「我々は外で警戒任務2つきます。なにがあればすぐお呼びください!」
護衛をした警備兵が制御室の外に出る。
「反応炉ダイヤログ………ドライヴモニター呼び出し………コントロールパネル…………」
手慣れたキーボード操作音だけが部屋に響き渡る。
「…………来た」
a2が『涼宮遥』が制御室に入ったことを確認した。
「流石涼宮中尉。こっちはまだ片付け切ってませんよ」
「悔しいけど私達の負けね、流石遥!」
(速瀬中尉。自分の事のように嬉しそうだ)
一方の『涼宮遥』はパスワード入力に入っていた。
「………!?」
「副司令ダメです!非常停止の操作画面まではいけますが、その先に進めません!」
「!?」
「それで!」
「パスワードは認識しているようですが、最終確認画面が立ち上がらすエラー061の表示が!!」
「エラー061………反応炉側の応答が無いってことね。ネットワーク管理画面を呼び出して接続状態を確認しなさい!」
「反応炉前確保。全ての敵を一掃しました!」
「よし!ゲート前に戻ってそのまま警戒よ」
「了解」
周辺警戒に移るa2
「…………!副司令。原因がわかりました!!反応炉と制御室を繋ぐメインケーブルとサブケーブルが共に断線しています!」
「なるほど、侵入したBETAにやられたのね」
「なんとか迂回を試みています…………」
「無駄よ。それが出来るなら今頃、司令室から遠隔操作してるわ。ハッキング対策で専用回線以外から入ってくる重要なコードは全て跳ねる仕組みなのよ」
「じゃあ、どうすれば?」
「速瀬、白銀。聞いていたわね?断線したケーブルを交換して頂戴」
「ケーブルの交換!?」
『不知火』の画面にデータが表示される。
「ジョイントは規格品だから接続作業は簡単なもんよ。管制室と反応炉に備えたサブコンピューターを繋ぐケーブルの長さは42m。18番ケーブルを使いなさい。位置も近いし88mあるから十分な長さよ。本来なら強化外骨格で作業するところだけど、戦術機のマニピュレータでも十分やれるわ」
「了解。作業にかかります」
「作業マニュアルは転送したわ。格納庫の隔壁がそろそほ危ないから急いで頂戴」
「私は反応炉側をやるわ!白銀は制御室側をお願い。5分以内にやるわよ!!」
「了解!」
「涼宮。速瀬達の作業が終わったら、制御室のコンピューターを念の為に再起動しなさい」
「了解」
「失礼します!中尉なにか変わったことは!?」
「伍長。こっちは大丈夫です、どうされたんですか?そんなに慌てて」
「いえ、何度かお呼びしたんですが返事が無かったもので………」
「そうだったんですか?すみません。」
「いや、恐らくこの部屋の厳重な電磁波対策の影響だな。今、お前の声はちゃんと入ってきてる」
「あっ、ホントだ」
「なるほど、そういうことか………困ったな」
「万が一の場合は司令室経由で呼んでもらおう。この部屋と司令室は有線で繋がっているからな」
「そうだな、聞いての通りです中尉。お手数ですがよろしくお願いします。」
「はい、わかりました」
「定期的に様子を見に来ますのでご安心を」
「大丈夫です。皆さんに外を固めて頂いているので安心しています。」
「作業中にお邪魔しました。それでは失礼します!」
「皆さんもお気をつけて」
「a2-2接続作業完了!」
「よし!a2よりHQ。ケーブル接続完了」
「HQ了解。a2はそのまま待機せよ」
「了解!」
「涼宮。制御コンピューター再起動!」
「了解」
「……………」
「再起動完了。これより非常停止プログラムにアクセスします。」
(今は『A-01』の一員として涼宮中尉を信じて待つしかない…………焦って作業したからな、取り返しのつかないミスをしていないか、確認しておくか……………!?)
『白銀武』が僅かに空いた穴を発見した。
「a2-2よりHQ!隔壁が破られてます!第7メンテナンスゲートです!!研究棟内にBETAが侵入した可能性があります!」
「HQ了解。a4に警戒を促す」
「お願いします!」
「接続………確認…………コントロールパネル………パスワード…………お願い!…………やった!」
「a4涼宮よりHQ!非常停止プログラムにアクセス完了しました!」
「…………」
「?。a4涼宮よりHQ!非常停止プログラムにアクセス完了しました!」
「……………」
「……………あれ?」
ドアが開く音と共に微かな光が漏れ出す。
「あっ、伍長!司令部が応答しないの!あなたの無線では………!?」
目の前には首から下の無い伍長とその顔を咥えた兵士級。
「制御室のモニターがおかしい!?」
(さっきから通信といいモニター画像といいノイズが酷い………一体何が起きてるんだ!)
「a2………制御室と繋が…………大至…………認………」
「クソ!ノイズが酷くて聞き取れない………!?」
ノイズのかかっていた制御室のモニターが完全に落ちる。
「白銀!制御室だ!!急げ!!!」
「了解!」
(なにか光った!なんだ…………)
『白銀武』の『不知火』が制御室まで急行する。
「そんな………!?」
「嘘…………でしょ?ハ………ル………カ?」
制御室の窓は赤く染まっていた。