浦原喜助の兄に転生して夜一の許嫁にされた俺の話   作:ちーむ

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藍染死す?と、合わせる顔がない話

 

「藍染隊長!藍染隊長…!!」

 

集会のために赴いたら桃の悲鳴。

 

()()が惣右介だって…?

みんなが唖然として、壁を見上げている。

血柱の上には遺体がある__が、あれは惣右介じゃない。

だがみんなは惣右介だと思い込んでいる…

 

惣右介の鏡花水月で間違いないな。

自分の死体を偽装…そして隊長の座を捨てる事を意味している。

惣右介…本当に何をする気だ…?

 

 

「何や朝っぱらから騒々しいことやなぁ」

 

っと呑気な声が聞こえた。ギンが、ニコリっと笑いかける

 

「お前か!!!」

 

桃は斬魄刀を抜刀しギンに振り上げた。

殺し方とかギンの斬魄刀のやり方に見せ掛けてるし_

いや、あの遺体はガチでギンが死神を殺して惣右介が鏡花水月かけたのかな。

 

「あーあ…」

 

「吉良くん…!!どうして!!」

 

ギンの副官、イヅルがそれを受け止めた

 

「維助様。止めましょうか」っと砕蜂が腰の刀を抜こうとするのを止める

 

「いいよ、好きにやらせとけば」

 

そのうち始解した桃。

あーあー…床誰が治すと思ってんだ。

 

「敵として…君を処理する!!」

 

(おもて)を上げろ

 

───侘助(わびすけ)

 

 

だが──それを止めたのは

 

「動くなよ。どっちも、捕らえろ2人ともだ」

 

冬獅郎が2人を刀と足で斬魄刀をあしらい止める

 

「総隊長の報告は俺がする!そいつらは拘置だ連れて行け、

それに浦原隊長、傍観しないで止めたらどうなんだ」

っとこっちまで流れ弾が飛んできた

 

「いやぁごめんごめん」

 

「いやぁすんまへんな、十番隊長さん」

 

「市丸…てめぇ雛森を殺そうとしたな…

雛森に血ィ流させたら俺がてめぇを殺すぞ」

 

「そら怖い、悪いやつが近づかんよう、よう見張っとかなあきまへんな」

ギリッと冬獅郎がギンを睨みつけた

 

桃とイヅルは連れていかれ、惣右介は下ろされ四番隊に運ばれていく。

砕蜂に四番隊に説明しておいてほしいと伝えて置いた。

 

「お友達が死んだんによう()()()()できますなぁ」

「そんな顔?悲しいよ()()()()()()()()

 

「ふぅん…気づいてませんの?何が起きるか()()()()()()()()()()()しとるよ」

そう言って去っていく

 

ワクワク…ねぇ…。

そんな顔してるつもりはないけど、危機感ないんだろうな俺。

その日の集会はなくなった

 

あちこちで霊圧の衝突を感じる…

 

更木と…一護か?

 

しばらく屋根の上でボーっとしてると砕蜂が現れた

 

「ご報告します、維助様、懺罪宮(せんざいきゅう)にて六番隊朽木白哉と旅禍との戦闘が行われた模様」

 

「へぇ…白哉坊ちゃんとねぇ…オレンジ髪?」

「はい…ですが」

 

言いにくそうに口篭る砕蜂に振り返る

 

「どうしたの?死んだ?」

 

「いえ、どちらも死んではおりませぬ…ですが」

 

 

「四楓院夜一が旅禍をつれて逃亡。」

 

 

「はっ…はは」

俺はつい、笑い声が口からこぼれ落ちる

 

「維助様…?」

 

「夜一さん、何らかの方法で霊圧隠してんな…そりゃ気づかんわ、なるほど夜一さんがねぇ…」

 

「如何なさいますか、警邏隊を動かし。「いや、待機だ」ですが!」

 

「他になんか言ってたか?」

 

「あっ、逃走する際に、3日で朽木白哉より強くする…っと言っていたようです」

 

「へぇ…なるほど…ね。さっきの命令はそのままだ、二部隊は待機。砕蜂もそっちについてくれ」

 

俺は土をろはらって立ち上がる

 

「維助様はどちらに?」

 

 

「二番隊隊舎に───ね」

 

__________________

 

「どうして!!どうしてだよ!俺だけ連れ帰った!!」

 

一護は夜一の胸ぐらをつかみあげた

 

「あそこに残されて生き残れる可能性が高いのは俺だ!これじゃ岩鷲も花太郎もルキアもみんな殺されちまう!」

 

「自惚れるな、おぬしとて可能性は低い、あそこにおった誰1人白哉を相手に生き残れるものなどおらぬ」

 

「てめぇ…!!」

怒りに満ちている一護を投げ飛ばす夜一

 

「騒ぐな、せっかく閉じた傷をまた開ける気か」

 

「それならどうしてルキアじゃなくて俺を…!」

 

「確かに、あの時あそこにおった者の中で白哉を倒せる可能性のあるものなど皆無じゃった、じゃが3日あればお主だけはその可能性が見えてくる。そう思うたから儂はお主を連れ帰った」

 

夜一は斬魄刀について説明をし始めた

 

「1つ目の解放を始解、2つ目は…卍解。始解状態と卍解状態での同じ斬魄刀の戦闘力は一般的に5倍から10倍と考えて良い」

 

「10倍…?」

 

「始解も卍解も習得せずに隊長になったのは更木剣八ぐらいじゃな」

 

「あとは浦原さんの兄貴だろ?」

 

「なんじゃ、維助の話を知ってるのか」

っと驚いた様子の夜一

 

「花太郎から聞いた、始解も卍解も見たことがない隊長_刀一本で全てを制する力をもつ、尸魂界一の剣術の天才…って言ってたぜ、浦原さんの兄貴も使えねぇんじゃないのか」

 

それに首を横に振る夜一

 

「あやつは始解も卍解も習得しておる。使わないのは…まぁあやつのこだわりというものか」

 

「なんだ、夜一さんあの人と仲いいのか」

 

「まぁの。それより、かなりの危険が付きまとうがお主には全く別のやり方で…卍解を習得してもらう

 

ただ、問題があってのう」

っと悩んだように顎に手を添える夜一

 

「なんだよ、問題って?」

 

「お主の卍解を習得するには転神体(てんしんたい)という斬魄刀の本体を強制的に具現化する道具が必要なんじゃが…」

 

「…よくわかんねぇけどその道具があれば卍解習得できんだな?どこにあるんだ」

 

「転神体は隠密機動の最重要特殊霊具(さいじゅうようとくしゅれいぐ)の一つ。普通の霊具と違い隠密機動が命をかけて守っておる。」

 

「まて…隠密機動って」

 

──────────────── 

『んで現世が嫌なんだ?』

 

『そりゃまぁ、会いたくないやつとか会っちゃいけないやつとかいるからなぁ、ほら俺隠密機動だし!』

─────────────────

 

っと、現世にきた維助が話してたのを思い出した。

 

「浦原維助…浦原さんの兄貴の所か!」

 

コクンっと頷いた

 

「あやつは二番隊隊長兼、隠密機動総司令官、重要霊具を開くための鍵はあやつが持っている」

 

「つまり、浦原さんの兄貴から貰えばいいんだろ?」

 

「そう簡単に言うでない、あやつは規定側、恐らくは敵じゃ」

 

「…ってそんな始解も卍解も使わねぇ様な化け物から鍵を奪えってことかよ!!」

っと頭をガシガシと掻きむしる一護

 

「儂は霊具の隠し場所を探してくる、儂のいた頃よりだいぶ変わっておるようだしの。お主は二番隊へ向かい鍵を盗め。常に持っているとは限らん恐らくどこかに仕舞ってあるはずじゃ」

 

「んな無茶な、夜一さんがいけばいいだろ?」

 

「儂は…」

っと目を伏せる夜一

 

「あやつに合わせる顔がない。」

 

「……」

 

一護が去った後…夜一は天井を見上げた

「(お主は儂が当主になるまで幼き頃から支えてくれた。じゃが儂はそれを…その地位を簡単に捨て去ってしまった___。どんな顔をして会えばいいと言うのじゃ)」

 

 

────────────

○二番隊隊舎

 

二番隊正門と書かれた場所まで来たは言いものの

一護は困惑していた

 

「(ここだけ世界観違くねぇか?)」

 

江戸や城がある和風の風景なのに、周りにはロボットや上空には謎の浮遊物。SFと和風が合わさった謎の空間が広がっていた

 

ロボットはガシャンガシャンっと音を立てて一定の場所を徘徊している。

門の前にもロボットが銃口を光らせ門番のように立ちはだかっていた

 

「(見つかったら絶対ヤバいやつだ)」

 

ロボットには銃火器が搭載されていて、それを見て冷や汗を流す。

 

「(ここ本当に尸魂界だよな??こっから侵入して遠くに見える江戸城みたいな所に向かって…浦原さんの兄貴から鍵を奪う…と)」

 

 

 

「できるかっ!!!蜂の巣なるわ!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

つい大声を出してしまった__その瞬間に

ウィンっと、こちらに向けて銃口が向けられる

 

「げっ」

 

ズドドドド

 

「ギヤァァァ!聞こえてんのかよォ!!!」

 

ガトリングが一斉に放たれ頬にかする

「くそ、仕方ねぇ強行突破だ!」

 

塀が崩れたのをいいことに土煙の中走り門へ向かう…が

 

ウィィィイン

 

っと音がして上をむくと、目の前に門番のロボットがこちらに銃口を向けていた

 

「見えるのかよ!!!!!」

 

 

────────────

 

ギャァァァァァア!!!!

 

っと外から悲鳴が聞こえる

 

「やっぱり来たか…さっ、俺のからくり屋敷へようこそ。一護」

 

俺は隊首室でモニターを見ながら茶を飲む。

 

3日で強くする…ね。卍解を習得しないと白哉坊ちゃんには勝てないと踏んだんだろう、だから具現化をすっ飛ばす道具を取りに来ると読んでた。

夜一さんじゃなく一護が来るともね。

 

たどり着けるかな…?

 

”『うぉおおおおー!!!』”

 

「あいつ脳筋かよ」

ロボットとロボットの間をすり抜けるようにして無理やり門に侵入

 

ビーム

”『ギヤァァァ!!』”

 

転がってくる玉

”『ぅおおおおー!!』”

 

落とし穴

”『ドヒャァァ!!!!!』”

 

光線を避けて玉を避けて

情けない叫び声を上げながら地下に落ちていった。

最近技術から古典的なものまで盛りだくさんだよ。

 

「はは!愉快愉快!」

 

いやぁ、こうでなきゃ。

 

「さて、新作の機械も試したいし…」

俺の横には数々の仕掛け作動のボタンが。

試作品処分にもなるしどんどん出しちゃおう!

 

多分死なないでしょ、生命力高いみたいだし。

白哉坊ちゃんから生き延びたもんね〜。

 

多分___大丈夫だよね?

 

 




次回 維助vs一護 夜一と維助の再開__?の話

挿絵はいる?

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  • 無くてもいい。
  • どちらでも

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