私が好きな私だけの…   作:凌介

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私がPastel*Paletteとして、彼が私のマネージャーとしての初仕事の話をしようと思う、私が彼への印象を変えた日の話を


第2話お互いの初仕事

今だから言えることはファーストLIVEは超がつく程の大失敗だった。

私自身もなるべくフォローしたつもりだけど、それが幸をそうしたとは言えないだろう

私はその時逃げ出したいと思った。

でも、そんな時心の拠り所になってくれたのは 千翼だった

彼は私の女優の仕事を逃げだと言った。

酷い言われようだと思ったけど、その時の私は言い返せなかった。

 

「 千翼、初仕事の時を覚えてる?」

「どっちの?千聖の俺の?」

「どっちもよ」

「俺の初仕事って大したことなかった気がするけど?」

「あの頃のあなたの仕事はなんだった?」

「千聖の送迎」

「そ・れ・と!アフターケア」

「あぁ〜そういう事」

千翼は思い返すように目を細める

 

あの頃も今も誰かを支えたいと言う気持ちが根底にある

あの時の行動や言葉にも同じ思いがあっただろう

 

あの日はお互いに初仕事となる日だった

俺はマネージャーとして、千聖はアイドルとしての初仕事

俺は来葉さんの後ろをついて行き各関係者に挨拶をして回るのが今日の仕事だった

「第一印象は大切に相手に好感を持って貰えるようにしないといけないからね」

「大丈夫です。その辺は学生の頃から実戦で学んでます」

「そういえば学生の頃にバンドをプロデュースしたんだったわね」

「ええ、まぁ、大きな会場に立つことこそないですけど、

LIVEハウスを拠点として色んな所で今もLIVEをしてますよ」

「なら、今度は交渉役としても活躍してもらうからね」

「思うように行かない事も絶対あると思いますけど、頑張ります」

「気持ちは大事だから忘れないように」

そうして俺達は今後お世話になる人達へ挨拶回りをした後

千聖に来ている仕事のオファーの確認をしていた

「 千翼君、先に休憩入っていいよ、私はもう少しやっていくから」

「わかりました。では先に休憩とりますね」

そうして俺は一足先に休憩を取る

そして時間を確認すると千聖もアイドルとしての初仕事を終えた頃合だったので俺はネット記事を確認すると

酷評の嵐だった…

「マジか…当て振り口パクに機材トラブルって…

正直これからだって時に…」

俺は来葉さんに断りを入れ千聖を迎えに行くことにした

車を走らせて千聖が待ってる場所に向かった

そして待ち合わせ場所に着くと千聖は俯いていた

「千聖、迎えに来たよ」

「ありがとう」

そう言って笑った千聖の顔は見ていられないほどに痛々しい笑顔だった。

「千聖、大丈夫?」

「なにがかしら?」

「仕事、成功とはいえなかったんでしょ?」

「そうね、でも、きっとこのまま終わりよ」

「なんでそう思うの?」

「上手くいくわけないじゃない、見せかけだけのアイドルバンドなんて」

「ならきっちりやることやらないと」

「事務所からは練習しなくていいって言われてたのに、今更練習しろって言うの?」

「事務所の以降でそうなったかもしれないけどさ、練習して挽回をしようとする姿勢をみせないと」

「わかってるけど、難しいわよ!私達のバンドはドラムの子以外まともに演奏ができないのよ」

「…千聖、俺から言えるのは逃げないでって事、君の経歴に傷がつくでは済まなくなるよ」

「どういう事?」

「やらない事は逃げてる事と変わらないって事」

「あなたになにがわかるの?」

「やらない事とやらないといけない事は別ってことだけ」

「よく分からないわ」

「なんなら楽器教えようか?」

「出来るの?」

「楽器が出来ないのにバンドマネージャーはできないですよ」

「バンドマネージャー?」

「学生の頃にプロデュースして今はLIVEハウスを中心に活動してるバンドがいて、彼らをプロデュースしたのは自分なんです」

「あなたが?」

「はい、知りませんか?thousandWING」

「まさにあなたの名前じゃない」

「彼等が燻ってたのは準備というか、やり方の問題でした。」

「やり方?」

「はい、技術は確かなものでした。曲も聴く限りおかしな所はありませんでした。なので俺は彼等に自作のCDを作らせて俺はそれを持ってLIVEハウスを回りました、その結果彼等は多数のLIVEハウスからオファーが来ました」

「つまり、なにが言いたいかって言うと最悪なスタートでも挽回は出来るから逃げないで向き合ってって事」

「なるほどね… 千翼、私、頑張ってみるわ!見てて!」

「近くで見てますよ!」

「あと…楽器の練習にも付き合って欲しいわ」

「もちろんです。」

「それとね…あなたがプロデュースしたって言うバンドの人達にも会ってみたいわ」

「では、近いうちに予定を組みますね」

そうして 千翼の言葉に励まされた今日だった。

 

それから私は 千翼に時々楽器を教わりながら女優の仕事もアイドルの仕事にもきちんと向き合った。

そして向き合い方も自分なりに変わったと思う

パスパレの皆ともよく意見を交わすようになったし

女優としての仕事の方も演技するということについて

深く考えるようになった。

そしてそれが 千翼のおかげだと思うけど、それがちょっとだけ複雑でもあった。

(なんでもお見通しって感じがするのよね…)

この出来事のおかげかこの出来事のせいなのか私の中で

千翼に対するイメージが変わった

(彼は…本音を言っても大丈夫な人なんだ…それでなにかが

変わったりすることは無いんだ)

そういう風に思えた。

 

 

-現在-

 

私と彼は恋人だ、それを知ってるのはごく一部の人だけで

パスパレの皆は知らない事

「 千翼、いつも私を支えてくれてありがとう。」

「これが仕事だし、俺が支えたいと思ったからそばにいる

それだけだよ」

「 千翼は私から離れていかないってわかってるから

ついつい頼ってしまうけど、許してね」

「気にしなくていいよ!頼って貰えて嬉しいから」

「ありがとう。私の隣にいるのがあなたで良かったわ」

「大袈裟だな〜」

そう言って私の隣で今日も私が好きな人は笑ってる

私だけに向けてくれる気持ちとその笑顔と一緒に…




2話目です。更新はかなり不定期ですがご勘弁ください
この作品では主人公達は恋人でもあり、お互い仕事のパートナーなので普通の恋愛とは違うかもしれませんが
こんな感じで過去と今を描いていくので今後ともお楽しみに

次回「パスパレとしての私女優としての私」
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