(『凄乃皇·四型』の出力が限界値を超えた!?どうなってるんだ!?)
『白銀武』の呼びかけに応え起動を再開した『凄乃皇·四型』。あまりの出力に『白銀武』は戸惑いを隠せなかった。
(純夏はまだ目を覚ましてないのか?ならなぜ機関が・・・・・・機体制御不能、機関は臨界を超えている!?
なにがどうなってるんだ?!・・・・・んなこと今はどうだっていい。今は!)
「真壁さん!」
「行けるのか!?」
「はい!」
『あ号標的』の触手が向きを変え、『凄乃皇·四型』に迫る。
「チッ!」
『 Mk.Alles(マークアレス)』の迎撃も数で勝る触手が『凄乃皇·四型』に迫る。
「!?」
(さっきは突破を許した『ラザフォード場(フィールド)』がこうも簡単にあの触手を!?)
「行ける・・・・・行けるぞ!喰らえ!!これが・・・・・これが人類の怒りだ!!!」
荷電粒子砲をトリガーを押す『白銀武』。限界を突破した荷電粒子砲が迫りくる触手を消し去りながら『あ号標的』迫る。しかし・・・・・
「クソ!『ラザフォード場(フィールド)』か!?」
(敵に奪われるとここまで厄介な代物なのか?!・・・・・限界突破してる『凄乃皇·四型』がどこまで持つんだ!?)
徐々に出力が落ちる『凄乃皇·四型』の荷電粒子砲。
「あの出力ですらダメなのかよ・・・・・でもこの『ラザフォード場(フィールド)』が突破出来なきゃ人類が・・・・・・真壁さん!」
『 Mk.Alles(マークアレス)』が『凄乃皇·四型』に手を添える。『 Mk.Alles(マークアレス)』と『凄乃皇·四型』が【緑色の結晶】で繋がる。
「荷電粒子砲の出力が再び跳ね上がった!?」
「やろう・・・・・俺と君なら・・・・・やれる」
「はい!」
「ぐぉぉぉおぉぉー---」
「おぉぉぉぉぉー---」
2人の想いを乗せた光が絶壁に風穴を開ける。
「行けー-----」
そこに存在したモニュメントは跡形もなく消滅した。
「よし!遂に『あ号標的』を・・・・・・ッツ『凄乃皇·四型』が!?」
自壊を始める『凄乃皇·四型』。
「脱出しろ!」
「真壁さんは!?」
「必ず・・・・・戻る」
「信じてますから」
『凄乃皇·四型』から飛び出す脱出艇は果てしなく高く飛び上がった。
「しろ・・・・・がね・・・・・さん」
「うっ・・・う~ん」
「白・・・・・銀さん・・・・・白銀さん」
「・・・・・・霞・・・・・ここは?」
「帰って来ましたよ。ここは横浜基地です」
「そうか・・・・・帰ってこれたのか、霞が操縦してくれたのか?」
「いえ、自動制御(オートパイロット)です」
「・・・・・皆は!?」
「皆さんも無事です。まだ気を失っていますが」
「そうか・・・・・良かった」
「・・・・・・」
「オリジナルハイヴ・・・・・・『あ号標的』は?」
「ハイヴはモニュメントの8割は崩壊。『あ号標的』の完全消滅を確認しました」
「そうか・・・・遂にやったんだな俺達・・・・・」
「はい」
「純夏はどうしてる?」
「・・・・・」
「霞?」
「なんで黙るんだよ霞?」
「・・・・・・」
「・・・・・まさか、嘘だろ!?」
急ぎ『鑑純夏』専用のコックピットのハッチに向かう『白銀武』。
「純夏!しっかりしろ!!純夏!!!」
「武・・・・ちゃん」
『鑑純夏』は薄っすら目を開ける。
「ありがとう純夏。お前のお陰で人類は救われたんだ!」
「そっか・・・・あいつらやっつけること・・・・・出来たんだ」
「あぁ、あぁそうだぞ!急いでメンテナンスベットに行こう!無理し過ぎたからな!」
「・・・・・・」
「純夏?」
「武ちゃん・・・・ありがとう」
「・・・・・なんだよいきなり」
「私は・・・・もう生きられない」
「はぁ?何言ってんだよ!?メンテナンスルームに行けば・・・・・」
「なんで、あの部屋のシリンダーが青白く光ってると思う?」
「えっ・・・・・なんだよ唐突に」
「武ちゃんも・・・・・見たでしょ?『あ号標的』の周りの青白い発光物」
「あぁ・・・・・見た」
「あれはね・・・・・反応炉と繋がってるの」
「なっなんだって!?」
「私は・・・・・あの反応炉に生かされてたの」
「ばっ馬鹿な!?」
(横浜基地の反応炉は基地の襲撃で崩壊している・・・・・ってことは純夏は!?)
「なんでだよ・・・・・皆無事帰ってこれたんだぞ・・・・・お前のお陰で・・・・・なのになんでお前だけが」
「武ちゃん・・・・・」
「純夏!?」
「私の面倒を見てくれてありがとう」
「よせ」
「彼女にしてくれてありがとう」
「やめろ!」
「わずかな時間だったけど、武ちゃんの彼女になれて、私・・・・幸せだったよ」
「諦めんな!?純夏!!」
「武ちゃんはこれから・・・・・幸せに生きて」
「お前のいない世界でどうやって幸せに生きろって言うんだよ」
「・・・・・あっ、待ってください」
「・・・・・武ちゃん・・・・・バイバイ」
「純夏!!ッツ」
『鑑純夏』の身体が【緑色の結晶】に包まれる。後ろを振り向くと『真壁一騎』が『社霞』の静止を振り切って立っていた。
「真壁さん・・・・?」
「・・・・・・」
「やめてくれ!?真壁さん!!」
パリーン・・・・・・
『鑑純夏』の身体はバラバラになった。
「あっ・・・・・あぁぁぁ・・・・・うわぁぁぁあ~~~」
『真壁一騎』の胸倉を掴む『白銀武』。
「なんで・・・・なんでなんだよ!?」
「・・・・・」
「チクショ~~~~~」
2002年1月2日未明。『凄乃皇·四型』から脱出した脱出艇が横浜基地に帰還。『桜花作戦』は切り札である『00ユニット』及び囮となった多くの将兵を失ったものの、オリジナルハイヴ『喀什(カシュガル)ハイヴ』を破壊することに成功。絶滅の危機に瀕していた人類に微かな希望を残し『桜花作戦』は終了した。