アサルトリリィ×仮面ライダー GrandPrix of ヘルヴォル   作:黒破リンク

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新キャラ、加治木伊織君の過去になります。


過去Ⅱ:加治木伊織の過去

数年前……

 

「恋花、今日も相席いいか?」

 

恋花「いいよ。」

 

かつて俺は、恋花と瑤の2人とは仲が良かった。

特に恋花とは、プライベートでも共に食事をするほどだった。

デザグラに参加していた時の願い。それは、『恒久的な平和』。理由は恋花達が笑顔で暮らせるような世界を望んだから。

けれど現実はそう甘くはなく、俺たちに待ち受けていたのは……辛い現実。

ヒュージと戦うだけではなく、デザイアグランプリのプレイヤーとして戦わなければならなかった俺たちは突然距離を置くようになった。

……いや、『俺が望んで』恋花から距離を置いた。

 

日の出町の惨劇。

市民を守りながら戦っていた俺は、恋花やマディックと分断され、孤軍奮闘を強いられていた。

 

「どうなってんだ、この現状……!!!恋花…瑤…頼む…無事で居てくれ……。」

 

ヒュージを片付け終わったその時、背後から潜んでいたヒュージの攻撃を受けてしまう。

 

「ぐぁぁぁぁっ!!!」

 

次々と襲い来るヒュージに俺は押されていき、変身が解け、瀕死の重症を負った俺は、気がつくとG.E.H.E.N.A.の研究所にいた。

 

「やめろ……やめろぉぉぉぉぉぉ!!」

 

……待っていたのは、地獄といってもいい惨状だった。

俺は強化実験を施され、さらに俺が目にしたのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死亡した1人のリリィと、マディックを使った人体実験。

既に強化実験を施された俺には、耐え難い代物だった。

 

『貴様が奮闘しなかったせいで、貴様の親しい人間は皆死んだ。』

『貴様さえ居なければ、こんなことは起こらなかった。』

 

『お前のせいで……』

 

『お前さえ居なければ……』

 

 

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

 

罵詈雑言を何度も飛ばされ、更には強化実験を受け人ならざる者になるかもしれないという恐怖。

実験は終わらず、俺は日を追う事に精神が磨り減っていき、俺は全てに絶望した。

精神崩壊する寸前の俺を、八雲先生は助けてくれた。

……後から聞いた話だが、あの時俺は、少しの物音にすらも驚き、そして「ごめんなさい……ごめんなさい……」と呟いていたらしい。

引き取られ、しばらく静養を続けていた。

それからしばらくして、2年生になった俺は八雲先生の元へと向かった。

理由は、引き取られた礼を伝えに行くことと、八雲先生の知り合いで、デザグラに参戦していた時に見かけた1人の女性、『獅子ユウキ』から聞いた直属の特務レギオンのことについて。

 

「失礼します。」

 

ユウキ「待ってたよ、加治木伊織君。」

 

「……なんでお前がいるんだ、獅子ユウキ。」

 

ユウキ「酷いなぁー。私はこの間伝えた特務レギオン、『クエレブレ』の一員。デザグラのスタッフをしてるのも、それが理由。」

 

「……八雲先生、俺に用とは?」

 

八雲「クエレブレに、協力していただけませんか?」

 

「何故です?

俺は強化リリィ、いつ人じゃなくなるかわかんないやつを、メンバーに入れるなんて狂ってる。」

 

八雲「クエレブレに所属するリリィは、全員が強化リリィです。あなたと同じ。」

 

「……あんたもなのか、獅子ユウキ。」

 

ユウキ「そう。

……G.E.H.E.N.A.過激派。西村乃絵美は私の母親で過激派の筆頭。

お母さんによって私は強化実験を受けさせられた。」

 

「そういうことか。」

 

八雲「どうです?乗っていただけますか?」

 

「別に構わないですが、条件が。」

 

八雲「なんでしょう?」

 

「クエレブレはG.E.H.E.N.A.の過激派を止めるために破壊行為を繰り返していると聞いています。

この行為によって人の命が脅かされる危険性、そして破壊行為による後処理。

その2つをするための独断行動を認めてくださるなら、俺は引き受けます。」

 

八雲「えぇ。構いませんよ。

彼女達に迷惑はかけられませんから。」

 

「ありがとうございます。」

 

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サロン……

 

「……。」

 

恋花「伊織…?」

 

「……何の用だ、飯島恋花。」

 

恋花「ねぇ、どうしちゃったの?前までは恋花って、呼んでくれたじゃん…。」

 

俺は、恋花の側から離れようとするが、恋花は俺の手を掴んで引き止めた。

 

恋花「待ってよ!!!なんで……なんで離れようとするの!?

何があったの…?なんかあったんなら教えてよ!!!」

 

「……離せ。」

 

恋花「えっ……?」

 

「その手を離せ。」

 

恋花「なんで?」

 

「……離せって…言ってんだろ!!!!」

 

そう言って無理やり引き剥がす。

 

「俺の過去を詮索しようとするな。お前は知らなくていい。」

 

恋花「なんでよ!!教えてくれたっていいじゃんか!!」

 

俺はCHARMを向け、恋花に脅しをかける。

 

「これ以上踏み込むなって言ってんだよ。

踏み込む気なら、殺すぞ。」

 

そう言って俺はサロンから立ち去っていく。

 

恋花「伊織……。」

 

出てってから、俺は大智に出会う。

 

大智「いいのかい?君の恋仲とも呼べる存在なんだろう?」

 

「親しかっただけで、恋人じゃねぇ。

……俺になんの用だ。」

 

大智「君は、何故今のヘルヴォルを避けるのかい?」

 

「何故だと?

学園の意向に逆らって行動し、それでいて隊長の相澤一葉はずっと序列1位のまま。

……意味のわからねぇ集団だろ。」

 

大智「けれど、ヘルヴォルの行動と、君のやっていることは似ているような気がするけれど?」

 

「あいつらなんかと一緒にすんな。

俺は、俺の意思であの仕事をしているだけだ。

……ただな。」

 

大智「なんだい?」

 

「ヘルヴォルには……恋花達には、なにかある。

裏にはとてつもない闇がある。そんな気がするだけだ。」

 

大智「なるほど。」

 

「……俺の過去は、別に関係ないぞ。」

 

大智「相変わらず、君は面白いね。」

 

「なんだと?」

 

大智「別に君の過去を詮索するつもりは無い。嫌いなのはわかっているからね。

けれど、何故そこまでして君は自分の過去を話したがらないのか、そう思ったら面白くてね。」

 

「俺が面白いだなんて、気持ち悪いこと言うな。

とっとと八雲先生からの任務に戻ったらどうだ。」

 

俺は立ち去ろうとすると、大智は俺に問いを投げる。

 

大智「何故君が、過去を話したがらず、ヘルヴォルを避けるのか。

正解は、『相澤一葉の秘密を知っているから』。」

 

「……あいつらのことは関係ないって言っただろ。」

 

大智「君は、強化実験を受けた際に、秘密を見たんじゃないのかい?」

 

「なぁ、俺が詮索されるのは嫌いだってのは知ってるよな?

これ以上踏み込む気なら、たとえお前でも殺すぞ?」

 

大智「……君は面白くて恐ろしい人だ。

これ以上の詮索は避けるさ。君に殺されるなんてたまったもんじゃない。」

 

「……勝手にしろ。」

 

 




大智は乖離編から登場予定ですけど、伊織は謀略編辺りから出る予定。
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