ものすごい衝撃音とと共に小屋が爆散する
そのまま通り過ぎる装甲車
ぶつかる直前に3つの黒い影が小屋から飛び出していたのを見逃さなかった
「やっぱり気づいてたし早いな、隠密機動の追っ手から逃げる速さはある」
「まぁ、この車の音がうるさいってもあるでしょうけど」
「うるさい喜助」
「さて、さっさと捕まえるか」
アクセルを踏みしめて装甲車を発進させると
「どうわぁ…!」
っと悲鳴の先を見ると夜一さんが上半身を車から投げて落ちかけている
「ちょ、夜一さん!?」
「落ちる!!落ちるぞー!!止めぬか!」
「夜一様!」
足が離れた夜一さんにしがみつく砕蜂
「と、止まるんじゃ維助!」
「車はすぐに止まれないの!何キロ出てると思ってんだ!それに急ブレーキ踏んだらそれこそ投げ出されるだろ!?喜助、手伝ってやれ」
「えぇ…って兄サン!!前!前!!」
「嘘だろ…!?」
前方からは大岩が転がってきていて。
装甲車でぶっ飛ばしたら、夜一さんと、掴んでる砕蜂まで吹っ飛ぶ、ハンドルをきる?いや、こんなガタガタの道だ、横転する…!
脱走者がなんか仕掛けてたな??
「仕方ない…喜助!!後部座席に詰んでる荷物を!早く!!」
ミラー越しに頷く喜助。
「ってこれ…!!」
「撃ち方教えたろ!早く!」
「仕方ないッスね…」
喜助が後部座席から身体を出して構えたのは
さすがは喜助、慣れない体勢に今日握ったばっかりの重火器。
装甲車が小屋にぶつかった時とは比べ物にならない程の爆散により岩は砕け散った。
反動で揺れるも、夜一さんと砕蜂は元の位置に戻った。
さすが体幹ある〜
「し、死ぬかと…」
「大丈夫かー?全く乗り出すなよ。砕蜂!」
「はっ!」
砕蜂は慣れたようにモニターを操作する
「目標距離1.9、重要脱走者の1人です。斬魄刀の抜刀を確認。能力を使ったものと思われます。」
「へぇ、岩を操る…ね。洞窟作り放題じゃん」
モニターに表示された男と、登録された情報と照合する砕蜂。
「銃口固定、照準安定、いつでもいけます」
「よし、いけー!」
「まっ、まさか爆はっ…!?」
っと顔を青くさせる夜一さん
「違う違う、そんなことするわけないじゃん。拘束用だって」
放った捕縛用のネットが男達を絡めとる
3人捕獲しスピードを緩め装甲車を止める
「なん…だこれ!」
っと暴れる男を装甲車から降りて踏みつけると、グエッと鳴いた
「うーん。56ちゃんはあとは乗り心地をどうにかしないとなぁ、銃の精度はまぁまぁか…あと音がなあ…」
「まとめて資料を作成していきます」
「ありがとう砕蜂」
優秀で助かるよ
──────────
少し離れた所にてその様子を見ながら夜一と喜助が話していた。
「なんじゃ、砕蜂も維助に染まってるの…いや、二番隊…隠密が…」
「はは…まぁ兄サンが上に立てばこうなりますよねぇ…」
「お主も大概じゃが」
「えぇボクもッスか?あんなのと一緒にしないでくださいよ…」
「
振り向いた維助に肩をビクつかせる
「「地獄耳」」
「てめぇらが声がでけぇんだよ!」
維助はポカッと、喜助の頭を殴ると
アイタァ!っと、頭を押えてうずくまる
「なんでボクだけ殴るんスか!!ボクに恨みでも!?」
っと涙目で見上げる
「逆に恨みないと思ったのかよ…俺の体を散々いじくり回しやがって…院生の頃腕の骨折ったの覚えてるからな?っておい、砕蜂」
なにかに気づいた維助が砕蜂を呼ぶと、
「維助様の…身体を…いじくり…」
っと顔を赤くして鼻を押えていた。手の隙間からは血が流れ出る
「おいこら砕蜂、変な事考えるな。思春期の中学生かてめぇ…!」
頭を鷲掴みにして揺らす維助。
「とりあえず帰ろうか。縛って後ろに…のんねぇな、縛りつけよ」
装甲車の後ろに脱走者を縛り付けて走り出す。
行きとは違い今回はゆっくりだ。
「尸魂界も交通の便をなんとかすればなぁ…。ほら四番隊とか瞬歩使えねぇやつとかいるし、地下や地上に車とか…まぁ転送装置があればいいんだけど、あれ1回体分解して再構築させるからちょっとミスると腕無くなるとかあるからまだ実装できないんだよなぁ…」
「あぁ、作ってはいるスね」
「転送とかワープとか夢だろ!人間世界の相対性理論によると__まぁめちゃくちゃ簡単に言うと物質は加速を続けても光速に達することも超えることも出来ねぇんだ。考えてるのは1回分子レベルまで分解して再構築する。人間には無理だが…こっちの世界には時間軸が確立されてる亜空間や断界なんかもある。それを利用すれば出来るはずだよ。ただ計算できないほどの不確定要素も多くデメリットも多い身体の影響も怖いし。って…聞いてるか?」
「んー……わからん!!」
っと、腕ん組んで言った夜一に
「ですよねー」
っと返すと、後ろから足が飛んできた。
「グハッ。俺今運転中!」
グラッと大きく揺れる車内。
「あわわ、兄サンちゃんと運転してください!」
「俺のせいか!?」
「貴様!維助様になんという口を!」
「なんでボクだけ!」
っと泣いた振りをする喜助。
「でもまぁ、空中に霊子の線路なんか作って電車走らせてもいいし、地下でもいいけど崩れたらめんどい。音速レベルの電車とかいいなぁ」
そこで思い出したかのように笑顔になる維助
「確か昔記事で見たのはチューブ列車って時速1200キロを超えるものなんかを作ろうとしてるところもあったな、真空にしたチューブの中に列車を走らせるんだよ。
空気抵抗と摩擦を極限まで減らす、ただ膨張と気圧の関係で実現は難しいだなんて記事に乗ってたなあ…」
「尸魂界で…じゃないッスよね現世でそんな記事ありましたっけ?」
っと考える喜助の声にハッとした様子の維助
「…あぁ!チューブ列車。そうそう、俺の夢なんだよ、今の考えた仕様な!音速で瀞霊廷回れるようにしたらいいと思うんだよね」
「なんじゃ、夢か…まぁ維助なら出来そうなものだが…はたして瀞霊廷全体の改造を許されるかどうか」
「ですよねー…」
_________
「はい。小テスト終了、裏返しにして後ろから回せ〜自分のは一番上に乗せて回すように」
「うわぁぁぁ!やべぇぇー!」
「はい、啓吾うるさい」
叫んだ啓吾を注意すると教室が笑いに包まれる。
「はい。じゃー1限目のプリントを委員長配って〜」
その間に丸つけをしていると、赤ペンが止まる。
「…」
50点満点の小テスト
25点黒崎一護。
途中でペンが歪んでいたり、シャーペンが折れた跡も見える。
最後まで書いていないし
「…」
帰りのホームルームの後みんなが帰る中
「黒崎、ちょっと残れ。委員長教室は俺が閉めるから」
みんなが帰ったあと一護は俯いていた。
「一護、最近成績が落ちてる。なんかあったか?」
「……」
一護は黙ったまま俯いていた。
「はぁ…まぁいいか、ルキアちゃーん!ダメだったわ」
「ルキ…!?」
びっくりした様子の一護が俺の方を向いたかと思うと、俺が呼びかけた方に目を移した
窓辺に立ってるのはルキアで仁王立ちして笑っている
驚いた様子の一護に構わず、ルキアは一護の顔面を殴りつける
「ガブァ!」
「なにしやが…」
何か言いかけた一護をもう1発ぶん殴るルキア
「なんだその!腑抜けた顔は!!来い!!」
ルキアは一護の胸ぐらを掴むとそのまま窓の外にぶん投げた。
その後をルキアが追いかける。
あれ生身の身体だけど大丈夫かね…
俺は教卓の上に頬杖つく。
「人の感情ってのは機械でどうにも出来ないから面倒くさいよね」
ルキアと冬獅郎、あと恋次に十一番隊連中が現世にきた、というより浦原商店に押しかけて、学校の登録をしろと喜助に頼んでいた。
「平子隊長、一護を頼みました」
「なんや、気づいとったんか」
「生徒が帰ってないことぐらい分かりますって」
なんやそれ気持ち悪っと言いながら教室の扉から顔を出す平子さん。
「それに隊長ちゃうわ。」
っとボヤく。
「ねぇ、平子さん、一護をよろしく。強くしてあげてね」
「…それはなんのためや?」
「え?なんのためってそりゃもちろん。惣右介を倒すために?」
「…」
眉を顰める平子さん。
「…あんたと話すと時々
「ほな、帰るわ。センセ」
そう言って踵を返して帰っていく平子さん
気持ち悪い…ねぇ。
俺も時々気持ち悪くなるよ。前世の記憶が混ざったりして混乱する事もあるし。前世でようやく成人か…とか思ってたのに今は20年とか目を閉じるぐらいに早く感じる。
人間の頃は死とか程遠い存在で、でもすぐ側にあって恐ろしいものだったのに。死神になってからは死が近く脆く、何も感じなく。ただ魂魄とは循環をするだけの砂。
死神は何百年も生きる為なのか飽きるとか進むとか多分人間の時間に
だから何百年も同じ場所に通っても飽きていないし江戸のような昔の不便性で満足している。
5年で極めれる事も死神は10年も20年もさらにそれ以上かかる。
それが死神の感覚。それが普通
だけど俺は前世の記憶を持っているからか時間の感覚的には人間に近い。
人間時代の20歳だなんてめちゃくちゃ長く感じたのにそれの10倍以上も生きてる。正直飽きるし疲れる。
だから俺は新しいものを作りたくて仕方ないのかもしれない。
一護にも惣右介にも期待している。
どちらが勝ってもきっと尸魂界は変わると思う
「はぁ、俺も俺で面倒くさ」
挿絵はいる?
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あった方がいい
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無くてもいい。
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どちらでも