マブラヴ·オルタネイティヴ〜蒼穹の彼方〜   作:naomi

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FILE20 再会

「ここは…………」

 

処置を終えた『涼宮茜』が目を覚ました。

 

「茜!良かった。目が覚めて」

 

身体を抱きしめられる『涼宮茜』。

 

「えっ、なんで?えっ・・・・・」

 

「あっ、ごめんね茜。貴女腕の骨折れてるんだった」

 

「お・・・姉・・・ちゃん?」

 

目の前には『涼宮遥』の姿。

 

「どうしたの?茜。」

 

「・・・・お姉ちゃん・・・・ごめん」

 

「?」

 

「あっ!茜。目覚めた?」

 

「速瀬中尉・・・・・」

 

『速瀬水月』が『涼宮茜』が起きたことに気が付き近づく。

 

「中尉もこっちに来ちゃったんですね」

 

「?」

 

(ダメだ、2人を悲しませないようにしなくちゃ)

 

「もう!2人揃って仲良く逝っちゃうなんてズルいですよ!寂しいから私も来ちゃいましたよ」

 

「茜・・・・・あんた何言ってんの?」

 

「えっ?」

 

「あたし達は生きてるわよ!冗談でもはっ倒すわよ!!」

 

「えっ、えっ・・・・」

 

「水月。落ち着いて。無理もないよ、制御室やられたって聞いて私が死んだと思って、死んだはずの私と水月が一緒にいるんだもん」

 

「えっ・・・・じゃあ」

 

「3人とも生きてるわよ」

 

『涼宮茜』の目から溢れる涙。するとある違和感に気が付く。

 

「松葉杖・・・・・誰の?」

 

「これ、私の」

 

「えっ」

 

姉の姿をよくみると左脚が無くなっていた。

 

「お姉ちゃん・・・・・その脚」

 

「うん。制御室に侵入したBETAにやられちゃったの」

 

「やっぱり制御室がやられたのは本当だったんだ!?じゃあどうやって生き延びたの?」

 

「それがね・・・・・真壁特尉が助けてくれたの」

 

「真壁特尉が?どうやって?」

 

 

 

制御室にBETAが侵入した時。

 

「あっ、伍長!司令部が応答しないの!あなたの無線では………!?」

 

 

目の前には首から下の無い伍長とその顔を咥えた『兵士級』。

 

「そんな・・・・伍長・・・・・ッ!?」

 

見せつけるように咥えた顔をバリボリと音をたて食す『兵士級』

 

(逃げなきゃ!でもここで逃げたら任務が)

 

食べ終えた『兵士級』は『涼宮遥』に襲い掛かる。

 

必死に横へ跳ぶも左脚が食いちぎられる。

 

「ウッ・・・・!!」

 

(疑似生体のお陰であの時の痛みに比べたらマシだけど・・・・・)

 

『兵士級』が『涼宮遥』の方へ身体を向けなおす。

 

(茜・・・・・水月・・・・・皆ごめんね・・・・・!?)

 

突然その間に入る人影。

 

「貴方は・・・・真壁特尉?」

 

あまりの突然の・・・・・それも瞬間移動とも言える突然の登場に両者動きが硬直する。

 

右腕を水平に手の平を広げ前に前に出す『真壁一騎』。その瞳は黄金色に染まる。

 

(BETAが金縛りにあってる?!真壁特尉の右手が光ってる?!)

 

「お前は、俺だ。俺は・・・・・お前だ。」

 

「ッ!!」

 

『兵士級』の身体が【緑色の結晶】に包まれる。

 

パリーン・・・・

 

【緑色の結晶】が砕けると、『兵士級』の姿が消えていた。

 

(・・・・・やはり感じない)

 

「真壁・・・・・特尉」

 

「大丈夫ですか?涼宮中尉」

 

「あっ、はい・・・・あの・・・・・」

 

『真壁一騎』は『涼宮遥』に近づくと手を失った左脚にかざす。

 

「大したことは出来ませんが、少しはマシになると思います。多分」

 

【緑色の結晶】が左脚傷口を塞ぐ。

 

「ありがとうございます。・・・・あっあの真壁特尉!?」

 

そのまま『涼宮遥』を抱き抱える『真壁一騎』

 

「まだ、あいつら、うじゃうじゃいますから、ここから離れます」

 

「でっでもまだ任務が・・・・・」

 

「・・・・・すみません。」

 

 

 

「それで、次の瞬間には目の前に社(やしろ)さんがいる部屋にいて、少ししたらまた真壁特尉が一瞬でいなくなっちゃって・・・・・暫くしたら副指令が見つけてくれたの」

 

「・・・・・」

 

自分の姉のエピソードを『涼宮茜』は呆然聞いていた。

 

「ほんとうなの?お姉ちゃん?」

 

「嘘じゃないんだよ~ほんとうなんだよ~」

 

「ってことは、その瞬間に反応炉に駆けつけたってことか・・・・」

 

「速瀬中尉・・・・・無理してお姉ちゃんに合わせなくていいですよ」

 

「合わせてないわよ。私も真壁特尉に助けられたんだから」

 

「えっ、そうなんですか?」

 

「うん。遥の作戦が失敗して、反応炉を破壊することになって、『S-11』使って破壊する予定だったんだけど、起爆タイマーを綺麗に壊されちゃってね・・・・・私が単身で自爆させることにしたのよ」

 

「・・・・・」

 

「そしたらね・・・・」

 

 

 

反応炉で決意を固めた『速瀬水月』。

 

「……………すみません大尉。一足お先に神宮司軍曹に会いに行ってきます。……………遥。一緒に孝之に逢いに行こうね・・・・・ッ!なに」

 

突如、目の前に謎の磁場が形成され現れた濃紺の機体。

 

「こいつ、あの時の・・・・・なんで・・・・・」

 

右腕に付けたブレードを反応炉に向ける濃紺の機体。

 

「なにするつもりよ・・・・そんな手首のちっこい短刀で・・・・・!?」

 

ブレードの刃が二手に分かれるとその間から凄まじいエネルギーを溜め込む。

 

(まさか・・・・佐渡島ハイヴを消滅させた一撃を!そんなことしたら基地が)

 

「よせ!やめろー----」

 

放たれた一撃。側にいたBETAは一瞬で蒸発し、反応炉はみるみる間にに外装が剥がれ溶けていった。

 

「凄い・・・・・!?」

 

反応炉内のエネルギーが収束する。

 

「マズい・・・・ぐぁ!ちょっとなにすんのよ!?」

 

 

『速瀬水月』の『不知火』に濃紺の機体の背中にある翼から伸びたアンカーが突き刺さる。

 

(!?)

 

 

「んで、気が付いたら焼野原の基地施設の外に私の『不知火』とその機体がいて、その機体のパイロットが・・・・・真壁一騎だったのよ」

 

「あの佐渡島ハイヴを消滅させた機体に真壁特尉が?!」

 

「そう。」

 

「・・・・・真壁特尉。突然『緊急脱出(ペイルアウト)』して行方不明になっていたんです。まさかお姉ちゃんを助ける為に・・・・・」

 

「正直。あの男の正体を突き止めたいところだけど、今は遥を助けてくれたことに感謝しないとね」

 

「水月・・・・・」

 

「・・・・・んじゃ、あたし救助任務に戻るわ、茜。無茶するんじゃないわよ」

 

「はい!中尉」

 

2人の無事を確認した『涼宮茜』は再び眠りについた。

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