マブラヴ·オルタネイティヴ〜蒼穹の彼方〜   作:naomi

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FILE46 脅威の正体

「嘘でしょ・・・・・VG」

 

アルゴス4の視線の先には背部にマウントしていた電磁投射式速射機関砲(レールガン)をこちらに向ける『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』。

 

「あれは・・・・・『EML‐99X』・・・・・『試製99型電磁投射砲』なの?」

 

「アルゴス4!アルゴス3は無事か?」

 

「・・・・・強化装備のバイタルは健在です。隊長あれって私達がカムチャツカで試験運用した『試製99型電磁投射砲』じゃないですか?」

 

「あの時は高出力のレーザー砲だったが・・・・・日本帝国はここまで改良を進め終えていたのか?!・・・・・アルゴス4。アルゴス5とアルゴス6を頼む。私があの機体に接近し抑える」

 

「了解。アルゴス5。貴女の精密射撃でアルゴス1を援護。アルゴス6は私とアルゴス7を援護するわよ」

 

「りょ了解!」

 

アルゴス1の『F-15SE:サイレントイーグル』と対峙する『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』。

 

(咄嗟に電磁投射式速射機関砲(レールガン)の軌道を見切り致命傷を避けるとは・・・・・この部隊出来る)

 

『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』は87式突撃砲に手持ちを切り替え、アルゴス1の『F-15SE:サイレントイーグル』と銃撃戦を展開する。

 

「元国連太平洋方面第11軍横浜基地所属の特殊部隊『VFA-01』の部隊長。伊隅みちる大尉とお見受けする」

 

「・・・・・」

 

「私は国連軍アラスカ州ユーコン基地所属第1試験開発部隊実証実験小隊 アルゴス小隊のイブラヒム・ドーゥル大尉だ」

 

「アルゴス小隊・・・・・そうか貴官らが『不知火』を・・・・・部下を引き取って貰ったことと合わせ感謝する」

 

「こうして人類の救世主である『VFA-01』を率いた貴女とこうして御会いするのは誠に残念でならない」

 

「同感だドーゥル大尉」

 

「なぜ、その道を進むのか?」

 

「我々『VFA-01』は『オルタナティブⅣ』遂行の為の部隊だ。我々の道は『オルタナティブⅣ』と共にある・・・・・・それだけだ」

 

「部下を置き去りにしても尚果たさねばならない内容なのか?【現在のオルタナティブⅣ】は」

 

「・・・・・・そうだ」

 

「そうですか………残念です」

 

「…………」

 

「ならば、私が貴女を止める」

 

「この機体に『F-15SE』など足元にも及ばないが、出来るか大尉?」

 

「機体性能が勝敗の全てでは無い!」

 

「ふっ······同感だ」

 

お互いに一歩も引かぬ銃撃戦が続く。そんな中、一発の弾丸が『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』をかすめる。

 

「…………珠瀬か!?」

 

「大尉!戻って来てください!!」

 

「それは出来ない要望だ珠瀬」

 

「私達が戦うべき相手はBETAなんじゃありませんか?なのにどうしてですか?」

 

「よく事実を見ろ珠瀬。我等は人類の邪魔はしていない。仕掛けて来ているのは世界だ」

 

「それは………大尉達が【国連の機密】を持ち出したからで…………」

 

「【国連の機密】か・・・・・間違いではないな。珠瀬、貴様は大切なモノが他者に利用されることを快く思うか?」

 

「それは、絶対許せません!」

 

「我々は【同じ過ち】を繰り返そうとしているんだ」

 

「えっ・・・・きゃぁー」

 

『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』が放った87式突撃砲の弾丸は、アルゴス5の『XFJ-01:不知火・弐型 Phase2』が持つ87式支援突撃砲を捉え両腕もろとも破壊した。

 

「そんな・・・・・」

 

「引いて! 壬姫さん!!」

 

「鎧衣さん!」

 

「両腕やられちゃあ、戦いようが無いでしょ?!」

 

「でも、彩峰さんが・・・・・」

 

「そっちはブレーメル中尉に・・・・・」

 

「彩峰のフォローに来た『F-15SE』なら返り討ちにしたよ!鎧衣!!」

 

『TST-TYPE97X2:草薙(くさなぎ)』が迫る方向には胴体だけのアルゴス7の『XFJ-01:不知火・弐型 Phase2』とアルゴス3の『F-15SE:サイレントイーグル』・・・・・

 

「そんな・・・・・」

 

(ブレーメル中尉もやられたというのか・・・・・・)

 

「余所見はいただけませんよ、ドーゥル大尉」

 

「しまった!?クッ!!」

 

『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』が放った87式突撃砲でアルゴス1の『F-15SE:サイレントイーグル』は右腕と右足を失う。

 

「アルゴス6!作戦は失敗だ。撤退しろ!!」

 

「隊長、ですが!」

 

「命令だ!敵の情報を持ち帰るんだ!!」

 

「了解!・・・・・施設からもう1機!?」

 

「あらら~時間切れか」

 

 

「そんな・・・・・あれは・・・・・・」

 

現れたのはかつてこの地を憎き敵から開放し消息を絶っていた濃紺の機体。

 

(あれは・・・・・たった1機でこの佐渡島にいたBETAを殲滅したと噂された機体!?)

 

「噂は・・・・本当だったの?!」

 

「引け!鎧衣。貴様らの作戦は既に失敗している!!」

 

「伊隅大尉・・・・・・それでもボクは・・・・・国連軍の衛士です!」

 

「・・・・・頼もしくなったな、貴様達」

 

濃紺の機体のブレードから放たれる光線はたちまち残存部隊を消し去り、両腕をゆっくり広げると佐渡島囲っていた艦隊を一掃した。

 

2007年10月23日

 

太平洋に隣接するほぼ全ての国家が集結し決行された『オペレーション・ディポテイション』は2機の戦術機と未確認機体(アンノーン)によって投入戦力の9割壊滅。残存戦力1割未満という途方もない結果で終了した。

 

機体コード『 Mk.Alles(マークアレス)』・・・・・それがこの世界の人類に更なる絶望を与える存在である。

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