マブラヴ·オルタネイティヴ〜蒼穹の彼方〜   作:naomi

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FILE10 実力

(向こうは5機の小隊に別れたか。伊隅大尉は後方の小隊指揮として前衛はやっぱ速瀬中尉かな?恐らく面子は速瀬中尉、涼宮、冥夜、彩峰・・・・俺の抜けた穴は速瀬中尉をコントロール出来そうな宗像中尉ってところか)

 

「B-2。どうする?」

 

「えっ、まあ隠れて各個撃破がセオリーでしょうけど、1対1になることはそうそうありませんからね」

 

「撃ち漏らしは任せるよ」

 

「えっ!?真壁さん!?」

 

 

 

「さ~てあの男の首は絶対に私が獲るわよ」

 

「ヴァルキリー2。私怨は持ち込まないでくださいよ」

 

「うっさいヴァルキリー3。あんた獲物ぶんどったら承知しないわよ」

 

「こちらヴァルキリー11。敵と接敵………これは『吹雪』!?」

 

「!?突っ込んでくるとは度胸はあるようね。ヴァルキリー11。私が向かうはやられんじゃないわよ」

 

「了解」

 

「こちらヴァルキリー5。その後方から来た『不知火』と接敵」

 

「こちらヴァルキリー12。挟撃する」

 

「ヴァルキリー3より、ヴァルキリー1ターゲットをエリアB4〜B8に追い込んだ。支援砲撃を要請する。」

 

「ヴァルキリー1了解。a小隊エリア4〜8まで距離を詰めつつ援護射撃」

 

「了解!」

 

 

「ヴァルキリー2。ヴァルキリー11と合流しB-1と接敵。ヴァルキリー3はヴァルキリー5側の支援に向かう模様です。」

 

「数で上回ってるんだから、孤立させて各個撃破になるわよね〜」

 

演出場に設置されたCP(コマンドポスト)では『香月夕呼』、『イリーナ・ピアティフ』、『涼宮遥』がその様子を見守っている。

 

「なかなか筋が良さそうだな、彼は」

 

そこへ横浜基地基地司令『パウル・ラダビノッド』が訪れた。敬礼しようとする『イリーナ・ピアティフ』、『涼宮遥』を手で静止する。

 

「基地司令。こんな所で油を売っててよろしいのですか?」

 

「新たなる戦力になりうる人材の観察に勝る業務は今の私には存在せぬよ」

 

「そうですか。」

 

「どうだね副司令。彼は?」

 

「充分戦力になり得ますね。流石場数を踏んでいるだけあって、白銀少尉と開始早々に分断されましたが、もの応じせず的確な対処をしている印象です」

 

「そうか。…………彼にあの話をしてもよかったのかね?」

 

「えぇ、彼もあの時あの場にいた者ですから」

 

「…………まぁ君が良しとするなら口出しはするつもりは無いが、なかなか周辺の動きがよろしくない。焦る気持ちもわかるが慎重にな」

 

「ご忠告ありがとう御座います。」

 

 

「くっなんなのよコイツ!」

 

ヴァルキリー2とヴァルキリー11の連携を鮮やかにそして的確に対象するB-1

 

(真壁特尉の動きはなんだ。あの『吹雪』にも『XM3』は搭載されているし、ベースも白銀機だから変則的な挙動も腑に落ちる。だがこの挙動は『XM3』の挙動とはなにか根本的に異なるような………)

 

「御剣!!」

 

「しまった!?」

 

ヴァルキリー2と対峙し隙を伺っていたヴァルキリー11は一瞬の隙をつかれ迫りくるB-1からの斬撃をくらう

 

「ヴァルキリー11。胸部へ致命的損傷。機体大破と認定」

 

「申し訳ありません。中尉」

 

「ヴァルキリー2よりヴァルキリー1。ヴァルキリー11がやられた支援要請」

 

「なに!?…………ヴァルキリー3直ちにヴァルキリー2をフォロー。ヴァルキリー4がヴァルキリー3の空けた穴を埋める!a小隊支援砲撃。」

 

「了解!」

 

(真壁さん。速瀬中尉の相手しながら、冥夜を落としたのか!?………負けてられねー)

 

「ヴァルキリー12!今行く!!」

 

 

B-2も負けじと狙いを一点に絞り、徐々に追い詰めて行く

 

(白銀…………狙いを私に絞った?…………気に入らない)

 

(後ろから撃ち続けてるのに、なんであんな避け方出来るの!?)

 

「ヴァルキリー5!」

 

「えっ!嘘!!」

 

B-2の『不知火』の背面に装備された機関砲を突如発砲、後ろを取っていたヴァルキリー5へ火を吹く。

 

「くぅーー」

 

「ヴァルキリー5。右肩及び左膝に損傷。戦闘は不可能と判定」

 

「そっそんな…………まだやれます!」

 

「涼宮。実際の戦闘をイメージしなさい。右腕と胴体の接合部と膝を撃ち抜かれてるのよ?戦死はしてないにしろ、どうやって戦うのよ?」

 

「うっ………了解」

 

(よし!今ので涼宮を落としたのはデカい)

 

「白銀。ちょこまかと目障り」

 

「増援来る前に討ち取らせてもらうぜ彩峰!………!?」

 

激しい砲撃がB-2を襲う。

 

「後方部隊が合流したか!思ったより早い」

 

「a小隊。B-2に集中砲火。先に白銀機を落として素早くあちらに合流します」

 

「ヴァルキリー7、了解。」

 

「ヴァルキリー8、了解。武!覚悟しなよ〜」

 

「ヴァルキリー9。了解しました。」

 

 

B-1側。こちらにはヴァルキリー1が加勢し激しい攻防が続いていた。

 

「流石に速瀬が拘るだけあって、手強いな」

 

「大尉。横取りは無しですよ」

 

「散々時間をやったのに狩れなかった貴様が悪い」

 

「っつ!にしても私達相手にこの余裕かました感じが腹が立つんですよね!」

 

「貴様のその気持ちなんとなくわかったよ!」

 

(さっきよりも練度の高い連携だ。…………)

 

ヴゥーンパチパチパチ

 

一発の砲撃がヴァルキリー1に放たれる。斬り込むつもりでいたヴァルキリー1は回避を諦め盾を構えた。

 

ドゴーン!!

 

「なっなんだと!?」

 

「!?」

 

「嘘………なに今の!?」

 

その一撃は演習用のペイント弾でヴァルキリー1の『不知火』を吹き飛ばした。受けた本人は勿論その場にいた2人もその光景に唖然とした。

 

地面に叩きつけられるヴァルキリー1

 

(ダメージチェック………地面に叩きつけられたからな各パーツが軽微なダメージを負ってはいるが致命的なモノは無い)

 

「速瀬!宗像!!ボサッとするな!!!」

 

「!?クゥー」

 

体勢を立て直す時間を稼ぐためにヴァルキリー1の間に入るヴァルキリー3。数的優位で圧倒的攻勢だったヴァルキリー2はリズムを崩され徐々に劣勢に立たされる。

 

「どうなってんのよ!急にパワー負けしだして」

 

「それに『87式突撃砲』ってこんな威力出ましたっけ?」

 

2人が避けた後の地面には直径20m深さ10m級の窪みが点在していた。

 

「なによこれ!?」

 

「大尉、よくご無事でしたね」

 

「全くだ。あの1発のお陰で盾が使い物にならん」

 

3点でB-1を囲むように包囲するヴァルキリーズ。睨み合いが始まる。

 

(囲み続けてはいるが射線上に味方が入るように移動されて、撃つのを躊躇してしまう…………この動きも計算の内という訳か)

 

「大尉!ご無事ですか!?」

 

突如ヴァルキリー1に通信が入る。

 

「どうしたヴァルキリー4」

 

「すみません。ヴァルキリー12を戦闘不能にされこちらの包囲をB-2が突破。そちらに向かっています」

 

「やるな白銀。…………了解だa小隊はそのままB-2を追撃。砲撃の手を緩めるな」

 

「了解」

 

「聞いていたなどうやら合流を許してしまいそうだ」

 

「…………早いとこB-1を沈めて、B-2を挟撃してやりましょう」

 

「そうだな、行くぞ!」

 

ヴゥーンヴゥーンヴゥーン

 

「!?」

 

『不知火』の画面に表示される警告音。

 

「『コード991』だと!?」

 

それは撃つべき敵が襲来した合図であった。

 

 

 

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