朝___ふと目が覚めた。
いつもは砕蜂の声が廊下から聞こえて俺が目覚めるってのがいつもの朝だったんだが、砕蜂の声はせずまた時計もいつもの起床時間で、
何かあったのか?っとさっさと支度をする。
襖を開くとそれと同時にドタドタと走る音が聞こえて
ギギギィ!!っとブレーキ音が聞こえて曲がり角から現れた砕蜂。
「い、維助様!」
「うお、なんだ砕蜂珍しいな?」
「す、すみません。寝坊してしまって……」
っと膝を着く砕蜂。いいと言っているのに硬いものだ。
「にしても砕蜂が寝坊だなんて珍しいな?ってなんで前髪そんなに目にかけてるんだ?目悪くなるぞ?」
まるで顔を隠すように髪を下ろしている砕蜂は前髪を目にかけるようにして俯く。
「い、いえ!?なんでも……!そ、それより
そして俺の前を歩く砕蜂。
なんか
「砕蜂」
「っ……!」
振り向いた砕蜂が逃げないように後頭部を押え、前髪を書き上げると、クリッとした瞳と目が合う。
目元は赤くなっていて
「……泣いたのか?誰に泣かされた?何をされた?」
「い、いえ!その……えっと……」
っと視線を逸らす砕蜂
「か、かふ「花粉症だなんて言わせねぇからな?」うっ……」
手を離すと。グッと拳を握って俯く砕蜂
「私の……私の問題なのです。もう解決したので大丈夫です、ご心配をお掛けしました維助様。」
「……そうか、ごめんな人の問題にズケズケと。もし何かあったら必ず俺に相談してくれ。」
っというと
「はい!」っと笑う。
いつもの笑顔に戻った砕蜂にほっとする。
人を覚えない名前も覚えない、人のことをどうでもいいと思っていた俺はいつからこう人に情を抱くようになったんやら。
____________
「浮竹隊長は奥さんとか居ないの?」
「ゴホッゴホッ……な、なんだい維助君急に」
お茶を蒸せた浮竹隊長が机を拭く。
書類を届けに行ったらついでにお茶をしていかないかと言われてお茶してるのだ。何故か京楽隊長もいた、サボりに来たな?
「浮竹は女の子に奥手だからいないんだよ〜あっちからグイグイくるのにねぇ?」
っとお猪口をゆらす、朝から酒かよ
「維助君はどうなの〜?砕蜂ちゃん?それともあの姫さん?それともあの
「こら、京楽その話は……」
「あぁ気にしないで、夜一さんも砕蜂も可愛いよなぁ。あのキャバ……遊楽の女の子俺好みでさぁ、ボッキュッポンって感じが」
「あぁ、わかるよわかる。脚もいいよねぇ……あのラインが」
「こらこら、ここでそういう談笑をするんじゃない」
「なんだよ、浮竹隊長〜俺とは別のイケメンのくせに。女の子にチヤホヤされてるんだから流されてチヤホヤされればいいんだよ。勿体ないなぁ」
「そうだよ、浮竹。勿体ない勿体ない!」
「はぁ……なんで俺に流れが来るんだ」っと頭を抱える浮竹隊長。
「浮竹隊長の好みは?胸?尻?脚?無難に顔?」
「いや……俺は」
「いやいや浮竹はきっとクビレだよクビレ。」
「あぁ〜クビレか!俺も好きだなぁ」
「2人とも!勝手に決めるんじゃない……!俺は……」
「俺は?」
「い、言わないからな?ゴホッゴホッ」っと咳をし始める浮竹隊長。
からかいがいがあるな。
「あ、そうだじゃぁ今日遊楽いこうか!」
「おっ、いいねぇ京楽隊長!行こう行こう、楽しみだなぁ浮竹隊長、おすすめの子紹介してやるよ」
「えぇ!?俺もか!?いやおれは「じゃ!また夜に〜」あっちょ維助君!?」
「なんで俺まで……」
っと顔を覆う浮竹隊長の両端には
「浮竹隊長さんいけめーん!かっこいい!」
「維助様と違うかんじの優男〜浮竹様ってよんでいー?」
っとキャッキャウフフしてる
「ほらほら、浮竹隊長、せっかくなんだから楽しまなきゃ」
っと、両端の女の子に肩を回す俺
「きゃー維助様。今日も相変わらずかっこいい〜」
「あ、ずるーい私も私も」っと寄ってくる女の子達。
うん……ハーレム最高……っ……!!
________
酔っ払った京楽隊長を浮竹隊長が送っていくことに。俺は隊舎が離れてるから別方向だ。
うん、いい気分だったな〜って思いながら踵を返すと
「あ、あのー!維助様!!」
っと女の子の声。
「ん?」
トタトタと俺の元に走ってきた女の子は店の子で、なんか忘れ物したかなと懐をまさぐるも、思い当たるものがない。
すると__俺の腕に抱きついて上目遣い
「あの……お店には内緒で。
うーん……これは夜のお誘いか……。
新人だしプロ意識がないのはしかたないけど……
「ごめんね?そういうつもりでキャバ……じゃないや遊楽行ってるわけじゃないんだ、一線はこえないよ」
「い、いいんです!お願いします!私あなたの一番になりたいんです!お願いします。あなたの一番に……一緒にいたいだけなの」
っと胸を押し付けてくる。
困ったなぁ……
っと思ってると
「維助様……?」
「あ、砕蜂。乱菊ちゃんも、どしたの?」
「ど、ど、どうしたの?じゃないですよ!浦原隊長、その子は……?」
っと指を指す乱菊。
あ……そういえば抱きつかれてたままだったな。
「なんですかぁ維助様。この
乱菊からカッチーンっという効果音が聞こえてきそうなほど顔が歪む。
乱菊はまだしも砕蜂は大人だろう……身長でそう言ってるだけかもな。
「はいはい、そこまで。んでなんで2人はここに?」
睨み合ってるのを制して聞く。
「女死神協会の集まりなんです!!!ほら、前に伝令神機に改善点があったらって言ってくれって言ってたので、女の子同士で話してたらそういう集まり作ったらどう?みたいな話になって〜!砕蜂副隊長は浦原隊長の近くにいるから機械くわしいかなーって話してたら仲良くなって!」
っと楽しそうに笑う乱菊ちゃん
「それでいまはその帰りに砕蜂副隊長と買い物に…そしたら…」
「あはは…」
俺と出くわした…っと
「副隊長ぉぉ?このちんちくりんがですか?」
っと笑うキャバの子
さすがに失礼だぞ、っと言ったらごめんなさぁーいと軽い返事。
勘違いしないで欲しいんだが、遊楽の子はいい子ばかりでこういった女の子は少ない。多分この子がちょっと…
とか俺の方が失礼なことを考えてると
プルプルと震え出した砕蜂
ばっ!っと顔を上げたかと思うと俺に詰め寄り__
「わ、私だって胸あります!!」
「どうした砕蜂!?」
「維助様は胸が好きですけど!!私だって大きくなりました!!!!!」っと大声をだす砕蜂。本当にどうした!?
「うわぁ、浦原隊長胸なんだァ…」っとジト目の乱菊ちゃんと
睨み合い始めた2人
それに___
「おい、あれ二番隊の…」
「胸?胸とか聞こえなかったか?」
っと通りがかった死神や住民の声がきこえてきて。
「いや!!俺はちが、違うぞ!?胸だけじゃない!そう!そうだよ!脚…脚も好きだ!!」
「えぇ…」
ちっがぁぁあう!これが言いたかったわけじゃない!
「と、とにかくこの話は終わり!はい、遊楽の子ははやく店戻る!!オーナーにチクるぞ?はいはい」っと背中を押して帰らせる
10番隊隊舎に乱菊ちゃんを送り、砕蜂と2人になる
「あ、あのー砕蜂さん…?」
ずっとむすっとしてる砕蜂。
「……胸なのですか?やはり夜一様のような…」っと胸に手を当てる砕蜂
「いや、うーん。いや…あは…は」
どうしよう俺、どうしよう!どう答えても角たつぞ…?
胸にしか興味無い浦原維助隊長なんて噂が立ったらこまるし…!
「お、俺は砕蜂の身体がすきだな」
____ん?
ボボッと、顔を赤くする砕蜂をみて冷静になる。
まて、俺すごいセクハラまがいな事言わなかったか?
「わ、私の身体が…」
っと自分を抱きしめるように腕を組む砕蜂。
「い、いや!ごめん!ちが、くはないかもしれないけど!違う!誤解というか…!」
「い、いいんですよ維助様…!維助様の本音聞けてよかったです。おやすみなさいませ」
っとルンルンで去っていく砕蜂。
いつの間にか隊舎についてたのか…俺は門のまえで蹲る。
セクハラだと言われなかったのは良かったけど…やべぇ…
乱菊ちゃんにもあの遊楽の子にも誤解を解かないといけないし…
あぁ…いや誤解ではない…?うん?
酒のせいか頭が痛くなり
____俺は考える事を諦めた。