迷宮都市にて咲く菖蒲 作:にがりって…美味しいよね。
書籍版での加筆修正は含まないものとしますので、ご注意下さい。
「正義…?あぁ…『アストレア・ファミリア』の…なるほどなるほど…実に小賢しく、叶いもしない信条を掲げる愚人の方々でしたか。」
「安心しろ、我々が愚物なら、貴様らは屑だ。唾を吐きかけた後、この愚かな足で踏み潰してやる。」
「ふふっ…正義の味方だと言うのに、随分と口が悪く、容赦がない。聞いていたよりも面白い方々のようだ。」
「……何故『冒険者狩り』なんてするの?お金や魔石が目的?」
三対一で睨み合うが…攻めづらい…!
「何故、と問われても困りますねぇ…貴女たちは美しい物を観るのに理由を必要としますか?」
「あぁ?」
「澄み渡る青空を仰ぎたい。色とりどりに咲く花々を愛でたい…私の欲望は、それと同じですよ。私はただ、この不完全な世界で最も鮮やかな血というモノが見たいだけ。」
己に酔いしれ、悦楽の表情を浮かべるその姿は…
「破綻者だな…」
「破綻者…嗚呼、実に歪で心を打つ響きです。ええ、ええ、きっと永劫私に付き纏う愛しい称号なのでしょう!」
「ーーよし、貴方みたいな人は一生牢獄の中にいた方がいいわ。うん、決まり。私が決めたわ。」
「それは、御免ですね…」
「「「なら、力づくで!!」」」
初撃、私と
更に
しかし、大きく右に避けられ、アリーゼの追撃は手甲で弾かれた。
「なるほど……お強い。噂に違わぬ腕前です。これが『アストレア・ファミリア』!」
「よく言うぜ。アタシはともかく、アリーゼと輝夜とやり合ってる時点でそっちも下っ端なんかじゃねぇだろ。」
「まさか
「悲しいことに私は
あとは…そう。関わってきた方ほぼほぼ始末してきましたので…」
敵がそう言った瞬間、地面が爆発した。
すわ、敵の攻撃、或いは目眩しかと思ったが土煙が晴れるとそこには抉れた地面と、
「これはこれは…」
「団長、遅くなりました。加勢します。」
「アリーゼ!ライラ、輝夜!」
やってきたのは二人。
間に合って…無さそうだな、コレは…
一応18層に着く前、説明は受けていたけど…
まさか網張りの直後に来るとは思わず初動が遅れた…というのは言い訳か。
なんとか大剣の投擲で誤魔化したが、敵も健在。
さて…
「…お仲間ですか。貴女達に加えて援軍となると流石に分が悪い。」
「ヴィトー様、撤退を。我々の目的は…」
「ええ。わかっています。それでは正義の名に踊らされるお嬢さんがた。ごきげんよう。」
「待ちなさい!」
「…待て、団長。
「大丈夫ですか?三人とも。」
「傷一つもらってねぇ…が、折角の幹部を取り逃しちまった。…そっちは?」
なるほど…幹部だったのか…
【
「逃げてきた冒険者は、全員無事。今は
「く…あと少し早く駆けつけていさえすれば…!」
…は?
瞬間、意識の奥で稲妻が弾けた気がした。
「つけ上がるな、間抜け。英雄でも気取っているのか?未熟な今の私達が全てを救える訳もないだろうに。」
「っ……!訂正しろ、輝夜!たとえ至らない身であっても最初から救えないと決めつけて実践する正義など間違っている!」
「おま…「あーあーうるせぇうるせぇ。仲が良いのはわかったから、こんなところで言い合うなよ…おい、団長。何とかしろ。」…」
危なかった。あと少しで理不尽な怒りをぶつけるところだった。
私個人の意見を言わせてもらえば“どちらの言い分も気に食わない”だろうか。
まぁ、戦い始めてすぐのペーペーが言っても心には響かなかっただろうから、多分、これでよかったんだ。
この後、遺体を
「ん〜!ここは変わらず綺麗ね!」
「しばらく
木々の木漏れ日が差し込む水晶の森…18階層を探索していた時に、アリーゼ達と見つけ、足を運ぶようになった場所…
「さぁ、リオン、輝夜!空気を胸いっぱいに吸って!そうすれば少しは気持ちも穏やかになるわ!
現実を見つめるのも、志を持つのも間違いじゃない。だから、もう少しだけ肩の力を抜きましょう。」
暫く軽く睨み合って、そして…
「…団長とこの景色に免じて手打ちにしてやる。」
「なんですか、その言い草は…まったく。」
やはりアリーゼは凄い。本当に。
「厄介事しかねぇ
とはライラの言だ。
「あ、私もそれは賛成!」
「いいよね…本当に楽園みたいで…
ねぇ、私が死んだら誰かここに埋めてくれない?」
その発言に私は驚いた。
「なっ…!」
「家じゃなくて墓か。そりゃいいな、くたばった後ならモンスターなんか関係ねぇ。アタシも乗った。」
そのあとも皆が追従していく。ダメだ…それは…イヤだ…!
「ライラ、ノイン、リャーナ!マリュー達も何を言っているのですか!」
「真に受けるなよ、リオン。冗談だって。…“半分は”な。」
「私達、冒険者だしね。…いつ命を失うかも分からないし…」
「それは…そうですが…」
「青二才のエルフめ、お前は死ぬ覚悟ができていないのか?」
「そ、そんなことはない!そんなことは…ないが…そうだとしても!」
「もしものためだよ、リオン。たとえダンジョンや
「そーそー、ならその時は好きな場所で眠りたいって話。リオンったら真面目過ぎ。」
「それでも、不謹慎だ…
私は、そんな日は来て欲しくない。いや、そんな日が訪れないようにこの時を守り続けたい。」
「それが…リオンの願い?」
「ええ…かけがえのない友と、共に在りたい。…おかしなことですか?」
私の言葉を聞いてライラが笑みを深くする。
「ライラ、なんですかその笑みは。」
「いや〜?べっつに〜?くっせーこと言ってんなぁ、このエルフ、なーんで思っちゃいねぇぜ?」
「エルフの中でも、お前のように面倒で意固地な者も居まい…その化石の如き頭、最早治らんなぁ…あぁ、嘆かわしい。」
本心だったのに…!
「どういうことだ輝夜!馬鹿にしているのか?馬鹿にしているのですね?!」
「ふふっ、ライラも輝夜も褒めてるのよ。リオンのそれはとても立派な『正義』だって。でしょ?ルリス?」
白銀の鎧を解除していないルリスはコクコクと頷いていた。
「まったくそんな風には見えませんが…」
「リオン、あんたはあんたのままでいなきゃダメよ…」
「…?アリーゼ?」
「なんでもないわ。さ、気分転換は終わり!地上に戻りましょう!今よりも良い明日にするために!」
私は最後に見せたアリーゼの憂いを滲ませる表情がこの後も忘れられなかった。
すみません、朝に更新できなかったことをここでお詫びさせていただきたく思います。
さて、今回は輝夜視点:4ルリス視点:2リオン視点:4ぐらいの配分でした。オリ主の出番ががが…
では、最後に…どうだったでしょうか?
よろしければ評価・感想よろしくお願いします。
自分で13話を読み返してこの先の展開に繋げるにしても、この締まり方では気持ち悪いと思ったため13話書き直しの可否を確認します。50票ぐらい集まったら締め切ります。
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許可します
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そのままやれ