アサルトリリィ×仮面ライダー GrandPrix of ヘルヴォル   作:黒破リンク

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全員の思いがぶつかり合う。最後の戦いが今……始まる。


邂逅VII:「楯の乙女〜最後の戦い(後編)〜」

allvision

 

司令部「エレンスゲ司令部より、全所属レギオンに告ぐ。ヒュージの発生を確認した。ヒュージはエリアディフェンス外から、六本木方面に向かって進行してきている模様。かなりの数のヒュージが確認されている。分析班によれば、これまで頻発していたヒュージの発生は今回の侵攻の余震であった可能性もあるとのことだ。

近隣ガーデンもこの対処に動き出しているとはいえ、六本木が戦闘の中心部になる可能性が高い。ならばこの六本木にガーデンを構える、我々エレンスゲが中心となり、進行するヒュージを撃滅するのだ。

我々エレンスゲも全戦力を投入し、これを支援する。」

 

千香瑠「一葉ちゃん!」

 

藍「一葉、こっちこっち!!」

 

一葉「皆様!!」

 

司令部「諸君はヘルヴォルを中心に、先程各隊に伝えた敵戦力が最も集中する箇所に出向き──敵中心勢力の撃滅に尽力せよ。」

 

景和「一葉さん、瑤先輩は?」

 

一葉「大丈夫…とは言っていましたが、まだ戦える身体じゃありません。今回は出撃を控えてもらってます。

恋花様と英寿様は?」

 

恋花「ここにいるよ。英寿はどこにいるか分からないけど。」

 

一葉「恋花様!」

 

恋花「なに驚いた顔してんの。あたしは兵士だからさ。出撃命令が出たら出撃する。

……この制服を着させられるってことは、これまでにない重要な戦いってこと。ルールに従わなきゃ……たくさん人が死ぬ。これは、デザイアグランプリでもそう。」

 

一葉「……恋花様……。」

 

司令部「これは厳しい戦いだ。ここにいる全員が無傷で帰ってくると断言することは出来ない。だが──この戦いに負ければ、六本木はヒュージの群れに蹂躙され、灰塵に帰すことになる。

エレンスゲに正義を誓った少女達よ。敗北を喫するくらいなら死を選べ!」

 

リリィ達「了解!!」

 

隼人「(死を選べ……か。命を軽々しく見てんじゃねぇよ……!!)」

 

祢音「それにしても、どうしてヒュージが六本木に?」

 

仮伝「ヒュージの考えてることなんて分からないわよ。」

 

一葉「………。(ひょっとしたら、私達は今夜死ぬのかもしれない。それでも──それでも、私は………)」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

隼人「消えろっ!!!!」

 

隼人はゾンビブレイカーを振るい、ヒュージを撃破していく。

 

一葉「敵戦力、撃破!!」

 

リリィA「こちらも何とか、倒しました!」

 

リリィB「こちらの損害は!」

 

リリィC「そんなの分からないよ!いっぱい!!いっぱいだよ!!」

 

リリィD「敵増援確認!まだ来るの!?」

 

一葉「はぁ……はぁ……!まだ………!

まだ、戦える!」

 

仮伝「はぁっ!!ふっ!!」

 

仮伝はケラウノスで射撃しながら、フックショットを使って移動、さらにそこで射撃し続ける。

 

一葉「!!いつの間に、しまった!!」

 

藍「やぁぁぁぁぁ!!」

 

一葉は不意を突かれるも、藍がヒュージを撃破する。

 

一葉「あ……ありがとう、藍……。助かった。」

 

藍「どうしたの、みんな!なんか、動きが、変!」

 

ヘルヴォル全員が動きを止める。

 

藍「一葉、痛いところがあるの?」

 

一葉「そういう訳じゃ……。」

 

藍「わかった、じゃあ──らんがやる。一葉が、みんなができないなら。

らんがやる!たいせつなひとをまもるたたかい!だってそれは、みんなのたいせつなことだから!!らんが、みんなのたいせつをまもる!」

 

そう言って、藍は走り出した。

 

隼人「………。」

 

隼人は無言で藍を追いかける。

 

千香瑠「ま、待って、藍ちゃん!!」

 

祢音「隼人さん!?」

 

恋花「いや、藍の行動が正しいよ。」

 

千香瑠「……恋花さん?」

 

恋花「ヘルヴォルは今、戦える状態じゃない。連携がまるで機能してないんだ。瑤の不在が、大きく響いてる。それに……

一葉。レジスタ使ってないよね。」

 

一葉「はい……。」

 

恋花「使えないの?」

 

一葉「はい……なぜか、上手く発動出来なくて……。

すみません!こんな時に!」

 

祢音「一葉ちゃん……。」

 

恋花「レジスタの恩恵もあずかれない。連携もバラバラ。協力どころか、お互いに足を引っ張る状態じゃん。」

 

仮伝「今は個々で戦った方が撃破率も生存率も上がる──。」

 

景和「でも!!今までチームで戦ってきたじゃないですか!!それを、今になって──」

 

景和は恋花に抗議するも──

 

恋花「そんなのわかってる!でも仕方ないじゃん!あたしは、少しでも可能性があるやり方をしようって言ってるの!」

 

千香瑠「一葉ちゃん、いいの!?そんなやり方で、本当に──!」

 

一葉「……恋花様の考えは、客観的に見て、妥当な判断だと思います……。」

 

千香瑠「一葉ちゃん……。」

 

一葉「相互に位置情報は把握して、周辺の状況を共有──。

あとは、各個に撃破を──。」

 

恋花「迅速な判断、感謝だよ。リーダー。」

 

恋花はその場を離れた。

 

祢音「一葉ちゃん、ほんとにいいの?これじゃあもうヘルヴォルはレギオンって呼べない──」

 

一葉「私の、理想でみんなを振り回すくらいなら──。」

 

リリィA「そこのリリィ!なにをぼさっとしてるの!!敵が──」

 

ヒュージが攻撃を仕掛け、リリィは被弾してしまう。

 

リリィA「きゃぁ!!」

 

一葉「──!!今、助けます!」

 

仮伝「無防備に飛び出さないで──」

 

一葉「この……!!!」

 

ヒュージを1人で倒しに行く一葉。

 

一葉「この!!この!!!」

 

どんどんとヒュージを倒していく。

一葉の近くにもう一体現れ──

 

仮伝「一葉、危ない!!!」

 

そのまま攻撃を仕掛け、一葉は被弾してしまう。

 

一葉「ぐ……うぅ!!」

 

千香瑠「まともに食らった!?一葉ちゃん!!」

 

千香瑠は被弾した一葉を助けるためにヒュージに攻撃を仕掛ける。

 

千香瑠「一葉ちゃんに、近づかないで──!!」

 

一葉「千香瑠……様…!!」

 

景和「(千香瑠姉が頑張ってるんだ、俺も何か……!!)」

 

景和は考えながら、千香瑠と一葉の方へと走る。

 

景和「撤退しましょう!!一葉さん!!」

 

一葉「撤退……?なに、言ってるんですか!戦ってる人たちがいるんですよ!私はまだ戦えます!!私は、みんなを守るためなら、命だって捨てられる!」

 

突然、千香瑠は一葉をはたく。

 

景和「千香瑠姉!?」

 

千香瑠「景和は、今の私たちがここにいても足手まといになるって言ってるの。命を捨てられるなんて……軽々しく言わないで。

撤退しましょう。いいわね。一葉ちゃん。」

 

一葉「……はい。」

 

景和「仮伝さん、祢音ちゃん。ここは、お願い。」

 

仮伝「わかったわ。行くわよ、祢音。」

 

祢音「うん!!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

景和と千香瑠は、一葉とともに安全な場所へ撤退していた。

 

千香瑠「ここなら、安全ね。今のところは。」

 

一葉「はぁ……はぁ……ぐ、うぅ……。」

 

景和「やっぱり、酷い傷……!!マギももう……」

 

一葉「情けない……。恋花様も、藍も、隼人様も仮伝さんも祢音さんも戦ってるのに……私は………。」

 

2人「「……。」」

 

一葉「……誰も……誰も救えない。理想ばかり喚いて、みんなを巻き込んで……。結局、誰も……!

……これならまだ、エレンスゲのやり方の方が、人を救える、守れる……。私は、私が信じてきたことって、一体なんだったんだろう。全部、無駄で、意味の無いことで……。私は、ただ……!!」

 

景和「そんな風に言わないでください!!!」

 

一葉「え……。」

 

景和「一葉さんは、俺の憧れなんです!!千香瑠姉と同じように!!」

 

一葉「憧れ……?私が……?」

 

景和「追い詰められても、誰に何を言われても理想を手放さないで、全部守るって言ったあの時の一葉さんの姿は、俺にはかっこよく見えた!!俺は、一葉さんについて行きたいって心の底から思ったんです!!!」

 

千香瑠「一葉ちゃん、私も、景和と同じ。

私は、ずっと戦うことが怖かった。今でも怖い。でも、あなたを見てると、勇気が湧いた。バカみたいに前向きで──講堂で、全てを守るために戦うと宣言したあなたは美しかった。戦うあなたの背中を見て、私もこうなりたいって思った。あなたの信念を、私も支えたいって思えた。あなたと一緒に戦ってると、自分も強くなれる気がした!」

 

2人「「私が(俺が)ここに立ってるのは、あなたのおかげなの!(なんです!!)」」

 

千香瑠「意味が無いなんて、言わないで……!無駄だったなんて言わないで!!私の憧れの人を、バカにしないでよ!!」

 

景和「俺と千香瑠姉は、みんなを助けに行きます。

……信じてます。あなたを…俺たちの憧れの、相澤一葉を。」

 

千香瑠「じゃあ……先に行くからね。」

 

2人は戦場へと戻って行った。

 

一葉「2人とも…手が、震えてた……。(千香瑠様は、誰より戦うことが怖いはずなのに──景和さんは、戦闘経験はほとんどないはずなのに……ずっと戦うことを選び続けている。私は……)」

 

一葉は、日の出町の惨劇のことを思い出していた。

 

一葉「(暗闇。熱。煙の匂い。遠くで、戦いの音がする。ここは暗くて、狭くて──あの時、瓦礫の向こうから声が聞こえた……。)」

 

『今、助けるから……!助けるから!お願い!生きてて……!お願いだから!!』

 

一葉「(あの人の声は、泣いていた。)」

 

『うぅ!ぐっ!』

 

一葉「あの人は、ごめんって謝ってた。何度も、何度も──。

(でも、私は──泣くほど嬉しかった。まだ、見捨てられていなかったことをこの世にたった一人でも私を助けようとしてくれて。私を見捨てずに、守ろうとしてくれて。私の顔を見て、生きてることを知って心から笑ってくれる人がいることを。手を伸ばそうとしてくれる人がいるという、事実が──どれほど嬉しかったか……)」

 

一葉は、亡き憧れの人に問う。

 

一葉「お姉さん、私は、あなたになれるでしょうか。無力を知って、弱さを知って、誰かを守るこの難しさを知りながら。守れない罪を背負いながら。それでもなお、立ち上がって、誰かのために戦える人になれるでしょうか。」

 

その答えを、自分で見つけるために。

 

一葉「……じゃない。なれるかどうかじゃない。ならなきゃ……。マディックのお姉さん。私の、憧れの人──。私は、あなたになりたい。最後まで、誰かに手を伸ばし続けた、あなたのような──。私のために泣いてくれた、あなたのような──。あなたのような──!!全てを守り抜く!楯の乙女に!」

 

その刹那、一葉の卵には罅が入ったのだった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

戦場へと戻る道中──

 

景和「千香瑠姉の戦う理由って…何?」

 

千香瑠「私は……約束を果たすため。真琴との…親友との約束を果たすために。でも、今はそれだけじゃない。

……一葉ちゃんを支えたい。あの子の信念と共に私はあの子の背中を追いかけたい。それが理由かしら。」

 

景和「そっか……。」

 

千香瑠「景和は?」

 

景和「俺は……

小さい頃言ってた、世界の平和を守るヒーローになること。これが、一番の理由。

あとは、千香瑠姉の背中を追いかけたかった。

千香瑠姉が戦う姿を、ずっと見てた。

でも、戦えないことが悔しかった。けど今は、こうして千香瑠姉と同じ戦場で、背中を合わせて戦えてる。俺の憧れた、千香瑠姉と一緒に戦えることが、何より嬉しい。

俺は姉ちゃんと……平和のために戦うんだ!!!」

 

決意を固めたその瞬間、景和が持っていた卵が割れた。

 

景和「卵が……割れた!!」

 

千香瑠「これは……!?」

 

景和「ニンジャバックル………!?」

 

千香瑠「急いで戻ろう、景和。」

 

景和「うん!!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

一方──

 

恋花「はぁ…はぁ…どんだけ出てくんのよ……!

う……ぐ……。もう……マギも残ってない。……ここが、死に場所か。

……別に、今更、怖くないけど……。一葉、悲しい顔してたな……。」

 

後悔を1人つぶやく恋花。

 

恋花「酷いこと、言っちゃったな……。あんなの、ただの八つ当たりなのに……。」

 

ヒュージが接近してくるのを恋花は見つける。

 

恋花「あ──。

ふふ、ラッキーね、あんた。エレンスゲの序列13位は、結構いい首よ。あんた、大金星だわ。

これで……少しでも償えるといいんだけど……。ああ、神様……。」

 

ヒュージがトドメを刺そうとした瞬間、攻撃がヒュージへと当たる。

 

恋花「……!!なんともない……。どうして……。」

 

瑤「恋花……良かった、間に合った。」

 

恋花「瑤……?

いや、それより、なんでこんなとこに!寝てなきゃダメじゃない!」

 

瑤「……日の出町の惨劇。」

 

恋花「え……。」

 

瑤「あの時、わたしは、ヘルヴォルのリーダーに反論するあなたを、見てることしかできなかった。

一言、あなたが正しいと言えていたなら。誰が間違っていると言っても、わたしは味方だって言えてたら──。あなたの罪を、わたしも背負うことができたのに。

あれからずっと、あなたの苦しみを見ながら、そう考えてた。

だから──恋花。あなたがピンチの時は、どこにいてもどんな状態でも、あなたのそばに行こうって。今度こそ、あなたと一緒に戦おうって、そう思ってた。」

 

まっすぐ恋花を見つめ、瑤は言った。

 

瑤「やっと今、その願いが叶った。」

 

恋花「瑤……。」

 

瑤「本当は怖かったんでしょ?」

 

恋花「え……。」

 

瑤「一葉が、理想に振り回されて、恋花のように罪を背負ってしまうことが、ずっと怖かったんでしょう。

だから、本当に引き返せなくなる前に、あんなにきつく言ったんでしょ?」

 

恋花に、瑤はそう言った。

 

恋花「……。」

 

瑤「何も言わなくていい。恋花が誰よりも優しいことは、わたしが一番よく知ってるから。」

 

恋花「……そんなに、優しくないって。あたしは、あたしのことしか考えてないよ。」

 

一葉のことを思い出して、恋花は言う。

 

恋花「一葉を見てると、考えちゃう。理想を捨てずに戦うって道もあるのかなって。あの時のあたしの選択は間違ってなかったんじゃないかって思っちゃうのよ。

この期に及んで、救われたいって思ってる自分が情けなくて、惨めで──!!だからあたしは、一葉が、一葉の正義が、憎くて……怖いの。」

 

瑤「………。賭けをしない?恋花。」

 

恋花「賭け?」

 

瑤「もし一葉が、今の状況から立ち上がれたなら──。もし、一葉が、恋花の罪の先に光を照らしてくれると少しでも思えたなら──わたしたちの命は全部、一葉に預ける。」

 

恋花「……一葉が、立ち上がれなかったら?」

 

瑤「この戦いが終わったら、リリィを辞める。」

 

恋花「リリィの責務を、放棄するの?」

 

瑤「あなたを喪うよりいい。」

 

恋花「……ふふ、いいね。それ。わかった。いいよ、そうしよう。」

 

すると、何かを感じた2人。

 

恋花「なに、今の……。」

 

瑤「分からない。分からないけど、……身体が軽い。すぐそばに、一葉がいるような。諦めるなって、言ってくれるような……。」

 

恋花「これ、一葉のレジスタ……!

ふふ……使えなくなったって、言ってたくせに……。一葉は、まだ戦う気なんだ……。一葉は、まだ……!」

 

瑤「恋花……賭けは、わたしの勝ちみたい。」

 

一葉「恋花様ーー!!」

 

恋花「ああ、一葉……あんたってやつは……。

はは、惜しかったな。瑤と2人きりで暮らすの、割と本気でいいかもって、思ってたのに。」

 

瑤「ふふ、うん、ほんと、残念。」

 

一葉「恋花様!ご無事ですか!

って、あれ!?なぜ瑤様が!?」

 

瑤「話は後、今は──。」

 

恋花「他のみんなが一緒に戦ってる!助けに行くよっ!一葉!!」

 

一葉「はい!!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

藍「はぁ……はぁ……!

まだ、まだ……戦える!らんはまだやれるよ!」

 

隼人「はぁっ!!!」

 

千香瑠「もう少し、もう少しのガマンよ!」

 

道長「とっとと終わらせんぞ!!!」

 

景和「必ず来てくれる、みんなが来てくれます!!」

 

祢音「一緒に頑張ろ!!みんなを守る戦いを!」

 

藍「うん、らん、信じる!!一葉のことも、恋花のことも、瑤のことも、千香瑠のことも、隼人も、景和も、祢音も、仮伝も、道長も、英寿のことも──らんは、全部信じる。らんの大切な、仲間だから!」

 

道長「お前の仲間になった覚えは1度もねえけどなッ!!」

 

隼人「照れ隠しか?」

 

道長「うぜぇ!!てめぇから真っ先に潰してやろうか?!あぁ?!」

 

仮伝「喧嘩しない!!まずはこっちよ!!」

 

一葉「皆さん!!!」

 

遅れて、一葉、恋花、瑤が現れる。

 

藍「一葉!!」

 

千香瑠「一葉ちゃん!!」

 

一葉「すみません、遅くなって!」

 

隼人「英寿の奴はどうした!!」

 

恋花「まだ来てない!!」

 

道長「ギーツの奴、怖気づいたか?」

 

一葉「あぁ、皆さん、こんなに傷ついて……。」

 

仮伝「私が治療するわ。」

 

仮伝はマグナムバックルを起動し、マグナムシューターを取り出してメディックバックルをセットする。

 

MEDIC TACTICAL BLAST

 

回復弾をメンバー全員に放ち、治療した仮伝。

 

恋花「よし、これで全員集合だね!」

 

瑤「英寿がまだ居ない。けど、ヘルヴォル、復活──。」

 

隼人「なんでここに瑤がいるんだ?!」

 

瑤「詳しい話はあと……。」

 

藍「瑤!?どうしたの!?元気になったの!?」

 

瑤「うん……元気!今の仮伝のおかげもあるけど。

助かったよ、仮伝。」

 

仮伝「どういたしまして。ただ、気をつけてくださいね。」

 

瑤「わかってる。」

 

藍「やったーー!!」

 

リリィA「ぼ、防衛戦を突破される!!」

 

リリィB「もう、防ぎきれない……!!」

 

一葉「皆様──。」

 

恋花「わかってる。全部、守る戦いをするってんでしょ。

いいよ。その無謀も罪も、全部一緒に背負ってあげる。」

 

一葉「……恋花様……。」

 

恋花「その代わり……あたしたちを失望させんなよ!」

 

一葉「もちろんです!!」

 

一葉「リリィとしての誇りを胸に、全てを守る戦いを──。楯の乙女『ヘルヴォル』出撃!!」

 

一同「了解!!」

 

ヒュージを連携プレイで撃破していくヘルヴォル。

 

藍「よーーっし!げーきはーー!」

 

千香瑠「このまま敵を押し戻しましょう!」

 

一葉「不思議。身体が軽いし、CHARMの攻撃もさっきより増してる……。気のせいか、周りのこともよくわかるような……?」

 

恋花「え……?一葉、発動してるの、気づいてないの?」

 

一葉「え?発動?何がですか?」

 

無意識のうちにレジスタを発動していることに気づいてない一葉を見て、恋花は笑う。

 

恋花「ぷ……あははは!」

 

一葉「え!?なんですか!?なんで笑うんですか!?」

 

恋花「後で教えてあげるって!それより、さっさと決着つけるわよ!」

 

瑤「うん……この夜は、少し長すぎる。」

 

祢音「早く終わらせて、ラスボスに備えないとね!!」

 

司令部「エレンスゲ司令部よりヘルヴォルへ。当該地区にラージ級ヒュージの出現を確認。他のラージ級と比しても群を抜いて手強い。この存在が防衛戦を崩壊させようとしている。もはや、このラージ級に対抗出来る戦力を有するレギオンはヘルヴォル。周辺に君のレギオンのみだ。君が六本木防衛の要となるのだ。怪物を撃破し──この街を守れ。君の信念を見せてみろ。」

 

一葉「ヘルヴォルよりエレンスゲ司令部。一つ訂正を。君ではなく、君たちと──。」

 

司令部「エレンスゲ司令部よりヘルヴォル。失礼した。

君たちの信念を見せてみろ。」

 

一葉「ヘルヴォル、了解しました!」

 

道長「はっ。司令部の奴ら、随分と熱くなってんな。」

 

仮伝「想定被害範囲にエレンスゲも入ってるから、多分それよ。」

 

千香瑠「仮伝さん、毒舌ね…!」

 

藍「ねえねえ!もう一体のラスボスをやっつけるんでしょ!?」

 

一葉「え?えぇ。」

 

藍「なら、あれやろうよ!あれ!」

 

瑤「うん……わたしもそれしかないと思う。」

 

恋花「そだね。戦略的にも、その手が最適っしょ。」

 

千香瑠「私……今度こそ、決めてみせるわ。」

 

祢音「同じく!!私も頑張るから!」

 

仮伝「一気に、終わらせよう。」

 

一葉「満場一致ですね……。ヘルヴォルはこれよりノインヴェルト戦術を行います!!」

 

景和「10時の方向にラージ級出現!」

 

隼人「来たか!!ラージ級!!」

 

道長「こっちにどんどんと近づいてんぞ!!」

 

一葉「好都合です!目標、ラージ級!これが最後の戦いです!ヘルヴォル!状況開始!」

 

ノインヴェルト戦術のフォーメーションを取るヘルヴォル。

道長、隼人、景和の3人は援護に入る。

 

一葉「皆さん、トドメです!フォーメーションお馬さん!!」

 

恋花「そのネーミングセンス何とかなんないわけ……?

まぁ、やるけどさ!!都合よく過去の清算なんてできない。贖罪にならないことはわかってる!!それでも!!あたしはここで戦う!!あたしの、正義のために──!!

はぁぁぁぁぁ!!」

 

恋花はそう叫び、マギを貯める。

 

恋花「いくよ、藍!」

 

そのままマギスフィアをパスする。

 

藍「ナイスぱーっす!!

みんな、見てて。らんはやるよ。みんなが教えてくれたことをらんはやるよ!!みんなを守る戦いを!らんはやってみせるよ!

仮伝、いっくよーーー!!」

 

藍は、マギを貯めて仮伝へとパスする。

 

仮伝「受け取ったわ!!!

私は……この手で、世界を守る!!元デザ神だからじゃない!!1人のリリィとして!!私はここで、戦う!!

祢音、受け取りなさい!!」

 

仮伝はマギスフィアを祢音へパスする。

 

祢音「受け取りました!!!

私は………戦うのは怖い!!でも世界は守りたい!!本当の愛を奪わせないために!!!

瑤様ー!!!!」

 

そのまま瑤へとパスを繋ぐ祢音。

 

瑤「ぐっ!!」

 

仮伝「瑤様!!」

 

仮伝は瑤へと駆け寄ろうとするが、瑤はそれを止める。

 

瑤「大丈夫!!!

絶対繋げる。これは、私たちの、希望の光だから!!

千香瑠……受け取って!!」

 

そのまま千香瑠へとパスを投げる。

 

千香瑠「もう、失敗はしない。私もみんなと一緒に──!!みんなと一緒に戦いたい!!私だって、大切な誰かを守りたい!!

走って、一葉ちゃん!!」

 

一葉「千香瑠様、こちらへ!!」

 

千香瑠「一葉ちゃん!いくわよ!」

 

そのままマギスフィアを投げる千香瑠。

 

一葉「くううううっ!

う……ぐぅぅ!!みんなの想い……受け取りました!!ここに私の想いも乗せて、叩き込む!!」

 

マギスフィアにマギが溜まっていく。

ラージ級ヒュージ、ジズはスモール級を斜線上において身を守ろうとする。

 

一葉「ラージ級への斜線上にスモール級が入り込んだ……!ブロックされる!?いや、隙間を狙って通すしか!」

 

隼人「しぶとい奴だ!」

 

道長「とっととぶっ潰れろ!クソヒュージ!!!」

 

景和「ここで、お前を討つ!!」

 

恋花「ここは任せて!」

 

一葉「れ、恋花様!?何を!?」

 

恋花「一葉、あたしのレアスキル。生で見たこと、ないでしょ?ちょうどいいから、見せてあげる。」

 

一葉「え……?」

 

恋花「この雑魚全部、あたしのレアスキルで吹っ飛ばしてあげる!その代わり、あとはもうあたし、使いもんになんないから。

隼人たちもどいて!巻き込んじゃうかもだから!!」

 

景和「それじゃあ危険じゃないですか!!」

 

恋花「だから、あたしの命は、一葉。あんたに預ける。全部守ってくれるんでしょ?あんたは楯の乙女、ヘルヴォルの中で一番デカい盾なんだから!」

 

一葉「──!!やります、やって見せます!!」

 

恋花「ん。いい返事じゃん。

で、あとは雑魚どもか……。よってたかって……出てこないでよ。

今が一番大切な時なんだ!!雑魚が、邪魔すんな!

吹き飛べ!!フェイズトランセンデンス!!」

 

隼人たちは一旦離れ、恋花はフェイズトランセンデンスを使い、スモール級を蹴散らしていく。

 

道長「あっぶねえな!!!」

 

恋花「一葉、道は作ったよ……。あたしは、もう……。」

 

一葉「恋花様も、一緒に!!」

 

恋花「え……?」

 

一葉「私が支えます!だから、最後は一緒に!」

 

恋花「一葉……。うん、わかった!」

 

一葉は、マディックのお姉さんの言葉と行動を思い出す。

 

一葉「お姉さん……。楯の乙女を体現した、私の憧れの存在……。どうか……。どうか……!私に、力を貸してください!」

 

恋花「(一葉、あなたなら本当に……変えられるかも!)

いって……一葉……!」

 

一葉「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一葉はフィニッシュショットをジズに放つ。

 

千香瑠「た、倒した……。」

 

祢音「ノインヴェルト戦術、成功したんだ!!」

 

一葉「はい、何とか……。はは……良かった……。」

 

恋花「本当にやれたんだ、ね……。」

 

そのまま恋花は倒れる。

 

一葉「あ、恋花様!しっかり!し、死んだらだめです!」

 

恋花「勝手に、殺さないでくんない……?大丈夫、ちょっとふらつくだけで、ダメージ受けてるわけじゃないから。」

 

藍「らんたち、すごいんだね……。」

 

千香瑠「えぇ……。」

 

仮伝「まだ、終わりじゃないわ。ラージ級の居ない今、残りのヒュージを殲滅しないと──」

 

突然、ジャマーエリアが展開される。

 

隼人「なっ!?ジャマーエリア!?」

 

景和「それにこの足音、ラスボスが来た……!!」

 

英寿「はぁっ!!」

 

ブーストライカーに乗って、近づくヒュージを倒す英寿。

 

英寿「悪い。遅くなったな。」

 

仮伝「何してたのよ。」

 

英寿「色々とな。」

 

リリィA「ここは我々に任せてください!」

 

一葉「あなたたちは…。」

 

リリィB「覚えてる?一葉、あなたが序列1位になった戦いで助けてもらった──。」

 

一葉「あ、あの時の!」

 

リリィA「防衛戦が回復して、ようやく攻勢に出られます!ようやくご恩が返せます!」

 

リリィB「さぁ、皆!ヘルヴォルにばかり、活躍させておけないわ!」

 

リリィA「私達の正義を、今夜ここに示しましょう!!

あのデカイのは、お願いします!!夜明けまでの、最後のひと押しは私たちで……!!」

 

リリィ「おーーー!」

 

英寿「さぁて、ラスボス、見せてやるよ。俺たちのハイライトをな。」

 

……To be continued




次回、邂逅F:「楯の乙女〜デザ神降臨〜」
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