「俺の昇進と、惣右介の昇進に!!かんぱぁぁぁい!!!」
っと、騒がしい居酒屋でさらに騒がしい俺の声が響く。
「はぁ」
ため息を吐きながらも他の人の目があるからか一応乾杯してくれる惣右介
半猫被りモードである。
今日は騒ぎたいからお高い系じゃない居酒屋でーす
「にしても副隊長か〜、一気に昇進したな」
五番隊隊長はなんか、この前の七々扇家の事件で亡くなったらしい。
全然知らんかったわ…
それで、京楽隊長が平子副隊長さんを推薦し、夜一さんと同じタイミングで五番隊隊長に昇進。
そして平子副隊長…じゃなかった平子隊長の命により惣右介は副隊長に任命されたという。
猫かぶりを見抜いた平子隊長さん、警戒してて俺にまで忠告するのになんで惣右介を副隊長に任命したんだろうか。
警戒してるからこそ傍におきたい的な…?
でも惣右介を見た感じ、嫌だとか困るとかいう感じはしないけど…。
想定内というか計画通りなんだろうな。
「部隊長になると給料上がるんだろ?いいなぁ、でかい部屋貰えるらしいし12畳だっけ?俺も俺で広くなったけど全然足りん…!」
「そんな12畳全部使わないよ。本を少し置くぐらいかな」
「へぇ、勿体ない…欲しい家具があったら言えよ!
お友達割引で安く便利な家具作ってやるよ!
音の立たないスムーズに開けれるストレス0引き出しとか。
斬魄刀も喜ぶ!快適な刀掛け!とか_
重要な書類にいかが!?本人の霊力でしか開けれない引き出し!とか」
「段々と興味引きそうな商品紹介をするようになったね。瀞霊廷で真っ当な方の商売でもしたらどうだい」
「いや…」
席も離れてるし周りの客は酔ってるけど一応声を小さくする。
「隊長でもない限りあんまり変なの作って広まるとさ。四十六室が俺を危険分子とみなす可能性あるんだよね。修理屋とか家具屋とかそういうのは出来るかもだけど何があるかわかんないからさ…知り合いにだけこっそり商売してるわけ。」
「へぇ、君にも苦労する事なんてあるんだね。それにそういうのを気にするとは思わなかった」
っとサラッと毒吐く惣右介
「失礼だなぁ、俺だって苦労ぐらいするさ、給料上がったけど仕事増えたし。それに俺から機械類をいじり回すの取り上げたらきっと俺は生きていけないから」
給料は9席の時の倍は貰えるし、隠密で使える機械・道具類なんかは経費で落とせるようになった、けど九席の倍仕事増えた。
「二番隊、第四部隊の特攻隊だったかな」
「へぇ、機密じゃないにしろよく知ってたね普通他の隊の構成とか知らないだろ」
「それは君が他の隊にあまり興味無いだけじゃないかい?君と一緒にしないで欲しいな。特攻隊とは主に何をするんだい?」
「まぁ、バリバリの戦闘部隊さ、戦闘して情報を集めて5部隊に引渡し。
虚から犯罪者、脱走者から何まで全て戦闘で解決させる部隊って感じ。色々
特に二番隊の席間の中で殉職率の高い部隊に俺は志願したんだ、監理隊はつまらなそうだし。」
「まぁ君にはピッタリの業務かもしれないな」
ほかの部隊も戦ったりするけど、あまりに凶暴すぎるとか危険すぎとか言った虚や犯罪者に対して先行し前線で戦うのが目的だ。
他の部隊と合同になることが多いかな?
1番殉職率の高い部隊だが、俺の部下は俺自ら鍛えた精鋭達で構成してるから殉職率は下がるだろうよ。
「あれぇ〜こんな所で呑んでたのかい。」
しばらく他愛もない話…と言っても俺がベラベラ話してるだけだったが。
そんな時.気が緩くなるような声が聞こえそちらに目を向けると
そこには片手を上げた京楽隊長がヘラッと笑って立っていた。
「おー!京楽隊長じゃないスか〜お久しぶり」
「京楽隊長。こんばんは」
姿勢を正してペコッとお辞儀をする惣右介。
こうしてみるとまじで真面目な優等生って感じに見える
何かすげーわ、うん…
「いーのいーの惣右介君。今は業務中じゃないしさ気を楽にしてよ僕も一緒していいかな?席空いてなくてさー」
「いいですよー!ぜーんぜん構いません」
惣右介の隣に座って日本酒を頼む京楽隊長。
「2人とも昇進おめでとう。いやぁ早いもんだね」
「まぁ、もう何年も経ってますしねぇ〜」
本当に時が経つのは早いものだなんて爺臭いことを考える。
もう人間で言えばもう寿命の1.5倍は生きてるから爺である事には間違いないんだろうけど。
しばらく呑んでたら突然
「そういえば維助君はどっちと結婚するんだい?」
と酒で酔って顔を少し赤くした京楽隊長が言い出す。
「ブッ!ゴホッゴホッ」
吹き出しそうになってこらえたせいで酒が変なところに入って噎せる俺
「な、なんですか、いきなり」
「いやぁねぇ?僕も一応貴族だからそういう話は入ってくるのよ、何でも下級貴族令嬢とあの四楓院夜一の2人と婚約してるって」
ほんと、どこからその噂流出したんだ…
「どちらも実質解消したみたいなもんスよ、幼い頃親が決めたのが夜一さんで、夜一さんが当主になると決めたから。
長男で次期当主だった俺は…まぁまた見合い話が来て…みたいな」
「でも正式に解消した訳じゃないんだろう?もしかしたらあちらさんは結婚を申し込まれるの待ってるのかもよ?」
俺は少し考える。
「うーん…それは無いんじゃないスか?」
「おや、それはどうして?」
と、お
「夜一さんは嫁入りする気ないから婚約保留してた訳ですし、俺も俺で当主になったから婿入りもしないし。
砕蜂とはまぁここだけの話ですけど。
表向きで婚約者を演じるって同意の元って話し合っての事ですし」
「ふぅーん、でもぶっちゃけるとどっちが好きなの?演じてたとしても保留にしてたにしても、そういう気ぐらい出てくるんじゃない?」
「好き…うーん…。二人とも可愛いとは思いますけど。好き…好きねぇ。
友人的に部下的には大好きですよ二人とも。でもそういう好きかと言われたら…ちょっとわかんないかなぁ…」
「僕から見ると、まるでその気持ちに気づかないようにしている…ようにみえるんだよね、どうも」
っと、まるで確信してるかのような口調
「さぁ…それはどうですかね。もう二人とも長年一緒にいるわけなんでドキドキとかキュンキュンとかもないですよ。
可愛いなぁとは思う時ありますけど、でもそれは他の女の子にも思うことですし。
それに俺少々トラウマがあってそういうの無意識に避けてるのかも。
なんか女の子から告白されたりすると嬉しい半面怖くなっちゃうし」
他の隊の女の子に告白されたけど院生時代の事があって、丁寧にきちんと断ったなぁ〜。
トラウマなかったら、今でも女の子と遊んでただろう。
「へぇ…まぁ楽しみにしてるよ。よっ!モテモテ優男〜」
と、笑う京楽隊長。
何を楽しみにしてるんだ?
質問攻めをのらりくらりと適当に流して
それから惣右介も巻き込んでタイプの女の子の話をしたりして皆酔っ払って帰った。
まぁ惣右介は酔ったフリだろうけど。
___________
「もう!維助様!こんな夜遅くに…ってお酒臭い」
っと鼻を摘む砕蜂に出迎えられた
「あれー砕蜂。こんな遅くまでどうしたのさ」
「維助様がおかえりにならないから待っていたのです!夜一様より重要書類をお預かりしていて。期限は明後日でいいそうです」
砕蜂が差し出した紙を受け取る
「わざわざ待ってたのか、悪かった」
頭をポンポンと撫でると顔を赤くする。可愛いなぁ
好き…好きねぇ…
確かに砕蜂は好きだし可愛いけど、そういう好きかと言われたら、マジでわかんない。
どう違うんだろうか…
それに俺は身軽がいいし子供も欲しいと思ってない。
それに機械弄る暇を他に当てるのも少し迷ってしまう俺だし、
それはそれで女の子に失礼だしいい気分では無いと思う。
だから院生の時代適当に遊んで適当に関係が切れてみたいなのにハマったんだろうな…。
恋愛ってのは難しいもんだな
「んで、なんでそれをボクに話すんスか?」
っと眠そうな喜助。
砕蜂を帰らせたあと俺は喜助の部屋に行って喜助を叩き起して話し始めたのだ。
「ってか酒臭い。兄サン酔ってますね?」
なんだかんだ話を聞いてくれる喜助は優しい!
やっぱこういうのは俺を知り尽くした喜助に相談するのがいいよな
「ボクも身軽なのは賛成ッス。そういう責任とか負いたくないスもん」
「だよなぁ…。ってかそもそも1人の女の子にしか目を向けないとか俺無理かも…最低だけど、爆乳見たらそっち見ちゃうもん絶対。
あと、世に聞く嫉妬束縛とか俺無理だわ…
機械と私どっちが好き!?って聞かれたら機械って答えて殺されそうな未来見えるし」
「それは…まぁ、正直すぎますけど、それをわかってて人に身を寄せないのは兄サンの良心の部分っスよね」
「なんだよ、良心全然無いみたいな言い方しやがって」
「ボクと似たようなもんじゃないスか。良心はあるけども機械のためなら手段も選ばない技術者」
「お前が俺に似たんだよ。お前も研究心を満たすためなら手段選ばねぇだろ特に実の兄を実験台にするぐらいには」
「あは?褒められちゃいました?」
「褒めてねぇよどこが褒めてんだ」
どこをどうしたら褒めてるように聞こえたのか。
さすがは兄弟と言ったところか。
それはそうと___
「あのトラウマさえなければなぁ」
トラウマはまぁ…洗脳されかけ事件の話である
「いやでも、あの事件のおかげで兄サンは相手女性の気持ちを考えるようになってそういうのを避けたり、遊んでも付き合うとかいう行為には至らなくなった訳ですし。」
「まぁ、それもそうだよなぁ…感謝してるにはしてるよ、もう名前も忘れたあの子。」
「相変わらずッスね普通名前わすれませんよ」
「俺だって最近は覚える努力してるよ。成長したもんだよ俺。人の名前覚えれるようになったんだから」
「そこ威張れるとこじゃないッス」
_________
喜助side
いびきをかきながらボクの部屋で爆睡する兄。
顔を赤くして酒のアルコール臭を漂わせて入って来たかと思えば
悩みや考えをベラベラ話す、酔った時の癖は変わらぬまま。
「まぁ、明日には話したこと忘れてるんでしょうけど」
悩みやら考えを話して満足しても明日には忘れてるので意味無いようなものだが、まぁ気持ち的な問題なのかもしれない。
兄は千寿サンの件から女性に対して億劫になってそういう話をされると避ける節がある。そういうのを本気で話始めるのは酔った時ぐらいなものだ。
弟であるボクの目から見ても無意識というか本能的に夜一サンの好意や砕蜂サンの好意を避けているような気もする。
恐らく本当に気づいていないんだろう。
夜一サンらが好意を伝えた時、兄はどんな反応をするだろうかと考える、
人の気持ちってのは研究しても正解も規則性もないから面白い反面。めんどくさい。
けれど___
第三者から見ているのは面白い。
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頭痛と共に起き上がる。頭いてぇ…
呑んで帰ってからの記憶が無い。
んでおれきすけの部屋にいんだよ。
座布団を枕にしてたからか首痛いし
フラフラと喜助を起こさないように部屋に戻り、
自分の部屋に取り付けた洗面所で顔を洗う。
そして無造作に置かれた橋姫に謝りながら刀掛けに起き直す。
そういえば抜刀術の名前付けないとなぁ…
かっこいい技名がいいな…。
始解した時の能力じゃないので言霊関係ないから別に技名叫ばなくてもいいわけだけど…
いや。でも技名声に出すのってかっこいいじゃん!?前世だと厨二とか思われるけどこっちの世界からしたら普通みたいな感じだし??
抜刀術…うーん。
俺ネーミングセンスないんだよなぁ…
昔飼ってたペットもわんちゃんとか猫ちゃんとか。トカゲちゃんとか
金魚なんて
機械も1号機2号機だしなぁ…
夜一さんは瞬神ってついてたよな。2つ名だけど
早業__瞬…瞬抜刀?
わかりやすいしなにより俺が忘れない!!
技名叫ぶのはロマンです。
橋姫がダッッサって言ったけど気にしない