司「〇〇を抱いたんだが」類「は?」 作:絹ごしのオカラ
司くんは女性観以外はいつものカッコいい司くんです。何故か女性観のみ俺様イズムです。
司「寧々を抱いたんだが」類「は?」
天馬司は自信家である。それは自他ともに認めるところであり、本人もその評価を嫌がることはなく、むしろ自信を持っていることを強みと思っているふしがある。勿論、彼が目指す『世界一のスター』になるためには自信は過剰なくらいがちょうどいいだろう。
しかし、その過剰な自信により、とある価値観が曲がってしまっていた。
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「なあ、類。モノは相談なんだが」
とある日の放課後。司は自身の相方、親友とも言える間柄の神代類と話をしていた。その中で唐突に相談を持ちかけたのだ。
相談を持ちかけられた類は、少し驚いた表情を作り司に答える。
「おや、珍しいねぇ僕に相談事なんて。何があったんだい?その相談、のろうじゃないか」
類は元来友達が欲しかった。そして幼馴染以外で唯一対等に話せる友、いやまあもう1人のユニットメンバーとも話すことは出来るのだが彼女は仲間であり、『友達』という間柄ではなかったため高校でできた唯一の友、司に頼られるのは嬉しかったし、友達に相談をされる、なんて青春に飢えたボッチであった類のテンションを上げるには充分であった。
「ああ、ありがとう。それで、相談なんだが…」
「うんうん、なんでも相談してくれたまえ」
「最近寧々がな…随分と俺にくっついてくるんだ…」
「おや、寧々がかい?それはそれは…」
寧々は類の幼馴染である。そして寧々が司のことが好きなことぐらい、類はとっくに気づいていた。だから影ながら恋する幼馴染を類は応援していたのだが…これは意外、あの寧々が頑張ってアピールをしているようであった。
「ふむ、それで?」
「まあ俺も男だ。嬉しいことには嬉しい。でもやっぱり…」
「軽率に男にくっつくべきではない、と?」
「いや一回抱いたぐらいで彼女面はやめてもらおうと思ってな。類、どうにかならないか?」
「いやちょっと待てや」
司からの唐突な爆弾発言に類は驚きを隠せなかった。え?何?寧々が?一回抱かれた?だから彼女面?
「え?いや…君らつきあってたのかい…?」
「そんなわけないだろう。だったらそもそも彼女面をやめさせたいなんて言わん。しっかりしてくれ、類」
「そ、そうだよね、ごめん…?」
何故か類は謝っていたが、この場合悪いのは100:0で司である。
類は、一旦落ち着いて状況を整理することにした。
「じょ、状況を整理しよう」
「うむ」
「まず、司くんは寧々を抱いた」
「そうだな」
「それ以降寧々が彼女面してくっついてくる」
「ああ」
「で、それをやめさせる手立てはないか、と僕に相談した?」
「そういうことだな」
「ッッ知るかっっ!!!」ダァン!!
台パンと共に類は絶叫し立ち上がった。当然である。
「そもそも!なんで寧々とそんなことになったんだい!?君ら進展するそぶりなかったじゃないかッ!!」
「ふむ、では話そうか。アレはそうだな、ちょっと前のことなんだが──
「いやいいよ話さなくて…」
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ある日。ショーの準備として、舞台の掃除をしている時である。その時寧々と司は舞台上の掃除をしており、たまたまえむと類が買い出し経営報告でいなかったため、2人きりで掃除をしていた。
「ふむ、寧々。そろそろ休憩をいれよう」
「そうね…疲れたし」
2人は丁度休憩に入り、並んで座っていた。汗を拭い、飲み物を飲む。
寧々は司のその仕草に目を奪われていた。
色っぽいのだ。
汗が滴る司の身体、飲み物を飲むたび動く喉仏。寧々が司を想っているという点を抜きにしても、年頃の女子の視線を奪うには充分な色気である。
ごくり
寧々は生唾を飲み込んだ。目を離すこともできなかった。彼らはショーキャストであり、視線を集める仕事である。だから勿論、自称スターが自らへ向けられた視線に気づかぬはずもなかった。
「なんだ?寧々。そんな熱い視線で俺のことを見つめて」
「ッ!なんでもない…」
寧々は顔を赤くしそっぽを向く。元より、寧々はツンデレ気質の女の子である。つっけんどんな態度をとってしまったものの、司は笑みを深めた。
「ああ、もしかして俺に見惚れてたのか?」
「〜〜っ!」
寧々は更に顔が赤くなる。ニヤニヤと笑う司が寧々の眼前に現れ、寧々はどんどん羞恥の念を募らせた。
「そうかそうか、寧々は俺が水を飲む仕草に、俺がタオルで汗を拭う仕草に見惚れてしまったのかー。それはそれは」
寧々は無言の抵抗で司に拳を繰り出すもパッと手を掴まれ阻止される。そして強制的に司と向き合わされ、笑みを深めた司が目にはいる。
「もしかして、俺のことが好きなんじゃないのか?」
「〜〜ッ!!!」
否定はできない。だって、寧々は司に惹かれている。それは、自らに嘘をつけることではないのだ。
「なあ、そうだろう?寧々。俺のことが好きなんだろう?」
さらに追求を続ける司。その表情はいつもの太陽のごとく明るい笑みではなく、意地悪なステキな表情を浮かべている。寧々はその顔を見て自らが彼の意思のまま体が操られるような感覚だった。しかし不思議と嫌悪感はなく、むしろ下腹部の奥がじゅんと熱くなるような熱を感じた。
「そっ、そう…私は…司が好き。私をショーの世界に引き戻してくれた、私を…私のままで、私の夢を受け入れてくれた司が好き。…これで満足?」
真っ赤な顔で司に思いの丈を打ち明けた寧々はジト目で司を睨む。それも当たり前、乙女の秘密を無理矢理引っ張りだされ、挙句司の表情に変化はなく、ただニヤニヤしているだけであるのだから、納得はいかないだろう。
「なっ、何。なんか言ったら…」
グイッと。寧々は司に引き寄せられ、思い切り口付けを落とされていた。
「フフ、よく言えたじゃないか、寧々。褒美をやろう」
口付けにより惚けている寧々を司はお姫様抱っこで抱きかかえ、控え室に連れて行った。その場には誰も居なかったが、いたら歌姫の艶やかで淫靡な唄声が聞けたであろうコトが起きたとだけ言っておこう。
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「とまあ寧々を抱いてやったんだが…それ以降寧々の態度がな…俺はみんなのスターであるからな…って聞いてるか類」
ところ変わって神高の放課後の教室。司の回想を聞いた類はフルフルと震えていた。
「ッああ聞いてるとも!聞いてるさ!なんなら心にキいてるさ!」
類、半ギレである。いやもはや全ギレである。
「よーっくもダラダラと惚気話を聞かせてくれたねぇ!?しかもその相手は幼馴染ときたもんだ!」
「いや、お前が寧々の幼馴染だからこそ相談したのだが」
「だーーっまらっしゃい!唐突に幼馴染がオトナになった話を聞かされた僕の気持ちがわかるかい!?わからないだろうねぇ!!!」
類はキレた。もういつものキャラとか全てかなぐり捨ててキレた。漫画ならばキーッというオノマトペがついていたであろう類のバチギレ具合に司は若干引いていた。誰のせいだと思ってんだ。
はーっ、はーっと息を切らされながらも落ち着き始めた類。偉いぞ類。頑張れ類。
「ふぅ…まあひとまずそれはいいとして…そもそもなんで辞めさせようとしてるんだい?」
「だからさっき言っただろう。俺はみんなのスターだからな」
「スターだからって責任をとらんとか最低か?」
その通りである。何をこの頭お星様は宣わっているのか。
「責任?何を言っているんだ。そもそも俺たちは付き合っていないのだが」
「いや責任とって付き合ってやれって言ったんだけど…え?だって寧々の告白受け入れたんだよね?」
「いやまあ、受けはしたが…彼氏になるとは一言も言ってないのだが」
「最低かあ!?」
確かに、司は褒美をやる、といっただけで『彼氏になる』とは一言も言ってない。言ってないがっ!!
「何を言うか。ちゃんと寧々も喜んでいたぞ」
「まあ好きな男に抱かれたらそら嬉しいだろうけどもッ!!それはきっと付き合ってもらえるからだと思ってるからであってッ!!そもそも抱いたんなら付き合ってやれよッ!!」
「何をバカなことを。寧々は俺が付き合うつもりがないことも知っているぞ?知った上でアプローチしてきているようだ。というか一回抱いただけで付き合わないといけないなら俺は何人彼女がいることになってしまうんだ」
「え?寧々知ってるの??こんなド最低な思惑を???ってか他にも被害者いるの!?!?」
「被害者とは失礼な。俺に抱かれて嬉しくない女なんているはずないだろう?なんせ、俺はスターだからな!」
「もう頭が痛くなってきたよ…」
それはみな同じである。なんだこの自意識過剰マン…
「まあ、寧々は抱いた後に付き合う旨はないと話したらわかってくれたぞ。『まあ、あんたそうじゃないとね。でも、私に惚れさせれば関係ないでしょ?』とのことだ」
「健気ッ!僕の幼馴染健気ッ!絶対幸せになってくれ…」
「もう幸せだと思うが」
「黙れッ!!!」
「そもそもちゃんとゴムはしてたし…なんも悪いことはしてないのだが。寧々のその後の体調なんかにも気を遣ってるしな」
「…その俺様な女性観以外はまともなのにねぇ…」
類はため息をついた。その様子を見て司は
「うむ、なら次の女性のケースについて話してもいいか?」
さらに地獄への誘いである。鬼か。
「ああもういいよ…聞かせてくれその女性関係の悩みを…」
「うむ。これはーーを抱いたとき後の話なんだが」
ホントにこれ投稿してよかったんか…元々はR18のつもりで書いてたんですけど…もう設定がギャグだよなってことで許して。
司くんは次に誰を抱いた話をする?
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ハツラツ元気
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おっとりぽわぽわ
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ツンデレクール
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シャキッとアオハル