2007年12月06日
帝国陸軍富士教導団『イスミ・ヴァルキリーズ』との演習に精を出す日々を送る日本帝国陸軍帝都守備隊第17独立機動小隊『ブレード小隊』。この日は初めて演習が無い日となった。
ブリーフィングルームに集まる4人。
「にしても訓練はもういいってことなのか?」
「昨日の話聞いてました龍浪中尉?演習はこれからも続きますよ」
「そりゃー色んな演習はあるだろうけど・・・・・小隊内の連携訓練。あんな感じでいいのかなって」
「・・・・・・」
「正直。ブリッジス少尉が抜き身出過ぎて俺、まだついていくだけで精一杯なんだよな~」
「・・・・・私もです」
「大尉は連携取れてるけど、どうにも少尉の動きを俺達と連動させて合わせようと試みてるけど大分苦労してる感じするんだよな。」
「・・・・・」
「『Alvis』についての進展が無いならもっと連携訓練に時間をかけた方がいいんじゃないかって思うけどな」
「・・・・・」
「・・・・・話は逸れますけど、イーニァちゃん。凄く嬉しそうですね?」
「えっ・・・・・あぁ。なんでか知らねーけどな。なんであんな嬉しそうなのか教えてくれねーし」
「心あたりは無いんですか?」
「あぁ、寧ろ演習漬けでまともに相手して挙げられてないから、機嫌は悪くなるだろうと踏んでたんだけどな」
「そうなんですね」
「全員揃っているな?」
『榊千鶴』が入室すると即座に起立し敬礼する『ブレード小隊』。
「本日。このような機会を設けたのはある方との日程に折合いがつき、我々の敵となるモノの正体に関する情報を得られるからである」
「それって…………」
「『Alvis』が所有しているとされる戦力『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』及び『TST-TYPE97X2:草薙(くさなぎ)』そして…………『 Mk.Alles(マークアレス)』についてだ」
「成る程………それは演習の時間を割いてまで聞く価値はありますね」
『龍浪響』は目を輝かせその説明を待ちわびているかの如くソワソワし始める。
「あの、その説明をしてくださる方とは?」
「…………来るよ。ユウヤ」
「えっ」
トントントン…………
ドアをノックする音。『榊千鶴』の返事と共に現れたのは山吹色の軍服を身に纏う女性であった。その女性は標本のように綺麗な敬礼を『ブレード小隊』に向ける。
「帝国………斯衛軍」
「マジ…………かよ」
「紹介するわ。日本帝国斯衛軍装備実験部隊『白き牙(White Fangs)中隊』大隊長の『篁 唯依(たかむら ゆい)』大尉よ」
「只今榊大尉より紹介あずかった日本帝国斯衛軍装備実験部隊『白き牙(White Fangs)中隊』大隊長篁唯依大尉である。宜しく頼む。」
「ユイ〜〜〜」
自己紹介を終えた『篁唯依』にすかさず抱き着く『イーニァ・シェスチナ』。
「シェスチナ少尉!?。何故そなたがここに?!」
「ユウヤもいるよ〜」
彼を視認すると、『ユウヤ·ブリッジス』と『篁唯依』はお互い改まって敬礼をし合う。その様子を『イーニァ・シェスチナ』は不思議そうに見つめる。
「篁大尉とブリッジス少尉はお知り合いなのですか?」
同じくその様子に違和感を感じた『千堂柚香』はイーニァ・シェスチナ』に代わり疑問を投げかける。
「ブリッジス少尉が『XFJ計画』の首席開発衛士(メインテストパイロット)だったことは先の演習中に知ったとは思うが、篁大尉はその『XFJ計画』開発主任の1人だ。」
「成る程…………『不知火·弐型』を作り上げた2人にまさかこんな形でご一緒することになるとは感無量です」
年相応の態度で喜ぶ『千堂柚香』。
「それでなんで元『XFJ計画』開発主任の方が【この件】に関係あるんですか?」
「それは。私が『TST-TYPE97X1:八鏡(やたかがみ)』及び『TST-TYPE97X2:草薙(くさなぎ)』の開発に関わったからだ」
「えっ?!」
『篁唯依』は己の『Alvis』との関わりを『ブレード小隊』に語った。