人里ではまだ激戦が続いていた、霊奈と妖夢はまだ激しく打ち合っているが目に見えて弱っていて互いの体から夥しい量の血が流れている。
一方人里の戦力は半分まで削られてしまっていた、しかし人里を守る聖や慧音達の活躍によりナチの軍勢も既にその数は半分まで削られた。
双方もうボロボロだ、勝負はほぼ互角の戦いをしている。
慧音は人里がここまでやり合えているのは霊奈のおかげだと分かっていた、おそらく霊奈が妖夢を防いでくれていなかったら今頃人里はとっくに全滅していただろう。
霊奈「面倒ね、早く死になさいよ」
霊奈が嘲るように言うが全く余裕はない。
霊奈(切り傷がヤバイわね、早く決着つけないと持たない.....でも)
霊奈が自分のコートを見て考える。
霊奈(聖書のストックはもうない、銃剣も今握ってる2本で終わり、でも切られまくって奴の太刀筋は覚えた)
霊奈が武装の確認を終え敵を見ると敵も同じ考えだったらしくしばらく自分の体を見ていた。
「5回......」
かれこれ十分は続いた戦闘の中で初めて声を出す。
「後5太刀で貴女を殺します」
霊奈は驚愕で少し目を丸くする。
霊奈「........喋れたのアンタ」
頷く、どうやら喋れないわけではないが好んで話すタイプではないらしい。
霊奈「それにしても私を後5太刀で殺す?」
霊奈が圧を飛ばす。
霊奈「やれるもんならやってみろよ」
言い終わり、既に妖夢は距離を詰めていた、腐るほど見た一撃、首に向けて放たれる凶刃を霊奈は銃剣で防御する。
霊奈が刃を受け止めた瞬間蹴りを飛ばすが後ろに飛ぶ事で当たらない。
霊奈(早い.......)
1発目は防いだ。
次いで上空から落雷の様な斬撃が降り注ぐ、だがこの攻撃も霊奈は既に経験している。
霊奈が完璧に避けカウンターで斬撃を飛ばす。
それは妖夢の背中を袈裟に切る。
霊奈「あっ」
しかし振り下ろしていた刃が壁に当たった様に跳ね返り霊奈の左手を切断した。
霊奈(コイツ、あえて腕をッ!?)
霊奈は引こうとするが踏みとどまった、もう片方右の手に持った銃剣で妖夢に斬撃を放つ。
僅かに半歩引いたため致命の一撃とは無かったものの左目の眼球が切れた。
それでも意に返す事なく妖夢は返礼として突きを放つ、必死にずらしたため喉を狙った突きは既に使い物にならない左肩を貫通する。
霊奈はその痛みを堪えて同じ様に突きを放つ心臓を狙ったが流石にずらされたが脇腹を貫いた。
霊奈は妖夢が刀を引き抜くかそのまま切り裂いてくると踏んでいた、しかし妖夢は逆に刀を離し地面に落ちた銃剣を拾った。
霊奈(ヤバイッ!早く.....?!)
霊奈が刺さった銃剣を下に切り裂き致命的な一撃を与えようとしたが、銃剣が動かない。
霊奈(固められ.......)
一瞬の間、その隙を妖夢は見逃さず銃剣で霊奈を横に切った。
霊奈「ガハッ!」
霊奈が仰向けに倒れる。
妖夢が残念そうに霊奈の肩に刺さった銃剣を引き抜こうとする。
「?」
だがその銃剣が動かない。
霊奈「掴まえた」
霊奈が残った右手で妖夢の軍服の襟を掴みそのまま引っ張り頭突きをくらわせる。
たまらずのけぞろうとするが襟が掴まれているため、離れられない。
霊奈「もう1発!」
今度はギリギリで妖夢が反応して頭突きを額で受ける、結果お互いの額が割れた。
妖夢は手に持った銃剣で再度霊奈を袈裟に切り裂く。
霊奈「それがどうした!」
霊奈は力尽きる事なく頭突きを再度叩き込んだ。
完全な予想外、妖夢の顔面に再度頭突きが命中する。
妖夢は静かに言った。
「よく頑張りました、もう十分です」
妖夢は手に持った銃剣を霊奈の心臓に打ち込んだ。
妖夢は無表情で自分の刀を霊奈の肩から引き抜く。
慧音「霊奈!」
霊奈の死に最初に気づいたのは慧音だった、それはあまりに大きい隙だ。
慧音が抜けてきたナチに体を撃ち抜かれる。
慧音「うっ!?」
慧音は既にボロボロだ、その弾丸が致命傷となり地面に力なく倒れる。
「............」
それを妖夢はただ眺めていた。
足跡が響く。
妖夢が視線を移すと、そこにはこの世界の魂魄妖夢がいた。
涙の跡があり握っている手からは血が滴っている。
軍服を着た妖夢が刀を妖夢に向ける。
瞬間妖夢が駆け出す。
そのまま突っ込むわけではなくクナイを投げる、それが予想外だったらしく頬を掠める。
それから構えている妖夢の手首に持っていた刀を投げる。
再びの予想外、対応し切れず妖夢は甲を貫かれる。
妖夢「死ね」
出会って初めて発した殺意を込めた言葉、同時に妖夢が抜刀する、居合だ。
最速の技だがそれをギリギリで反応し刀で防御しにかかる。
だが防御に回した刀が真っ二つに折れる。
驚愕の表情を浮かべると同時に気づいた。
妖夢の刀が自分と同じ真紅に染まっていた事に。
防御を貫通した妖夢の刃は胴体を半分に斬った。
妖夢は膝から倒れ落ちる。
それと同時に周りにいたナチの残党が飛びかかってきた。
しかし攻撃する前にナチの残党がバラバラに弾けた。
ウォルター「大丈夫か妖夢」
ウォルターは遺体の前で膝を付いている妖夢に言った。
それから辺りの惨状を見てる。
ウォルター「.......すまん、遅れた.......本当に悪い」
ウォルターが既に生き絶えていた慧音を見て呟いた。
プロフィール
魂魄妖夢 年齢不明
本名 魂魄妖夢
階級 軍曹
好きな食べ物
無し
苦手な食べ物
無し