ファーン!ピィーッ!。
私、東條希は特急「くろしお」に乗って南紀へ旅に出た。
「おっ、ようノンタン。」
「あら、南。ウチも乗ってたの。」
「ああ、そうさ。」
「これからどこへ行くんや。」
「何でも、白浜までな。」
「白浜、ウチも白浜へ行くんや。」
と、希は南に言った。
「ああ。」
「ところで、南は鉄道公安隊やってね。」
「そうだよ。」
「でも久しぶりやな、一緒に行けれるなんて。」
「そうだろうな。」
南と希が乗った特急「くろしお」は92年のダイヤ改正で1往復を天王寺発着から新大阪発着に変更されたのです。
特急「くろしお」は381系と言われる特急列車で振り子式の特急列車である。天王寺から和歌山までは阪和線を走り、そこから紀勢本線を通って南紀へ行くのだ。
南と希が乗った特急「くろしお5号」は天王寺を9時30分に発車し、途中停車駅は和歌山、海南、簑島、湯浅、御坊、南部、紀伊田辺、終着白浜へは11時31分である。
11時31分、特急「くろしお5号」は白浜に到着した。
「やっと、白浜か。」
「うちも南に会えて嬉しいなぁ。」
「そうかな。」
そう言って、南は希と一緒に白浜を観光した。
ところが、白浜で殺人事件が起きるとは2人は予想もしなかった。
「あれ、どうしたのかな。」
「様子がおかしいわ。」
「ああ、行って見よう。」
南と希は、様子を見に言った。
「どうしたんですか。」
「はっ。」
そして、男は倒れた。
「希、警察だ。」
「わかった。」
暫くして、和歌山県警のパトカーが到着した。
「警部、被害者が飲んたカプセルには有機化合物と思われます。」
「ほう、それで被害者の身元は。」
「被害者は、東京在住の磯川 篤弘さん、47歳です。」
「なるほど。」
希は、森本刑事と八島警部に言った。
「ねぇ、被害者は誰かに薬を渡して殺害したんじゃないのかな。」
「えっ、それどういう事なんです。」
「犯人は、誰かに渡して毒殺したって事じゃないかな。」
「なるほど。」
「希もそう思うのか。」
「ええ、うちの言う通りならね。」
「わかった、犯人は女の可能性があるって事か。」
「うん。」
「なるほど、犯人が女の可能性が高いって事か。」
「ええ。」
和歌山県警では、毒殺事件の犯人は女と見て捜査をしている。
「でも、問題なのはどうやって白浜へ行ったかですよ。」
「そこなんですよね。」
「と言う事は、犯人は東京から新大阪で特急「くろしお」に乗ったって事は。」
「ああ、それも考えられるな。」
と、南は言った。
「南、時刻表を見せて。」
「え、いいよ。」
南は、希に時刻表を渡した。
「うーむ、天王寺や新大阪ではなくどうやって特急「くろしお」に乗って白浜へ行ったかだ。」
「何か、分かった、希。」
「わかったよ、白浜へ行き方法が。」
「えっ、わかったの。」
「うん、犯人が乗った列車がわかったよ。」
早速、調べて見ると。
東京発6時14分 東海道新幹線「ひかり101号」に乗車
京都着8時58分 下車
京都発9時10分 特急「スーパーくろしお7号」に乗車
白浜着11時53分 下車
「まぁ見て、この列車はね新大阪、天王寺、そして白浜へ行くことが出来るんや。」
「そうか、直通なんだ、そうか、犯人はこれに乗ったのか。」
「そうよ。」
「しかし、犯人は京都でスーパーくろしおに乗ったなんて気が付かなかったな。」
「うん、犯人はそれに乗ったのよ。」
そして、南は希と一緒に犯人と思われる女を追った。
「やっぱり、ここでしたか。」
「何、あなたは。」
「白浜の毒殺はやはり、あなただったんやな。」
「何の事です。」
南は女に言った。
「あなたは、白浜へ行く時は新幹線に乗って京都から白浜へ行ったんですね。」
「何言ってるんですか、あなたは。」
「東京から新幹線に乗って、新大阪ではなく京都から特急に乗って白浜へ行ったんやな。」
「はっ。」
「希、やはりこの事件は。」
「そうよ、この女がね。」
暫くして、八島警部と大浦刑事と森本刑事がやって来た。
「青柳 節子、磯川 篤弘殺害容疑で逮捕する。」
と、大浦と森本は磯川を連行した。
「いやー、君たちには1本取られましたな、よしっ、連行しろ。」
「はっ。」
こうして、毒殺事件は解決した。
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