ぶつける度に壊れる『ルガーランス』を再生させる『TST-TYPE97X0:竜騎』。『 Mk.Alles(マークアレス)』はそんな『竜騎』の微かな変化を感じ取っていた。
(もう、恐れて無いんだな。白銀少尉……………悪いけど【あの方法】に確証が無い以上。俺もやられる訳には行かない!)
『 Mk.Alles(マークアレス)』の変化を感じ取る『社霞』。
(白銀さん!?)
「!?」
『 Mk.Alles(マークアレス)』の背中の翼からアンカーが襲い来る。これまで見たことの無い攻撃に3人は一瞬対処が遅れた。
「あの翼!攻撃出来るのかよ!?グォォォォ!!」
『竜騎』の肩、腕、膝、足、胴体とアンカーが突き刺さる。
「痛みが無い…………純夏!?」
(私は大丈夫だから…………武ちゃん!)
「その状態で動くだと!?そんなことをしたら君の身体が…………!?」
自分の中に【何か】が入る感覚を掴む『真壁一騎』。
「鑑…………純夏」
(ごめんなさい。武ちゃんを死なせる訳にはいかないの!)
「流石は俺を【この世界】に呼ぶだけの強い意志を持った娘だ。」
『 Mk.Alles(マークアレス)』が【何か】に囚われ藻掻き苦しんでいるように見える『白銀武』
「今だ!やるぞ!!霞!!!」
(はい!!!)
無理矢理動きアンカーから脱出する『竜騎』。壊れた部位をもの凄い勢いで修復する。
(!?彼らの負うはずの同化が鑑純夏を通して俺の中に入ってくる……………)
「オララァーーーーー!!!」
『ルガーランス』を突き立てる『竜騎』。還元される【同化現象】への処理と『鑑純夏』の干渉で『竜騎』への対処が遅れる『 Mk.Alles(マークアレス)』。
竜騎の突き立てた『ルガーランス』は『 Mk.Alles(マークアレス)』の胸部を…………貫いた。
地面に叩きつけられる『 Mk.Alles(マークアレス)』。
「グゥぅぅ!?」
「ハァ…………ハァ…………ハァ…………ようやく一矢報いたぜ…………真壁一騎」
「……………こんなやり方があるとは、思わなかったよ」
「……………」
「……………さぁ、俺をやるんだ」
「!?…………馬鹿なこと言わないでくださいよ。一緒に探すんでしょ?!【元の世界】に帰る方法」
「……………白銀少尉」
「やったのだな武!」
「冥夜!?」
突如『御剣冥夜』と通信が繋がる。センサーの反応する地点には赤い『TSF-TYPE00F:武御雷(たけみかづち)』と『04式戦術歩行戦闘機 (TSF-Type04):不知火・弐型』、2機の試01式戦術歩行戦闘機 (XFJ-01):極光』も健在だ。
「お前ら…………大尉達をやったのか!?」
「いや…………それが…………」
「?」
「私が2人にやられるなんて本気で思ってないでしょうね?白銀!!」
「ちょ、ちょっと速瀬中尉!!」
「!?」
『不知火・弐型』と通信が繋がると何故か『速瀬水月』が同乗していた。
「私は危うくやられるところだったがな」
「!?!?」
続いて『篁唯依』の乗る『極光』からは『伊隅みちる』の声がした。
「なにがやられるところだ。そっくりそのままお返しするぜ」
「同感だ」
「どういうことだ?なんで伊隅大尉と速瀬中尉が?!」
「それがな白銀少尉。貴様と真壁一騎が同化の結晶に包まれた直後に2人共、投降したんだ。」
「!?」
『篁唯依』の不思議そうに語るその言葉に当然『白銀武』も理解出来ずにいた。
「それが私達の任務だからだ」
「任務?」
『伊隅みちる』の堂々とした言葉に終始理解に苦しむ『ブレード小隊』の面々。
「白銀。貴様と真壁一騎の接触を妨害させないことが私達の任務だった。」
「えっ!?」
「それが成された以上。私達が戦闘を継続する必要性は無くなったからな。投降したまでだ」
「俺と真壁一騎の接触がそんなに重要な事なんですか?」
「……………」
「伊隅大尉?」
画面越しの『伊隅みちる』は何かを躊躇っているように見えた。そんな彼女が重く閉ざした口を開く。
「白銀…………真壁一騎を撃て」
「!?」
その発言にその場にいた誰もが動揺した。
「伊隅大尉なにを!?」
「……………」
『篁唯依』の問いに無言を貫く『伊隅みちる』
「速瀬中尉!なにか知ってるんですか?」
側にいる『速瀬水月』に『榊千鶴』は問いかけるが彼女は何も答えない。
「どういうことなんだよ…………全然意味わかんねーよ!俺はもう真壁一騎を撃つ理由は無いんだ!」
「……………」
「あの人が純夏を救ってくれたってようやくわかったから。もう戦う理由なんてないんだよ!?」
「白銀…………」
『伊隅みちる』がその理由を述べようとした時
(伊隅大尉。速瀬中尉。ありがとう御座いました)
「純夏!?ッツ!!」
いつの間にか『鑑純夏』の気配が『竜騎』から完全に消え、『 Mk.Alles(マークアレス)』に移っていた。
「純夏どういうことだ?なんでそっちにいるんだよ?!」
(…………聞いたでしょ武ちゃん。一騎さんが【因果導体】になったって)
「あぁ、さっき夕呼先生から聞いたよ」
「一騎さんが【因果導体】になっちゃったのは…………私のせいなの!?」
「なんだって!?」
『真壁一騎』が『この世界』に現れた真相が『鑑純夏』の口から語られた。