マブラヴ·オルタネイティヴ〜蒼穹の彼方〜   作:naomi

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FILE58 影を生きる者

2007年12月10日

 

『ブレード小隊』の面々は『篁唯依』と共にある場所を訪れていた。

 

「ブリッジス少尉。顔色が良くないですけど、大丈夫ですか?」

 

「あっあぁ………大丈夫だ」

 

「本当ですか?少尉にしては珍しく何かに怯えているようにも見えますけど…………」

 

「気のせいだ龍浪中尉。あと静かにしていた方がいいぞ」

 

「えっ?」

 

「ブリッジス少尉の言う通りよ。ここは斯衛の御屋敷なんだからね?」

 

「そうでしたね。失礼致しました!小官このような建物に入るのは始めてなもので…………」

 

「それより龍浪中尉」

 

小声で『龍浪響』に話しかける『千堂柚香』。

 

「なんだよ柚香」

 

「榊大尉って斯衛の方とも面識があるなんて顔が広いんですね」

 

「面識なんてレベルじゃねえよきっと、それこそあの時の話しに出てきた戦友の1人なんじゃねーか?…………っと」

 

突然立ち止まる『榊千鶴』。慌てて『龍浪響』は止まり後ろから激突せずに済んだ。

 

「ご無沙汰しております。神代少尉、巴少尉、戎少尉」

 

敬礼する『榊千鶴』の先には白い軍服を着た『神代 巽(かみよ たつみ)』、『巴 雪乃(ともえ ゆきの)』、『戎 美凪(えびす みなぎ)』が目的地と思われる扉の前に立っていた

 

「榊大尉。こちらこそご無沙汰してます」

 

「彼女は?」

 

「お待ちですよ」

 

トントントン

 

『神代巽』がドアを叩く

 

「榊様率いる『ブレード小隊』の方々です」

 

「…………通せ」

 

「ハイ!」

 

『巴雪乃』が『ブレード小隊』の面々を部屋の中に通し、3人は『ユウヤ·ブリッジス』を睨みつけその場を去った。

 

「…………ブリッジス少尉。貴様何かしたのか」

 

「いや…………別になにも」

 

扉の向こうには髪を束ね凛々しく立ち外を眺める1人の女性。着こなす軍服は少し特殊であった。

 

「柚香。あんな斯衛の軍服あったか?」

 

「私も初めてみます」

 

その女性が着こなす軍服は赤色を基調としながらも紫色も織り込まれた見た事の無い軍服。

 

(赤………ってことは親藩武家なのか?)

 

「榊、久しいな。元気であったか?」

 

「貴女も元気そうね。御剣」

 

「…………これは篁大尉。そなたが出向された時以来ですね」

 

「あの時に御名前をお聞きし、もしやとは思っておりましたが、やはり御剣家の方でしたか。あの時は度重なる無礼失礼致しました。」

 

「よい。あの時は私も身分を隠していたし一介の衛士に過ぎなかった。篁大尉が気に病むことは何もない」

 

「お心遣い感謝致します。」

 

「紹介するわ、私の同期の『御剣冥夜』。」

 

「日本帝国斯衛軍第19独立小隊小隊長の『御剣冥夜』大尉だ。宜しく頼む」

 

「日本帝国陸軍帝都守備隊第17独立機動小隊『ブレード小隊』所属『龍浪響』中尉です」

 

「同じく『千堂柚香』少尉です」

 

「宜しく頼む」

 

「メイヤ〜」

 

「えっ!?」

 

「イッ、イーニャちゃん?!」

 

『御剣冥夜』に抱きつく『イーニャ·シェスチナ』

 

「そなたはイーニャ·シェスチナか!よくぞ来た。社と遊んでくるとよい」

 

「トリスターいるの!?どこどこ?」

 

「神代、巴、戎。彼女を社の元へ案内してやれ」

 

「ハッ!冥夜様」

 

3人に連れられ『イーニャ·シェスチナ』は部屋を出た。

 

「……………貴様もこの小隊の一員なのだな」

 

「……………ども」

 

(ブリッジス少尉。なにやらかしたんだ!?)

 

「まあ、よい」

 

「そっちは収穫ある?」

 

「…………すまん。今も月………少佐が探っているが、手掛かりは無い」

 

「そう…………」

 

「…………御剣大尉の小隊には他に人員がいらっしゃるのですか?」

 

「あぁ、私は実働部隊の隊長に過ぎん。この部隊の隊長は『月詠真那』少佐だ。少佐は一軍人の手に余る政治的案件や諜報活動といったバックアップを主に活動している。」

 

「そうなんですね…………」

 

「龍浪中尉と言ったな。侮るなよ、月詠少佐は今はあまりそのような機会が無いが、衛士としての腕は斯衛でも5本の指に入る猛者だ」

 

(マジかよ…………)

 

「そちらは…………少佐ですら掴めておられんのだ。聞くまでも無いか……………」

 

「悪いわね」

 

「詫びることは無い。相手は香月元副司令だ。そう簡単に尻尾は出すまい」

 

「それで、白銀とは会えそう?」

 

「…………前よりは安定している。突如暴れたり、自傷行為も無くなった。今はただ…………身体だけがそこにあるといった処だ」

 

 

 

そなたに何がわかる!武の背負ったモノの重さとそれを引き受けた事で失ったモノの大きさが!!

 

 

 

(この斯衛の衛士もあの男のことを……………)

 

「………こちらの結論としては、やっぱり白銀をこのままにしておく訳にはいかないわ」

 

「わかっておる。だが武を呼び戻す手立てがあるのか榊?」

 

「助けてユウヤーーー」

 

「イーニャ!?どうした!?」

 

「あの人がトリスターを!トリスターを!!」

 

「社に何かあったの?!」

 

「まさか…………武!?」

 

「!?御剣。案内してもらえる?」

 

「あぁ!ついて来るがよい」

 

『御剣冥夜』の案内のもと移動する一員。

 

「落ち着け!白銀武!!」

 

「白銀さん…………」

 

たどり着いた先では『社霞』を守るように立つ『巴雪乃』と『戎美凪』。

 

「くそっ、流石に力が強い!!」

 

「霞!どういうことだよ!?お前も俺を裏切るのか?!霞ーー!!!」

 

そして『神代巽』に取抑えられる『白銀武』の姿があった。

 

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