ハイスクールD×D 最強は出尽くしたあとは合わせるだけ   作:komika

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001 まだまだ始まらない

数キロはあろうかというチェス盤、その周りには様々な白と黒の駒が縦並び傍からみれば決闘場のような雰囲気を漂わせている。そのチェス盤の上に二人の男が立っていた。

 

一人は赤い籠手をはめた茶髪の少年

 

一人は金髪のホスト風の青年

 

どちらの眼光も鋭く研ぎ覚まされ、互いに向かい合った相手のみを見つめている。少年は己の願いのため、青年は己の誇りのため争う。しかしそれはまだはやい。ただいまは始まりの鐘を待っている。闘争を知らせる始まりの鐘。いまかいまかと己の闘争本能を必死に押さえ込み待ち続けている。

 

「いけるなドライグ」

 

(問題ない、相棒)

 

少年は己の片腕にはめた赤き籠手に準備と自分の覚悟を問い

 

「さっさと終わらせて結婚式の続きをしないといけないんだ。さっさと終わってくれ」

 

青年は己の中の炎を燃やし

 

今ここに

 

「始め!」

 

戦いの鐘が鳴った。

 

それを遠くで見つめる者がいる。

 

闇色の翼を広げ空を舞う少女。その髪は黒く、頭に付けた赤いリボンが闇とのチグハグな雰囲気を放っている。

 

「転生していきなりこれなのね」

 

憂鬱そうな声で言葉を紡ぐ、しかしその言葉のひとつひとつが毒なのだ。少女の言葉は周囲の空間を侵食し、己の領分へと変貌させる。まさに世界を塗り替えるにも等しき行為。神がの領分すら超える者。そう彼女こそが『悪魔』、神の絶対敵。

 

「どうにもこうにも介入すべきか、しないべきか…一応能力のON,OFFはできるみたいだし」

 

彼女は顎に手をあて思考の海に埋まる。しかしそれは一瞬彼が思考するには彼女の存在は大きすぎるのだ。ならば引っ張られ誘導されるのが当然至極である。無論然り一目瞭然。

 

「まどか…あぁやっぱり引っ張られるのか……しかたない大部分の能力はきっておくしかないか」

 

己の中に埋没するスイッチをOFFにするため、彼は自身の中に沈んでいく。そこにあるのは蒼い海と黒き闇、そして情欲そのものを凝縮したかのような淡いピンク、枯れ果てた木のような生命を感じさせないブラウン。

 

よくみればその中には鎖がある。その鎖は己の胸の空いた穴へと続いてる。これこそが彼女らへとづつく軌跡。ゆえにこれを断ち切り、己の力を制限する。

 

―――『悪魔』暁美ほむらの力の時間無効の力を残して消去。

―――殺生院キアラの桜の力のみを残して消去。

―――ガラミィの全能殺しの力を除いて消去。

 

己の存在をのこすために繋がりを制限する。そして意識を海より上げていき現実に戻る。そこはもう二人の男の戦場だった。

赤き籠手は全身を侵食するかのように広がり少年を蝕むかわりに力を際限なく与え続ける。青年は少年に対して段々と力負けしはじめ、空に逃げ始めた。

 

「ここかしらね」

 

少女はそこに向かう。両者の決闘の中央O点に向かう。それは時間を無視した速さという言葉すらおこがましい刹那。そこに少女はあらわれた。

 

「「!?」」

 

感知など不可能、故に男らは一瞬の隙を見せた。だが隙など見せなくともそれはよけられなかっただろう。両者の胸を黒い翼の悪魔が貫いた。

 

これが全ての始まり。「」に至るための物語。

 

 

 

 

 

 

「ってな感じをイメージしてるんだけど…どうよ」

 

『あぁ…うんいいんじゃないかな?』

 

今俺は真っ白い部屋で絶賛「」と話していた。転生してハイスクールD×Dの世界に向かったんじゃないかって?なんか自由に戻ってこれた。やべーチートすげー。

 

「でもさぁ…実際は違うじゃん?まず俺普通の人間としてTS転生しちゃったじゃん?この体おもいっきり暁美ほむらじゃん?」

 

そう俺の体は暁美ほむらのものである。実際に魔力で強化してないと近眼すぎて前も見えないし、運動神経なさすぎて20m走っただけで息切れしすぎてぶっ倒れそうだ。

 

『いや…ソウデスネ』

 

「うんとりあへずお仕置きな」

 

『えっ!?いやちょまって』

 

そう言って俺はガラミィの魔剣をだし「」の全能を一つ斬る。ついでに斬る全能は選べるけど今のところランダムに設定してあります。なぜランダムかって?そのほうが面白いから。

 

『ちょ…その全能はあかん、返してください。マジ返してください』

 

どうやら大変な全能を斬ってしまったようだ。

 

「えぇー…鍵の書で全能創造できるけどー…メンドくさいしーそれに人生一回きりだからー全能も一回きりってことで」

 

そう言うと「」はレイプ目で…いや体は存在しないので概念なのだがレイプ目のような雰囲気でこちらを見つめて絶望に伏していた。

 

『創造系の全能はあかんの…私一応神なのすんごい神なの神の中でも絶対なる者なんていわれて神様の頂点なの、カオスとかって言われてるの』

 

そういった概念の存在が涙目でこちらに訴えかけてくる。なんだこの概念…かわいいぞ!!

 

「…ハァ、しょうがないなぁー一回きりだからなー」

 

そう言って鍵の書を取り出し創ろうと…こいつ鍵の書を奪おうとしやがったので因果律操作でこいつが鍵の書に触れることができないようにし、時間無視無効によりこいつの時間無視を無効する程度の速さで動き回る。

 

「はいはい無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ってね」

 

『フンギャー!!!!』

 

とりあへず顔面以外を無駄ラッシュで殴りまくっておく。いや概念だから顔とか見えないけど。

 

「あ、そうそう逆らったから全能つくってあげないからね」

 

『…グスン』

 

まぁ自業自得だよね。

 

「じゃあ俺帰るからよろしくなぁー」

 

『はい…』

 

そうして俺の意識を浮かばせる。意識を戻すと目の前にには茶髪の先輩と黒髪の美少女がいかにもな雰囲気で話していた。しかも夕焼けをバックにだ。

 

(おうおうリア充爆発しろ)

 

そして見事に爆発した。いや表現的には爆発した、実際には茶髪の変態先輩の胸を光の槍が貫いてだ。

 

(随分とまたグロテスクですね。うん吐いてもいいかな)

 

「――、―」

 

女がいきなり翼を生やしてなにやらいってるが人間状態の俺には遠すぎて聞こえない。そうしてると茶髪の阿呆莫迦先輩はどんどん血をながしていき意識を失った。それを見届けた堕天使はまるでその死体に興味を失ったかのように一瞥したあと空に去っていく。

 

(まぁ原作とおり紅髪のおっぱいが助けてくれるだろうし…おさらばえー痴漢先輩)

 

そうして俺は座っているベンチから立ち上がり、家に帰った。

 

(ここは私の戦場じゃない…なんちって)

 

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