アサルトリリィ×仮面ライダー GrandPrix of ヘルヴォル   作:黒破リンク

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クエレブレの始まりの物語と……獅子ユウキのミッション。
それが今、明かされる。
時系列は、高等部1年の最後。

OP/挿入歌:ウェザーハーツ『ROLLIN' ROLLIN' PUNKKING』


第0話:「獅子ユウキの独白」

病室………

 

??「ようやく目を覚ましましたか。」

 

目を覚ますと突然現れた謎の男に声をかけられた。

 

「あんた、誰……?」

 

??「あなたはデザイアグランプリで、ゲームマスターのギロリに利用され、消される所を私が助けました。」

 

「デザイア……グランプリ……?何それ……。」

 

私は起き上がって、謎の男を見つめる。

 

ニラム「私はこのゲームのプロデューサーの、ニラム。

……ギロリによる数々の無礼、謝罪しておきます。大切なスポンサーの娘さんだと言うのに……!!」

 

「スポンサー……?」

 

ニラム「G.E.H.E.N.A.の研究員、西村乃恵美さんです。」

 

「……お母さんのこと知ってるんだ……。」

 

ニラム「あなたに与えられた選択肢は2つ。全て忘れたままここを出ていくか。それとも、そのIDコアに触れて、全てを思い出すか。」

 

ニラムの指差す方向を見ると、そのIDコアってやつを見つける。

 

ニラム「お母様からの了解は得ています。

……選択権は、あなたに。」

 

私は、そのIDコアに触れようとする。

 

ニラム「後戻りはできませんよ。全てを思い出せば、戦わざるを得なくなる。命懸けのゲームで。」

 

命懸け……ね。

 

「なんだか知らないけど、人生ってのはパンクでしょ?

それに、命懸けってのはリリィとして当たり前のことだしねっ!!」

 

そう言い放って、私はそのIDコアに触れる。

すると、どこか抜け落ちていた感覚が消えて、全てを思い出した。

 

 

まさか、私が仮面ライダーになるなんて、あの時には思いもしなかった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

高等部1年生の時、私はバンドを組んでライブハウスに行ってライブをやったりしていた。

でも、高校生バンドなんて伸びるわけがなく、私は選択を迫られていた。

リリィとして戦う頻度が多い私には、練習する時間も、ライブをする時間を取ることは難しかった。

そこで私は、解散を言い放った。

 

ヒマリ「解散……?

待ってよ!中等部入学の時から、ずっと4人でやってきたじゃん!今更なんで!?」

 

「今更いい加減無理あるって、薄々気づいてるでしょ?

私もみんなも、訓練や任務ばっかで練習する時間もない。」

 

ロッカ「ヒマリ、もうすぐさ、2年生に上がるんだよ?

ヒュージの出現頻度はどんどん増えてる。来年には、練習時間なんてきっとないよ。」

 

ヒマリ「けど……あたしは……。」

 

私はため息をついて立ち上がる。

 

「かたや、他の高校生バンドは人気絶頂。

潮時でしょ。」

 

そのまま壁に貼ってあるポスターを剥がす。

握りしめてポスターをぐちゃぐちゃにした後、私はヒマリに現実を突きつける。

 

「理想を追いかける人生は、もう終わり。」

 

そのまま私は、楽屋を出ていった。

 

…………………………………………………………

当時の私には、リリィとして稼いでも、ライブに行く費用や、ギターの手入れ費などで消えていき、お金がなかった。

八雲先生から、デザイアグランプリの潜入任務の命を受けてすぐ、私はデザイアグランプリの裏側を知った。

 

待っていたのは私の知らない世界。

脱落者の記憶抹消業務。

私の脳裏には、G.E.H.E.N.A.の強化実験の時の事がよぎった。

 

『やめて……お母さん!!』

 

乃恵美『悪いわね、ユウキ。今まで、私のために戦ってくれてありがとう。おかげで、私の実験はさらに加速する。』

 

『嫌だ……!!嫌だ!!やめて!!!!お願いだからやめてよ!!!』

 

次に、ドライバーやIDコアの管理業務。

そして……

 

道長「透!!おい!!しっかりしろよ!!」

 

透「俺は…デザイアグランプリで願いを叶えたかっただけなのに……!!」

 

道長「おい透!!なんなんだよ!!デザイアグランプリって!!

……っ!!」

 

消滅者の痕跡隠滅業務。

 

「はっ!!せいっ!!やぁぁぁっ!!」

 

有事の際の警備業務。

 

一樹「緊急事態だ。

プレイヤーの1人が戦闘を拒否し、逃亡した。追跡して連れ戻す。」

 

スタッフ「はっ!!」

 

警備スタッフである、切島一樹の司令を受け、スタッフの人らは移動していく。

 

一樹「獅子。お前も準備しろ。」

 

「えっ?」

 

一樹「相手は一般人だが仮面ライダーだ。抵抗される恐れもあるから、心積りしておけ。」

 

「はい。」

 

私は、警備隊だけが持つドライバーを手にし、現場へと向かった。

 

ブッチー「はぁ……はぁ……。」

 

逃げたプレイヤーを見つけた私達は、立ちはだかった。

 

ブッチー「そこをどいて!!!」

 

一樹「プレイヤーに逃亡は認められていない。」

 

他のスタッフはドライバーを構えた。

 

一樹「執行!!」

 

そのセリフとともに、他のスタッフは変身した。

そのままプレイヤーの方へと向かう。

押さえ込み、殴る、蹴る。

プレイヤーの方も負けじとハンマーを使ったり、蹴りを入れるなどして抵抗する。

他のスタッフは振り払えても、一樹には手も足も出ずにいた。

 

ブッチー「ぐぁぁぁぁぁっ!?」

 

プレイヤーの変身が解ける。

変身していたのは……

 

「ヒマリ……!?」

 

ヒマリ「……ユウキ!?なんでここに居るの!?」

 

「ちょっと……訳があってね。

それよりも、まさかあんたがデザグラにエントリーしてるなんて……。」

 

ヒマリ「真面目に努力したって成功しないし……リリィとしての使命に明け暮れるばっかり…。だったら人生一発逆転を狙うしかないでしょっ!?あたしらがバンドで売れてる世界を願って……そうすれば、あたしらの夢だって叶うし、みんな戦わずに済むんだ!!」

 

「ヒマリ……そこまでしてバンドのことを……。」

 

一樹「だったら、何故ゲームから逃げる。」

 

ヒマリ「……もうすぐ2年生になるの。リリィとして戦わなきゃいけないし、命まではかけられない。」

 

一樹「逃亡はルール違反だ。このまま逃げるつもりなら、棄権と見なし脱落となる。」

 

突然ジャマトが現れ、こっちにジリジリと迫っていた。

 

一樹「ゲーム再開だ。命を張らなければ願いは叶わない。現実だろうと、デザイアグランプリだろうとな。」

 

ヒマリを押さえていたスタッフは、そのままジャマトの方へと投げ飛ばす。

 

ヒマリ「許してっ!!!もういいの!!戦いたくなんかないよっ!!!!」

 

そう叫ぶヒマリ。

でも、現実は甘くなく、ジャマトはヒマリを攻撃し始める。

 

ヒマリ「うっ……あっ……。うぁっ…。」

 

「ねぇっ!!なんで止めないの!?」

 

私はヒマリを助けるため、警備隊ライダーに変身しジャマトに応戦する。

 

一樹「よせ!獅子!!」

 

「うぁぁぁぁぁっ!!はっ!!やっ!!」

 

ジャマトを殴って、抑え込むと、もう一体のジャマトが私の腕を掴む。

 

「離せっ!!」

 

そのまま後ろ蹴りを放って、引き剥がし、迫った2体を押さえ込んでひたすらに殴りつける。

 

「はっ!!やぁっ!!はぁぁぁっ!!」

 

この時の私の戦い方は、もはや獣の様だった。

ひたすらに獲物を殴り、蹴り、頭突きを当てたり。

がむしゃらにただヒマリを守るために。

 

私は変身を解いて、ヒマリに駆け寄る。

手を差し伸べ、引き上げる。

 

ヒマリ「助かったよ……ユウキ。」

 

「あぁ。」

 

切島一樹が私の胸ぐらを掴み、私を殴った。

 

一樹「我々運営サイドがゲームに介入するのはルール違反だ。」

 

「はぁ?だからって、仲間を見殺しになんて出来るわけないでしょ!?」

 

一樹「事情は捨てろ。でなければこの仕事は務まらない。

……霧崎ヒマリ、これが最後通告だ。ゲーム続行か、棄権か。どっちだ?」

 

ヒマリ「……棄権する。」

 

一樹「プレイヤーの最終判断を確認。」

 

切島一樹がそう報告すると、ヒマリは消えていった。

 

「ヒマリ!!」

 

一樹「取り乱すな。死んだわけじゃない。」

 

私にそう言った、切島一樹。

その顔は、何かを企んでいた顔をしていた。

 

後日、私がエレンスゲにいると、ヒマリがいた。

 

「はぁ……無事でよかった……。」

 

ヒマリ「ん?ユウキ、なんの事?」

 

「あっ、いや、なんでもない。」

 

ヒマリ「なんだよー。」

 

「……ねぇ、もう一回さ、みんなでライブしない?」

 

ヒマリ「え?」

 

「ヒマリがバンドの事本気だって知ったからさ。私も腹括ったよ。

もっと命懸けでやればさ、私らデカくなれるかもしれないし!私らの音楽を、この世界にぶつけてやろ?」

 

私がそう言うと、ヒマリは思いもよらないことを言った。

 

ヒマリ「……悪いけど私、もう音楽に興味ないから。」

 

「えっ……!?なんで!?」

 

その時、私の脳裏には、ナビゲーターであるツムリから聞いた言葉を思い出す。

 

「理想を願う心を失う?」

 

ツムリ「はい。我々はギラギラと呼んでいるのですが、脱落者は、デザイアグランプリの記憶と共に消され、ギラギラは、IDコアの中に保管されるのです。」

 

その言葉を思い出して、いてもたってもいられなくなった私は、講義するためにデザイア神殿へと向かった。

 

「あの子の……ヒマリの心を返してよ!!あの子は、誰よりも音楽が好きだったんだよ。」

 

ツムリ「しかし、規則ですので。」

 

「……なんでそんなこと…。」

 

ツムリ「世界を作りかえるのに必要だからです。

理想を願う心の強さは、ライダーの強さに影響を与えます。退場者はジャマーガーデンに。」

 

「ジャマーガーデン……?」

 

私はその言葉に疑問を持ったが、ツムリに制止された。

 

ツムリ「それ以上の詮索はご遠慮ください。」

 

ツムリは話を続け……

 

ツムリ「脱落者のギラギラは、世界を作りかえる動力源として利用されます。」

 

「ヒマリから音楽を奪わないでよ!!ねぇ!!!」

 

その言葉は届くことなく、ツムリは話を続けていく。

 

ツムリ「脱落者の思いは、別の誰かの幸せに還元される。そうやって世界中の幸せが回っているんです。」

 

抗議も届くことなく、私はエレンスゲへと戻った。

ヒマリを見つけた私は、声をかけることは無かった。

 

ヒマリ「はぁ……なんか新しいことないかなぁ……。」

 

「……どっちが幸せなんだろう。音楽を忘れたあなたと、音楽をやっていたあなた。」

 

私はくしゃくしゃになったポスターを握りしめて呟いた。

 

それから、半月が経ったある日。

 

「お疲れ様です。」

 

一樹「いいところに来たな。獅子、お前に大事な話がある。」

 

「え、なんですか?」

 

切島一樹は、大量のIDコアを私に見せる。

 

「どうしたのそれ……。」

 

一樹「くすねたんだよ。回収したIDコアを。」

 

「はぁ?」

 

一樹「お前も、叶えたい願いがあるだろ?俺に協力したら叶えてやるぞ。」

 

「どういう意味?」

 

一樹「ゲームマスターを脅して、俺たちの理想の世界を叶えるだよ。」

 

「脅す?」

 

一樹「しー。

この中には、ギラギラってのが詰まってる。これだけあれば、どんな願いでも叶うに違いない。もうすぐデザグラの最終戦が始まる。ゲームマスターがゲームに気を取られてる時が決行の時だ。」

 

そうして最終戦の時。

ゲームマスターがゲームに気を取られていた時、切島一樹達は決行した。

私はついて行き、ゲームマスターの前にたちはだかる。

 

ギロリ「どうした。」

 

一樹「ゲームマスター。俺たちは一生裏方なんて御免だ。これで俺たちの理想の世界を叶えろ。」

 

切島一樹はデザイアカードを見せつける。

そこに書かれていたのは、『俺が支配者となる世界』と書かれていた。

 

一樹「これが俺の願いだ。早く叶えろ。」

 

その脅しに屈することなく、ゲームマスターは反論した。

 

ギロリ「果たされなかった犠牲者の願いは、もっと有意義に使われるべきだ。お前らなんかに利用されていいわけが無い!!」

 

「……。」

 

一樹「知るか。負けた奴らのことなんか。執行!!」

 

切島一樹と、他のスタッフは変身してギロリに攻撃を仕掛ける。

反撃しながらも、人の多さに苦戦していた。

ゲームマスターは私にボックスを投げた。

 

ギロリ「おい!!こいつらを止めろ!」

 

ボックスを開けると、オレンジ色のIDコアと、バックルが入っていた。

 

「これは……!?」

 

私はくしゃくしゃになったポスターを見つめ、ヒマリの言葉を思い出していた。

 

ヒマリ『真面目に努力したって成功しないし……リリィとしての使命に明け暮れるばっかり…。だったら人生一発逆転を狙うしかないでしょっ!?あたしらがバンドで売れてる世界を願って……そうすれば、あたしらの夢だって叶うし、みんな戦わずに済むんだ!!』

 

「そうだ……。ヒマリの願いを……私らの願いを、無駄にはさせない……っ!!」

 

私はドライバーにIDコアをセットし、腰に巻く。

 

『ENTRY』

 

SET

 

「変身っ!!!」

 

BEAT

 

『READY FIGHT』

 

私は、仮面ライダーになって、迎え撃つことにした。

 

「ヒマリの心を、横取りするな!!」

 

私はスタッフ達を迎撃。ビートアックスを使って斬撃、訓練で培った体術を駆使して戦っていく。

 

「おりゃあっ!!!」

 

警備(一樹)「はっ!!」

 

「はぁっ!くっ!!」

 

パンチをビートアックスで防ぐも掴まれて膝蹴りを喰らう。

負ける訳にはいかないと、頭突きを切島一樹に当てる。

そのまま続けて回し蹴りを放って、さらに斬撃と前蹴りを放つ。

 

「ほらっ!来なよ!!」

 

挑発に乗った切島一樹を斬り裂く。

 

警備(一樹)「裏切り者が!!」

 

「はぁ?裏切ったのはそっちでしょ!?」

 

倒してた警備隊ライダー達が立ち上がってこっちに迫ってくる。

 

「ぶっつけ本番!!

……私のギター捌き、見せてあげるよ!!」

 

ROCK FIRE

 

「行っくよー!!」

 

TACTICAL FIRE

 

ロックファイアを放って迫る警備隊ライダーを燃やした後、斬る。

 

METAL THUNDER

 

「次はこれっ!!」

 

TACTICAL THUNDER

 

「ウィンウィン……ビクトリー!」

 

ビートバックルを操作し、構える。

切島一樹が迫って来るも、攻撃を避けてビートアックスで斬る。

そこから再び操作して蹴り飛ばす!!

 

BEAT STORIKE

 

「これが……私のビートっ!!!」

 

私は変身を解き、息を整えていたら、ゲームマスターが来た。

 

ギロリ「ご苦労。おかげで裏切り者の選別ができた。」

 

「……選別?」

 

ギロリ「スタッフ内部に不穏な動きがあることは察していた。」

 

私の知らないベルトを巻き付け、変身をするゲームマスター。

 

GLARE, LOG IN

 

ギロリ「変身。」

 

INSTALL

DOMINATE A SYSTEM GLARE

 

グレア「私に従わない者は力づくで従わせる。」

 

HACKING ON

CRACK START

 

警備スタッフ「うぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

グレア「私の期待に答えてくれたな、パンクジャック。」

 

「パンクジャック……?」

 

グレア「君に渡したIDコア。それは君が仮面ライダーになるために私が用意しておいたものだ。」

 

「私が止めるって……わかってたの!?」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

それから2年生に上がった私は、クエレブレに入隊。

そこでクエレブレのメンバーと会った。

 

優珂「初めまして、獅子ユウキ様。私は松村優珂です。」

 

蒔菜「はじめましてー。賀川蒔菜でーす。」

 

結爾「森本結爾。よろしくです。」

 

緋紅「久しぶり、ユウキ!」

 

「改めて、獅子ユウキです。よろしくね!」

 

クエレブレの一員として入った私は、引き続き八雲先生からの指令である潜入任務の命を行いながら、ゲームマスターであるギロリからの命、出雲英寿の脱落のために動くことになる。

今のクエレブレが、どうして悪名を被ることになったのか。

クエレブレの初めてのミッション。

その話は、また次回……ね?

 

……To be continued




次回、「第1話:クエレブレ始動〜全ての始まり〜」
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