マブラヴ·オルタネイティヴ〜蒼穹の彼方〜   作:naomi

62 / 84
FILE62 力量

「マジかよ!?」

 

『 Mk.Alles(マークアレス)』が『千堂柚香』の乗る『04式戦術歩行戦闘機 (TSF-Type04):不知火・弐型』の腹部にブレードを突き刺した。『ブレード小隊』に衝撃が走る。

 

「『ブレード小隊』各機散開!19-05。貴様は特に『XM3』搭載機とはいえ旧式の機体だ。無理はするな!!」

 

「・・・・・・」

 

「聞いているのか!19-05!!」

 

「・・・・・了解」

 

「19-02。しっかりしろ!お前もやられるぞ!!」

 

「柚香・・・・・嘘だろ、しっかりしろ柚香!?」

 

「・・・・・マズいな19-01。19-02は任務継続困難だ。作戦域からの離脱処置を進言する!」

 

「・・・・・19-02の操作権限を剥奪。作戦戦域外に離脱させる」

 

「待ってくれ大尉!柚香が・・・・・柚香がまだここに!クソ動け!動けよ『不知火:弐型』!!」

 

『龍浪響』の『04式戦術歩行戦闘機 (TSF-Type04):不知火・弐型』が千歳方面に移動をする。

 

「・・・・・特殊部隊にしては脆いな。よし『第1特殊作戦団』、行動を開始する」

 

(2個小隊が潜んでいたのに、全く気配を感じなかった!?データリンクも反応してねー。・・・・・やるじゃねえか日本帝国・・・・・・)

 

「よしなさい!そこの不知火『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』のパイロット!!……………チャンネルが繋がらない!?」

 

(仮にも今の私達は『煌武院 悠陽』殿下のお抱え部隊なのよ!?そんな部隊が接触出来ない日本帝国の部隊って…………)

 

『榊千鶴』の動揺を余所に事態は進んでゆく。

 

特務隊仕様の『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』達が『 Mk.Alles(マークアレス)』に攻撃を仕掛ける。

 

「どうするんだ?19-01」

 

「手を出さないで!…………私達に敵う相手じゃないわ」

 

「それは…………あんたの経験則か?」

 

「えぇ…………」

 

「そんな事言ってる場合か!?」

 

「…………ちょっと白銀!?」

 

苛立つ『白銀武』が駆る薄く青みがかった装飾の『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』を最大出力で『 Mk.Alles(マークアレス)』にぶつけた。

 

 

一方。突如始まった戦闘に日本帝国陸軍北方方面千歳基地司令部は混乱していた。

 

「御剣殿。よろしいのですか?我が基地から増援を向かわせなくて?」

 

千歳基地司令『保志宗十郎』はこの状況にも眉一つ変えない『御剣冥夜』に疑問を促す。

 

「無論です。帝国軍は動くべきではありません。それに備えなければならない相手は人だけとは限りません」

 

「…………了解しました」

 

(このような事が可能な日本帝国の部隊は恐らく『第1特殊作戦団』……………今回の件、政府…………いや首相は殿下の意向とは別の方向で動いているというのか…………頼むぞ…………武)

 

周囲が慌ただしく動く中『御剣冥夜』は画面に映る薄く青みがかった『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』をじっと見つめるのであった。

 

 

「真壁〜〜〜一騎〜〜〜!!」

 

『白銀武』の駆る薄く青みがかった『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』の74式近接戦闘長刀と『真壁一騎』の操る『 Mk.Alles(マークアレス)』のブレードが周囲に転がる特務隊仕様の『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』を余所に激しくぶつかる。

 

「いいのか?止めなくて」

 

「あの戦闘に入り込む余所は少なくとも私には無いわ」

 

(あの黒い『不知火』の連中は相当な手練だった。それを一瞬で残骸にしたあの異質な機体…………なんであんな性能を持つ機体の情報が一切出回ら無かったんだ?この機体は無理でも、この機体に近い戦術機を開発出来ればそれこそ忌々しい【奴ら】をこの地球上から殲滅出来るんじゃねーのか?………それにしても『白銀武』………今や旧式ともいえる『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』でよくあそこまで渡り合ってる。流石に『桜花作戦』を生き延びた衛士ってだけのことはあるのか……………)

 

「数で言えば、俺達は有利だぜ?」

 

「下手な援護は返って白銀の邪魔よ」

 

(しかし、あの機体、まだ余力を残してる。『白銀武』はスペックをゆうに越した戦闘をしてるっていうのに…………それをいなしてやがる)

 

ププププ!ププププ!!

 

「!?各関節が限界機動による警告だと!?…………悪い『不知火』もう少し…………もう少しだけ持ってくれ!」

 

「……………」

 

薄く青みがかった『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』が振り下ろした74式近接戦闘長刀を『 Mk.Alles(マークアレス)』は両腕のブレードを重ね白刃取りで受け止める。

 

「なに!?」

 

「……………」

 

即座にブレードをしまい右腕で薄く青みがかった『94式戦術歩行戦闘機 (TSF-TYPE94):不知火』の頭部を掴む『 Mk.Alles(マークアレス)』。すると

 

「!?待って!待って真壁一騎!!」

 

「なんだ…………あの【緑色の結晶】は?」

 

『白銀武』の身体が一瞬で【緑色の結晶】に包まれる。

 

「これは…………あの時の…………俺も純夏みたいに消すってことか?」

 

「……………」

 

(なんだ…………だんだん身体が重く………まるで俺の身体じゃない………オレって誰だ?………ダレノコトヲオレハ………)

 

(ケルちゃん………タケルちゃん…………武ちゃん!!)

 

「!?純夏!!!」

 

パリーン

 

「ヴゥハァー!!俺は…………生きてる………真壁一騎!!駄目だメインモニターがやられて…………委員長!『 Mk.Alles(マークアレス)』はどうなってる!?」

 

「『 Mk.Alles(マークアレス)』は撤退したわ」

 

「なっ!?追わねーのかよ!?」

 

「それどころじゃないのよ!!」

 

「えっ」

 

「石狩方面に『コード991』…………旅団規模の『BETA』群よ」

 

「なんだって!?」

 

「私とブリッジス少尉は先に向かうは。貴方は一旦千歳基地に戻り龍浪中尉の『04式戦術歩行戦闘機 (TSF-Type04):不知火・弐型』に乗り換え合流しなさい」

 

「なんでこんな時に!?」

 

『白銀武』は悔しさを押し殺し千歳基地へと向かうのであった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。