浦原喜助の兄に転生して夜一の許嫁にされた俺の話   作:ちーむ

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進級とマッドサイエンティストの喜助の話

 

顎粉砕骨折……

思い当たるのは戦闘後の2人のタックルにより地面に叩きつけられた顎。

 

粉砕骨折する勢いって何???

 

もう怪我も治って、退院していいと言われたので服に袖を通す。

顎も治ってるようだ、よかったトンガリ顎のハンサムになる所だった。

 

 

「それにしても……あの中級大虚(アジューカス)を実戦を1度も体験したことのなかった卵がたった一人で倒してしまうなんて」

っと、俺の荷物を渡してくる女性。

 

「あの……」

やべぇ、名前なんだっけ……喜助ー!っと心の中で叫ぶが来るはずもなく。

そこで、喜助が俺に教えた取っておきの技を使う

 

「俺は、浦原維助です。治療ありがとうございました」

 

「私は4番隊隊長、卯ノ花です。治療は我々の仕事、これからも遠慮なさらないで怪我をしたら来てくださいね」

 

そう、それは___先に名乗る!!

大体の人がそれで名乗ってくれるから、名前忘れたら、誰でしたっけ?なんて聞かないで、その技を使いましょ、って喜助に教えられた。

さすが喜助!!!

 

 

「あなたは…そう、いい死神になりそうですね。楽しみにしていますよ」

そういって出ていった卯ノ花隊長

 

一瞬開いた目が、ものすごく怖かったのは気のせいだろうか・・・・

 

 

 

_________

 

瞬歩で寮の前に行くとバッタリと夜一さんと出くわした。

と、言うより待ってたようだった。

 

「維助、もう大丈夫なのか?」

 

「もうバッチリ、四番隊ってのはすごいな。後遺症もなく直してくれるなんて」

 

すると夜一さんの様子がおかしいことに気づく。

なんかいつもの元気は何処へやら俯いてモジモジしてる。

 

しばらくするとおもむろに俺の裾を控え気味に引っ張った

 

 

「儂をおいてどこにも行くでないぞ・・・・?」

 

そう呟くぐらい小さな声が確かに俺の耳には届いた。

 

そんなことかっと笑い声が出る。

「ふはっ!大丈夫ですって、お転婆夜一さんと馬鹿喜助を置いてどこかに行くわけないじゃんか!」

 

っていうと、だれがお転婆じゃ!っと腹をけられた。

「ぐ・・・・俺元怪我人なんですけど・・・・」

 

鳩尾にくらってうずくまる。本気だったろこれ___

それから夜一さんが暇だったらしく喜助を呼んで約束してた写真を撮りに行った

 

「よう撮れておる!」っとニコニコ顔の夜一さんの手には写真が。

3人の写真と、俺と夜一さん、夜一さんと喜助、喜助と俺

の計4枚の写真を撮ってきたんだ。

 

「俺も部屋に帰ったら飾ろ」

俺もなんだかんだ嬉しい。

 

_______________

 

そうしてあっという間にそんな一年が過ぎた。

中級と出会い、死にかけた俺らは、優秀なのもあり1回生から6回生にまで飛び級した。

俺は功績もあって1年で卒業できるがどうするかと言われたが、みんなと一緒に卒業したかったので断った。

 

うん、飛び級しても可愛い子多い!!!!

 

 

 

「みて喜助、あの子胸でかいぞ」

 

「はいはい、わかったッスから早くいきましょ」

 

俺の首根っこを引っ張ってズルズル引きずる喜助

それが実の兄の扱いか???

 

最近喜助が冷たいよう・・・・

 

そして夜一さんといえば___

 

「よっ!ダイナマイト、ボデぐはっ!

俺の鳩尾に強烈な右ストレートが入る。

 

ボッキュポンのボディに成長していて、髪も伸びてきたようで、女らしさが出てきている。夜一さん。

 

「まったく・・・・!おぬしは全く成長しないのう」

っと腕を組んだ

 

「いやぁ、そういう夜一さんは至る所が成長しゴフッ

 

「(なんで学ばないんスかねぇ……)」

 

そして俺たちが変わった事がひとつある。

というより喜助が変わった。

 

「えぇ……これ飲まなきゃだめ?」

 

「はい」

ニッッッコリっと笑う喜助。

俺の目の前には青い液体がビーカーに入っている。

飲めと言うのだ。

逃がしてくれそうもなく、恐る恐る……いや、一気に口に流し込む

 

味なんか感じる暇もなく喉奥に流すと

喜助はメモを取り出した

「どうです?なにか動悸がするとか。痺れとかあります?」

 

「いや、特に……」

 

「うーん……失敗っスね」っと何かを書いている喜助

 

「ねぇ、喜助、この液体何?」

 

「それは__まぁ知らない方がいいっス」

「おいこら待て、そんなやばい薬なのか?」

おれは喜助の胸ぐらを掴む

 

「まぁまぁ、次はこれ、」っと懐から出した注射器。

 

「今度は大丈夫なんだろうな」

「はい、大丈夫っス」

っと容赦なく俺の腕に差し込み液体が流れ込む。

 

「多分」

 

っと付け足した喜助。

 

「おいこら待て!!てめぇ……」

 

「はいはい、次はどうっスか?痺れとか……」

 

「あ、……なんか唇が痺れてきた……あ、手も……」

俺は手足が痺れて動けなくなっていく……

するとまたプスッと俺の腕に刺す喜助。

すると、途端に動くようになった。

 

「神経毒と、解毒薬は成功みたいっスね〜、あーよかったっス」

なんて呑気にメモに続きを書いていく。

 

 

 

 

 

 

「まてまてまて!神経毒!?!?

お前なんつーもんお兄ちゃんに打ってるの!?

ねぇ、さっきの液体もヤバいやつなんじゃねぇのか!ゴラ!!」

 

「文句言える立場っスか〜?()()()するって言ったじゃないっスか」

 

そう、おれは何でもすると言ったのだ……

何故かってそれは喜助に

【借金】をしているから。

 

積み重なるメカの失敗で素材や部品が足りずに喜助に借りたはいいものの返せなくなり。

何でもするからチャラに!って言って今実験台になっているところだ。

どうせ危ない薬は打たないだろうと。安心してた俺。

 

戻れ俺!過去の俺逃げてくれ!!!

 

実の兄に毒やら謎の薬飲ませるなんて誰が思うか???

兄は被検体だった……?(混乱)

兄を容赦なく被検体にする喜助。俺お前に何かした……???

 

 

 

「だぁぁって、ここら辺ネズミとか居ないんスもん」

「だからって俺で試すか普通!?自分でやれよ」

 

それは怖いんで嫌っスっと言い放つ。

てめぇコノヤロウ……!!!

 

 

なんとか、しばらく血液抜かれたりしたけど無事(?)に開放された。

俺虚とかよりも先に弟に殺されそうなんだけど?

______________

 

そんなマッドサイエンティストみが出てきた喜助や

女性らしくなった夜一さん

 

俺が変わったことと言えば___

 

 

 

気になる女の子ができたことだ

 

その子はクリっとした目で、いわゆるお姫様カットした女の子。

六回生の特進学級で席が隣になった。

 

何か無性にその子を目で追ってしまう。

恋かは分からない、

ドキドキと胸は高ぶらないし、赤面することも無い。

 

ただただ、傍にいたい。触れていたい。そう強く思うようになっていく。

それは喜助が呼ぶ声も夜一さんが呼ぶ声も、講師が俺を呼ぶ声も聞こえないほどに夢中に__

 

 

 

 

「維助君」

そう笑顔で俺の手に触れる女の子。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうすぐ私のモノになるね」

 

 

 


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