「落ち着け武!武!!」
「じっとして白銀!!」
『白銀武』の取抑えに加勢する『御剣冥夜』と『榊千鶴』
「なにがあったのですか?」
「実は…………」
遡ること1時間前
「トリスター〜〜〜」
「危ないですから、走らないでイーニャ様」
案内役としてついてきた『神代巽』、『巴雪乃』、『戎美凪』を置き去りに場所がわかっているかの如く走る『イーニャ·シェスチナ』。
「トリスター!!」
勢い良く『社霞』に抱き着く『イーニァ・シェスチィナ』
「!?イーニァさん・・・・・お久しぶりです。どうされましたか?」
「会いに来たよ~」
「そうですか。・・・・・!?」
「トリスター?」
何かを察した『社霞』は警戒心を露わにする。
「・・・・・・ダメです」
「どうして?苦しんでるよ?」
「・・・・・・」
「あの人苦しいこととバイバイ出来るでしょ?」
「それは・・・・・・」
「トリスターあの人の事好きなんでしょ?」
「!?・・・・・・」
「どうして苦しいことからバイバイして挙げないの?」
「ダメなんです。・・・・・もうこれ以上白銀さんには苦しい思いや辛い思いをして欲しく無いんです」
「・・・・・それって本当に苦しいこと?また【会える】んでしょ?」
「!?ダメですシェスチィナさん!」
「あの人の【逢いたい人】とまた会えるんでしょ?」
「・・・・・それってどういうことだ霞?」
「白銀さん!?」
部屋の奥で引きこもっていた『白銀武』が2人に近づく。
(白銀武が反応した!?)
(冥夜様に報告に)
(いや~万が一がありますから、様子を見ましょう)
「・・・・・お前は確か、霞の姉妹っていう奴」
「イーニァだよ」
「なにしてるんだ霞と?」
「トリスターに会いに来たの。あと悲しい人にも」
「・・・・・喧嘩売ってんのか?」
「あの人に会いたいんでしょ?」
「あの人?」
「・・・・・・『00ユニット』?」
「!?」
「!?」
「てめーマジでぶっ飛ばすぞ!あいつは・・・・純夏は死んだんだよ!俺の目の前で粉々になって!この目で見たんだ!!気休めでもそんな冗談言ってくれるな!!!」
「生きてるよ。『00ユニット』」
「てめーいい加減に・・・・・」
「そうでしょ?トリスター。」
「・・・・・・」
「霞?」
「・・・・・・」
「なんで黙るんだよ?お前もあの時その場で見ただろ!純夏が『真壁一騎』に殺されるところを」
「・・・・・・」
「なんとか言ってくれ!こいつが嘘をついてるって言ってくれ霞!!」
「・・・・・私はここにいるよ。武ちゃん」
「!?」
(なに?社霞の口調が変わった?!)
(どことなく雰囲気も?!)
(一体何が起きてますの?!)
「・・・・・す・み・か・・・・なのか?」
「うん」
「お前・・・・・生きてるって」
「香月博士の下で待ってるよ武ちゃん。」
「夕呼先生のもとで・・・・・」
「じゃあね。」
「待て!待ってくれ!!純夏!!!」
「・・・・・・!?。純夏さん・・・・・・」
「霞!!」
「!?」
鬼の形相の『白銀武』が『社霞』の胸倉を掴む。
「なんで!なんで黙ってた霞!!」
「それは・・・・・」
「黙ってないでなんとか言えよ!!霞!!!」
「落ち着け!白銀武!!」
「なっ!!テメーら放せ!!俺は霞と話すことがあるんだ!!」
殺伐とした雰囲気に怯える『イーニァ・シェスチィナ』
「イーニァ様!急ぎ冥夜様をお呼びください!!」
「・・・・・うん。わかった!」
「というのが事の顛末で御座います」
『篁唯依』が求めた状況説明に『巴雪乃』が答えた。
「社殿。それは誠なのか?白銀武の会いたいと願う人物が生きているというのは」
『社霞』は小さく頷いた。
「社!どういうことだ!?何故黙っていた!!」
「私達がどれだけ白銀を立ち直らせることに苦悩してるか、貴女も見てるはずでしょ?!」
「あの・・・・・純夏って?」
「『00ユニット』の別称だ。外見が『鑑純夏』という女性をモデルに作られた電子演算脳でな。モデルとなった『鑑純夏』という女性は武の・・・・・恋人なんだ」
「マジかよ・・・・・」
「恋人が兵器って」
(この男も大切な奴が兵器としての人生を歩んでたってことか・・・・・)
「社!答えて頂戴!!どういうことなのか?」
「社頼む!!」
「・・・・・・」
「ハイハイ。寄ってたかって社を虐めないでくれる」
どこからか聞こえる女の声
「この声は・・・・・香月博士!?」
「社。お疲れ、ここからは私がその娘達と話すわ」
『社霞』は所持していた端末を外部出力器に接続する。スクリーンには『香月夕呼』が映っていた。