前回のあらすじ
「今回の学年二位は山田」
新宿編が書けなかったので、今回と次回は時間稼ぎ編です。
秀華高校の文化祭のことばかり考えていたけれど、実はその前に下北沢高校でも文化祭がある。
ただこっちの文化祭は祭り、というより文化的側面がかなり強い。
一般的な文化祭のイメージの、行ったことないけど、お祭りのようなものとはまるで違う。
実際登校日に決まった僕達の出し物も、下北沢高校の歴史というつまらないものだ。
だから最近は存在を忘れていたし、来週開催と言われても、特になんとも思わなかった。
僕達の出し物は掲示物だ。それも去年とまったく同じ。流用すれば準備に一日もかからない。
そう思って高を括っていたのだけれど。
それが突然、事情が変わった。結論から言うと、新しい出し物を考えなければならなくなった。
なんでも隣のクラスも、まったく同じ下北沢高校の歴史をやろうとしていたらしい。
またこれも同じく、去年のデータを流用して掲示物を作ろうとしていた。
そして、その流用するデータも完全に同じ。全てが一致していた。
いくら適当な文化祭だと言っても、何もかも同じ出し物が並び合うのは流石に不味い。
夏休み明けの文化祭実行委員会でそう指摘され、どちらかは変更するよう言われたらしい。
幾度となく話し合い、最終的にジャンケンで決めることになり、そして僕のクラスが負けた。
そういう訳で急遽新たな出し物を、なんでもいいから用意する必要が出来た。
といっても、それが判明したのが開催一週間前だ。
それから準備しようとしても、出来ることなんてほとんどない。当然クラスは荒れた。
ちなみにここまで発覚が遅れたのは、文化祭実行委員がずっと黙っていたからだ。
理由は何でも、死にたくなかったから、とのこと。それを聞いてクラスは落ち着きを取り戻した。
どうして死ぬのかは知らない。知らないけど、早めに報告した方が死ぬ確率は低いと僕は思う。
そんな流れでクラスメイトも納得して、新しい出し物を決めよう、ということになった。
なったけど、まったく決まらなかった。何せあと一週間しかない。出来ることは限られている。
休憩所にしようという声もあったけど、今は禁止されていてそれも出来ない。
かつて全学年全クラスが休憩所にして、文化祭がお昼寝会になったから、らしい。
一時間ほど悩んで、話し合って、結局またクジ引きに頼った。
当たりを引いた人が責任を持って、その人の一存で新しい出し物を決定する。そういう形だ。
「ひぇ」
そしてまた僕が当たりを引いた。こういう時ばかり当たりを引く。
だけど考えてみれば、元々このクラスの出し物を決定したのは僕だ。
それがやり直しになったのだから、改めて僕が決め直すのは筋が通っているとも言える。
「なにか、希望がある人はいる」
登校日の時のように、教壇に立ってクラスメイトに確認する。誰も何も言わない。
あの時と同じだ。違うのは、伊地知さんが苦笑いして、山田さんが寝ているところくらい。
僕もまったく希望がないから、彼らに文句は言えない。この分だと、また何も出ないだろう。
「何もないなら、前回の提案から無作為に出そうか」
沈黙を肯定とみなして、先生に以前渡した提案書を持ってきてもらう。
そこから下北沢高校の歴史と、ライブやメイド喫茶など、絶対に実現不可能なものを抜く。
大体半分くらいにはなった。思ったよりも残っている。それをバラバラにしてかき混ぜる。
そして適当に選ぼうとしたけど、駄目だ。僕はなんとなく、どれがどれか覚えている。
これだと無作為にならない。代わりに誰かに選んでもらわないと。
適当に声をかけると気絶されるから、お願い出来そうなのは伊地知さんと山田さんしかいない。
伊地知さんを見ると、しょうがないなぁといった顔をしていた。
山田さんを見ると、よだれを垂らして気持ちよさそうに寝ていた。
よし、山田さんに決めてもらおう。乱雑にまとめた提案書を抱えて、彼女の席まで近づいた。
「山田さん、起きて」
「寝てます」
「寝ててもいいから、どれか選んで」
半分以上寝ている山田さんに、紙の束を差し出す。
寝ぼけまなこで何がなんだか分かってなさそうだったけど、一枚取り上げてくれた。
それを受け取って、僕の方でも内容を確認する。
「……これなら、あと一週間でも間に合うかな」
そこには大きな文字で、占い、と書かれていた。
一度占いと決まれば、あとはとんとん拍子だった。申請も準備もすいすいと進んだ。
雰囲気に拘らなければ、占いに準備なんてほとんどいらない。各種道具と机を並べるくらいだ。
そして占いが出来る人、出来なくてもそれっぽく出来る人、絶対に無理な人。
適当に配分してシフトを作り、それで準備は終わり、なんとか無事に開催に漕ぎつけられた。
以上、状況説明終了。今日はその文化祭当日だ。
今はもうお昼過ぎ、お昼ご飯を食べてから僕達のシフトが回ってきた。
それからしばらく経ったけど、まったくお客さんは来ない。閑古鳥が鳴いていた。
僕達以外誰もいない、準備を終えた教室を見る。
窓という窓に暗幕を張り、中央には真っ黒いシーツに覆われた机が一つ配置されている。
その上には、演劇部から借りてきた大きな水晶玉が存在感を放っていた。
「いやー、全然お客さん来ないね」
「そうだね。というか多分、僕達の時間は誰も来ないと思うよ」
「来ないなら来ないで、別にいいよ。惰眠を貪る時間になる」
そう言って、実際に山田さんは鼻提灯を膨らませ始めた。寝るのが早い。
そんな彼女を見ても、伊地知さんは苦笑いを浮かべるだけだ。いつものように叱りもしない。
伊地知さんも僕達二人と同じように、誰も来ないはずと思っているのだろう。
三人揃って同じことを思っているのは、教室の入口にある張り紙のせいだ。
今教室の戸には、占いやってますという貼り紙がある。これは普通だ。
そして現在魔王タイム中という紙もまた、その横にでかでかと貼ってある。これは異常だ。
この魔王タイムという意味不明な言葉は、シフト分けの際に山田さんが急に作った。
いくつか占いゾーンを作って、そこにそれぞれ一人ずつ占い担当を置く。
それが当初想定されていたローテーションだった。
その際各担当を決めるにあたって、主に僕が誰と一緒になるかでもめた。
下手な配置をすれば、必ず誰かが犠牲になる。
どうすれば文化祭を平穏無事に終えられるか、またもや会議は荒れに荒れた。
友達も出来たし参加してみたかったけど、これだと難しいかな。
そう思って、円滑な文化祭のために当日は休む、と宣言しようとした。
だけどそれと同時に山田さんが手を挙げ立ち上がり、堂々と口を開いた。
「魔王タイムを作ろう」
そんな山田さんの鶴の一声で、話し合いは終結した。
その時の彼女の、やってやったぜ、という顔が今でも忘れられない。口にも出してた。
魔王タイム。山田さんの説明によると、僕一人で占いを担当するVIPタイムらしい。
何がVIPなのかとか、よく分からないことばかりだけれど、彼女の提案は皆を助けた。
クラスメイトは僕といて怯えなくて済むし、僕も文化祭に参加出来る。
ただ実際に占いをするのは僕一人でよくても、受付とかでアシスタントが必要だ。
そこはいつもの流れで、魔王係の伊地知さんと山田さんが引き受けてくれた。
誰一人入ってこないこの感じからすると、もしかしたら僕だけでもよかったかもしれない。
「予想はしてたけど、凄い暇だね」
「ね、この後時間までどうしようか」
そう言ってから伊地知さんは微かにあくびをした。山田さんに釣られたようだ。
今日はなんだか暖かいし、彼女はいつも色んなことを頑張っている。眠くなって当然だ。
だからそんなに恥ずかしがらなくてもいいと思う。
「伊地知さんも山田さんと一緒に寝たら?」
「……後藤くんも寝る?」
「僕は外だと眠れないから起きてるよ」
この間の江ノ島帰りは例外だ。緊張しすぎて疲れてしまった。
特に最後の伊地知さんが効いた。かつてないほど気を遣ったから、精神力が空っぽになった。
だから元気な今日は眠れない。それに全員寝てしまうと、万が一誰か来た時によくないだろう。
「じゃあ私も起きてる。寝顔見られちゃうからね」
「……寝顔見られるのって、嫌なことなの?」
この間ひとりと喜多さんにじっくり見られたらしいけど、特に気にならなかった。
僕が無頓着なのか、それとも男女差なのか。多分前者だ。そんな気がする。
そんな僕の変な疑問にも、伊地知さんはちゃんと答えてくれた。
「恥ずかしいから私はやだ。あとセクハラにもなるらしいから、後藤くんも気をつけてね」
「そうなんだ。……参考までに聞きたいんだけど、気絶顔はセーフだと思う?」
「えぇ、初めて聞く言葉だから知らない……」
普通の寝顔より白目や泡を吹く気絶顔の方がよっぽど恥ずかしいはず。
そう思って聞いたのだけど、伊地知さんに審議を拒否されてしまった。
分からないけど、救命作業とかもあるし変に遠慮するのもよくないな。気絶顔はセーフにしよう。
「寝るのが駄目なら、うーん、何か二人で出来ること、遊べることは」
「それなんだけどさ」
そこで言葉を区切り廊下側の、お客さん用の椅子に伊地知さんは腰を降ろす。
そして何かを期待するまなざしをして、僕を見上げた。
「後藤くん、占い出来るんだよね?」
「ちょっとだけね。昔興味を持ったことがあって」
確か、ひとりが変形や変態をするようになった頃の話だ。三年くらい前かな。
あれを見て、僕はあらゆる物理法則が信じられなくなった。そして一時期オカルトに走った。
ひとりの生態やら僕の魔王感やら、科学じゃ理解できないものをなんとか解明しようとしていた。
もちろん儀式だとか、そういう危ないことはしていない。知識だけ、勉強だけだ。
あんなこと実践したら母さんが泣く。多分父さんも泣く。というか皆泣く。
その流れで、占いについてもそこそこ勉強した。こっちは家族にも好評だった。
特にふたりと母さんはいつも喜んでくれた。ふたりは水晶やカードが綺麗だったからだと思う。
それで調子に乗って練習したから、僕もある程度は出来るようになった。
ただ、どれだけオカルト方面から追及しても、ひとりのことも僕のことも分からなかった。
ついでに僕の魔王的評判がますます悪化したから、二か月くらいでオカルトは止めた。
あのまま続けていたら、僕を中心とした新興宗教でも出来ていたかもしれない。
だからもうやらないけど、あれはあれでいい経験だった。知らない世界を知ることが出来た。
「それでひとりと、少しだけ調べたことがあるから」
こんなことを説明しても、多分引かれるだけだから一言にまとめた。
伊地知さんもそれで納得したみたいで、軽く流してくれた。
そしてどうしてそんな質問をしてきたか、その答えを口にした。
「後藤先生、私のこと占ってくれますか?」
茶目っ気と愛嬌に溢れたお願いの仕方だった。喜多さんに負けず劣らずあざとい。
ふと気づいた。もしかして、これは噂に聞くフリというものかもしれない。初めて見た。
だとしたら伊地知さんのノリに合わせて、僕もそれっぽい雰囲気を作ってみよう。
「はい。それでは、い、お客様、本日はどのような未来をご所望ですか?」
「おぉ、それっぽい。えっとね」
僕のセンスはずれてるらしいから、言ってみるまで合ってるか分からない。これは正解らしい。
僕の質問を受けて、彼女は顎に指を当てて目を瞑り、考え込み始める。
途中で何かを思いついたり躊躇ったりする様子はない。
すすっと何か出てこないことに苦しんでいる。この感じだと興味本位での提案だったようだ。
つまり今、伊地知さんには差し迫った重大な悩みは無いと考えられる。安心した。
「うーん、結束バンドの今後について、とかも出来る?」
「もちろんでございます」
「……ふ、ふふっ、ちょっと笑っちゃうから、そのキャラやめて」
「かしこまりました」
フリに答えて笑われるということは、正解なんだ。そう思って続行したら、吹き出された。
そして水晶玉越しにパシパシと力無く叩かれる。真面目にやったのにツッコまれた。
なんでだろう。
それはそれとして、結束バンドの今後についてか。どれでやろう。道具はたくさんある。
水晶。さっきの感じからして、これで雰囲気を出そうとすると爆笑されそう。
筮竹。こんな渋いやつ持ってきたの誰だろう。結構音が出るから、山田さんが起きちゃうかも。
おみくじ。これ質感が本物なんだけど、まさか神社から持ってきてないよね?
「……タロットでいい?」
「いいよー」
今回は一番無難なタロットカードにした。
タロットは便利だ。カード一枚一枚がそれぞれ意味を持ち、それを読むだけで占いっぽさが出る。
ちょっと工夫をすれば配置だって自由自在だ。結果を恣意的に歪められる。
意味の読み上げも少し捻りを加えれば、良くも悪くも意見を調整できる。
よし、ろくでもない結果が出たら僕の方でなんとか軌道修正しよう。
取り出したカード、大アルカナ二十二枚を山にしてから適当に崩す。
そして時計回りに回すように、カード全体をよく混ぜる。十分に混ぜたら再び一つの山にする。
今度はその山を三つに分けて、違う順番に戻して一つの山にする。これでシャッフルは完了。
じゃあ次はスプレッド、どういう並べ方で占うかを決めよう。
なんとなく伊地知さんの様子を確認すると、想像よりも真剣な顔をしていた。
せっかくだしケルト十字とか、本格的なものにしようと思っていたけれど路線変更だ。
もしも悪い結果だった時に、あんまり真に受けられてしまうと僕も困ってしまう。
それに所詮占いだけど、僕の魔王感が妙な信憑性を生むかもしれない。
「伊地知さん、久しぶりだから簡単なやり方でもいいかな?」
「……あっ、う、うん。もちろん」
じゃあワンオラクル、いやツーオラクルにしよう。
シンプルで分かりやすいし、結果と対策が出てくるから僕としても話しやすい。
そうと決まればあとは引くだけだ。山札をアーチ状に広げ、そこから二枚カードを引く。
伊地知さんにはすぐ見破られるだろうから、今回カードの操作はしていない。
悪い結果になったら、解釈を捏ねてなんとかまとめよう。
密かに決意して表にした一枚目は、逆位置の死神だった。伊地知さんの顔が歪む。
「うわ、なんか物々しいのが出てきた」
「これは死神だよ」
「えー、じゃあ悪いやつ?」
「正位置だったらそうだけど、今は逆位置だから違う意味。転換期とか新生とか」
僕の説明に伊地知さんは感心したような顔をしている。擬音にするとほへーって感じ。
何か見たことがあるような表情だ。どこでだろう。今のところぴんとこない。
思い出せないし、彼女からの質問も無さそうだから、このまま二枚目のカードもめくろう。
二枚目、対策や改善方法を示すアルカナは正位置の審判だった。
「それでその時の心構えが、正位置の審判。これは許しとか福音とかだね」
そう言って、伊地知さんの表情を確認する。さっきと同じ顔だった。
見覚えがあると思ったら、勉強を教えている時のひとりだ。つまりあんまり分かってない。
それなら長々と講釈を垂れるより、簡潔にまとめた方がいいかもしれない。
「まとめると、近々何か大きな変化が起きるけど、それを受け入れて進めば大きく成功できます」
「はー、なんか占いっぽいね」
「一応そうだよ?」
伊地知さんにしてはだいぶボケた発言だった。誰一人来ないから気が抜けてるのかな。
僕と山田さんしかいないし、楽にしてもらえるならそれでいいか。
そう思ってカードを山に戻していると、彼女の視線を感じた。その目には興味の光が宿っている。
「ねぇ後藤くん、それ私にも出来るかな?」
「出来ると思うよ。乱暴に言えば、カードを引いて意味を読むだけだから」
「ほんとに乱暴だ」
おかしそうに笑う伊地知さんに、簡単にシャッフルとカードの引き方を教えた。
タロット個々の解釈は複雑だし、人によって違うから今回は省略。引くカードも一枚にした。
本気でやるならともかく、それっぽい仕草が出来るだけでも、なんとなく楽しめると思う。
占う人とされる人、立場が入れ替わったから席も入れ替えた。
席に着くとすぐ、わざとらしくコホンと咳を出し、どことなく偉そうに伊地知さんが問いかける。
「えー、では君、今日はどんな悩みがあるのかね?」
「伊地知さんはそういうキャラしていいの?」
「私はいいの」
僕のはさっき吹き出されたから、疑問に思って尋ねると横暴な答えが返ってきた。
理不尽だ。だけどここで反論しても何の意味もないだろう。それになんとなく面白い。
胸を張って宣言する伊地知さんに、僕は大人しく頭を下げてお願いした。
「それじゃあ僕の人生について占ってください」
「おぉ、なんか重いなー」
「所詮占いだから気楽にやってください、伊地知先生」
「……ふっふっふっ、うむ、任せたまえ」
頼りがいのある返事をした後、伊地知さんがカードをシャッフルし始めた。大雑把な手つきだ。
最近気づいたけど彼女は見かけによらず、なんというか、男らしいところがある。
そして親友の山田さんは逆に、時たま女の子らしい一面を見せる。女の子って不思議だ。
そんな占いとはまったく関係ないことを考えていると、伊地知さんがカードを引いていた。
「えっと、これって?」
「……逆位置の悪魔」
彼女の引いたカードを見て、思わず見開いてしまった。
何が来ても僕が適当に語って、楽しく終わらせるつもりだった。でも、これが来るとは。
少しの間固まってしまった僕を見て、伊地知さんが焦り始める。
「も、もしかして悪い意味だったりする?」
「死神と同じで正位置ならね。でもこれは逆位置だから、解放とか自由とか、いい意味だよ」
今回のお題は人生。人生における解放や自由、つまり悪習からの解放を示していると思う。
僕の悪習、悪癖、他人を皆嫌ってしまうこと。それから解放してくれた伊地知さんがこれを引く。
占いなんてまったく信じていないけど、偶然にしては面白い結果だった。
「ありがとう伊地知さん。これからも頑張れそう」
「よく分からないけど、それならよかった」
そんな感じで、二人で占いしあったり、雑談したりして時間を潰していた。
その間もまったくお客さんは来ない。教室の前で止まる気配は何回かあった。
だけどすぐ、足早に立ち去っていく。絶対あの張り紙のせいだと思う。
「リョウの張り紙で皆引いちゃってるのかな」
「魔除けみたい。でも中にいるの僕だから、ちょっと違うかな。封印のお札とか?」
「また答えにくい質問するね」
そんなことを話していると、再び入口に気配を感じた。
今度は中々逃げない。まじまじと教室の張り紙を読んでいるようだった。
そしてがらりと戸が開く音がする。とうとう恐れ知らずの勇者が来たのかな。
そう思って二人で入口を見る。だけどそこにいたのは、予想もしていなかったお客さんだった。
「ひとり?」
「き、来ちゃった」
可愛い。
次回のあらすじ
「努力」