウィッチーズ)の後半です。


サトゥルヌス祭(A&LW) 後編

 会議室に移動して今後を方針を話し合う。

「という感じでサトゥルヌス祭のチャリティーコンサートを実施しようと思うの」

「流れとしてはわかったわ」

「会場もすでにこっちで押さえているしな」

「あのー衣装って決まっているんですか?」

 そんな中でユースティアナが質問を投げかける。

「いつもの衣装で行こうと思っているが?どうしてです?」

「せっかくのサトゥルヌス祭ですし、私みなさんのサンタ姿みたいなーと思いまして」

「サンタかー。いいかもねー」

 彼女を肯定するようにエリーが頷き、クッキーを齧る。

「本当ですか?じゃあ衣装探しに私街に行ってきます」

「その必要はないわよ」

「うん。俺たちこれまでもライブ用の衣装も作ってたし、そこまで時間かけずに用意できると思う」

「歌やダンスだけでなく衣装まで作るなんてすごいですね。私裁縫は苦手なので、憧れます」

 ベアトが素直に感心していた。

「私も最初は苦手でしたよ。そうだベアトさんたちもやってみます?」

「いいな。それ!覚えておくと色々と便利だしさ!」

 2人の言葉にベアトとユースティアナも「ぜひ」と口にして頷いていた。

「アイラ、エリーそっちは任せるわね。私たちは少し出てくるから」

「は、はぁ」

「ベアトとユース、みんなの迷惑にならないようにね」

「はい!」

「了解です!」

 グレイスに連れられ、3人は部屋を後にする。

「琴村さんたちどうしたんだろ?」

「グレイス隊長も一緒だったし、大人には大人でやることがあるんじゃないの?」

「大人の関係的な?」

「大人の関係?そ、それってすごく危ない関係なんじゃ……」

「それなら問題ないんじゃない?あの琴村君と鈴木君って年上に興味なさそうだし」

 ヴァージニアたちの予想を否定したのはエレオノーラであった。

「わかるんですか?」

「どうしてわかるの?」

「勘、かな」

「エリーの勘は当たるからな。グレイス隊長も2人に手を出すことはないだろうし」

「分かってるじゃん」

 自分を肯定するアイラにエレオノーラは笑みを見せる。

 そして時は流れ、チャリティーコンサートまで数日を切った頃、

「完成!」

「ようやく衣装完成だね」

 基地内に彼女たちの声が響き渡っていた。

 ユースティアナの提案で作成していたサンタの衣装を完成させたのだ。

 赤と白で彩られたその衣装を身に着けた彼女たちを見たユースティアナとベアトはただただ興奮していた。

「みなさん、とっても似合ってます!」

「はい。これまでのライブ衣装とは少し変わったデザインですごくいいと思います」

「ありがとう2人共」

「ユースさんたちが衣装を提案してくれたおかげだよ」

 シルヴィ、エレオノーラが笑みを浮かべる。

「いえいえ、皆さんには似合うと思っていたんです!」

「ユースさん。落ち着いて、ね」

 まだ興奮気味のユースティアナをベアトが落ち着かせている中、

「はい。ユースさん、これ」

「へ?」

「ベアトさんもどうぞ」

「これっって……」

 差し出されたのは赤と白の服である。

 今目の前でルミナスウィッチーズが身に着けているものと同じものだったのだ。

「い、いつの間に作ったんですか!?」

「実はシルヴィと俺で作ってたんだ。最初に2人の採寸もしただろ?」

「言われてみれば……」

 衣装制作を始めた頃のことを思い出す。

 ジョアンナの言う通り、衣装を作り始める前にルミナスウィッチーズのメンバーだけでなく自分たちも採寸を受けていたのだ。

「ほら着てみて!」

「は、はい!」

 2人も用意された衣装に着替える。

 その姿を見たウィッチたちは一斉に「おー」という声を上げた。

「ユースさん、とっても似合ってます!」

「ベアトさんもお似合いです!」

 ヴァージニアといのりがさきほどの2人のようにユースティアナたちを褒める。

「そ、そうですか?えへへ……」

「えっと私、こういう衣装着たのは初めてで……」

 軍服と異なりサンタという衣装が恥ずかしいのか頬を赤らめる。

「とても似合っているであります」

「うんうん。2人共このまま一緒にコンサート出ちゃえば?」

 マナが提案すると

「そそそ、そんなの無理です!私が皆さんと一緒になんて恐れ多いです!」

 思わず声を上げ、遠慮する。

「ははは……」

 ベアトも乾いた笑いを漏らしていた。

「ユース、ベアトそろそろ今日分のチケット販売が始まるから……って、その服どうすたんだ?」

「零治さん!?」

「直人さんも!」

 入室した零治と直人の顔を見て声を上げる。

「これ私たちが2人の衣装を作っていたんです。どうです?似合っていると思いませんか?」

「うん。似合ってると思う」

「普段は軍服だからな……たまにはそういう服もいいかもな」

 率直な感想を述べると

「「あ、ありがとうございます」」

 再び2人は頬を赤らめていた。

「チケット販売に行くんですよね。着替えます」

「そのまま行けばいいんじゃない?いいよねアイラ」

「うん。問題ないと思うからそのまま行ってきてはどうかな?」

 アイラが頷き提案を肯定する。

「じゃあ、行きましょうかベアトさん」

「うん零治さん、直人さんも行きましょう」

「行ってらっしゃーい!」

 ユースティアナたちは部屋を後にする。

「あ、きたきた。ってローゼンクロイツさんとフーバーさん似合ってるねそれ」

「シルヴィさんとジョーちゃんが作ってくださったんです」

「へーあの2人いいところあるわね」

 グレイスが感心したように頷く。

「ベアトとユースはチラシ配りを頼むよ。その衣装なら注目も集めやすいだろうからな」

「了解です」

 指示通りチラシを配り始める。

 零治の言う通り、サンタの衣装は周囲の注目をよく集めているのかチラシは1時間ほどであっという間に減っていっていた。

「あと少し」

「あのーもしかしてユースティアナさんですか?」

 名前を呼ばれ振り返ると小さな女の子の姿があった。

 見覚えのあるその顔に名前を口にする。

「セラちゃん?」

 彼女の名はセラ。

 自分がアサルトウィッチーズに入隊した頃に出会った少女だ。

 その頃はいろいろあって彼女の家で一晩だけ宿泊したことがあったのだ。

「やっぱりユースティアナさん!」

「うん。元気にしてた?」

「はい。これってもしかしてルミナスウィッチーズですか?それにその格好……」

 こちらのチラシと衣装が目に入ったのか、セラは質問した。

 その顔はどこか自分と似ているようにも見える。

「そうなんだ。週末にブリタニアでコンサートをするの。私はその手伝いしているんだ。これは、そのための衣装、かな?」

「へー」

「よかったら来てね」

「はい。行かせていただきます!」

 彼女は深くお辞儀をすると、踵を返して駆けていく。

 目を輝かせるセナの顔を見て、やはりルミナスウィッチーズが人気なのだと実感する。

「戻りましたー」

「おかえりなさいユースさん」

「ベアトさんも戻られていたんですね」

 販売場に戻るとすでにベアトの姿があり、こちらを出迎える。

 説明を聞いたところ、どうやら彼女のほうも衣装のおかげかスムーズに進んでいたことで想定よりも早く配り終えたようだ。

「みんなお疲れ様ー、こっちもそろそろ終わりだから宿舎に戻ってもらって構わないよ」

「でも片付けとかは……」

「大丈夫大丈夫。その辺はこっちでやっておくから!」

 グレイスに促され、ユースティアナたちも顔を見合わせる。

「了解です。零治さん、直人さん、ユースさんこれから行きたい場所があるのですが」

「行きたい場所?」

 ユースティアナが首を傾げていた。

「はい。実はですね……」

「うんうん。それいいですね!」

 ベアトの説明に賛成するように声を上げる。

「うん。悪くないかもな」

「だな」

 2人も案を了承するように頷く。

 ベアトに連れられ、ユースティアナたちは街へと赴くのだった。

 

 

 コンサート当日。

 ユースティアナとベアトは再びサンタの衣装に身を包み会場へと到着していた。

「ついに当日になりましたね!」

「はい。私も昨日はあまり寝れませんでしたよ」

「ベアトさんもそんなことがあるんですね」

「うん。こう見えて私も楽しみなことがあると興奮して眠れなくなっちゃうことあるんだ」

 彼女の珍しい一面に少し驚く。

 やはりベアトも年相応の少女であることを理解する。

「2人共楽しそうね」

「うん。ずっとアルカ・ネウロイとの戦いばかりだったからな。こうして長い期間前線を離れたのは久しぶりだったのもあるだろう」

「言われてみれば、ずっと前線で戦っていたな、ベアトもユースも」

「それじゃあ行きましょう!」

 彼女の声で5人が会場に入り席に着く。

「うわー人がいっぱいだね」

「うー緊張してきちゃった」

「私も……」

 ヴァージニアやいのり、リュドミラは観客の数に圧倒されているのか縮こまっていた。

「心配ない。ここまで準備してきたんだ。それにこれまでもライブを成功させてきた私たちなら」

「うんうん」

 そんな彼女たちを鼓舞するアイラ。

 隣のエレオノーラも肯定するにように頷いている。

 ほどなくしてコンサートが開始された。

「「ルミナス―!」」

 ユースティアナとベアトは興奮気味に彼女たちの名を叫ぶ。

 その手には翼端灯(ペンライト)が握られ、左右で赤と緑に輝いている。

 コンサートは順調に進み次々に彼女たちのパフォーマンスが披露され、会場は大いに盛り上がりを見せていた。

「次の曲が最後になります」

「最後の曲は今回のために作成した新曲です」

「聞いてください。シューティングスター・ビート」

 ヴァージニアたちの説明に合わせてイントロが響き渡る。

「この歌……」

 ベアトは視線をユースティアナへと向けた。

 彼女だけではない。

 直人、そして零治もユースティアナのほうを見つめる。

 この歌は、どこかユースティアナのことを思わせるようにも感じたのだ。

「すごくカッコいい曲でしたね!えっと、なんていうか戦うウィッチって感じの歌でした!」

 最後の歌を聞き終えたことで興奮気味に言い放つ。

「う、うん。そうだね!」

 周囲の観客もコンサートがとてもよかった言わんばかりに拍手喝采であった。

 どうやら今回のチャリティーコンサートは成功したようだ。

「緊張したのです」

「何度もライブはしてきたけどなかなか慣れないものね」

「うん。俺もだよ」

 コンサートを終えたルミナスウィッチーズの面々も机に突っ伏していた。

 緊張や疲労感でみんなバッテリーが切れたようだ。

「みんなすごくよかったよー。コンサートも大成功!」

「今回のコンサートもうまくいってよかったねー」

「うん!」

「マナ、お腹減ったー」

「宿舎に戻るまで我慢しなさい」

「ええー?」

「宿舎に戻ったらな」

 アイラが優しくマナの頭を撫でる。

「アイラ様!うー……」

 その様子を見て、リュドミラはうらやましいと言わんばかりの視線を向けていた。

「疲れているところ悪いけど、少し休んだら宿舎に戻りましょうね」

「はーい」

 ヴァージニアの返事が室内に響き渡る。

 彼女たちが宿舎に戻ると

「あ、みなさん。おかえりなさい」

「コンサートすっごく良かったです!」

 ユースティアナたちが出迎えていた。

「これどうしたんですか?」

「すごーい。料理がいっぱいだよアイラ」

「室内もいつの間に……」

「キラキラだねー!」

 皆室内のライトアップと並べられた料理の数々に目を輝かせている。

 それもそうだろう。

 朝外出する前とは打って変わった光景が目の前に広がっていたからだ。

「これはユースとベアトの提案で用意したんだ」

「2人の?」

「は、はい。サトゥルヌス祭ですからパーティーしたいなって」

「もう食べていい?マナもうお腹すいちゃって!」

「ああ。構わないぞ」

「やったー!」

 そんなマナを皮切りに食事を開始する。

「おいしいね、ミラーシャちゃん!」

「こういう味も悪くないわね!」

「え、エリーさん!これよかったら食べてください!」

 ユースティアナはロールケーキの乗せられた皿を差し出す。

 そのケーキはどこか木を思わせるような模様が彫ってあるようにも見える。

「これってロールケーキ?色合い的にチョコ味かな?」

「もしかしてブッシュ・ド・ノエルですか?」

 そう答えたのはアイラであった。

 ブッシュ・ド・ノエルはスオムス発祥のお菓子であり、いろいろと諸説はあるらしいが、おおむね丸太を模したロールケーキだそうだ。

「そうなんです!アイラさんはスオムス出身なのでわかりますよね!」

「へー、ってことはこれユースさんの手作り?」

「はい。ベアトさんにも手伝ってもらって作りましたけど……」

 少し恥ずかしそうに視線を泳がせていると

「すごいじゃん!」

 エリーは再びケーキに視線を落とし、目を輝かせる。

「でも珍しいですね。ブリタニア出身のユースさんとベアトさんがこれを知っているとは」

「零治さんがブッシュ・ド・ノエルをよく好んでいたんです。昔から各国を回っていたらしいのでサトゥルヌス祭の時期にはスオムスにいたことが結構あったみたいです」

「そうだったんですか」

 アイラたちが視線を向けた先では白いブッシュ・ド・ノエルをジョーやマナに切り分けている零治の姿があった。

「アイラ、私たちも食べようよ!」

「ああ」

 2人もケーキを口にする。

「んーおいしいよユースさん!」

「とてもおいしいです。お菓子つくりの経験とかあるんですか?」

「私、甘いものには目がなくて、自作することも時々……」

「私は初めてだったのでベアトさんに色々教えてもらいました!」

 その感想に顔を見合わせて返答する。

「ユースさんあーん」

「え?」

「ほらあーん」

「あ、あーん。ぱく」

 エレオノーラから差し出されたケーキを口にする。

「おいしいでしょ?」

「はい……」

「ほら、ほらアイラもしてあげて」

「私もか!?……えっとベアトさん、あ、あーん」

 促されて続くようにケーキを差し出す。

「あーん、ぱく。ありがとうございます……」

「ふふふ」

「な、なんだ!エリーがやれと言ったんだろ!」

「あ、アイラ様にあーんしてもらってる!」

 その光景を見たミラーシャの声が響き渡っていた。

 みんなも笑い声を上げる。

「いのりちゃん。私たちも琴村さんたちにしようよ」

「で、でも……ジニーちゃんが言うなら」

「琴村さん」

「鈴木さん」

 ヴァージニアといのりがフォークを手にこちらに声をかける。

「「え?」」

「「あーん」」

「マジかよ……」

「嘘だろ……」

 その状況に思わず一歩後退した。

 そんな時だった。

 室内の扉が開け放たれる。

「お待たせ―!プレゼントを持ったサンタだよ!」

「うう……なんで私まで」

「隊長!?」

 そこにはサンタ衣装に身を包んだグレイスとナナリーの姿があったのだ。

「その格好は?」

「みんなのサンタ姿見たら私たちもしたくなってね。ほらロアノークさんも!」

「……っ!」

 笑顔を見せているグレイスサンタとは異なりナナリーサンタは恥ずかしそうに視線を逸らしていた。

「「ぐはっ!」」

 零治と直人が同時に吐血する。

「琴村さん!?」

「鈴木さん!?」

 その姿を見てヴァージニアといのりが体を支える。

「ちょっと2人共それどう意味よ!」

「ベアトやユースはともかく」

「三十路でそれはきついだろ……」

「まだ29よ……!」

「あででで!!なんで俺だけ!?」

 零治は顔面にアイアンクローを受け、悲痛の声を上げていた。

「デスクワークしかしてないのになんて筋力してやがる」

「ツッコむところそこなんですか!?」

 いのりがツッコミを入れる。

「ロアノークさんも似合ってますよ」

「ありがとう。ジニーさん」

「それじゃプレゼント配るよー」

 グレイスはウィッチたち11人にプレゼントを配る。

「私たちにもあるんですね」

「ですね」

 自分たちの分があったことが予想外だったのか2人は少し驚いていた。

「開けてもいいですか?」

「どうぞー」

 その言葉に合わせてウィッチたちが封を解いていく。

「これってブレスレット?」

「これみんなお揃いなのです」

「ここに填まっている石の色は違うけどブレスレットそのものは同じね」

 ルミナスウィッチーズ9人のブレスレットは彼女たちのシールドを模したような色の宝石が填められたものだったのだ。

「これは私とロアノークさんで選んだんだ!」

「皆さんにお似合いだと思ったので」

「ありがとうございます隊長」

「うん。そういってもらえると嬉しいよ」

 感謝を述べるアイラの様子にグレイスも優しく微笑みかけていた。

 続くようにユースティアナとベアトも箱を開ける。

「これはペンダント……」

「こっちはイヤリングですね」

 ベアトのほうは紫水晶がついたペンダント、ユースティアナのほうは宝石のついたイヤリングであった。

「これもグレイスさんたちが?」

「こっちは、イヤリングが琴村くん、ペンダントが鈴木くんからだよ」

「零治さんたちから……」

「「……」」

 視線を受けて2人は視線を逸らす。

「零治さん」

「直人さん」

「「ありがとうございます」」

 2人は笑みを浮かべ、感謝の言葉を述べる。

 こうしてアサルトウィッチーズとルミナスウィッチーズのサトゥルヌス祭の夜は更けていくのだった。




読んでいただきありがとうございます。
サイドストーリーとしてサトゥルヌス祭 後編を作成しました。

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