『白銀武』の『不知火』を『速瀬水月』の『不知火』が抑え込む。
「中尉!離してください!!涼宮中尉があいつらに殺られたんですよ!?」
「そんなことはわかっている!だけど制御室を破壊することは許さない!!」
「チックショーーーー」
「…………90…………格納庫に…………B………侵………a1………」
「クッ!」
90番格納庫になだれ込むBETA。
「あいつら、仲間の死骸をどんどん乗り越えてくるよ」
『鎧衣美琴』の不安の吐息が漏れる。
「こっこんなに数が多いなんて…………」
『珠瀬壬姫』にその不安が伝染する。
「クッ、ジリジリと押し上げられている」
普段気丈な『御剣冥夜』の顔も曇る。
「全機隊形を維持したまま微速後退!敵前衛との距離は220を維持!!」
『月詠 真那(つくよみ まな)』も唇を噛み締めながら指示を出す。
「了解!!」
「BETA侵入量増大中!隔壁の穴が広がっています!!」
「ったくキリが無いね!通路から出すな!!奴らが広がったら厄介だぞ」
普段軽口を叩く『宗像美冴』すらも一切軽口を発せない。
「了解!」
「隔壁が完全に崩壊しました!来ます!!」
「くっ!BC各小隊は『凄乃皇』まで後退!以降は独自判断で対処せよ」
「了解!」
「A小隊全機着剣!!」
74式近接戦闘長刀を構える『武御雷』。
「全機吶喊!続けー--!!」
「この・・・・この!」
「邪魔するな」
「!?・・・・・伊隅大尉。『吹雪』を頼みます」
「真壁特尉?・・・・・『吹雪』の制御権がこちらに!?a3より各機。真壁特尉が『緊急脱出(ペイルアウト)』した可能性がある。誰か視認してないか?」
「なんだと・・・・A小隊確認していない」
「B小隊同じく」
「C小隊も確認していません」
「なんだと!?・・・・・すまなかった。探索はこちらで行う各小隊は任務に専念してくれ」
「・・・・了解」
押し寄せるBETA。
「クソ!抜かれるぞ!!行かせるな!!」
「涼宮!回り込め」
「了解!・・・・あんた達どこ行くつもりよ!たぁぁぁぁ」
『涼宮茜』の『不知火』が獅子奮迅の活躍を見せる。
「涼宮。前に出過ぎ」
「ご忠告どうも、彩峰」
「ちっ!こちらa3。『XG-70b』に『戦車級』が取りついた!援護を頼む!!」
「『『ラザフォード場(フィールド)』が消失したかa1全機!『凄乃皇』援護を最優先だ!」
「了解!」
「短刀を使うのよ、機体への損傷を最小限に抑えて!!」
「了解!」
『風間祥子』の指示でC小隊が『凄乃皇』に取りついた『戦車級』を取り除く。
「ac-1よりHQ!敵が『凄乃皇』に取りつき始めています!反応炉停止はまだですか!?」
「HQよりa1及びa3!a4は任務失敗・・・・司令部は現在対策を協議中」
「!?」
「任務失敗?!・・・・どういう事だ!」
「a4がBETAの襲撃を受け全滅!a2とも交信途絶中!」
「!?」
「司令部は・・・・・対策・・・中」
「お・・・・ねえ・・・・ちゃ・・・」
「涼宮!」
「ぐっ、ぐぁぁぁぁ」
『要撃級』の鎌のような腕が『涼宮茜』の『不知火』の胴体を切り裂く。
「茜ー----」
『榊千鶴』の叫び声が響き渡った。