ダメ男は配信する   作:319

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今回はちょっと短いです。


歪み

自分は努力が嫌いだ。

努力して成功したことよりも失敗してきた数の方が多いからだ。

失敗してるなら努力が足りないと言う人だっている。

しかし、成功するまで努力できる人なんて、努力が出来る天才だと思う。

そして、自分は天才でもなければ、苦手なことの方が多い人間だと思う。

 

 

 

 

「はぁ、、、、」

ため息をつく。

自分は確かに努力が嫌いだが、パチンコに行けなくなると話は別だ。

マネージャーとの契約から1週間、毎日配信を頑張っている。

しかし、配信の数をこなせばこなすほど視聴者が減っている。

視聴者が減ると、再生時間が減ってしまい収益化が遠のいてしまう。

同期は収益化までもう目の前まで来てるのに。

 

(何がダメなんだろう?マシュマロや雑談をしているのは、同期と変わらないはずなのに、、、、)

そんなことを思いながら自分の配信を見返そうとする。

 

そんな時、マネージャーから電話がかかってきた。

「もしもし、お疲れ様です。北野です。」

「もしもし、北野くんお疲れ様。今日も含めて1週間も配信をしてるなんて偉いじゃない。」

「、、、、ありがとうございます。」

「配信にも慣れてきたのか、最初の言葉に詰まることもなくなってきてるし。」

「本当ですか?自分では気が付かなかったです。」

「本当だよ。とてもいい傾向だし、やっぱり北野くんはやればできる子だって信じていたよ。」

「、、、、ありがとうございます。」

「また何かあったらなんでも相談してね。今日も本当にお疲れ様。おやすみなさい。」

「お疲れ様でした。おやすみなさい。」

 

 

 

 

 

マネージャーとの連絡を終えた瞬間、ケータイを投げ捨てる。

「何がやればできる子だ。視聴者も減ってるし、収益化とか何も達成してない。これじゃまだ努力してる内に入らないじゃないか、、、、」

イライラと不甲斐なさが混じった声で叫んでしまう。

(今日はもう寝よう。今の頭じゃいい案なんて思いつかないしな。)

そうやってベットに今日も潜る。

 

 

 

 

自分は知っている。

人間は1人では生きていけないと。

しかし、1人でも出来ることが沢山あることも知っている。

ひとりぼっちの時間が多かった大学生活。

別に話す人がいなかった訳では無い。

その人の連絡先も知らなければ、一緒にご飯を食べたこともない。

そんな顔見知り程度の人なら沢山居た。

その中でもしっかりと卒業と就職を行うことが出来た。

だから今回も大丈夫。

まだ時間はあるから大丈夫。

周りに頼るのは最低限でやってみせる。

 

 

 

 

 

その心が酷く歪んでいることを彼はまだ知ることはないのだった。




今回も読んで頂きありがとうございます。

誤字脱字等ありましたらよろしくお願いします。
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