パーティーを追放され、『攻略本』を手に入れた剣士は世界を救う   作:キラトマト

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第1章 神の書物、発見されたり。

 トウマがパーティーを追放された翌日、彼は街をさまよっていた。

 

「意味わかんねぇよあいつ……急にさぁ……」

 

「やぁやぁ旅の御方、少し見て行ってはくれませんか?」

 

「え? あぁ……」

 

(旅してるわけじゃないんだけど……まぁいっか)

 

 全てがどうでも良くなっていたトウマはひとまず商人の持つ商品を見ることにした。

 

「これは?」

 

 彼が手に取ったのは古い書物。

 

「あ〜……これは読めない言語で書かれている本でしてね……一応古文書ということで高値をつけてはおりますが……あまりおすすめはしませんよ?」

 

(この字……確か神様の字……だったよな?)

 

 この世界で唯一トウマだけが解読することが出来る古文字、それでこの本は書かれていた。

 

(つまりこの本は神様の本……)

 

「おじさん、値段は?」

 

「おじさんとは失敬な。10000ゴールドでございますが……」

 

「そうですか……」

 

 紙があまり貴重ではないこの世界の一般的な本の値段は高くても1000ゴールドである。そう考えるとこの本は高いといえるだろう。しかも読める字で書かれていないときた。

 

「……しゃあねぇよな」

 

 なけなしのゴールドを全て使い切り彼はその本を購入した。

 

「購入いただきありがとうございます」

 

 気がつくとその商人は消えていた。

 

「は……? なんだあの人……」

 

 ともかく、トウマは購入した本の表紙をじっくりと読んだ。

 

「……こうりゃく……ぼん? なんだそりゃ。ってか……これ……」

 

 そこに書かれていたのはこの世界にモンスターが蔓延る理由や、それに……。

 

「昨日のことが……記されている……?」

 

 トウマが突然解雇を告げられたことや、昨日助けた村のことなど、事細かに記されていたのだ。

 

「クソ……わけわかんねぇよこれは……一体なんなんだ?」

 

(神の本っつー事だから恐らく……)

 

 最後のページを捲るとそこには……。

 

「この世界が……滅びるのか?」

 

 何に壊されるのかは書いていない。が、恐らく魔王だろうと推測したトウマは魔王を倒すための戦力を得るため、本の装備項目を開いた。

 

「……あった」

 

 彼が発見したのはとある古びた屋敷にある伝説の聖剣。

 

「こいつぁすげぇな……。よし、行くか。……とは言っても仲間がいねぇと……寂しいしな……」

 

 そう考えたトウマが目をつけたのは奴隷商、この世界では平然と行われている人身売買、しかしトウマはずっとそういったものを使ってこなかった。それは可哀想、や非人道的といった極めて独善的な理由によるものだった。

 

「だけど、それを生業としてる人だっているんだからな……」

 

 可哀想だと、そんな理由で無理矢理その職業を奪われたらそれこそ悲劇だと、今の自分と同じではないかと考え、彼は奴隷商へと向かった。

 

「……って、そういや俺、金ないんだったな……」

 

 まずは金策をしなければならないなと考えた彼は手っ取り早く稼ぐための技を本で探した。

 

「……これか」

 

 本にはコルウルフというモンスターの素材が高く売れると書いてあった。

 

「これがあればモンスター図鑑なんていらねぇなぁ!」

 

 とは言うがそれだけのためであればモンスター図鑑の方が断然安上がりなのだが。丁度近くにコルウルフの生息地があったため、そこに行き、それを倒し素材を売り、ギルドに売却した。

 

「っしゃあ!! これで2人くらいは買えんだろ!!」

 

 勇者パーティとして精力的に活躍していた頃よりも圧倒的に効率がよく稼げていた。それほどまでにモンスターの素材価値には差があるのだ。

 

「……よぉし、行くかぁ!!」

 

 今のトウマの全財産は100000ゴールド。例の本を買った時の10倍である。

 

「よっしゃ行くぜ!!」

 

 独り言が激しいトウマに突っ込むものは、誰1人としていない。

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