マブラヴ·オルタネイティヴ〜蒼穹の彼方〜   作:naomi

8 / 84
FILE8 秘事

「さっきは助かったよ、ありがとう」

 

楽園からの脱出のついでに横浜基地を案内する『白銀武』。

 

「いや〜俺としても男1人肩身の狭い思いしてたんで、助かりますよ真壁特尉」

 

「無理して階級呼びしなくていいよ、俺も呼び慣れてなくてなんかムズ痒いから」

 

「そうですか、でもきっと真壁さんって固くなりますよ?」

 

「君がそれで呼びやすいならそれでいいよ白銀くん」

 

「あの〜聞いてもいいですか?」

 

「なんだい?」

 

「『ファフナー』…………どこに行ったんですか?」

 

「……………」

 

「多分。佐渡ヶ島ハイヴを破壊したあの機動兵器が『ファフナー』なんですよね?あの機体突然姿を消して消息経ちっぱなしなんですよ」

 

「……………」

 

「どこやったんですか?」

 

「直にわかるさ」

 

「……………」

 

「ダメかな?」

 

「なにかマズいんですか?」

 

「まだこの世界が『ファフナー』を受け入れたとは思わない。だからその時まで『ファフナー』は使わない」

 

(まだってことはどこかに隠しているのは間違いなさそうだな)

 

「ってことでダメかな?」

 

「いえ、その意見には同意します」

 

(そもそも箝口令が敷かれてて『ファフナー』の存在自体ごく一部の人間しか把握してないし、知ってる人の大半も存在自体に懐疑的だ。下手に姿を見せるのは危険なのは間違い無い)

 

「悪いな、隠し事ばかりで」

 

「いや、この世界で隠し事なんてありふれてますから、実際先程の『A-01』部隊で『鑑 純夏(かがみ すみか)』の存在を知るのはあの部屋にいた人間と基地司令と・・・・伊隅大尉もさっきの作戦で知ったのかな?ってくらい秘匿されてますから」

 

「あの娘は君の恋人なのか?」

 

「・・・・・まさか相手は機械ですよ、そんな訳」

 

「モデルになった女の子が君の恋人なんじゃないか?」

 

「・・・・・。」

 

「・・・・・ごめん。踏み込み過ぎた」

 

「いえ、気にしないでください。そうです俺のこの世で一番大切な存在です。」

 

「そうか。悪い変なこと聞いて。・・・・・・凄いな君は」

 

「えっ?」

 

「ところで明日の演習ってのは俺どうすればいいんだ?」

 

「どうするって『ファフナー』でって・・・・・あっ!そうか」

 

(夕呼先生はここで『ファフナー』の存在を公にするつもりなのか?でもそんなことしたら真壁さんの懸念通りの状況に、今はまだその時じゃないのか?)

 

「真壁さん、格納庫行きませんか?」

 

「?」

 

「俺の使っていた戦術機使ってください」

 

「いいのかい?」

 

「訓練兵時代の機体なので今欠番なんですよ」

 

「そうか・・・・なら案内してもらおうかな」

 

「はい」

 

 

 

 

(うん?武と真壁特尉・・・・特殊任務のはずではなかったのか?)

 

シュミレーター訓練を終えた『御剣冥夜』は戦術機の格納庫で話し合う『白銀武』と『真壁一騎』を目撃した。

 

「どうしたの御剣?」

 

「榊、いやあそこで武達が話しているのが気になってな」

 

「あ~本当だ武さんと真壁特尉だ」

 

「彼等は特殊任務中なんでしょ?こんなところに・・・・・」

 

「珠瀬も目撃しておるから、違いないとは思うのだが」

 

「あ~本当だ~武~真壁特尉~なにしてるの~」

 

『鎧衣 美琴(よろい みこと)』が一目散に駆け寄る。

 

「ちょっと鎧衣!もう」

 

「向こうにバレた。これは行くしかない」

 

「おい彩峰!」

 

「行っちゃいましたね2人とも」

 

「折角のタイミングだ。真壁特尉に挨拶しようではないか」

 

「そうですね~」

 

「ハァ」

 

 

「なんだ美琴!彩峰!!どうしたんだよ?」

 

「それはこっちのセリフだよ~なにやってんのさ」

 

「・・・・・どうして『吹雪』の前で?」

 

「んぁ。明日の演習さ真壁特尉が乗る戦術機ないだろ?なら俺達が『不知火』から乗り換えて余った『吹雪』なら丁度いいんじゃないかと思ってよ。案内してたんだよ」

 

「それ隊長や副司令の許可取ったの?」

 

「委員長!・・・・まだだ」

 

「良い案だとは思うが、順序を守らねばな武」

 

「・・・・・面目無い」

 

「・・・・・・」

 

「あっすみません特尉。こいつらも『A-01』部隊の一員で、眼鏡かけてるのが『榊 千鶴(さかき ちずる)』少尉。後ろに髪を束ねているのが『御剣冥夜(みつるぎ めいや)』少尉。小さいのが『珠瀬 壬姫(たませ みき)』少尉。このボーイッシュなのが『鎧衣 美琴(よろい みこと)』少尉。そしてこの不思議系の女が『彩峰 慧(あやみね けい)』少尉です。こいつら俺の同期なんです」

 

「ちょっと白銀!なにその簡単な紹介は」

 

「うむ。もう少し丁寧に人は紹介すべきであるな」

 

「小さいって武さん酷いです~みき気にしてるのに~」

 

「ボーイッシュって何?武」

 

「・・・・・不思議系の称号はあんたに譲るよ白銀」

 

「だ~うるせーこう見えて特殊任務中だっての」

 

「同期か・・・・・いいな」

 

「特尉?」

 

「真壁一騎です。皆よろしくな」

 

「敬礼!」

 

『榊千鶴』の号令と共に敬礼を返す一同。『真壁一騎』は戸惑いながらも敬礼を返し一同と交流したあと、再び『吹雪』と向き合うことにした。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。