「真壁一騎が【因果導体】の原因・・・・・」
『香月夕呼』によって告げられた事実は『白銀武』にとって衝撃であった。
「正確には、原因になってしまったんだけどね」
「それってどういう・・・・・!?」
静観していた『 Mk.Alles(マークアレス)』が突如動き出す。
「なんだよいきなり!?ちょっと夕呼先生。あとで詳しく聞きます!」
「そう・・・・・まあせいぜい死なないように頑張りなさい」
「ッツ!わかってますよ!!」
これまでとは違う気迫を『 Mk.Alles(マークアレス)』の太刀筋から感じる『白銀武』
(これまでに無く余裕の無い太刀筋・・・・・圧倒的有利は変わらないはずなのになんで?・・・・・夕呼先生の言うことが余程都合が悪いのか?)
防戦一方の『TST-TYPE97X0:竜騎』変わらぬ不利な状況に機体特性が重くのしかかる。
「グォォォォォ!!・・・・・同化・・・・・現象。そうか霞が意識不明だから・・・・・」
(ダメだ、今の俺には耐えられない・・・・・)
武ちゃん!
『白銀武』を包み込もうとしていた緑色の結晶が砕ける。
「ハァハァハァ・・・・・今の声は純夏!?」
(私が引き受けるから、一騎さんを倒して!!)
「・・・・・・同化現象の苦しみを感じない・・・・・・純夏お前どうやって?!」
(さっき武ちゃんが【生と死の狭間】に来てくれたお陰で、武ちゃんと一騎さんの身体と精神の一部に繋がって、私の意識が武ちゃんのところに移せるようになったの)
「そんなことが・・・・・」
(今の武ちゃんは私を通して同化現象を一騎さんに還元出来る。だから同化現象を怖がらずに『 Mk.Alles(マークアレス)』を倒すことに集中して!)
「・・・・・わかった。」
「私はここにいるよ」
「!?・・・・あぁ」
後ろから聞こえる彼女の声に奮い立つ『白銀武』
「・・・・・行くぜ真壁一騎!」
(ッツ!動きにキレが…………覚悟を決めたか、白銀武)
再び高次元な戦闘を始める『竜騎』と『 Mk.Alles(マークアレス)』。
「クソ!『XM3』が常にオーバーロードの状態だ!このままじゃ機体が自分の動きについてけれなくなる。なんとかしねーと…………こんな戦闘が日常茶飯事なのかあんたの世界は?」
「…………」
「一騎さんは本気だよ。武ちゃん」
「純夏?」
「見て『 Mk.Alles(マークアレス)』を」
(手首のブレードの付け根が同化現象を!?…………ただでさえ手に負えないのに更に出力を上げてるのかよ!?…………どうりで捌いてるはずなのに機体へのダメージが累積して機体からの警告が出る訳だ)
「このままじゃジリ貧だぜ」
「大丈夫だよ武ちゃん」
「純夏?」
「……………」
(す…………ちゃん。かすみ…………ちゃん。霞ちゃん)
「ッツ!」
目を覚ます『社霞』。そこは真暗が広がる見たことのない空間だった。
「・・・・・・私は確か白銀さんと・・・・・・純夏・・・・・・さん!?」
目の前に『鑑純夏』が現れる。
「ありがとう霞ちゃん。武ちゃんを守ってくれて」
「・・・・・・ごめんなさい」
「霞ちゃん?」
「そんなんじゃないです。私は・・・・・私は・・・・・」
「・・・・・武ちゃんは幸せ者だな~」
「純夏さん?」
「霞ちゃんの考えてること、間違いじゃないよ。」
「・・・・・・」
「私も同じだもん」
「純夏さん・・・・・」
「だから」
「!?」
『鑑純夏』は『社霞』を抱きしめると、額を合わせる。
「力を貸して霞ちゃん。武ちゃんの為に!」
「・・・・・はい」
『鑑純夏』が姿を消し、『社霞』の視界が光に包まれた。
「おい純夏!どうしたんだ純夏!?」
「白銀さん」
『白銀武』の後ろから聞こえる声と雰囲気が変わる。
「・・・・・・霞か!無事だったのか!?」
「はい。・・・・・・白銀さん、あの時みたいに一緒に戦いましょう。・・・・・3人で」
「・・・・・・ハッ」
後ろから感じる2人の存在。その感覚が『白銀武』の気持ちを高揚させる。
「負ける気がしねーえ!行くぜ!!純夏!!!霞!!!」
(うん!)
「はい!」
不安要素の消えた『竜騎』が『 Mk.Alles(マークアレス)』と決着をつけようとしていた。