『佐渡島』上空を飛ぶ『再突入殻(リエントリーシェル)』から5つの機体が姿を現す。
「ッツ!やっぱり『ベルシールド』は破れないか!霞。悪いけど、初っ端からやるぞ!」
「はい!」
「ブレード6より、ブレード1へ。俺達でターゲット0に展開中のシールドを突破する」
「了解した。CP(コマンドポスト)の月詠少佐からの情報では近辺にターゲット2及びターゲット3はいない。ブレード6及びブレード7は『ベルシールド』の解除を。他は『TST-TYPE97X0:竜騎』を中心に鶴翼(かくよく)陣形にてターゲット2及びターゲット3を向かえ討つ」
「了解!」
ターゲット0から北東5kmの位置に降下した『ブレード小隊』。
「どうやら陽動は上手くいっているようだな」
(茜……………)
『榊千鶴』の操縦桿を握る拳に力が篭る。
「ブレード2。信じよう。涼宮達なら大丈夫だ。宗像大尉達もついておる」
「えぇ、そうね。どのみちあの人達と対峙しなくちゃいけない訳だし…………人の事気にしてる場合じゃないわね」
「…………その意気だ」
「接近するアンノーン!」
『ユウヤ·ブリッジス』の報告に緊張感が走る。
「機種確認…………ターゲット3!」
「思ったより早いな」
「ブレード3よりブレード1。作戦通り私とブレード2で対応する」
「…………了解した。頼んだ」
「了解」
『榊千鶴』の乗る『04式戦術歩行戦闘機 (TSF-Type04):不知火・弐型』と『御剣冥夜』の乗る赤い『TSF-TYPE00F:武御雷(たけみかづち)』が徐々に減速する。
前に出る『武御雷』。その後ろから『不知火・弐型』が『87式支援突撃砲』を光らせる。
「ターゲット…………ロック!」
『87式支援突撃砲』が火を吹く。
「ふぅ〜危ない」
『TST-TYPE97X2:草薙(くさなぎ)』目掛け放たれた弾丸は『草薙(くさなぎ)』の右脇を掠めた。
『74式近接戦闘長刀』を構え接近する『武御雷』
(『噴射跳躍(ブーストジャンプ)』の着陸時を狙いにきたのね………さっきの狙撃の回避でちゃんと着地出来ない)
「テャーーー」
「でもね………ちょっと安直なんじゃない?御剣!!」
手に持った『87式突撃砲』を手前に投げる『草薙(くさなぎ)』。『XM3』を搭載した『武御雷』ではあるが、それを見越した絶妙なタイミングでの投棄に斬り込むしか無い『武御雷』。
真っ二つに割れた『87式突撃砲』の爆発で両者に距離が出来た。
「良かったの御剣?斯衛のそれ持ち出しちゃって」
「ご安心を。元々私は公には存在しない身故、この機体も斯衛でもごく一部の者しか認識しておりせん。それに………速瀬中尉相手に出し惜しみしていられる余裕は有りませんから」
「へぇ〜嬉しい事言ってくれるじゃない。じゃあ情けなんてかけないから!」
「…………速瀬中尉。私は今日貴女を越えてみせます!」
再び接敵する2機。
バーン
『87式支援突撃砲』の弾丸が2機の間を割って入る。
「私もいることをお忘れ無く」
「榊・・・・危なかったぞ」
「貴女なら避けると見越して撃ったわよ」
「フン、調子の良い事を言いよって・・・・・行くぞ榊。私達で速瀬中尉を止めるぞ!」
「えぇ」
「いつでもかかってきてらっしゃい!!」
『蒼穹作戦』が本当の意味で始まった。